「ケンゴ様、賊でございます!」
俺はメイドの声で起こされた。
「賊?」
俺は隣で眠るメネシアにそのまま寝てていいと言って、部屋からでると屋敷前のスローブを召喚したハンヴィーで下った。
「ケンイチ兄さん、コイツラは?」
俺は近くにいたケンイチ兄さんに聞いた。
「さあな…」
俺達の眼の前には馬に乗った黒尽くめの男達が数名いた…沢山の獣人に取り囲まれて。
「貴殿がハマダ辺境伯か!」
黒尽くめの男の一人が声をあげた、
「そうだが?」
「貴殿に決闘を申し込む」
俺は呆れた、こんな夜中にやってきて決闘って…多分夜襲がバレて切り替えたな。
「ってかお前誰だよ」
ケンイチ兄さんが男に正体を聞いた、
「忘れたとはいわせんぞ!私はゴヤ・ゴーヤだ!」
あっ…カナン義姉さんに横恋慕しているユーパトリウム子爵領の貴族…。
「こんな時間に来る奴なぞ、賊として切り捨てい!」
リリス義姉さんとアマラ義姉さん…そしてアルストロメリア様が不機嫌そうに告げた、
「そんな…嘘だ!…馬鹿なっ!…アルストロメリア様が此処にどうして!」
ゴヤ・ゴーヤ男爵がアルスを見て顔面蒼白となっていた。
「そなた…此処がどういう場所か理解しておろうな?」
アルストロメリア様が寝入り端に起こされ不機嫌になりながらゴヤ・ゴーヤ男爵に詰め寄っていた。
「で…後のお前達は?」
ケンイチ兄さんが残りの獣人達にボコボコにされて簀巻きになっている男達に視線を向けた。
「私達はツンベルギア子爵領の商人だ!お前の子飼いの商人マロウ商会がチーズを売っているせいで、我々のチーズが売れない!」
うん、こいつは馬鹿だな…。
「それならマロウ商会のチーズに負けない物を作ればよいだけだろうが」
俺が最もな事を口にした。
「で…ケンイチ兄さんどうする?」
ゴヤ・ゴーヤ男爵はユーパトリウム子爵領の貴族で…今はハマダ辺境伯預かり地となっているから処分は出来るが、ツンベルギア子爵領の商人はあの子爵に任せるしか無い…果たして真艫な処分を下すか疑問しか無いが。
「ユリウス、明日は忙しいぞ…それと朝になったら誰かアストランティアに向かわせてアキラを連れてきてくれ」
ユリウスに指示をだしていた。
「よう、ゴヤ・ゴーヤ男爵…うちの義姉に横恋慕とか中々楽しませてくれるじゃねえか」
俺はゴヤ・ゴーヤ男爵の髪を掴むと顔をあげさせた。
「お前さん、自分のした事を理解しろ」
だが、
「煩い、貴様に何がわかる!」
ゴヤ・ゴーヤ男爵が吠えていた、
「…やれやれ、先ずは男爵の地位でありながら上位の貴族であるハマダ辺境伯と俺ハマダ伯爵に夜襲を掛けた事、そして此処には王妃アマランサス様とアルストロメリア様、そして王女リリス様の王族3人がいる…つまり国家に対する反逆者になるわけだよな…お前達全員…下手したらツンベルギア子爵もその疑いかけられるよなぁ…」
全員の顔色が真っ青になっていった。
「王族が滞在しているこの地に対する襲撃事件で全員打ち首確定かもな…最悪は家族も全員って可能性が有るわけだ」
俺は可能性の話をしていると、
「可能性ではなく確定じゃぞ」
アマラ義姉さんが口を挟んだ。
「だとさ」
商人達は…あっ気絶した。
「そんな…個人の決闘で…」
ゴヤ・ゴーヤ男爵は飽くまでも決闘と言い張っていたが、こんな時刻に来る奴は普通居ない。
翌日ユリウスが罪人達を連れてゴヤ・ゴーヤ男爵の邸宅とツンベルギア子爵邸に向かった。
そして昼頃…前ゴーヤ男爵がぶっ飛んできた…が時既に遅し、
「ゴーヤ男爵家は取り潰し」
前ゴーヤ男爵はがっくりと肩を落とし帰っていった。
アルストロメリア様も以前のカナン同様にハマダ領に入り浸ってます(スイーツ目当てで…)