シャガ討伐から数日後、賞金や回収した物品の買い取りを済ませると、俺とケンイチ兄さん、アネモネはアナマの所に向かっていた。
「受け取れないよ…それよりアネモネを引き取らせてくれないか?」
アナマの提案に、アネモネはケンイチ兄さんの所が良いと断っていた。
「…?」
俺は何者かの気配を感じると、ケンイチ兄さんを見た、
「アネモネ行こう」
ケンイチ兄さんも何か異変を感じたのか、足速に移動した。
「ちっ」
ローブ姿の男達の姿がチラチラと見えていた。
「こっちだ」
俺とケンイチ兄さんは路地の奥へとアネモネを連れて逃げ込んだ。
「我々と来てもらおうか、命さえあれば…」
俺達は退路を絶たれ…眼の前には高級な馬車が進路を塞いでいた。
「これでも…」
ケンイチ兄さんがローブ姿の男達と馬車の中の人物に爆竹を投げつけると、俺達は馬車の下をくぐり抜けて脱出し、コンパウンドボウを男達に突き付けた。
「動くな当たれば命はない!」
馬車が走り去っていった、勿論ローブ姿の男達もそそくさと人混みに紛れていった。
「どうかしましたか、ケンイチさん」
1台の馬車が停まると、マロウさんが顔を出した。
「そうですか…やはり貴族が動き出したようですね」
俺達は適当な場所でマロウさんの馬車から下りると、森に有る家へと帰った。
「そろそろ潮時だな…」
俺達はアイテムBOXに家や畑の作物を収納すると、
「バイクを買うか」
ケンイチ兄さんがホンダのオフロードバイクを召喚した。
「ケンイチ兄さん、俺の車でまとまって移動しよう」
俺はそう言うと、アイテムBOXからハンヴィーを召喚した。
「おま…これ軍用四駆じゃねえか!」
ケンイチ兄さんが呆れた。
「これなら浅い川もそのまま渡れるし、悪路も問題無い」
「そうだな…」
ケンイチ兄さんが後部ドアを開けると、
「アネモネは此処に」
アネモネが後席に座った。
「俺はこっちに」
ケンイチ兄さんが助手席へと乗り込んだ。
「それじゃ行くか…?」
俺は窓の外を見た…其処には森猫が私も連れて行けと言わんばかりの顔をしていた。
「おいおい、森猫が住処の森を離れて良いのか?」
ケンイチ兄さんが森猫に語りかけた。
「ニャー」
どうやら問題無いようだ。
「森猫…お前は此処に」
俺は運転席後ろの席を指差した。
「にゃー」
森猫がヒト鳴きするとシートの上に香箱座りした。
「それじゃ行くか」
俺はハンヴィーのエンジンをかけると、ダリアの街をあとにした。
「このまま進むと、アストランティアみたいだな…しかしナビ使えるのかよ…どうなってんだ」
俺にもわからないが、何故かGPSナビが使えた。
「ケンイチ兄さん、アストランティアの街から5km位の所にかなり大きい湖が有るみたいだよ、其処で生活するのは?」
俺の提案にアネモネが行きたいとケンイチ兄さんにお願いしていた。
「ケンイチ…其処に行きたい」
「そうだな…行ってみるか、どうやら滝も有るみたいだしな」
俺達は先ずはアストランティアの街を目指してハンヴィーを走らせた。