幼馴染のアーモンドアイが勝負を仕掛けて来た!!   作:グリザイユの牢獄

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ある意味で短編見たいなら形だから時系列が時々違ったりする。


トレーナーの秘密
①トレーナー室に全て備えてるため、トレーナー寮にはほぼ何も私物はない。
②高校の時、ウマ娘の勉強しつつTCGにどハマりしてた時期がある。好きなのはループデッキ。

アーモンドアイの秘密
①トレーナーの影響で、レース中頭脳派脳筋になってる。
② トレーナーが内心コンプレックス思う彼自身の容姿を初めて綺麗だと褒めたのはアイ。


アーモンドアイ「お兄ちゃん!今日もホラー映画に付き合って!」

『トレーナー室』

 

「…またそれやるのか…」

「…………」

 

トレーナーとの夜ご飯の食事を終えて…アイはモニターを指さして言った。

 

先ほどまでにトレーニングを終えて、脈度合いなどをスマートウォッチで確認し記録、その後夕練の後に丁寧丁寧丁寧にマッサージしていく。

 

食事に気を使ってやる気を維持していてもきついトレーニングの後に体の方がすぐに疲労でダメになってしまう上に自然治癒だけでは回復出来ない部位も存在する。だからこそマッサージだけでなく時間があれば整体、酸素キューブ、時には温泉にも連れて行く。

お兄ちゃんはお金をいっぱい持ってるが自分のためにはほぼ使わないためアーモンドアイのためにお金を使うのだ。

 

面白いことに最近はアーモンドアイによるトレーナーへのマッサージが行われるが、あの男は気持ちいいのかとんでもない悲鳴や喘ぎ声を出すためニコニコしてアイはトレーナーにマッサージしている。

 

「オ"オ"ゥ!?やめろ"ぉぉぉ…アイィ"!!あびぁ"ぁぁぁ"!!!」

「ふふっ!ふふふ!どれだけお兄ちゃん硬くなって…アハハハ!」

 

何も知らないラララ(なんや?怪物の泣き声か?)

 

 

『閑話休題』

 

 

 

「(またホラー映画。もうこれで2日連続で違うの見てるよな…)」

 

夜のためアイは寮に帰る時間、なのだが寮へ戻る素振りを見せない。それ以前に自慢のお兄ちゃんがトレーナー寮に帰ることはほぼなくトレーナー室であらゆる事を済ませてるのを彼女は知っている。

(それ以前に彼女は外泊届を出しちゃってます)

 

「ねぇお兄ちゃんここにDVDあるでしょ、どれが怖いの?」

「そこらだ。多分な…おい、それはまどマギのDVDだ。」

「えっと…」

 

「気にしなくていいだろ?怖い物を怖がるなんて」

「ダメよ!このまま負けたままなんて納得できないもの。それに…私だけ怖がってたらララに笑われるかもしれないのよ?」

「映画の怖い話も本質的に作り物だからな。まぁ…そう思う理由も分からなくもない」

 

難しそうに頭を掻くお兄ちゃんはどうしようかとアイの隣でDVDを探す。

 

 

事の発端は少し前。アイは仲の良いラッキーライラックやブラストワンピース を始めとする友人数名とホラー映画の鑑賞会をしたそうだ。どうやら夏が近かったようでみんなで見ようとなったそうだが…1番怖がっていたのはお察しアイ。

 

映画を選んだのはブラストなようで『イット』という(ペニーワイズのオススメが頭に浮かんだ人は寝ましょう)それなりに有名な物だったようだが…確かに中学生には怖い物ではあったがストーリー的にいい映画だ。

 

どうやらアイはみんなに抱きついたりして怖がっていたようで、怖がらされてばかりだったのが『負け』と同義だったのか、その日を境にアイはホラー映画を克服する為の特訓を始め、お兄ちゃん改めトレーナーはそれに付き添わされる形で鑑賞しているのだ。

 

(昨日まで見てた映画もストーリー含めていい映画だったな。怖いかはともかくな)

 

「お兄ちゃんこれにしよ?」

「あぁ、どれだ……げっ!?」

「お兄ちゃん?」

 

 

 

 

『呪怨』

 

あっ…と思った方はお察しだろう。布団の中と仏壇というある種の聖域を侵して粉々にしたあの映画である。呪怨2の方が怖いだろ?という意見もあるだろうが大人はともかく女子中学生視点だと大差ないだろう。

 

 

(マジか……)

「お兄ちゃんって怖いの結構持ってたんだ。『エクソシスト』と…この『リング』というのも怖そうだけどこれが見れそうね!これ見ましょう!!」

(アイ…スゲェな。ガチのやつしか選んでねぇんだが???)

 

呪怨以外も大概ろくでもない怖い映画なのだが下手すらこの中で1番怖い疑惑のある題材を手に取った。そのままアイはリモコンでモニターを操作してディスクを入れ起動する。

 

「お兄ちゃんも早く!一緒に見るわよ!お兄ちゃんとなら怖くないんだから!!」

 

仮眠用のベッドに座り自身の横のスペースをポンポンと叩く彼女、しゃあないかとすぐさま座る。

 

こうして呪怨の鑑賞会が始まったのだが…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇ…テレビが歪んだぁ!!何…何!?なんなの…あれなんなの!?」

「アイ…嫌なら目を瞑れ、嫌ならな」

「え?いやぁぁぁぁ!!!ベッドから!!」

「まぁ…普通は怖いよな」

「反則!反則よ!!!中は…布団のっ!!」ブルブル!

「大丈夫だ。ここには俺とお前以外はだれもいない」

「分かってるわ……っ!やだ!離れないで!」

 

アイは怖がり毛布を蹴り、テレビを背けながらもチラチラと見ながら誰よりも安心するトレーナーに抱きつく。

 

呪怨を見た子供は布団を怖がるだろう。怖くても布団に潜ればいいのに…そう思って安全出来るはずのその精神的安全領域を、聖域に伽倻子が侵入される恐怖から。

 

「今度はもう出ないよね…もうないよね!?」

「あぁもう出ない…もうすぐだ」

「きゃああ!お兄ちゃんの嘘つき!いっぱい出てきたじゃない!」

「嫌なら目を瞑っていればいい…耳も塞げばなんとかなるだろう」

「でも…悔しい……作り物だって分かってるのに……」

「リアリティありすんのは…関係ねぇってそういや…」

 

(あのシーン…仏壇、まっず!?思い出した、あのやばいシーン来るじゃねぇかよ!あんなのアイからしたらトラウマになるだろうが!!)

 

「アイ、こっち来い!」

「え…どういう…キャッ!」

「っ!?あぁもういいから!」

 

すぐさまテレビが何も見えないようにアイを自分の胸元に抱き寄せ、アイの耳もあの叫びが聞こえないように優しく、そしてきっちり聞こえないように塞ぐ。

 

冷や汗を掻いてる彼の目の先には仏壇に潜んでる伽倻子から引き摺り込まれてるあのシーンである(調べるなら…オススメはしない)

 

「何が……お兄ちゃん?」

「気にするな。何も気にしなくていい。その辺だ」

「………………分かった」

 

何か察したアイは彼を見るも人差し指を優しく唇に当ててる姿を見て聞かないようにした。その後アイは運悪く怖いシーン…国家権力が屈するシーンや柑奈が帰宅したのを見た母のシーンを見てしまったようで…

 

 

『視聴後』

 

 

 

(まぁ…こうなるよね。流石にダメだったか)

 

呪怨なんて怖い話に耐性がある人でもビビる人がそれなりに居るくらいには怖い。トレーナー自身も子供の頃に一度暇つぶしで見た時はあと引くことはなかったが流石に怖いとは思ってた。

 

(今思うとかなり出来がいいな。確かに古いから映像はガビガビだけど…本気で怖がらせようと努力してる意志が見える。だからこそ語り継がれてるのだろうねぇ)

 

大人になってるトレーナー自身は関心してるもアイはそうは行かない。

 

映画は既に終わったというのに体を小さく震えさせ、顔を彼の胸元に埋め、耳も力なく垂れ、尻尾を巻きつけている。

 

「もう終わったぜ?」

 

なんとか宥めようと頭を撫でてるお兄ちゃんをアイをゆっくりと見ると…彼女の美しい瞳の夜空に雨が降っていた。

 

「…泣いてたのか」

「泣いてないもん!」

 

「まぁ気持ちはわかる、本気で怖がらせようとしてたからな。大人でも怖がる人は多いさ」

「お兄ちゃんはそこまで怖がってなかった…」

「何度か見たからな。慣れさ」

「次は…最後まで頑張るから…このままじゃ絶対に終わらせないわ……!」

 

完璧、優等生と称される彼女も、こういうところは年相応な女の子な姿を見せてくれると微笑ましさすら感じる。完璧には上限がない…完璧には限界がない…彼女は進んで行くたびに立つ拳も出ない境地に着くだろう。

 

 

 

「俺の持つDVDはやめといた方がいい。さっきのと同じくらい怖い物だらけだからな。ラララから何を見たか聞いたから同じくらい怖いのを見ればいい」

「もしまた一緒に見る時は…わたしと一緒に見てくれるわよね……?」

「あぁ、流石にリゼロとか東京喰種とか…展開の中身は怖いが怖いだけではない見やすいのからにしていこうか?」

「分かったわ。ありがとうお兄ちゃん」

 

アイの隣でモニターを操作してサブスクサイトで色んな題材を見せてる彼が優しく背中を撫でてくれる暖かさが余りにも心地良かった。

 

 

だがその後少し問題があった。

 

 

外泊届を出してるアイはお兄ちゃんの腕を抱き締めたまま決して離そうとしない。やはりまだ怖がってるのだろう…ベッドという領域を侵害する伽倻子というクソボスを見てしまったらそうなる。

 

 

「アイ…俺は逃げないぞ」

「やだ、1人にしちゃだめ」

 

普段周りに居る人には絶対に見せないだろうアーモンドアイの姿。昔からアイは彼に対してはかなり甘えん坊だ。まるで親鳥の後をてちてちと歩く雛鳥のように…

 

「……えへへ♩」 

「全く、大半の人が見たら驚く光景だなぁ」

 

彼のトレーナー室に置いてあるタンスにアイは服を置いていたのかパジャマに着替え兄ちゃんも服を着替えており、アイは彼と一緒に入れて嬉しいのか布団の上でくっついていた。

 

「こうして一緒に寝るの…お兄ちゃんが中学生以来だよね?」

「いや待て捏造するな。この前も一緒に寝ようって頼んできたろうて」

 

寝るまで少し大変だった。映画の影響で1人になりたくないのか一緒にお風呂に入ろうと頼んできた時は流石にお兄ちゃんもそれはダメだろと真顔で断った。

 

「昔何度も一緒にお風呂に入ってるからノーカンよ!!」

「今は昔という言葉があるだろう?????」

 

「失礼ね!今どころか未来も過去になるのよ!」

「呪怨見て思想が『大道克巳』になったのか??」

 

某ライダーのエターナルみたいな事を言うアイを落ち着かせて風呂場の近くで待つという条件の元待っていた。

 

その後は2人で髪を乾かし合い、歯磨きを終えてアイの頼みによりベッドに入ることにしたのである。 

 

 

 

 

 

 

「ねぇ冬夜お兄ちゃん?」

 

アイは布団の中を怖がりつつも彼に抱きつき、上目遣いで見ている。 

 

 

「どうした?」

「お兄ちゃんはアイの匂い、すき?」

 

まるで子供のように密着して髪を彼の顔に近づけてつつ胸元をスリスリする。

 

その様子を見てお兄ちゃん…いや冬夜は母親が子供にやるように

 

「ひゃっ!」

 

慈しむように彼女の頭を撫でる。

 

 

「…そうだな。あの時と一緒だな。ずっと好きだとも」

 

いつもの無表情に近い冬夜の顔は、子を可愛がる親のように優しい瞳と笑顔を向けていた。

 

「……………」

「どうしたアイ?」

「ふふっ!久しぶりに見れて良かった。お兄ちゃんの優しい笑顔」

「そうか………笑ってたんだな俺」

 

負けず嫌いで甘えん坊で…誰にも優しいアイ。冬夜という名前の通り冷たいその心は…凍りつくことなかったのは間違いなくアイが居たからだろう。

 

 

そんな時……アイは強く抱きついてきた。

 

「って!?……どうした?」

 

思わず驚いた冬夜はアイの顔を見るがその顔は今の凛々しい表情と違いまるで幼い時の表情のようだ。

 

「…ばか、ばかばか!」

 

そしてまた…抱きしめる力が強くなった。

 

「ずっと寂しかったんだから。覚えてるのよ私、幼いあの時にお兄ちゃんと結婚しようって話したことも。でもあの時突然お兄ちゃんが居なくなって…」

 

アイの夜空の瞳から…またしても雨が降り出す。

 

 

「トレセン学園で再会するまで…会えなくて、悲しかった」

「…ごめんな」

 

「…もう私の前から居なくなっちゃだめ」

「……あぁ」

 

「…私の初恋の責任を取って」

「………そうだな」

 

「私より先に……死んだらダメ」

「……………あぁ」

 

「…約束して」

 

 

男は…かつてひとりぼっちだった。全てを失い彷徨い続けた中で光を手に入れた。だが皮肉なことだ…男は道を進んでいく内に光を与えた少女にかつての彼のような寂しさを与えてしまった。

 

「………さ」

 

「え?」

 

冬夜はアイを優しく抱きしめて背中を優しく撫で続ける。

 

「ひゃっ!?」

 

「ごめんな。もう心配しないでくれアイ…知ってるよ…独りぼっちは、寂しいもんな……。いいよ、ずっと一緒にいるよ……アイ……」

 

「良かった………約束…だからね」

 

疲れてしまったのか…その安心感からかアイは抱きついたまま眠りにつく。その様子を見届けた冬夜も優しい笑みと共に睡魔が襲いかかり眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌朝

 

土曜日だ。学校はお休みで同時に今日は2人で設定していた休息日。

 

2人はトレーナー室で食事を終えて互いにココアを飲んでいた時の事。

 

 

「久しぶりに今日遠くに2人で出かけないか?」

「え?」

 

冬夜は天気の良い外を見て提案した。

 

「近場なら色んな所に行ってたが…昔みたいに遠くに出かけたりはしてなかったからな。綺麗な青空だ…良い機会だろ?」

「っ!………うん、うん!」

 

アイの表情は青空のように綺麗な笑顔だった。

 

 

 




続く!!

という事で…何しようかな。ゲーセン行こうか、足つぼするか…服バトルするか。


皆さんはどの映画が怖かったですか??

トレーナー(冬夜)
呪怨を見ると聞いた時、内心アイが心配なのでめちゃくちゃ気を使った。久しぶりに綺麗な笑いをしていたがアイに言われるまで気づかなかった。

「リゼロ…下手なホラー映画より怖くないか?」


アーモンドアイ(アイ)

実は足がどうやったら怪我するのか??とチェックしてるお兄ちゃんにドン引きされる言い方で言われるレベルで中身筋肉でガッチガチ。勝ち気で自信満々な子が怖がりだったら可愛いよな…という作者の気持ち。まぁ…中学生でエクソシストや呪怨を怖がらない人は居ないだろう。

実質デート行こう?って言われた時めちゃくちゃ尻尾ぶんぶんしてた。
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