メリッサとアザレアについては原作と違い主人公の第一夫人、第二夫人となります。
「健吾いるか?」
ケンイチ兄さんとアマラ義姉さんが俺の部屋にやって来た。
「どうかした?」
俺は2人を部屋に入れた、
「まぁ俺達も貴族となった訳だが…その何だ…」
ケンイチ兄さんが何やら言い淀んでいた。
「ケンイチはっきり言わんかぇ。仕方ない、妾が話そう」
そう言うとアマラ義姉さんが話を続けた。
「ケンイチの処は妾やリリスが既に居るから話は来ぬが、ケンゴの処にはこれから貴族達から縁談の話が舞い込むであろう、其処でじゃ!この者と見合いをせぬか?」
アマラ義姉さんが蝋印がされた手紙を俺に渡してきた。
「先方は侯爵家じゃが、問題ないそうじゃ」
俺は手紙を開くと固まった………。
『ナスタチウム家 令嬢メリッサ・ラナ・ナスタチウム』
手紙にはあのメリッサの名前が書かれていた…。
「侯爵家の方が伯爵よりも上の爵位だよな?」
「うむ、王家直轄領であるハマダ領の伯爵家なら問題ないそうじゃ」
まぁ俺に嫁げば王家とも縁続きになる事を見越したのだろうな…多分。
「問題はメリッサ本人の気持ちだな…性格の不一致が夫婦を続けるのは難しいからなぁ…」
俺は前例であるカナン義姉さんとアマラ義姉さん例を思い浮かべた。
「うむ、その点は問題ない、メリッサも乗り気だそうだ」
ある程度話が進んだところで…ケンイチ兄さんが爆弾を投げ入れた。
「そういえば健吾、お前アザレアと付き合っていなかったか?」
「付き合ってる…」
俺はどうするか悩んだ。
「簡単じゃ…立場上の事から侯爵家のメリッサを第一夫人にその町娘であるアザレアを第二夫人にすればよろしかろう」
アマラ義姉さんが助け舟を出してくれた。
「俺…そうだな」
その日の内にナスタチウム侯爵家へと返事が出された。
数日後………。
「ケンイチ兄さん、サンタンカに行ってくる」
俺は新たに購入したランチアデルタを召喚すると乗り込んだ。
「健吾、サンタンカ行くなら、これも頼む」
ケンイチ兄さんがイカクンの原料となるクラーケンの肉をアイテムBOXから出すと俺に渡した。
「了解」
俺クラーケンの肉を受け取るとアイテムBOXに収納した。
「さて…確か今日はアザレアは仕事のはず」
俺は作業場の扉を開けた。
「作業長はいるか?」
俺が声を掛けると、
「これはハマダ伯爵様ようこそ、本日はどの様な?」
作業長が俺の前にやって来た。
「イカクンの材料を辺境伯に変わって届けに来た…それとアザレアはいるか?いたら呼んでくれ」
俺はクラーケンの肉を渡すとアザレアを呼ぶように指示した。
「あの…アザレアが何かお気に障るような…」
作業長を始め作業場にいた女達がビクついていた。
「心配するな…ちょっとな」
等と話していると、当の本人がやって来た、
「ケンゴ!」
「お馬鹿、伯爵様になんて口の利き方を!」
女達が慌てふためいていた、
「アザレア…待たせたな」
俺はあの蛇の人みたいな口調でアザレアに青い小箱を差し出した。
「ケンゴ…これってまさか…」
アザレアが驚きの顔をした。
「あぁまさかのそれだよ」
アザレアが箱の蓋を開けると…中にはサファイアが散りばめられた豪華な作りの指輪が入っていた。
「アザレア…俺の第二夫人になってくれ」
作業長を始め女達が驚いていた、
「普通の町娘が…伯爵様に輿入れ、アザレアやったじゃない!!」
作業は止まり…黄色い歓声があがった。
「はい…お待ちしていました」
アザレアが神妙な顔で承諾してくれた。
「アザレア、近い内にダリアの母親の所に挨拶に行くから」
「うん」
顔を真っ赤にしたアザレアが頷いた。
「それと部屋の荷物纏めておけよ…サクラに引っ越すからな」
「…うん…えっ!!愛人じゃないの…!?そういえば第二夫人っていたような⋯」
アザレアがやっと理解したようだった。
「作業長、あとを頼む」
俺は一旦サクラに戻ることにした…そして招集されたハマダ一族が!
「それではこれより我が弟ケンゴの2人の嫁についての家族会議を始める」
ケンイチ兄さんが仕切った。
「先ずは妾からかのぅ…メリッサ・ラナ・ナスタチウムじゃが、ナスタチウム侯爵家は我がハマダ家との婚礼は諸手を挙げて歓迎との返答があった、まぁ王家との血縁関係になれるからのぅ…それにメリッサ自身もケンゴ殿との話は乗り気…いや是非にとのことじゃ」
アマラ義姉さんがメリッサの意見を報告した。
次にプリムラ義姉さんが口を開いた、
「次は私ですね、アザレアについてですが…ダリア在住中からハマダ兄弟と親交があり、素行についても問題は見られません、両親については母親がダリアで独り暮らし中、今回の婚礼について話した処、アザレアが幸せなら何も意見は無いそうです」
こうして俺の婚礼について話が進む事となった。
……数日後、アザレアが正式にハマダ辺境伯邸に越してきた。
「凄い!」
アザレアの第一声だった。
「玄関入ったら、此処で靴を脱いで」
アザレアを玄関ホールに設置してある邸宅の縮尺模型の前に連れてきた。
「この模型で各部屋を教えておく…」
アザレアが俺の説明を聞くと、
「平屋造りなのに…凄く広い!」
やはりというか驚いていた。