Salt and sanctuary   作:サクリファイス raurua

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個人的には騎士ビルドが好きです。


ソルトボーンの誕生

―数世紀にわたって戦乱に明け暮れた世界に、ようやく平和の兆しが見えはじめていた。俺は結婚による同盟を締結するために異国に向かう王女を護衛することとなった。この任務に失敗すれば世界はより深い闇に包まれることになるだろう。

 

ジンダレン出身の騎士の俺は王女を載せている船の護衛をするため、この船に乗り込んだ。

「今回の任務がうまくいきますよう、見守っていて下さい。」

デヴァラの女神に祈る。これがルーティン。

乗り込んでしばらく荷物置き場でじっとしていたのだが、巡回をしようと歩き始めた。

しばらくしないうちに、同業者であろう男の影を見つけた。

「おう、お疲れさん。こんな重要な任務を任されると気が滅入るよな。」

と気さくに話しかけようとしたのだが、

「...おい、お前!」

と声をあげ、剣を抜き臨戦態勢をとる。

「敵襲だ!奴ら宵闇にまぎれて甲板から乗り込んできやがった!」

奴ら?なんのことだ?

「身代金目当てに王女を攫うつもりだろう。王女を守れ、さもないと我々は...」

と言い終わる前に、俺は『奴ら』の正体が分かった。

目の前の男の上から海賊が飛び降りてきて、刺し殺したのだ。

「なるほど。コイツらのことを言ってたわけか。」

と独り言を零す間に、目の前の海賊は俺に向かってくる。

甘いな。

背中から紋章の盾をとり、攻撃をはじく。怯んだところを、心臓に剣を突き刺して終わりだ。

上の方が騒がしい。海賊が暴れているのだろう。

上の階へ上る梯子を見つけ、上った先では海賊と戦っていたであろう護衛の死体と、四人の海賊が残っていた。剣を抜き四人を即座に殺す。曲がりなりにも俺は騎士だ。そこらへんの海賊には指一本触れさせない。そうして甲板まで走る。王女はその奥だ。

扉を押し開け、甲板に出た俺は絶望した。

そこで待っていたのは、化け物だった。俺の何十倍もでかい。

クラウケンなんて作り話だと思っていた。そもそもこれは現実か?

船乗りたちは、コイツのことをこう呼んでいた。『深淵』と。

「うわあああ!もうどうにでもなれ!!」

やけくそに『深淵』へと立ち向かったが、敵うはずもなくなく、奴の振り回した腕に吹き飛ばされ意識を捨てた。

―『この任務に失敗すれば世界はより深い闇に包まれることになるだろう』

俺は波が岩に当たり砕ける音の中で自分が生き延びたことを知った。

起きればそこは海岸だった。

「王女を探さなくては...。」

後ろは海。どう足搔いてもそちらには進めない。とりあえず近くを探索するとするか。

歩ること数分。ぼろきれを纏った老人を見つけた。

「ほうほう。お前もまた、岸辺に打ち上げられた漂流物のひとつというわけか。」

漂流物?

「お前には身を休めるサンクチュアリが必要となるだろう。」

「サンクチュアリ、とはなんだ。」

「そのままの意味だ。聖域、身を休めるには必要な場所なのだ。」

「はあ。そうですか。」

老人は話をつづけた。

「だが、サンクチュアリには信仰が必要だ。」

信仰、デヴァラか。

「この岸から坂を上ったところに無主の領域がある。そこをお前の進行に従ってサンクチュアリとするがいい。」

「なんで、そんなことを知っている?」

「それは今、重要ではない。なにか任務があるのだろう?」

「そうだな。」

「お前は“新しい神”を信じる者か?」

三神のことか。世の中の多くの人間は三神に信仰を誓っているな。

「いいや。」

「ほう。これはめずらしい。新しい神を信じないというのか?」

興味深そうにこちらを見ている。

「では、お前はデヴァラの巡礼者か?昨今ではめっきり見かけなくなっていたが...。」

「ああ、そうだ。」

「光の女神の信奉者は、謙虚さと、優しさと、許しの象徴“デヴァラ”を信じる。」

「詳しいんだな。」

「最も歴史のある信仰だとも言われているが、それは光の女神の聖職者たちが古くから記録の重要性を理解していた結果にすぎないという見方もある。」

「そうか。」

「お前はデヴァラの光を求める巡礼者ということか?」

「さっきも言っただろう。」

「光の女神の信奉者か。お前の旅は困難なものとなるであろう。」

というと老人はどこからともなく大きな壺を出してきた。

「この大地のつぼを受け取るがいい。無主のサンクチュアリにデヴァラの恩恵をもたらすであろう。」

受け取ったつぼは何処かへ消えていったが、とりだそうとすれば気づくと手に持っていた。不思議なつぼだ。

「そういえば、じいさん、王女を見なかったか?」

「王女を見たかだと?はて、どうだったか...。」

「世界にとって大切な存在なんだ、なんでもいい、教えてくれ。」

「なぜ王女がそんなに大切なのだ?我々はみな同じ肉の塊だ。たとえ生者であれ死者であれな。あるいは、わしは老人の皮を被っているだけで、実はお前の王女かもしれんぞ!フォッフォッフォッ。」

「笑えねぇ冗談だな。」

「まあ、その王女とやらを探してみるがいいさ。“目的は人を凶器から遠ざける”と言うからの。」

「さいですか。」

「サンクチュアリは飾りけないばじょだが、それがもたらす救済ははかりしれない。」

そういうと老人はどこかへ去っていった。

坂の上のサンクチュアリを目指すとするか。

「ん?なんかいる?」

坂を上る最中。箱の近くをうろつく二人の人のようなもの見かけた。人の様であって人でない。まるでゾンビみたいだ。

念のため剣を構えて近づくと

ウ゛ァァァァ

と襲い掛かってきた。やはり敵か。

剣を振り、切りつける。何度か繰り返すと腐った者は死んだ。

が、死体がない。死体は塩のような粉に変わり、俺に吸収されていく。

「どうなってんだ?」

よくわからないまま、箱をあけると鍵が入っていた。

“サンクチュアリの鍵”

あのじいさんが言ってたサンクチュアリの鍵か。

にしても、ゾンビが鍵守ってるってどうことだ。この世界、なにかがおかしい。やはり、俺は夢を見ているのか?

自分を何度も叩いてみたが、夢から覚めるような兆しはなかった。

そんなことをしながら歩いて行くと建物は見えてきた。

ドアの錠前は先ほど拾った鍵で空いた。

おそるおそる中に入ると、中には台座があるだけの暗い空間だった。

「さっきのつぼか。」

どこからともなく出てきたつぼを台座におくと、神々しい音とともに、デヴァラの女神像が現れ、空間は灯りにつつまれた。

「...。」

唖然とするしかなかった。本当に神が降りてきたのかと思った。

デヴァラの女神像からつぼに注がれる水の音を聞きながら、休息をとることにした。




最序盤ですね。
最初に選べる宗教は三神、デヴァラ、鉄の民、の三つですね。自分の初プレイは三神でした。
ジンダレン人は真っ黒な肌が特徴です。
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