幼馴染のアーモンドアイが勝負を仕掛けて来た!!   作:グリザイユの牢獄

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お兄ちゃん「質問」
アイちゃん「来てた!」


質問1 2人が出会った中で1番やばい人は

お兄ちゃん「某みみみ氏……アイツはな、流石にエヴァのネタバレの時とか完全にドン引きしたわ」
アイちゃん「お兄ちゃん」


質問2 冬夜さんが出来る事は何ですか?軽く5つ答えてください。

お兄ちゃん「えー…日曜大工、iPhoneや故障したパソコンやゲームコントローラーの修理、トラックなど大型の運転、車関連のトラブル、楽器の演奏、インボイス制度の解説…なんかもう思ったより出来る」


質問3 なんでお兄ちゃんは完全な糸師凛じゃないんですか?

お兄ちゃん「お前…凛100%とかまともな社会生活送れねぇよ…せめてイデアとか死柄木弔で中和しろよ…」


兄ちゃんに任せとけ……

有馬記念まで…残り僅か。

 

「お兄ちゃん!」

「ん、…来たか」

 

今日はお兄ちゃんとデートに行く事にしたわたし。1週間に一度は必ず2人でどこかに行くと決めてるため今日がその日というわけです。

 

目の前に居るのはブラウン系のカラーのセットアップ… テーラードジャケットとテーパードパンツとわたしが服屋で一緒に選んだ服装にOLIVER PEOPLES社の黒いメガネをかけてるお兄ちゃん。

 

うん!やっぱり凄く似合う!

 

「お待たせ!待った!?」

「……そもそも50分前だぞ?」

「わたし達似た物すぎない?」

「こういうのに勝ち負けはねぇよ。俺はそもそも知り合いに頼まれた仕事をやった後に暇だからここでずっと待ってただけだ。良い時間になったし行くぞ」

「うん!」

 

 

今回は少し遠出、休息も兼ねて行きたかった巨大なショッピングセンターに行く事に決めていた。レース関係の事は一歳なしで純粋に買い物。実際レース道具もお兄ちゃんの所属する研究所が出してくれてるから困ってはいないし。

 

 

そうは言っても………

 

「なんか、周りの人、みんなこっち見てるよね」

「まぁ、一応有名人だから俺ら」

 

有名人…冷静に考えてみたらそうだった。

 

わたしは現役の中で最強の一角と言われるウマ娘で、お兄ちゃんはあらゆる界隈で数多の伝説を残してるかなりの有名人。しかも現在10万を優に超える共同で配信者をしてる2人なのだからそりゃ目立つ。

 

「なんで変装しないの?」

「逆になんで俺らが他人を気にしねぇといけねえんだと言いたいんだが、まぁ言わなくても分かんだろ…どうあがいても」

 

 

なんとも言えない顔をしてるお兄ちゃんが指を指してるのは自分の髪。

 

 

言わなくても分かる…お兄ちゃんって髪色が地毛で『緑色』でどうあがいても目立つのだ。高身長で緑一色の人なんてほぼ居ないため基本お兄ちゃんはバレる。

 

なので一周回って変装なしという形。実際めんどくさいのよね。

 

 

そして今、服屋での小さなファッションショーを終えて冬真っ只中ではあるけれど春に向けた格好を選んで、最後にバッグを探していた。

 

 

「ねぇお兄ちゃん、これはどう?」

「…………アイに似合ってるが、選んでんの似たようなものばっかじゃねぇか?」

「そうなのよね…」

 

迷っていた。今は新しいバッグを欲しくて2人で探しているけど少し迷っている。どれも可愛くて…全部欲しいけど、流石にそれは少し困ってしまう。

 

「ねぇ、お兄ちゃんはどれがいい?」

「……まず聞くがどの色で迷っている?どちらもアイに合う良い色だから似合うはずだ」

 

「どっちも似合うんだ良かった…うーん……やっぱり今までで使ったことないラベンダーとかベージュね。わたしって服の色が決まってる事が多いから」

「なるほどな……これは持論だが、俺はベージュだな」

「ベージュ?どうして?」

「確かにラベンダーも似合うが、アイの私服を思い出していた…そこから見ると俺はベージュの方が似合ってると思う。しかもそれって革だろ?革って結構味するからな。後はスーツ着てる俺が言うが、女性のスーツとベージュや正装の姿…ドレスとかに合うぜ?」

 

確かに……ドレスに合うのってかなり素敵ね。ラベンダーも好きだけど、わたしの私服のバリュエーション思い出したらベージュの方が似合いそう。

 

 

「ありがとうお兄ちゃん!わたしベージュにする!」

「ん……オッケ」

 

………………………………

(これは中の人の経験談だが…)

 

 

実は女性が漠然とどれが良いかを聞くときはすでに候補が絞られている場合がほとんどでこの質問に対して自身の意見を言うと基本撃沈する。

 

なので基本的には女性に促す言葉が正解なのだ。

 

そして女性が挙げた候補に対してはちゃんと自身の意見を言うこと、これに対しても自身の意見を言わないのは不正解ではないが正解でもない。聞かれている以上は少なからず求められているからである。まあ最後まで出来てやっと百点満点である。

 

 

男女の価値観もあるので面倒ではあるが、冬夜もまぁまぁ例外である。これがもし冬夜と同行してるのがアイではなく桐生院やシュガーライツ相手だと間違いなく立って寝てるかスマホをいじってるか、それ以前に約束すっぽ抜かしてブッチの可能性が高い(そもそも誘われない?まぁ…例えだからね?)

 

 

女性の服装に詳しい男は、かなりレアだし冬夜も詳しくない部類だが彼なりに気を使っている証拠である。

 

だが基本的に女性の買い物に口出ししてはいけない……ただし初心者に限る。

 

 

…………………………………

 

お兄ちゃんを連れて、近くの喫茶店でゆっくりと食事を食べていた。窓際の席に2人並んで腰掛け、外とは違う暖房の暖かさが心地いい。

 

 

「このカツサンド…想像以上の大きさよね」

「まぁこの店はデカいが取り柄だ。てか大きすぎね??」

 

お兄ちゃんの前にはサンドイッチとメロンソーダのフロート。わたしの前にはオレンジジュースとカツサンド。

 

ガラスの器は、うっすらと汗をかいている。

 

わたしはクルクルとオレンジジュースのストローを回しながら次はどうするか話し合った。

 

「次はゲームセンターでプリクラ撮ったり色々遊びたいわ」

「プリクラか……何度か一緒に写真撮って慣れてるが、やっぱりあぁいうのは分かんねぇなぁ」

「大丈夫。わたしが操作するし他のゲームもいっぱい遊ぼ!」

 

お兄ちゃんの翡翠のような美しい瞳がわたしの方をじっと見て、そうしようかと告げようとした瞬間……一本の電話が入った。

 

 

 

「ん?…誰だよいきなり……は?斉藤さん?」

 

どうやら連絡先はわたしが知らない人のようで、いつもは電話が掛かって来ても暇な時でさえ、緊急電話以外着信を取らず2度目するお兄ちゃんが珍しくすぐさま電話を取る。

 

「はいもしもし、久しぶりっすね…え?この前の大会以来だから全然だろって?いやまぁでも数ヶ月ぶりだし…そりゃそうなんすけど。ウマッターでここに来てるの見たという報告が多数あったから暇なら顔見せに来てくれ?まぁ…アンタが言うなら行きますけど、場所はここの3階……あぁ。問題ない。ん…後でね」

 

お兄ちゃんが電話を終えると「気にすんな。ゆっくりでいい」と前置きして話した。

 

 

「食べ終わったら3階の知り合いの居る店に顔見せに行く事になった。安心しろ、そこの店長はあちこちのウマ娘のレースを見に行くくらいにはファンだから悪いようにはしねぇよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カフェでの食事を終えて、お兄ちゃんと共に目的地に歩いていく。

 

そこは……

 

 

「あれ…ここってカードショップ?」

「だな。それにしてもなんか人手の出入りがめちゃくちゃ多すぎないか?」

 

ショッピングセンターの中の3階のほぼ大半のフロアを掌握してるような広さを持つカードショップ。そこにお兄ちゃんが呼ばれたと聞いている人が居るみたいだけど……なんか人多くない?

 

 

「サインの前に悪いが案件みたいな呼ばれてるから通らせてくれ」

 

わたし達に気づいてサインを欲しがる多くの学生や大人の人が群がるがお兄ちゃんがどいたどいたと合図を送ると察してくれたのか一切に引いていく。わたしもごめんなさい、道を開けてとゆっくりと通り過ぎていくと見つけた。

 

お兄ちゃんが見ているそこには、4人くらいの社会人くらいの男の人が居た。

 

 

「おい、来たぞ斉藤さん」

「おー冬夜!久しぶりだなぁ………ってアイちゃん!?アーモンドアイじゃん!!うわぁ!!ジャパンカップ現地で見てました!」

「「え?マジ!本物!?」」

「いや冬夜くんはトレーナーだから。龍斗くんもそうだけどさ」

「うぉー!!本物じゃん!!」

「アンタはリゼ様のファンやろがい」

「それはそれとして話は別やろ!?」

 

「おい、だんてさん近すぎだっつうの」

「いや生だよ生!」

「あ?俺も生なんだよ」

「冬夜くんとは僕と生で小学生の時からあってたじゃん!?」

「うっせぇ…」

 

 

明らかに自分達よりも間違いなく年上の人にも臆さず、同年代と同じように砕けた感覚でお兄ちゃんは話している様子に思わず驚きながら見る。

 

 

「忘れてた。この人達、大半はどっかの界隈で公式に出てる人だから何人かアイも知ってる人も居るだろうし紹介しとく」

 

「1人目はそこでアイちゃんに熱い視線を送ってるエプロン姿の人はここのカドショのグループ…5店舗ある中で社長をしてる斉藤さん。俺をカードゲームと格ゲーの界隈に引きずり込んだ人で『WCSJ』とか『篝火』とか『CAPCOM CUP』とかあらゆる部門の大会に保護者代わりで同行してくれたり…マジでかなり世話になってる人」

「斉藤です!ほんともう…ほんとにもう!メイクデビューの頃からアイちゃんのファンです!!後でサインもお願いしまふ!!」

 

「……すごい泣いてんなアンタ」

「だっでぇ……レース場で間近で見てて、しかも冬夜の-…アンタの初めての子じゃない!!冬夜のいろんな趣味に関心持って…マンツーマンで、しかも大半のウマ娘よりも気性難の冬夜を理解して一緒に支え合って頑張ってるんだぞ!昔からお前を見てた身としては…本当にもう!アイちゃんありがとう…ありがとう!!」

「親かアンタは」

 

なんだかむず痒そうな顔で頭を掻くお兄ちゃんを横目に泣きながら斉藤さんはわたしと握手している。

 

「この人は俺が小学校の頃からの縁。………今でも言われてんのが友達を作れだとか、交流関係を作れだとか…孤独は辛いぞとかさ。まぁ斉藤さんの縁も合って交流関係持ってる人もそれなりに居るからな」

「アイちゃん聞いて!昔に1人で居たこの子にね…友達は居るのかとか色々聞いてたら…『友達って何?制度かなんかかよ』って言うのを聞いた時はもう!僕心配したのよ!!」

 

「制度!?お兄ちゃん友達の事そんな風に考えてたの!?」

「友達という概念に唾吐いてたような人生ばっか過ごしてる奴言う事かよ」

 

まるで切実な嘆きのように涙目で思い出を語る斉藤さんの発言に思わずわたしはお兄ちゃんを心配してしまう。

 

 

「そしてその他は……左からだんてさん、オチャさん、ケンさん、カイさん、年齢は左から32、29、24、23…俺が今年19…1人三十路が居るけど気にすんな。どうあがいても冴えないこの人達も一応大人だし、どこかしらにウマチューバーとして所属してたりMTGやらデュエマやらでスポンサード結んでたりするプロプレイヤー達や元プロの人だから一応強いよ」

「「「「おい!?」」」」

 

だんて「扱い雑すぎなんだけど!一応これでもデュエマ全国出てるんだけど!」

お兄ちゃん「俺も全国出てるからな?後この前の2.4倍で速攻負けしてんじゃねぇよ。CS行くなら大人しくジャパンカップ見に行っててくれよ」

アイちゃん「ララのエリザベス女王杯の時に大阪に行ってたお兄ちゃんに言われたくないんだけど!?」

カイ「その……ごめんね?」

 

 

実はお兄ちゃんは少し前大阪に出張行ってた時、最終日がエリザベス女王杯と被ったけれどララが京都レース場で頑張っていた時に、さっき謝ってたカイさんと一緒に大阪に行ってオタクとして色々楽しんでたみたい。結果はお兄ちゃんの読み通りにララが勝ってたけど…流石にそこは京都に行って欲しかったわね!?

 

オチャ「てか冬夜ってワンピカードまだ復帰してないの?もう一回やろうよ〜」

お兄ちゃん「いや。ローに疲れすぎてやめたし今は忙しいんだよ。こちとらトレーナーとその他で何足草鞋を履いてると思ってんだ。オチャさんみてぇにウマチューバーだけやってるわけじゃねぇんだよ」

オチャ「まぁそうだよね〜。それにウマッターや配信で聞いたけど、今度の有マ記念に出るんでしょ?実際調整頑張ってるみたいだし…まぁそりゃそうかぁ」

 

有マ記念…本来はわたしに長距離の適性はないと言ったお兄ちゃんもわたしの要望に応えて重腰を上げて、長距離もこなせるように肉体を適応させた上で、長距離を走り続けるペース配分や肉体改造を行い続けてる。

 

実際大変なのはそれはそうだし、お兄ちゃんも自分の時間を割いてわたしのために使ってるから負けられない、そう思ってるとお兄ちゃんは5枚のチケットを取り出して5人に渡した。

 

「忘れてた。とりあえず5人居たし全員に渡してやるから絶対来いよ」

「ん……これって」

「有マ記念の…チケット?」

「こ…これって中山の1番いい席!?」

 

「22日の有マ……俺らが勝つから。何人か知り合いに渡してたけどアンタらにも渡しとく。絶対この日予定入れとけよ」

「うぉっ!マジか!レースの特等席の予約なんて多すぎて取れないのに」

「あ"り"がどお"お"お"お"!!!!!俺絶対見に行くからな!!」

「斉藤さんうるさっ…頭ウイニングチケットかよお前!」

「俺もレース見に行ってみようかな」

「さて…CSキャンセルしよっと」

「俺はウマチューブの配信で話題に出すわ」

 

5人のみんながワイワイと話題に出してるとその中の1人の…カイさんがお兄ちゃんに話しかけた。

 

「お前今年の冬コミ行かないのか?俺らは斉藤さん以外全員行くのにや

「あー…時間なくてチケット取ってねぇよ」

「頼むぜ…お前のこれ…見たい奴多いんだぜ?あぁアイ見て見て」

「おい…テメェ!このカス、アイに何見せてんだよ!」

 

お兄ちゃんの静止をどうにか他の人が止める中でカイさんはわたしに一枚の写真を見せる。

 

 

そこには…可愛らしい高身長の女性のメイド服装だった。

 

「あら!凄く綺麗です!」

「でしょ〜?」

「テメェ!このゴミ野郎!この前のチームCSで助っ人参戦した恩を仇で返しやがって!アレは黒歴史なんだよ!」

 

ん?……なんかお兄ちゃんが珍しく本気で激怒してない?

 

別に関係なさそうなのに……「アイちゃん気づいてない?」

 

 

…え?そういえば、このメイドさん誰かに……ん?

 

「これ…黒髪ですけど見た目見ると…ウィッグですよね?しかもこの緑色の瞳……後これってしっかり見るとウマ娘の耳のカチューシャだしまさか……」

「あぁ気づいちゃった?。一応だけど元の髪色は『緑色』だよ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「このメイド……お兄ちゃん!?」

「………………クッ」

「大正解!!実はこのメイドは、去年の冬コミの写真でね。去年のデュエマの大型大会…GPで1番順位が下だったら罰ゲームを合計俺らと冬夜くん含めて20人でしてたけど…最下位が冬夜くんだったんだよ」

「クソが…合計3度も赤緑アポロに先攻3ターン目に走ってくるアポロとか闇自然アビスは死ぬっつうの。秩序4枚入れたのにこれだぞ?…暴れるぞ」

「それはご愁傷様」

「ブギャー!!!」

「大人がガキを煽んなグズ」

 

「それで罰ゲームは…大半の要望による冬夜くんによるとあるアニメキャラの女装メイド服って訳さ」

「お前ら変態すぎんだよ。なに未成年に女装でウマ娘メイド服着せてんだよクソ猿どもが!!」

 

 

「えーでも万すら軽く超えるくらいバズってたし」

「古参ファンや固定ファンどころか新規ファン増やしたじゃん…」

「イケメンがメイド服着るとかお姉様のご褒美だったよ…」

「やっぱりイケメンって罪だわ…しかもトレーナー以前にこいつカーナベ○やらカードラッシ○だとか…どころか元々あらゆる部門でプロ選手になれたのにウマ娘のトレーナーや研究者したくて契約全部蹴ってるし…」

「おっさんはともかく若い子ってやっぱり女性は好きなんだね……」

 

 

 

 

「「「「「はぁ〜」」」」」

「この……馬鹿どもが!」

 

お兄ちゃんも思わず青筋立ててキレてるけど……ぶっちゃけウマ娘の人々すらびっくりするくらい可愛いわよねこのお兄ちゃん。カレンチャンがカワイイカワイイ言ってるけど、貴方のカワイイよりわたしやお兄ちゃんの方がカワイイから。

 

 

でも……なーんかわたしが負けてる気がするわ。…………「絶対負けたくないわね」…絶対負けたくないし超えるわ。

 

 

 

「お兄ちゃんいつ女装する?」

「いや永遠にないが?」

「コミケは?」

 

 

「暇なら行きてえ」

「じゃあわたしも行くしお兄ちゃんちょっと女装して。ペアルックするわよ」

「頭おかしくなったのか?」

「負けたくないのよ」

 

 

 

「俺が勝っても俺の尊厳が死ぬんだよ」

「大丈夫よ。お兄ちゃんの心は死んでも一生はわたしが共にするわ」

「そんな心を買ってお前は幸せなのか?」

「大丈夫よ。トレセン学園の制服調達して貰うから一緒に着るわ。これは決定事項よ」

 

 

 

「おぉ〜〜」

「何がおぉ〜だ。助けろ!」

「いいじゃん!おじさんは2人を女の子コンビを応援するよ!」

「あっ、○すぞ?てかなんでこんなに人手が激しかったんだよ斉藤さん」

「実はさっきまで3つのカードゲームのCSやランキング戦を開いてたからね。デュエマと遊戯王とワンピカードの大会も開いてたし遊戯王は別フロアだけど」

 

 

 

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「え?アンタら暇か?日曜だぞ?」

「「「「「お前が言うな!!」」」」」

 

うん……それはみんなお兄ちゃんに怒っていいよ。

 

こうしてわたし達は店にツーショットをしてそれぞれサインを渡していくとそれらは著名人達が来ましたというサイン欄の元に飾られた。

 

 

 

…………………………………

 

 

「ふふっ!色々あったけど楽しかったわ!」

「俺は疲れた。もう寝たい」

 

クリスマスがもうすぐだからこそイルミネーションの準備をされているのが見えるこの夜の道。寒さが際立つこの夜に、お兄ちゃんのジャケットを肩にかけられ、その暖かさに浸られつつ、2人で歩いていた。

 

 

「ねぇ……お兄ちゃん、お兄ちゃんって結構色んな人と交流あったんだね」

「あ?まぁカードゲーム界隈はどの界隈以上に長く居るからな」

 

あの後こっそりスマホであの人達を調べてたら…公式チャンネルに呼ばれてリーグ戦をしていたり、有名企業とプロ契約やスポンサーを持ってたり、全国大会や世界大会で戦ってるような凄い人達だというのが分かって思わずびっくりしていた。

 

 

そういえば言ってたわね。

 

お兄ちゃんが代表として何故トレセン公認の許可を得てアイと配信するようになったきっかけは、理事長がトレーナー採用のために使うトレセン独自の顔認証システムを導入したらしくトレーナー全員で検証してたら…なんと有名ウマチューバーの配信のゲストで出てる画面がブワァァァァァァ!と出てきたらしい。

 

その事知った時にお兄ちゃんが言ってたのは…

 

 

「あぁ…そりゃそうか。GPでベスト8位入りしたカリヤドネループやモルネクとかその他ワンピカードや遊戯王やシャドバで変態デッキ使って入賞した時とかの時に動画にゲストで出てたし、それ以前に調整チームのツテもあったし…格ゲーのチャンネルで呼ばれた時もあったな。後は…何か色々だな」

 

と言ってたわ。普通に凄いわねお兄ちゃん……その頃から基盤があったのね。そう考えるとお兄ちゃんもやっぱり凄い人なんだ。

 

(……もしかしてそんな凄い人が使うサガ相手に生配信で勝ったわたしってそれなりに凄いんじゃ……いや杞憂かな)

 

 

そんな事を思うと、とある会話を思い出す。

 

アレは店を出る時、離れて電話に出てたお兄ちゃんの代わりに斉藤さんと2人で話してた時の事。

 

幼い頃のお兄ちゃんにとっては保護者代わりの1人だった斉藤さんはわたしに託すように言った。

 

「あの子をお願いね?もし式を開くなら僕もスピーチ考えるから」

 

 

その言葉は子供を心配する親のようだった。おそらくお兄ちゃんの複雑な生き方を見てたからか…あ、あと、スピーチは大歓迎ですよ!

 

 

「さて…どうしようか」

 

片手にホットコーヒーを飲みながら歩いてるお兄ちゃんの瞳は少し難しそうだった。そんなお兄ちゃんの手を繋いでわたしは言った。

 

 

「ねぇお兄ちゃん」

「……どうした?」

「どこまで行けるかな?」

「………?」

「これから…レースや色んな事で色んな事が起きるかもしれないけど」

 

 

 

 

 

『わたし達ならどこまでだって行けるわ!誰も見た事ない新境地…新時代へ!』

「!!」

「一緒に行こうお兄ちゃん!果てがどれだけ遠くても…わたし達なら絶対に辿り着く!」

「………あぁそうだな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『兄ちゃんに任せとけ』

 

そう言ってお兄ちゃん、小さな優しい笑みと共に手を繋いで歩き出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だけど…わたし達の願いは、運命という時の女神のイタズラに…あっけなく壊れる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お兄ちゃん……待って…やだ、やだぁ…行かないで、置いて行かないで……」

 

「お兄ちゃんーーー!!」





人物紹介(クッソ簡単)

冬夜→実は同年代の友達ほぼ0、女装も天才的なセンスだった
アイ→お兄ちゃんってもしかして思ってたよりめちゃくちゃ凄いんじゃ…

斉藤さん→敏腕社長。この人居なかった冬夜は全面的に今より性格かなりきつかったし居場所がごっそり減ってた
だんてさん→凄腕デュエマプレイヤー、中学時代の冬夜と仲良くなってからの縁がある。
オチャさん→有名ウマチューバーでワンピカードを中心にしつつポケカやデュエマもしてる。
ケンさん→プロ契約を結んでるMTGプレイヤー。メイド服を自分で作って冬夜に着せた男
カイさん→関西出身の人気ウマチューバーでカードゲーマー。関西に冬夜が来た時は基本この人が面倒見てる
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