ハイスクールD×D×R~禁断の使徒が頑張るRe:ライフ~   作:ブラッキオ

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突然生えるヒロインたち。今は無き初期のアンケートでそうしてもいいって結果が出ちゃったからね、仕方ないね。



第94話 一方その頃の赤いバイク野郎

 

後輩たちが修学旅行に出てもう3日目だ。皆楽しんでいるといいな。この季節の京都は紅葉が綺麗だろうし。

 

さて、俺はというと自室で来客の対応をしていた。

 

「「……」」

 

「それじゃあ、ごゆっくり」

 

「ありがとうございます、おじ様」

 

「ありがとうございます」

 

俺の部屋にお茶とお菓子を持ってきて去っていく父さん。机を挟んで向かい側。そこにいるのは二人の女性。

 

長尾美空さんと武田光璃さんだ。昨日言っていた二人だが、ついに家にやって来た。久々の再会だ。もう数年の間会ってなかったからな、うん。

 

長尾美空。銀髪でツインテの方。武田光璃。赤髪でショートボブの方。どっちも端正な顔立ちだ。

 

「さて、父さんも行ったことだし、積もる話でもしようか」

 

「ええ、いいわよ、大地?それで何を話すの?」

 

そう返すは美空さん。そんなこと言わないでくれ。俺、会話がへたくそなんだ。

 

「もしかしてだけど、何も考えてないわけじゃないわよね?」

 

「光璃さん、美空さんがいじめてくる」

 

「よしよし、大地。美空はこれだから今まで惚れた男に一度も振り向いてもらえない」

 

「ちょっと人聞きの悪い!大体、男に関してはあんたもでしょ!」

 

俺は光璃さんから慰めの言葉をいただく。こんな話をしたいんじゃない。俺だって聞きたいことがあるんだ。

 

「分かりましたよ。それじゃ、本題で……なんで急に俺に会うなんて言い出したんすか、二人とも?」

 

俺が聞きたかったのはそのこと。いや、別に会うことが嫌なわけじゃない。可愛い美人さんなんて見ているだけで目の保養だし、こうしておしゃべり出来るだけでもうれしいからな。たださ、数年も会っていない奴に急に会いたいなんてそんなことあります?俺だって馬鹿じゃないから、何かあるのか疑うよ。

 

俺が二人に問うと、光璃さんは変わらないのほほんとした表情で、美空さんはドヤァとした表情をする。どうした、何があった?

 

「そうね、大地の言う通り、急に会いたいなんて言ったらおかしいわね。私ならお金とか連帯保証人とかを疑うわ」

 

「そうだろうね。もしかして、そのお金って奴で困っているの?あいにくだけど、俺の金なんてないぞ?」

 

嘘です、冥界でのお給金がとんでもない額で入っています。

 

「そうじゃないわよ。こっちにもこっちの段取りって奴があるの」

 

「……美空」

 

美空さんがああだこうだ言っていると光璃さんが口を出した。

 

「あなたに任せると時間が無くなる。私が言う」

 

「光璃、随分言ってくれるわね……!」

 

ああ、始まった。この人達、かなりの速度で喧嘩し出すからその辺り困るんだよな。長尾と武田って苗字もあって、俺は勝手に『第X次川中島合戦』って呼んでるけど。

 

「大地」

 

「何でしょうか、光璃さん」

 

「もう時間がない」

 

「?」

 

時間がない?何を言っているんだ?まだ家に来たばかりじゃないか。そんなに急ぎの用事の中でわざわざ時間を作ってくれたのか?

 

「力を貸してほしい、『レッドゾーン』」

 

「っ!?」

 

光璃さんの口から知らないはずのない名前が飛び出した。何故ここでレッドゾーンが?

 

「ちょっと、光璃!いくら何でもいきなりは……!」

 

「美空」

 

「な、何よ?」

 

「あなたも分かっているはず。私達にはもう時間がない。それはあなたも重々承知なはず」

 

「そ、そうだけど……」

 

どうやらこの様子だと美空さんも俺のことを知っているようだ。念のため一回白を切る。彼女達の素っ頓狂な発言かもしれないしな。

 

「レッドゾーン?一体何を……」

 

『紅轟教団』(レッドゾーン・ブリゲード)所属にして人類最強とされる最上寿水」

 

……ん?

 

「魔王の妹であるリアス・グレモリー。赤龍帝の兵藤一誠。聖魔剣の木場祐斗」

 

「ちょっと待って、一体何を……」

 

「とぼけなくてもいい、大地」

 

光璃さんがそう言う。流石に寿水さんやリアス達の名前を出されたら誤魔化しなんてしようがない。そうか、二人も『こっち側』の人だったんだな。

 

「……はぁー。分かった。もう誤魔化さない。そうだ、俺はレッドゾーンと呼ばれている。そんな俺に何の用で?」

 

幸いなのかどうかは知らないが、この二人からは悪意とかは一切感じない。寧ろ好意を感じる。何つーか、その……黒歌とかの類のそれだ。嘘だろ、俺?元既婚者の癖にそんな童貞くさいことを言うの?

 

美空さんと光璃さんはさっきとは打って変わって真面目な表情になる。

 

「折り入って頼みがあるの、大地」

 

「……場合によっては対価が高くつくよ?」

 

最近思ったのだ。『俺の力で慈善活動をやりまくってみろ、人間が堕落するぞ』ってな。だからさ、自分から悪意を遠ざける護身的な意味でも対価は貰うことにするようにしたんだ。出来る限りね。

 

「それでもいい。私達に付き合ってもらうのはあなたにとって面倒相違ないから」

 

「面倒?」

 

「光璃は大げさよ。私達の復讐と『ある人物たち』の救援。そのために敵を撃滅してもらうってことよ」

 

光璃さんの言葉を美空さんが解説してくれた。撃滅。なるほど。

 

「色々出てきたが、まず復讐ってのはどういうことです?」

 

そう訊くと美空さんが答えた。

 

「私達の実家ってね、過去の英雄に深い関係があるの」

 

英雄。最近ろくでもない話しか聞かないワードだ。

 

「苗字から察しているでしょうけど、私は越後長尾氏、俗にいう上杉家。光璃は甲斐武田氏よ」

 

「川中島の奴らか」

 

「ええ、そうよ」

 

わぁ、俺が茶化していたことが本当だったのか。

 

「そんな私達の実家に『禍の団』(カオス・ブリゲード)の英雄派が襲来してきてね、味方を守りながら戦っていたら家は壊滅したの。私達、弱いわけじゃないんだけど、流石に家臣団を生かすようにしていたら本気も出せないってことよ」

 

「大変だった……」

 

そうか、彼女達もあの馬鹿どものせいで被害を被ったのか。

 

「おば様達は?」

 

「お母様たちは今病院よ。でも、余り状況は良くないわ」

 

「なるほどな……」

 

「そんなことがあったの。で、私達は今やられっぱなしってわけなの。光璃はともかくとして、私がそんなままでいるのが耐えられないのは、大地はよく知っているでしょ?」

 

「まぁ、うん」

 

美空さん、すっげー負けず嫌いだからなぁ。事あるごとに光璃さんと喧嘩していたのもそう言うのがあったわけだし。ただ、英雄派か。それはもう負けず嫌いっていうか『けじめ』っていう方だと思う。

 

「でも、何で俺に?それこそ二人でどうにかならないのか?」

 

俺は思ったことを言う。何となくだけど、二人は相当な実力者だ。匂い的には寿水さんと同類のものを感じる。そんな二人が何故俺に?

 

「そうね、はっきり言ってどうにもならない。英雄派のボスは知っている?」

 

「いや、知らん」

 

美空さんの言葉を俺は否定する。ボスも何も、あいつら未だによく分かってないし。

 

「曹操。三国志のあれ。その子孫という男が英雄派のトップよ」

 

曹操。『治世の能臣、乱世の奸臣』と呼ばれる男。そして人材マニア。まぁ、その結果自身と息子の曹丕の死後に内部分裂が起きて、結果司馬家に取って代わられたのだが。

 

……もしかしなくても、英雄派のボスって先祖の真似事をしているのか?だとしたら馬鹿だろ。俺達が困っていることが実は馬鹿の馬鹿なごっこ遊びだったなんて。肩透かしにも程がある。

 

「そうか。それで、その曹操とやらがどうかしたのか?」

 

「あいつ、神滅具の原物である『黄昏の聖槍』(トゥルー・ロンギヌス)を持っているの」

 

「はい?」

 

ろ、ロンギヌス?それってちょっとやばいのでは?

 

「耳を疑うのも分かる」

 

美空さんの言葉への思いを光璃さんが代弁してくれた。エヴァでおなじみのあれってことか?そんなのがテロリストの手に渡ってんのか?思ったよりも俺達の状況は最悪な可能性があるな。

 

「これが少し厄介なのよ。私達でも対処に困っているの。それの解決のために大地の力を借りたいの。それが一つ」

 

「一つ?まだあるような言い方ですね」

 

そう言うと、美空さんと光璃さんは若干苛立ちだした。え、何か俺変なこと言った?

 

「あなた、京都の九尾の御大将こと『八坂』とその娘の『九重』と随分仲がいいらしいわね?」

 

……何で二人がその名前を知ってるの?去年、出会った八坂さんと九重ちゃん。京都在住のやんごとなきお方々だが、それがどうしたってんだ?あと九尾って何よ?尾獣玉でもぶっ放すのか?

 

「確かに二人とは知り合いだけど、何でそれを知ってるの?てか九尾って何?」

 

「あら、知らないの?あの二人、妖怪よ?」

 

「はぁ、妖怪……え、妖怪?」

 

そう言うと呆れる美空さんとよく分からん表情をする光璃さん。

 

てか、妖怪?もしかしなくても、あの人達って人外だったの?しかも御大将。やんごとなき身分ってのは本当なのか。

 

「こいつ、底抜けのたらしってことね」

 

「美空、残念。私達の見染めた男はこんな奴」

 

「あーもう!分かったわよ!いい、大地。そんな京都の妖怪のボスである八坂姫が今、攫われたわ。下手人はこちらが調べた限りでは『禍の団』の英雄派ね」

 

「何だって?」

 

あの人を攫っただと?英雄派共め、今日と言う今日は許さんぞ。ってかそうなると今は九重ちゃんが一人ってことにならないか?

 

「九重ちゃんは?」

 

「大丈夫よ、今回の依頼はその九重からの。大地、手短に言うわ。今、私達は八坂姫の捜索と救出を頼まれているの。そのために『岸波大地』という男を京都の妖怪は探しているわ」

 

「え?」

 

俺、そんなに頼られるようなことをしたっけ?

 

「大地、あんた妖怪に『現代の源頼光』って言われているけど、心当たりある?」

 

光璃さんの言葉を聞いて、考える。源頼光。妖怪殺し。……。

 

「……うん、ある」

 

去年、九重ちゃんを守るために、彼女の護衛とか何やらを全員ぶっ飛ばしたこと。あの人達が妖怪なら全て辻褄が合う。

 

「そんなあなたと私達に直々の依頼よ。『八坂を助けてくれ』って。大地の言う九重ちゃんからの、ね」

 

……そうか、そう来たか。なるほどな。子供が助けを求めているか。

 

「よし、やろう」

 

「話が早い」

 

「待ちなさい、大地」

 

光璃さんは納得してくれたが、そこを美空さんが止める。

 

「あなた、さっき対価って言ったばかりよね?」

 

せやった。俺としたことがすっかり忘れていた。これでは意味ないじゃないか。対価を貰わねば……と言っても、どうしたものか。対価って何貰えばいいんだ?

 

俺が頭を抱えていると、二人の頬が赤に染まる。……ん?

 

「大地、ここからは対価の話よ」

 

「ああ、それで、どうしようか」

 

俺がそう言うと光璃さんがとんでもないことを言い出した。

 

「私達があなたの女兼眷属になる」

 

……おや?何か流れがおかしくなってきたな?

 

「光璃!?」

 

「美空も私も、それを望んでいる」

 

「え、え?」

 

何かスーアクの方が酸欠になるほどの火の海でお前はもう後戻り出来なくなりそうな蝙蝠騎士みたいなことを言い出す光璃さん。美空さんも美空さんで最初は怒っていたが、次第にモジモジとし出した。

 

あー、うん。なるほど。大体分かった。その上で言わせてくれ。

 

「そう来たかぁ……」

 

「私達、これでも一応強いから」

 

俺は天を仰ぐ。『幼馴染のお姉さん』くらいに思っていた人達が実は俺のことを……なのか。そっかぁ……。

 

黒歌に散々『女の敵』だの『女たらし』だの言われていたけど、否定出来ないな、これは。

 

「一応聞くけど、いつから?」

 

「いつからって何がよ?」

 

「その……俺のことを……」

 

言葉を濁していると二人は答える。

 

「昔からよ」

 

「気が付いたら、ずっと」

 

「わぁ……ぁ……」

 

何だろう、俺の蒔いた種だってのに、自覚がなかったせいで悲しくなってくる。くそ、俺は身持ちは堅いんだ!もう対価は取らないから、そういうことは諦めてもらって……なんて言えないよ。ずっと俺のことを大切に思ってくれてたんだろ?そんな思いを無下になんか出来ないよ。

 

「それに、私達の実家は壊滅した。復興も簡単には出来ない。なら、バックにレッドゾーンを付けた方が少しでも得。そんな時に知ったのは、好きな人がレッドゾーンってこと。なら、婚約しようって思う」

 

光璃さんがそう言う。

 

「そう言うことよ。正直、あなたの権威を利用するのは二の次三の次よ。その……」

 

言葉が段々しり込みしていく美空さん。

 

「美空さん、俺のことが好きなの?」

 

「ばぁあああああか!!」

 

美空さん、絶叫。ごめんなさい。

 

俺が苦しんでいると俺から『兵士』の駒が二つ出ていき、二人の前に浮かぶ。

 

「大地、これは?」

 

「大丈夫……です、美空さん。俺の悪魔の駒と天使のカード、勝手に相手を選ぶんです」

 

「なら、私達は認められたということ?」

 

光璃さんの言葉を黙って肯定する。

 

「……ぽっ」

 

「そうなのね」

 

何というか、もう疲れたのだ。話が脱線したし、戻そう。

 

「それじゃあ、対価は後々詳しく話としましょう。今は、京都の件だ。いつ頃英雄派の馬鹿共を狩る?」

 

「そうね、早い方がいいわ。それこそ今晩とかどうかしら?出来る限り早い方がいいわ」

 

京都。今、俺の後輩たちがいる場所だ。そして英雄派もブッキング。間違いなく、接触しているだろう。あいつらに『楽しめ』って言ったのに、こんなことになるなんてな。

 

「よし乗った」

 

悪いな、皆。俺の知り合いが大変なことになっているし、何より身内からのお願いだ。俺は首を突っ込ませてもらうぞ。

 

 

 





所持デッキの総数を見た時のうp主「作りすぎたな......(ブラックモナーク並感)」

諸事情によりこの作品の全データが吹っ飛んで継続投稿のやる気も吹っ飛んだうp主です。HSD×Dから逃げるのも癪なせいか、リブートも本格的に視野に入って来た次第です。心機一転のリブートをするか、それともこの作品を意地でも続けるかアンケートと取りたいです。因みに、リブート後だと主人公の眷属は完全ハーレムでない方がやりやすそうなので、完全ハーレムでなくなります。とりあえず12章は意地でも書ききります。

  • 無理スンナ。リブートしたらしたで読むで
  • 逃げるな卑怯者(炭治郎並感)
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