「何故??」
夕食後…何故か俺の部屋に呑み助達が入り浸っている。
「俺の部屋は何時から酒場に成ったのかな?」
俺はニャメナに聞いた、
「簡単な事さ…此処に旨い酒があるから」
成る程そういう事か…。
俺は直に食堂から渡り廊下で繋がる新たな部屋を増築した。
「こんなものか…」
座敷4つ、カウンター席15席の何処から見ても居酒屋の様な内装の部屋が出来上がった。
「さてと…次は…」
俺シャングリ・ラで家庭用で最大クラスの大型冷蔵庫を4台…電子レンジ、電気ケトルを購入すると、増築した部屋の隅に設置した。
「電源は水力と太陽光発電で発電して…と」
その後も調理器具やおしぼり、食器類をシャングリ・ラから召喚すると、
「お~いアネモネ、手伝ってくれるか?」
俺はアネモネに声を掛けた。
「この苗に成長促進を頼む」
俺は、増築した部屋の裏手に畑を作ると、南瓜、茄子、胡瓜、カブ、大根、牛蒡、トマト、インゲン、白菜、キャベツ、さつまいも、里芋、じゃがいも、山芋、オクラ、ししとう、そら豆、えんどう豆、大豆、玉ねぎ、長ネギ、ニンジン、ホウレンソウ、小松菜の種を畑にまくとアネモネに成長促進の魔法を掛けてもらった…勿論シイタケやエノキ、シメジの原木にも。
「流石に速いな」
数日で野菜が収穫出来る頃合いに迄成長した。
「庫内も丁度いい塩梅だな」
冷蔵庫の庫内が丁度いい塩梅になった為、俺はシャングリ・ラで冷凍食品や乾物を購入し放り込んだ。
「メニューか…『ナスの煮浸し』『お煮しめ』『ピーマンの肉詰め』『枝豆』『縞ホッケの一夜干し』『切り干し大根』『きんぴらごぼう』『ポテトコロッケ』『かにクリームコロッケ』『ねぎま』『つくね』『モモ』『手羽』『皮』『イカソーメン』『ゲソ天』『イカ飯』『いかの姿焼』『帆立バター』『蛤の磯焼き』『牡蠣フライ』『蟹シャブ』『唐揚げ』『オニオンリングフライ』『おでん』…こんな処かな」
俺はカウンター上に手書きのメニューを掲げた。
そして…総ての料理が出来上がり、俺は食堂から繋がる渡り廊下入り口に、
『居酒屋 サクラ』営業中の札を出した。
「おっ…何だ居酒屋か」
お客第一号はアキラさんとレイランさんだった。
「取り敢えずビール2つ」
アキラさんがカウンター席に座ると注文を入れた。
「ホイ、ビールとお通し」
俺はお通しとして塩茹で枝豆と切り干し大根を小皿で出した。
「本格的だな」
アキラさんがお手拭きで手を拭きながら、店内を見回していた。
「私はこの縞ホッケの一夜干しっていうのを」
「はいよ」
俺は冷蔵庫から縞ホッケの一夜干しを出してくると、魔石コンロで焼き始めた。
「いらっしゃい」
次の客は…アマラ義姉さんとアルスだった。
「また何やら始めたようじゃのぅ」
2人は座敷に座ると、
「八海山を冷で、それとこのナスの煮浸しという物を」
「アザレアはいよ」
俺はアザレアに料理を渡した。
「お待たせ」
アザレアがアマラ義姉さんの前にナスの煮浸しとグラス2つ、八海山小瓶を置いた。
「ナスの煮浸し…これは美味じゃのう」
アマラ義姉さんが舌鼓をうっていた。
どうやら居酒屋の開店は好評な様子だ…カウンター席の一番端っこにいつの間にやらサンバクが座っていた。
「この料理…総てケンゴ殿が?」
「あぁそうだが」
「何と素晴らしい、素材の味が!」
サンバクは料理ひとつひとつを丁寧に食べると、感嘆していた。