幼馴染のアーモンドアイが勝負を仕掛けて来た!!   作:グリザイユの牢獄

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8月1日…なんでも死にすぎたな。

ガレック、バクオンソー、ゼナーク、突撃インタビュー、メカーネン、ツワモノ、バルピア、アゲイン。めちゃくちゃ死ぬやん。

次環境マジでおもろそう


クロノジェネシスは見た!

クロノジェネシスは見ていた。

 

「……………」

 

クロノジェネシスは電柱の影に隠れるように1人の存在をじっと見つめている。そして彼女はこんな事を考えていた。

 

 

「……………今日のあの人変ですね」

 

目の前に居たのは…とある男。そう、その男はクロノジェネシスにとっては因縁のある相手だった。

 

「………アイさんのトレーナー。沙条冬夜さん」

 

沙条冬夜…トレセンにおいて異端児であり問題児でもあるこの男はクロノジェネシスとは因縁があった。

 

クロノは週末はレース場に住んでると自ら言うほどに歴史好きであり、レース知識もかなり深い。そんな彼女は予想屋として『ジェネシスメゾット』と呼ばれるほどに参考されているのだが。沙条冬夜はクロノジェネシスの天敵である。

 

 

クロノジェネシスとて完璧に当てれるわけではない…時には大外れしてレース場の入り口で一世一代の大勝負をしてパチンコに負けすぎた男達のようにレース条前で絶叫してる事なんて何度もある。

 

トレーナーから何度も止められた事があるが、クロノジェネシスの悔しさが滲み出て財布がすっぺんぺんになったような物…仕方ないのだ。

(アンタ別世界で競馬してるのか?)

 

 

 

そんな中で沙条冬夜は無自覚なのかレース場に来る時はクロノジェネシスの近くでレースを見ている。だからこそポツリと独り言のようにレースの予想が彼の口から聞こえるのだ。

 

 

彼女は何度も思った…「パドックを軽く見ただけで当たるはずがない」とさまざまな知識や膨大なデータからみてるんだレースはそう甘くないと。

 

 

だが彼は当てた。なんなら自分は外れた…悔しかった。これがよりにもよって冬夜という男は何度もというか毎回、パドックのウマ娘をちょいと見ただけで結果を完璧に当てていた…しかもクロノジェネシスの近くで。

 

当て付けか?と何度思ったのか…と思ったが冷静になると、冬夜が出してる論文を読むと思わず「これ本当か?」と思うような普通じゃない事も書かれるがしっかり考えると納得できる内容だ。

 

なんならウマチューブでアーモンドアイとレース解説や歴史の動画を出してたためクロノ自身のトレーナーと見ていたがこれがなんと分かりやすかったか。

 

奴は言語化の鬼だ… クロノジェネシスはカードゲームをしてないのにサガループの詠唱とマーシャルループとインフェルニティのトリシューラループの詠唱が出来るくらいには凄く分かりやすいのである

 

クロノジェネシスは沙条冬夜を内心ライバルとして見ているのだが冬夜は知らないのだろう、彼は興味なさそうなのだが。

 

 

そんなクロノは偶然朝から冬夜を見ていたのだが…

 

(明らかに様子が変です。いつもだったら何食わぬ顔でカードをシャカパチしていたり、白衣姿で危険な液体が入ったフラスコ片手に歩いたりしているのに。明らかに神妙な顔をしていたり…虚な顔をしていたり…情緒不安定だ)

 

ラヴズオンリーユーやブラストワンピースを筆頭に彼とそれなりに関わりがあるウマ娘達が話していた。そういえばアーモンドアイも少し考え事をしていたはず。

 

あの2人の様子が変だった。いつもならアイの方から冬夜の方からべったりくっついて、2人で行動しているはずなのに。

 

「気になります……何かあったのでしょうか」

「クロノちゃん?」

「あークロノちゃんだ!!」

 

「っ!?ラヴちゃんとグランちゃん…」

 

そんな時に現れたのはラヴちゃんもといラヴズオンリーユーとグランちゃんともといグランアレグリア。どうやら2人は出かけていた中で偶然クロノを見つけたようだ。

 

 

「あれ?あそこに居るのアイさんのトレーナー」

「………やっぱり様子が変ですよね」

「アタシアイさんのトレーナーとあんまり関わった事ないんだけど…」

「あら?グランちゃんってアイさんに会いにトレーナー室に行ってるの結構見たけど?」

 

「確かにアイさんに会いに行ったりしてたけど、最近は300マイルくらい忙しくて大変だったから行けなかったの!結構前にアイさんと話してた時も、あたしが大きな声を出しすぎて昼寝中のアイさんのトレーナーさんを起こした時に……」

 

 

『うるせえ…デケェ声出すんじゃねぇよ。スマホとPC選ぶ時、ヤードポンド法使われるの腹立つんだよ。いい加減滅べ』

「え……トレーナーさんマイルのことがどうでもいいんですか!?」

「は?うん」

 

 

 

 

「うわーん!トレーナーの鬼!メートル法の犬!!!」

「…だ、だいぶ痛烈」

「うーん…やっぱり彼って自分にとっての身内以外だと少し口が悪いのよね」

 

冬夜の痛烈ぷりに思わずクロノがなんとも言えない顔をしてると冬夜はベンチに座って缶コーヒーを飲む。

 

「……んー、ふぅ………はぁ!」

 

冬夜は顔を抑えて、空を見て、すぐさま大きくため息を吐いて、顎に手を押さえるというなんとも不思議な絵面。

 

 

「なんか面白い顔してる」

 

グランアレグリアが真顔で言ってしまうほどには面白い様子なのだが…ここに居るのは好奇心盛り盛りの女の子達…やっぱり気になるようである。そんな事を思っていると冬夜はトレセンと全くの別方向に歩いていく。

 

 

「あれ…あっちって商店街とかの方じゃ」

「やっぱり気になるわね」

「追いましょう」

「クロノちゃん?」

 

 

「これは何か面白い物が見れそうです」(ニット帽を被り、サングラスをつけてジャージへと一瞬で着替える)

「なんかノリノリじゃないクロノちゃん??」

 

すぐさま変装して尾行慣れしたような動きを見せるクロノジェネシスに内心引き気味のラヴズオンリーユーだが、彼女はたまに冬夜とアイの配信のカメラマンの役割を担うため関わりも多くグランとクロノと共に同行する事にした。

 

 

 

 

 

ふと遠くからバレない距離感で後をつけているとふと冬夜は止まる。

 

「あれ?何か見ていますね」

「あの人の目先に居るの」

 

 

そこにいたのは父親と一緒にいる幼女の様子であり、親子をギロッとした目で見ている。

 

(((怖っ!?!?)))

 

 

思わず3人ともその瞳に恐怖を覚えたがクロノジェネシスだけは冷静に考える。

 

「あの人はアイさんの事が大好き…アイさんはわたし達より年上ですが中学生。あの人はアイさん曰く子供には不器用ながらも優しい…もしかすると、いや……ゴニョゴニョ……ラヴちゃん、グランちゃんもしかすると」

「ん?」

「もしかすると?」

 

「あの人は幼女趣味かもしれません」

「えー!?嘘でしょ!?!?」

「クロノちゃん??」

 

突如としてとんでもない事を言い出したクロノジェネシスに思わずラヴズは困惑するし、グランも嘘でしょ!?と言わんばかりの顔で誤解してしまっている。

 

そんな3人を知らないのか冬夜は今度は花屋に入っていった。

 

しかも買ったのはひまわりの花束なのだが…少し不満の顔をしつつスマホをいじってる。

 

「花屋に入りました!しかもひまわり!!」

「ラヴちゃん、あの人って花とか買うの?」

「んー、アイさんの誕生日に花冠を買ってるみたいよ。ふふっ…アイさんがつけると誰よりも可愛いらしくて綺麗って凄くラヴね!」

「でもアイさんの誕生日なんてとうに過ぎてるし…」

「浮気とか!?」

「浮気!?そんな事が……」

 

グランアレグリアの浮気というワードにまさか冬夜が浮気してるのかという言葉に驚くが…冷静になった。

 

 

 

 

 

「「「いや、それはないな」」」

 

 

私生活や配信中の冬夜を見ていたら浮気だの新しい女だの作れるわけも出来るわけもない。彼が愛し、彼を心から愛するのはアーモンドアイだけ。

 

これだけは確信できる。

 

 

そんな間違いはないのだと…3人は思っていると目の先で……

 

 

「……………………ふっ」

 

 

冬夜が僅かながらに不適な笑みを浮かべていた。その目の先には母親と手を繋いで歩いている幼女。

 

 

「また笑ってます!!さっきから家族連れというかもはや幼女見てませんか!?」

「なんで笑ってるんだろう…」

「まさか本当に幼女趣味……とりあえず通報して様子見すべきじゃ」

 

「クロノちゃん落ち着いて決めつけるのはよくないわ。ひまわりが好きな人だって居るし、あの人でも子供を見て微笑ましいって思うラヴな心もあるはずよ」

「そ…そうですね、決めつけは良くないです」

 

 

もしかすると幼女趣味なのではないかと考えるクロノジェネシスに対してラヴズは嗜める。するとグランが次の冬夜の動向を見た。

 

 

「2人とも見て!お店に入ったよ!」

 

 

3人が見たのは冬夜が高級のお菓子屋に入っていく様子である。

 

 

 

 

「お菓子屋!?イコール甘い、イコール女性や子供の好物、イコール女性+子供、イコール『幼女』!!」

「えぇーー!?もしかしてあの人本当にロリコンなの!?こんなの2億マイルだよ!!」

「めちゃくちゃ決めつけてるじゃない!?!?!?」

 

 

ラヴズも仰天するほどのとんでもない決めつけを言うクロノに思わず間に受けてしまうグラン。ラヴズの発言をしっかり聞いていたクロノはどこへ行ったのか?

 

 

「あの人はお菓子なんて食べないはずですよ!?ひまわりの花束そうですがあそこは高級のお菓子屋!!そういうのは基本的に誰かに渡す物なのはもはや明白!彼がそういうのを渡すのは基本的にアイさんですがアイさんとの記念日とか誕生日なんてまだまだ遠いですし、アイさんの他にそんな物を渡す女性は居ません!」

 

 

「推理するとアレは『餌』です!あの人はひまわりとお菓子で幼女の気を引き連れ去る気です!!」

「凄いクロノちゃん…『ホラ〜おいで〜』って小さい子を誘う様子が想像出来るよ!」

 

 

「それについてく幼女も幼女よ??」

 

思わず真顔で突っ込んでしまうラヴズ。ここにラッキーライラックが居たら心の声貫通してノリツッコミしてしまうだろう。

 

 

 

そんな事を言い合ってると冬夜が店から袋を片手に出てきた。

 

 

「……はぁ、和菓子を買ったがどら焼きくらいしかなかったな。まぁ、別に関係ねぇよ」

 

「別に誰が食べるわけでもねぇし」

 

(((だ…誰も食べない…餌!!)))

 

 

冬夜の発言を聞いた瞬間、クロノジェネシスとグランアレグリアが走り出す。

 

「見損ないましたよトレーナーさん!」

「あ?誰だお前」

 

「貴方にはアイさんが居るのに幼女趣味とは!ライバルとして見損ないました!!」

「小さい子に手を出すなんてぇぇぇ!!!!」

「…………………………………………………は?」

「バカ!バカバカバカ!!!」

「誰が馬鹿だテメェ」

 

グランとクロノが冬夜に詰め寄る中で思わず冬夜は何言ってるんだこいつらと真面目に困惑している。ラヴズだけは真面目にこの状況をどうしようかと考えていると1人の女の子の声がする。

 

「あら?貴方達何してるの?」

「……アイ!」

 

 

そこに居たのは冬夜の担当ウマ娘であるアーモンドアイ。アーモンドアイは片手に菊の花の花束を持ってこちらに歩いてきてる。

 

 

「はい、買ってきたよお兄ちゃん」

「ん、ありがとう。何故かこれだけ売り切れてたからな」

「え?菊の花?菊の花って小さい子を誘き寄せれるの??」

「……………お前ら何か勘違いしてるだろ」

「「「え?」」」

 

 

…………………………………………………

 

 

「墓参り?」

 

クロノ達が連れられたのはトレセンからは少し遠い墓地。クロノ達は手伝えと依頼されて墓の周りの掃除をした後に、冬夜とアイが2人で線香に火をつけ、手を合わせ、お菓子とひまわりと菊の花を供えていた。

 

 

「今日は……俺の親父とお袋の命日だ」

「そのお菓子とひまわりの花って…」

「墓参りにはお供え物なんざ当たり前だろ?ひまわりは両親が好きだったから基本的に買ってる。菊が売ってなかったから、別場所のアイに頼んで買って来てもらったが」

「…………確か冬夜トレーナーの両親って、ドキュメンタリーで見たんですが…」

 

 

「…………皆まで言わなくていい。俺が1番に理解してる」

 

冬夜の両親は、彼が生まれてすぐに事故に巻き込まれて幼い冬夜を庇って亡くなったのは多くの人が周知している。

 

身内を亡くしているのはスペシャルウィークやアドマイヤベガなど少数であり、多くの生徒は両親に愛されて育ってる故に、親が居ない事が当たり前な冬夜とその事情をよく知ってるアイ以外のグラン、ラヴズ、クロノにとっては心が痛い心情だ。

 

 

(そっか……この人は小さい子を見ていたのだけではなくて、父親や母親の事もしっかり見ていたのね。自分は親からの愛を受けれなかった上の羨ましさがありつつも、父親と母親の事を想っていたのね。行動が少し紛らわしいけど…でも両親が居ないというのはきっと…すごく)

 

ラヴズは頭の中で少し前までの冬夜の行動を理解し、何かを感じてるのだろう。いずれ両親が亡くなる事を想像してしまうのはこういう場所だからだろう。

 

 

「お兄ちゃん…両親が亡くなった時ってお兄ちゃんが生まれてすぐだから…多分すごく若かったよね…」

「あぁ……享年は…20ちょいだったな。大学卒業して、俺を産んだからそうだろう。写真見るか?財布に入れてるんだ」

 

そう言う冬夜はアイに、グラン達にも見えるように写真を見せる。

 

「っ!?若い!!」

「冬夜トレーナーって父親似だ!!」

「お兄ちゃんが笑ってる顔……お母さん似なんだね。お兄ちゃんのお父さんとお母さん、凄く優しい笑顔…ふふっ」

 

「それが今や俺は、両親のどこを取って生まれたんだってなるこの緑の髪色と青の瞳…突然変異にしちゃあ不思議だろうが」

 

 

「母さんが決死の思いで産んでくれたんだ。最期まできっちり生きてみせるさ」

「大丈夫…アイも隣でずっと一緒だから」

 

 

僅かながら小さな感情の動きであるが、冬夜は写真を見て優しい笑みを浮かべていた。

 

 

 

 

 

「さて…これで終わりだ。つぎに来るのは盆かお婆ちゃんの命日だな。帰るぞ。……ちょうどいい。お前ら、アイと一緒に俺がおやつ作るから食っていけ」

「え?いいんですか?」

「材料がかなり余ってるんだ。お前らも加わればかなり冷蔵庫の中身減るんだよ」

「やったあ!」

「なら…わたしも」

「クロノちゃん遠慮がちはだめよ?こういう善意はきっちり受けとるの」

 

 

 

こうして一同はトレセンに戻り、冬夜が料理を作ってる間4人はSwitch2のマリカーを楽しんでいた。

 

 

「お前ら出来たぞ」

「この匂い…お兄ちゃんもしかして!」

「あぁ、アイが好きなやつだ」

「やったわ!」

 

いったい何だろうか?3時のおやつだし…クッキーか?ケーキか?それともプリンやハニートーストとか?

 

そんな想像をしながらクロノ達は椅子に座ると中学生らしくわくわくした表情で何が来るか期待する。

 

 

「ほらよ……」

 

 

 

 

「俺特製ツナマヨクレープだ」

「やったわ!お兄ちゃんのクレープ大好きなの!!」

 

 

(((…おかずクレープだ)))

 

それぞれの皿に2つずつ乗せられたツナマヨクレープ。おやつがまさかのチョイスっぷりにクロノ達は改めて冬夜の変わりものっぷりを垣間見た。

 




おかずクレープはおやつと言えるのか?

我々は疑問に思った
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