幼馴染のアーモンドアイが勝負を仕掛けて来た!!   作:グリザイユの牢獄

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コイツは…アーモンドアイのサポカイベを見て思いつきました


お兄ちゃんとマグロ

じーっとわたしはお兄ちゃんを見ていた。

 

「あぁ、まぁ…なんでもない。この件は俺がやるんで…いや補習のメンツの面倒はアンタらが見てくれよ」

「いや…流石にこっちもしんどいんだが」

 

 

お兄ちゃんは愛用のパソコンを通してリモートでのトレーナー会議に参加しているみたい。いつもならそういった重要な事はめんどくさがる事が多くうまくサボる事も多い。その分別の事でしっかりと成果は出すので本当にお兄ちゃんはお兄ちゃんだと思ってしまう。

 

「……………ジー」

「…アイ、もう少し待っててくれないか。俺だってこんな会議に出たくはなかったがな」

「いや…そうではないけど、そうとも言えるかなぁ…」

 

かまってくれないから怒ってるとかじゃない…お兄ちゃんはわたしに甘いから袖を小さく掴むと察して近くにゆっくり寄せて優しく撫でてくれるし、流石に仕事中に迷惑をかけることはわたしだってしたくない。

 

 

ただ………お兄ちゃんのデュアルモニターが問題なのです。

 

 

お兄ちゃんのパソコンは1画面ではなく、最近は買い足してマルチモニターで最大4画面まで自由自在に使いこなしている。

 

だからこそ…リモート先のトレーナー視点では絶対分からないこの光景、社会人らしいというか根性があるというべきか。

 

1つの画面にリモート画面、2つ目の画面には論文に関しての画面、3つ目の画面にはウマ娘の肉体を3Dにしたデータ。

 

 

4つ目の画面が……本当に問題だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『紹介しよう、我が騎士枢木スザク。彼にはラウンズを超えるラウンズとして…ナイトオブゼロの称号を与えよう』

『では分かりやすく説明しよう…我を認めよ!

 

「とりあえず理事長の案には賛成ですよ俺は。チラッ…オール・ハイル・ルルーシュ」

「声に出てるよお兄ちゃん…」

 

 

流石にリモート会議に参加しながら傍でコードギアス視聴してるのはダメだと思うわ。しかもお兄ちゃんもギアスにかかっちゃてるわね。  

 

 

こうしてトレーナー会議を終えていたようで、お兄ちゃんも仕事を終えてハーブ茶を2人で飲んでいた時にわたしはある要件を伝えた。

 

 

「オグリキャップとスペシャルウィークとライスシャワーで食堂で大食い対決…マジでか?」

「おおマジよ。しかも明日にね」

「真面目にトレセンの食料をどれだけ貯蔵しても消し飛ばすカービィ3人娘じゃねぇかよ。…まさかそこに参戦する訳じゃねぇだろうな?」

「わたしだって負けたくなくて参戦しようとしたわ!でもララが…アイさんアンタまさかブラックホールを相手しいひんよな!?って珍しく本気で慌てて…」

 

「この前負けず嫌いで対抗して無事に腹壊してたからな」

「うっ…あれは反省してるわ。金輪際過度な大食いや早食いなんてしてないし…」

 

 

実はスペシャルウィークさんとオグリキャップ先輩の大食い対決に負けたくなくてわたしも混ざったけど…結果は無事に完敗して腹痛を起こした。

 

このまま食道を開いて再戦しようとしたらお兄ちゃんに止められて「勇気と無謀は違う」とウマ娘の肉体と過食の関係を淡々と語られて引き下がった。

 

「大食いは俺にゲームや勉強やその他方面で勝ってからやれ、アイとの勝負は好きなだけ俺は引き受けるからな」とお兄ちゃんは言ってたけど…絶対勝たせる気ないわね?上等よ!絶対お兄ちゃんに勝つから!

 

 

「それで…食堂内が彼女達のためにリソースを完全消費されるから間違いなく一時的に食堂は閉鎖される可能性もあるし、それ以前にあのビッグマム三人衆に食い尽くされるからこっちでライラックやブラストと一緒に俺含めて4人分なんとか出来ないかと?…まぁそのくらいなら任せとけ。飯なんて俺ならいくらでも作れる」

「本当に?いいの?」

「頼みくらいは聞くさ。とりあえず…冷蔵庫の中身全てどうなってるかとメモを書き留めてくれ」

「ありがとうお兄ちゃん!冷蔵庫見てくるわ」

 

嫌がられるかと思ったらすぐさま引き受けてくれた。多分わたしの様子を見て

 

わたしはすぐさま冷蔵庫の中身を全てまとめ上げてメモとしてお兄ちゃんに渡すと調理器具の状態や油と言った物を確認するともう一枚紙を取り出してペンでメモを取り始めてアイに渡す。

 

「アイ…買い物行くぞ。明日の料理を思いついた」

 

………………………

 

 

「アイ大丈夫なのか?アイの兄は迷惑かもしれないのだ…」

「あの人もなかなかどすなぁ。4人分を普通に作るって言うなんて」

「大丈夫よ!お兄ちゃんも大丈夫って言ってくれたし、それに料理がすごく美味しいのよ!」

「それはアイ以上なのか?」

「そ…それはないわ!わたし…お兄ちゃんのお嫁さんになるんだし絶対負けないわよ!」

「お嫁はんなんて早いなぁアイさん。あのお兄さんを好きすぎやん」

「ララ!?」

 

今の時間は11時の数分に針が指されている…今回はかなり授業が早く終わる日だから3人でお兄ちゃんの元へ、トレーナー室に入ったその瞬間…

 

 

「なぁ!?」

「えぇ!!」

 

ララとブラストはそれはもうとんでもない顔をして驚いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこには…黒猫のエプロンを付けてるお兄ちゃんによって捌かれて食べられる身を根こそぎ捌かれたマグロの頭が目の前にあった。

 

そう…わたしとお兄ちゃんが買ったのは巨大なマグロ1匹。わたしがお兄ちゃんにマグロを捌いたという話をしていたらいつかは食べたいと考えていたらしくてこの機会に作ろうと考えていたみたい。

 

足りなさそうな食材を昨日買い揃えて、マグロはわたしが弟子入りしたお師匠さんの伝を利用して、鮮度の事を考えて昨日マグロを予約をした上で今日の早朝トレーニングの後に2人で貰いに行った。

 

 

「お兄ちゃん!?」

「……意外と早かったな」

 

わたし達のトレーナー室は、かなり広いほうだ。お兄ちゃんがトレーナー試験で主席というのもあるかもしれないけど、最新型のキッチンも常備されてるし、さっきまで1人でマグロを解体していたようね。

 

 

「嘘やろ… もしかして、あんたはアイはんのように100キロのとんでもないマグロを1人で捌いたんどすか!?」

「す…凄い、凄いぞ!マグロを捌いてたんだな!!」

「あ?アイが出来るなら俺だって出来ると思った方がいいぞ」

 

その様子に誇ってる様子はなく普通に出来ると見せびらかし自己顕示欲があるという訳でもなく、当たり前に出来てなんて事はないという様子だ。

 

(凄いわね…お師匠さんほどではないけど…間違いなくこの形はわたしより上手なのは確定ね)

 

お兄ちゃんもマグロを捌けるとは昨日から言ってたけど…まさかここまで上手いとは思わなかった。すごく…すごく悔しいわ。

 

 

 

「元が大きいから凄い量だな…ここから色々作るのか!?」

「あぁ…事前にマグロときゅうりと梅ポキサラダとチョレギサラダは完成させている。まずはこの部分からマグロカツ、次に頭の一部の食べれる部位で竜田揚げ、他の残ったステーキかソテーにするか悩んでるし、それにメインの逸品がまだ準備が整っていない」

 

「あら?お兄ちゃん、冷蔵庫のこれは?」

「それは漬けだ。安心しろ…ご飯は炊いてるし料理が完成した時に2時間くらいになるのを想定している」

「もしかして漬け丼でも作るん?なかなか大胆な事をするなぁ」

「大胆も何も…そいつを1番上手く食えるのがそれだ」

 

「この目玉はどうするんだ??なんかブーがこの目玉に睨まれてる気がして怖いぞ」

「ソイツはまだ何もしない。煮付けより1番美味い食い方をやるからもうちょい待っとけよ」

 

そう言いながら慣れきった手つきで2つのフライパンにそれぞれ量の違う油を入れてあらかじめ切っていたマグロをそれぞれ入れていく。

 

 

「ねぇお兄ちゃん!!何か手伝える事ある?」

 

わたしも負けてられない。ただ作られていく工程をじっと見てるだけなんてアイの性に合わないわ!それを聞いたお兄ちゃんは料理を作りながらジェスチャーをして指示をした。

 

「アイ…棚の上のカセットコンロとフライパンを取り出してくれ」

「これ?」

「アイ、目の前にマグロのほほ肉があるだろ?まずそれを細かく切ってくれ、それを野菜ごと炒めてソテーにする役割はライラックがブラストにでも任せればいいが、アイにはもうひと役割を頼む」

「何をすればいいの!?」

「後ろに捌いた筋があるからそれを細かく刻んでなめらかにしてくれ…」

「その言い分だと…ハンバーグね!」

「よく分かったな」

 

凄いわね…たった1人で『縛りプレイ』をしながらここまで考えているなんて。あの時のわたし達なんて寿司にするかとか煮付けにするかとかで色々悩んでいたのに。

 

あっ…縛りプレイというのはお兄ちゃんがたまにゲーム感覚でルール付けてて、今回は『あら汁』と『煮付け』と『ハワイアンサラダ』と『舟盛り』なしで作るというめちゃくちゃな縛りを付けて。

 

……冷静に考えても正気じゃない事してるわね。おまけに全ての部位を使い切るというルールもあるのに目玉でいったい何を作るのかしら?

 

「とりあえずマグロのステーキは完了。さて…主役の逸品だ」

「「逸品?」」

「逸品なんてそもそも大半が逸品やあらへんやないか………あら?そういや不自然にある大トロとネギと鍋って」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ねぎま鍋に決まってるだろ?』

 

 

「「ねぎま…鍋??」」

「あんた、もしかして美味しんぼでも見とったん?明らかに年代ちゃうやろ……」

「しゃあないだろ。ガキの頃、親の遺してた物で生活してたからな」

「……かんにん。ウチも本気で反省してる」

「気にすんなよ。声もわからないのに」

 

お兄ちゃんの過去は少し前、テレビの特集で出ていたことがあるためララやブラストも知っている。わたしも昔に家に入った事が分かるけど…それは広かった。何故かものすごく広すぎた。その事に幼いわたしは疑問はあったけど少し大人になってその理由があまりにも悲しい物だと理解したから。

 

親が、後に唯一の肉親のおばあちゃんが亡くなっていたからこそお兄ちゃんの部屋は広すぎたから。

 

「むぅ、そんな顔をしちゃだめだぞ!」

「なっ、テメェ…」

 

少し暗くなった空気を打破するようにブラストがお兄ちゃんに抱きつくも、急でかなり驚いてたようでお兄ちゃんは思わず本気で睨みかけるもブラストは止まらない。

 

「そんな顔をしたらアイやブーやララも悲しいんだぞー!トレーナーにはたまには本気で笑ってほしいんだ!あたしだってトレーナーの笑ってる姿が見たいんだぞ!」

「テメェ…急に抱きつくな…痛てぇんだよ……」

「やめないぞー!ハグは人を落ち着かせるって聞いたんだー!!」

「ぐぅ…耳元でうっせぇ……」

 

 

ブラストはニコニコと笑っているがお兄ちゃんはかなり困惑してるようで、思わずアイの方を見た……止めてくれという顔をしてるけど。

 

 

「止めたら負けだと思うわ…わたしも混ぜなさい!」

「おいなんで逆な事してんだ…!?」

 

 

ブラストが左から抱きついてるなら今度はわたしが右からギューと抱きつく。だって止めたら合法的に抱きつけないし…ブラストに負けた気がするのよ。

 

「今…鍋温めててんだぞ…」

「大丈夫よ!コンロの火はわたしが消すから!」

「そういう問題じゃねぇ…!」 

「お兄ちゃんの事が大好きなウマ娘のハグは嫌なの!?」

「…………」

「どうやら嫌とちゃうみたいやな。ふふっ…お兄さんもアイさんが近くに居ると安心感があるように見えますなぁ」

「あたしももっとギュッとするぞ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……なんJ子」

「次言うたらはっ倒しますえ」

 

 

何を言ってるのか全く分からないけど、笑ってないような笑みを浮かべ見守るララ、わたしとブラストに抱きつかれてどうすればいいか分かんなくなってるお兄ちゃん。

 

それでもわしゃわしゃとわたしとブラストの頭を撫でてる時の手は優しかった。

 

 

………………………………………

 

 

「これで…完成だな」

 

「「「おぉ!!」」」

 

 

 

これで1番のメインの『逸品料理』のねぎま鍋が完成したわ。

 

確かにこの冬の季節なら刺身や寿司をメインにするんじゃなくて鍋をメイン料理にするなんてお兄ちゃんの発想も凄いわ。

 

「凄い!あらゆる部位が…しかも大トロをここまで贅沢に使ってるぞ!」

「大トロは元々江戸時代では捨てられるような部位どすさかい。ゴミ同然やら言われてはいた大トロが唯一美味しゅう食べれると当時言われた料理がねぎま鍋なんどすえ」

 

「オグリキャップやスペシャルウィークがあらゆる食材をひたすら食い尽くすんだ。なら俺らも…派手にやらないとなぁ。3人とも全員食うだろ?アイが1番食べるだろうけどな」

 

 

『マグロカツ』

『炙りマグロのチョレギサラダ』

『あらと頭肉の竜田揚げ』

『マグロときゅうりと梅のポキサラダ』

『マグロのハンバーグとステーキ』

『マグロのガーリックバター醤油ソテー』

『ねぎま鍋』

 

これだけの料理をポンポンと作り上げた中で、冷蔵庫のバットを取り出すとお兄ちゃんはどんぶりを4つ取り出した。

 

「とりあえず、全員食べる量の半分のご飯を入れろ」

「半分?どういう事だ?」

「後で分かる」

 

ブラストとわたしはお兄ちゃんの言ってる事の意図に分からなかったけど、ララは慣れた手つきでお兄ちゃんにご飯を半分入れたどんぶりと海苔を渡す。

 

「ほな…お願いしますわ。びっくり鉄火丼」

 

びっくり鉄火丼?ララがそんな事を言ってると漬けマグロをご飯の上に乗せていく。

 

「ん?ご飯が少なすぎるぞ!「まだどすえブラスト。欲望の解放はこうするんどすさかい安心してみとぉくれやす」え?」

 

 

そんな事を言ったララは躊躇いなくマグロの上にご飯を乗せ、その上にお兄ちゃんによってマグロを乗せた。

 

「え!?またその上にご飯!!しかもマグロも乗せてびっしりしてるぞ!!!」

 

思わずゴクリと唾を飲んでしまう感覚…だからびっくり鉄火丼なんだと理解してしまった。海鮮丼は親と食べに言ったことはあるがこんな感覚はなかった。

 

(普通はこんな贅沢なことどころか発想すら出来ないわよ!?完全に飯テロじゃない!!)

 

あっ…お兄ちゃんわたしの方を見てカイジのハンチョウみたいな顔したわ!絶対確信犯じゃない!!

 

 

 

 

………………………………………

 

 

料理は当然ものすごく美味しかった。

 

お兄ちゃんが作る料理に外れなんて全くない。

 

だけどお兄ちゃん…ちょっとララ相手に遊んでたわね。

 

「おい、ラッキーライラック」

「どないしました?」

「1番ねぎま鍋の良い食い方教えてやる。ネギを持ってまっすぐ先端近くを入れて前歯で噛むんだよ」

「あら…お兄さんが珍しく気遣いごくろうさん。ほないただきます」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「だぁぁぁちゃぁぁ!?!?」

 

 

「アチチチ!アッツイナァ!」

 

 

「グォォォォォォ!熱い熱い熱い熱いって!?」

 

 

 

 

「ララ!?」

「よく見とけ、あれは危険な食べ方だ」

「え?」

「どういうことだ?」

「アンタやったな!?そういや美味しんぼでトミーがやっとったわな!あのメガネのおっさんがウチと同じ食い方してネギの熱々の芯が口の中入っていったわコンニャロ!!!」

「………ハッ」

「そんなとこで小さく笑うなや!!これでさっきの件はおあいこって事かいな!」

 

ララってあんなにいい反応するのね…いつもお上品な言い方してるけど初めて知ったわ。お兄ちゃんも珍しくしてやったりって顔をしてたし。

 

 

 

それ以上に凄かったのは……アレね。

 

 

あれだけのマグロ料理を食べ尽くして残りが少なくなった時。

 

 

「お前ら…よく見とけ」

 

そう言って持ってきたのは一輪と残ったマグロの目玉。

 

「目玉だ!」

「アンタ…それと七輪って」

「お兄ちゃん、その目玉を煮付け以外で何を作るの?」

 

 

 

「決まってるだろ?名前通りの目玉焼きだ」

 

 

思わず驚いた。名前通りの目玉焼きって…卵のあの目玉焼きとかじゃなくてもはやそういう事じゃない。本物の『目玉』焼きだ。

 

窓を開けて外に出てお兄ちゃんは目玉に塩を振りながら、窓辺で七輪で目玉を焼き出す。

 

「こういうのはな…炭火焼きが1番美味いんだよ」

「食べれるの?」

「出来上がれば分かる」

 

そう言ったお兄ちゃんはどこからか大きな蓋を手に取るとマグロの目玉を閉じ込めるように蓋をする。

 

「ふむ…いい匂いがしてきたぞ!」

「七輪で焼いてはるさかい、炭火で食材を焼くと、旨みを引き出すんです」

「お店で聞いたけど中までふっくらしてしっかり火が通るのよね」

 

「アイのとこの大将は優しいな…あの人、目玉焼きをすると聞いておまけに二つをサービスで与えたんだからよ。全員厚めの軍手をしておけよ…熱々のを掴む事になるからな。ほらよ」

 

そう言って蓋を開けた時にはジュー!と音を立てて熱々でトロトロでプリプリのコラーゲンも入った目玉が飛び出してきた。

 

「!!!」

「普通の人が敬遠する…グロテスクなとこが実は1番美味かったりするんだぜ?」

 

この匂いと綺麗な色にグロテスクなどと思わない。一種の芸術にすら思えた。

 

「ブラスト…お前、アルミホイルをそこに置いてたよな」

「あっ!持ってくるぞ!」

「炭火焼きだけでのうホイル焼きもどすか、こら美味しそうですわ」

「炭火焼きをする時は…ホイル焼きってのは最高に相性が良いんだよ」

 

思わず涎を我慢してしまいそうになった。

 

お兄ちゃんは七輪の火を消して手際よく目玉を、ホイルに包みすぐさまを蓋をすると熱々の焼き板の自然の熱さを利用して焼く。

 

 

「もう少しだ。これをすれば…きっと美味いのが出来上がる」

 

 

お兄ちゃんは気づいてないと思うけど…どうやら炭火焼きの匂いを嗅ぎつけて一部の生徒がこちらに近づいたり遠くから見ていたりしていた。

 

あれ…まだライス先輩達が食べてるはず…なのにそれを無視してこちらに来たのかしら?それはそれで恐るべしマグロの目玉ね。

 

 

「…………完成だ」

 

 

そう言って蓋を開け、アルミホイルから取り出した『マグロの熱々目玉焼き』が姿を現した。

 

 

「どうやって食べるんだ?ブーは気になるぞ!!」

「ふん……魚の部位の中で1番美味い目の食い方はただ一つ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「恥や矜持を捨て…かぶりつけ」

 

 

そう言ったお兄ちゃんは我先にと目玉焼きを口にした。

 

 

「っ!………マジうっま。想像したより沸るなコイツは。コリコリしてるのもプルプルしてるのも両方美味ぇよ……マジで美味い。バターとか要らねぇ…ありのままの塩焼きが1番だわ」

 

「「「っ!!!」」」

 

あのお兄ちゃんがここまで絶賛するなんて…わたし達はこの美味しそうな目玉を一気に一口に入れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「うっま」」」

 




昔魚の目ん玉を食べた事あるんですよ。SSと同じような形で。


めちゃくちゃ美味いですよ。ぶりの目玉なんですけど、刺身以上にすごくすごく美味しかった。

みなさん一度は食べるべきです。後悔はしませんよ。見た目以上の素晴らしい物をいただけますから。
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