俺がハマダ家新築工事の基本設計をしていると、ミャレーが何かを見つけた。
「ケンイチ、何か来るにゃ」
湖畔を1台の馬車が此方に向かって来るのが見えた、
「かなり豪華な…あれはユーパトリウム子爵家の馬車か?」
俺は御者をみてそう判断した。
「これはユーパトリウム子爵ようこそ、今日はどうされました?」
ケンイチ兄さんが対応した。
「アルトニア騎士爵どうしたのですか?」
俺は護衛のアルトニア騎士爵に聞いた。
「困った事が起きてね、子爵様から説明があると…」
俺とアルトニア騎士爵は黙って子爵様からの説明を待った。
「ケンイチ殿…済まない」
子爵がいきなり謝罪した。
「子爵様いったい何が?」
ユーパトリウム子爵がアルトニア騎士爵に向くと、
「あれを」
「はっ」
アルトニア騎士爵が蝋印がされた手紙を取り出すと子爵に渡した。
「ケンイチ殿これを」
ケンイチ兄さんがそれを受け取ると、
「読んでも?」
ユーパトリウム子爵が頷くと、
「…はい?」
ケンイチ兄さんが俺にも読めと渡してきた。
「何々…ケンイチとその家族は王都に参内せよ」
早い話…アストランティアの街でソガラム相手に暴れた事や普請を手伝い期日内に終わらせた事が国王に伝わってしまったようだ、
「これを無視して私がまた居なくなったらどうなります?」
ケンイチ兄さんは、また逃げる気満々な様子だ。
「それは困る、ケンイチ殿にいなくなられたら勅令に逆らって我が逃したか、匿っているとの疑いを掛けられて…下手をすれば謀反の疑いありと疑われてしまう」
ケンイチ兄さんが俺を見た、
「仕方ないんじゃないか…まぁ観光がてら行ってもいいんじゃないかな、家はこないだの娘達に留守番を依頼するから」
ケンイチ兄さんが子爵に了承を伝えた。
「のう、ケンイチ殿…その…また此処に戻ってきてくれるのか?」
カナン様が悲しそうな顔をして聞いてきた。
「この場所は気に入っていますから、また戻ってきます」
ケンイチ兄さんがカナン様に戻ってくる事を話した。
「カナン様、今家の改築工事の計画をしております、大丈夫必ず戻ってきます」
カナン様が俺達の答えを聞いて安心した顔をした。
「それじゃケンイチ兄さん、俺はギルドに行って留守番の娘達と連絡を取ってくるよ」
俺はハンヴィーを出すとアストランティアの街にあるニャメの家へと向かった。
「ニャメいるか?」
俺はニャメの小屋の扉を叩いた、
「ケンゴ?」
中からニャニャが出てきた。
「また留守番仕事を頼みたい、出来るか?」
「できるにゃ」
ニャメが顔を出すと即答した。
「内容は前回と同じ、但し今回は王都に呼び出されたから期間が長くなりそうだ、どうだ?」
俺の依頼内容に、
「条件が同じなら問題ないにゃ」
「変更はない」
「いつから?」
「明日から頼めるか…まぁ今日これから来てもらっても構わないが」
俺が開始日を話すと、
「OKにゃ…ニャー、ニャニャ、ニャンまた明日から留守番仕事が来たにゃ、直ぐに準備するにゃ…これからケンゴの家に行くにゃ」
俺はハンヴィーにニャメ達を乗せると湖畔の家へと戻った。