「やっぱりいたよ」
俺はサクラに戻ると、ケンイチ兄さんに話した。
「そうか…でどんな感じだった?」
「動作試験中に確認できたのは幼体の群れ…数的には100位かな」
俺はソナーとドローンによる結果を伝えた。
「クラーケン…まだいやがったのか!」
アキラさんがやってくると、ドローンのカメラ映像を見ながら呟いた、
「大きさ的には30cm位…これ位のサイズならスルメ作れるぜ」
アキラさんが笑いながらスルメ作りを提案した…いや決定事項だな、スルメは食べたい!
「それじゃケンイチ兄さん、事前に話したメンバーに声掛け宜しく」
「わかった、すぐ出るか?」
「いやイカ釣りなら夜だな…俺も行くぞ」
アキラさんが俺も行くといい、
「PBRの操舵は任せろ」
俺はPBRの操舵をアキラさんに任せることにした。
「アキラが来るならプリムラはお留守番だな…もし成体が出てきたら危険だしな」
ケンイチ兄さんがそう言うと、それ以外のメンバーを招集しに行った。
「スルメ作りか…またサンタンカの加工場の仕事が出来たな」
俺はアキラさんとそんな事を話していた。
そして深夜。
「それじゃ行ってくる」
俺達は幼体の群れを発見したポイントへと向かった。
「ここらへんだな…」
俺は先ずソナーで周辺を探査した。
「お~い、集魚灯を点灯させるぞ〜」
アキラさんが集魚灯を点灯させた。
「ん?見つけた、こっちに回遊してきている…数は調査時と同じ位だ…それじゃイカ釣り開始と行くか!」
それから時間が許す限り俺達はイカ釣りをしていた…結果はシャングリ・ラで購入したシマノコールドチェスト(113リットル)4つが満杯だった。
「結構釣ったな…」
俺達は釣果を見ながらプリムラ義姉さんが用意してくれていた軽食を船上で食べていた。
「ケンイチ!何か大きいのが来るにゃ!」
そんなまったりした空気の中、ミャレーが声をあげた。
「やっぱりいやがったか!」
クラーケンも生物である以上当たり前の事だった。
「急速浮上中!」
俺達ミャレーとソナー画面を見ながら声をあげた、
「ちっ、スロットル全開!」
アキラさんがPBRをフル加速させた。
「急速浮上中の物体、離れていくな…次来る時はまた急造爆雷必要だな」
ケンイチ兄さんがそう呟いた、
「クラーケンを相手に対潜水艦戦闘する羽目になるとは」
俺とアキラさんがそう言って笑った。
「ケンゴ、その対潜水艦?とはなんぞぇ」
此処まで黙っていたアマラ義姉さんが徐ろに口を開いた。
「簡単に言うと水中に潜れる船…だね、今回はそれとクラーケンを同じ扱いにしての言葉だよ」
「成る程のぅ…」
イマイチ理解はしていない様子だ。
「ケンイチ兄さん、まぁこの調子で残りの成体クラーケンも撃退すれば、湖の安全とイカクン原材料確保の一石二鳥じゃないか」
ケンイチ兄さんが思わず笑っていた。
「確かにな…領民の安全も確保できるしな」
後日、量産した爆雷を積んだケンイチ兄さんの漁船と俺のPBRで成体クラーケンも退治され…アキラさんが塩辛作ると必要部位を幼体と成体の両方から回収していった。
そしてアキラさんが作ったクラーケンの塩辛がカローラ亭で試験販売され…、
「イカクン販売状況ですが、いつものように午前中で売り切れ、スルメと塩辛の方ですが試食を行った処イカクン同様に売り切れました、再入荷は可能でしょうか」
俺はスルメのゲソをしゃぶりながらカローラ亭店長から報告を受けた。
「スルメはまだ大量にあるから問題ないが、塩辛についてはアキラさんに聞かないと不明だ」
まぁ実際クラーケンの幼体は今回のイカ釣りで全体のどれ位釣ったか不明だ…やっぱりクラーケンの幼体専門の養殖必要か?、となるとクラーケンの生態や産卵時期についてを調査する必要があるな。
「また後で来る」
俺はそう言うと、スルメのゲソをアイテムBOXから取り出すと、追加販売分と言って置いてきた。