いい加減にしてくれ!星ちゃん!   作:F1さん

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ヤリーロVIです。
物語強めなのでイチャイチャは控えめになる予定です。
振り返りながらのため、原作沿いはゆっくりになります。
ご承知ください。

見ていただいてありがとうございます。
ここすき、アンケート、お気に入り、感想、励みになります。

2025/8/18 見えやすくするために配置変えました。
しおりしていただいてる方、すいません。

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星ちゃんとヤリーロVI 第一章 ぼくらは、手を繋ぎ合う
第1話 出会いは雪の中で


 

 ──しんしんと雪は降り積もり、様々なものを凍らせていく。

 

 この惑星は雪に閉ざされた場所。

 歩んだ足跡は直ぐに雪に埋め尽くされる。

 

 そんな中、灰色の髪の少女はそのグローブを履いた手を目の前の男の服の中に突っ込んだ。

 

「〜〜!?!」

「あー、レン、あったかーい!!」

「おいっ!?! お前は暖かいかもしれない。が!俺は寒いんだが!?! 離れろ! (セイ)!」

 

 そんな少女にレンと呼ばれた男は、その少女──星の手を服から引き剥がそうとする。

 

「えー? だって寒いんだもん」

「俺で暖を取るな!?」

「またやってるよあの二人……仲良くなるの早いね……」

「星はレンが気に入ったみたいだな」

 

 2人でギャイギャイ騒いでいる様子を少し離れた場所にいるなのかと丹恒は見ていた。

 

「丹恒も混ざってきたら?」

「遠慮する」

 

 なのかの軽い冗談を腕を組んだ丹恒が一蹴する。

 そんな2人の会話にレンと星は気が付き、近寄ってくる。

 

「この辺りに人の気配はないみたいだな。

に、しても本当に雪ばっかだな。ちょっと歩いてれば、チラホラ野生動物はいるみたいだけど……」

 

 レンはその場にいるメンバーにそう話を切り出した。

 

 今、星穹列車のナナシビトのメンバーは2組に別れている。

 

 姫子、ヴェルトはパムと一緒に星穹列車に残り──星、レン、なのか、丹恒はこの惑星ヤリーロⅥに降り立った。

 

 勿論、人がいる場所に降りれば目立つし、何かしらの建物を壊す可能性があるため、人がいない場所に降りた訳だが。

 

 星には宇宙ステーションから出て、初めての惑星になる。

 記憶のない彼女にとっては、全てが目新しいものだった。

 

 一面の銀世界は美しいものの、張りつめた寒さが身を襲い、正直に言って凍えそうだ。

 

 寒さは人を鈍くさせる。早く目的地につかなければ。

 

 そう考えていると、ふと。なのかが何か見つけたようで駆け出す。

 

「ねえ、見た? 何か動いた気がする!」

「……ただの雪の吹き溜まりだろう。見間違いじゃないのか?」

「違うって、ウチの視力をなめないで! 近づいて確認してみよう!」

 

 そんな彼女の言葉と共に3人は進む。

 確かになのかは弓使いだ。射撃を行う関係上、必然的に視力は良い。

 

「……確かに、なんか息使いが……」

「ほら! やっぱり! ……おーい! 隠れてないで出てきたら! そのままだと、寒くて凍え死んじゃうよー!」

 

 レンの言葉に満足そうな表情をした後、なのかは腰に手を当て、吹き溜まりに向かって声をかけた。

 

「……我慢したって仕方ないのに」

「どいてろ、三月。レンもだ。……耳を塞ぐ者への一番の対処法は……目の覚める一撃を与えてやることだ!」

 

 丹恒は仲間を下がらせると、武器である槍を───吹き溜まりに思いっきり突き指す。

 

───っ、ああああぁっ!! ちょっと、お兄さん! 雪に隠れていたからって、いくらなんでも槍で刺すなんて、ひどくありません!?!」

 

 そこから出てきたのは藍色の髪をし、下部分は白い髪型をした男だ。

 身長は丹恒やレンよりも高く、ガッチリとした体型で、どう見ても胡散臭い。

彼は大袈裟に両手を広げ訴えかけてきた。

 

げっ、サンポじゃねーか!」

 

 その男を見て、レンが真っ先に反応をする。知り合いらしく、顔が僅かに引き攣っていた。

 

「よし、見てなかった事にして雪の中に埋めるぞ」

 

「待ってください、レンさん! 

それは勘弁してくれませんか!? 

僕との昔の友情を思い出してください!! 

僕達はいい取引相手だったじゃないですか!

こんなところで出会えたのも何かの縁ですし、是非とも僕を助けて頂けませんか? ねっ?」

 

 何やら1人で叫びながら自分を売り込む男にレン以外の一同は何こいつというような視線を送る。そんな2人に構わずレンは言う。

 

「誰がお前みたいな詐欺師を取引相手にするかっ!!? 道化!」

 

「酷い言い草ですねぇ。確かに、僕は多少の誇張表現はしますが……」

「それがいけないんだろうが!!!!」

 

 レンは半ギレで怒鳴り付けた。

 どうやら過去に色々とあったらしい。

 

 そんな様子を見ていたなのかは口を開く。

 

「それで結局、この人はなんなの? ウチらは会ったことないけど……」

 

「……コイツは俺が昔旅をしていた時に出会ったヤツだ。

圧倒的な量の情報を持ってる商人だが、売ったやつでも「商品」として引き渡す厄介な野郎だ。

そして!!何より、凄く!絶望的なまでに!信用!できない!

 

 レンはその男──サンポに対して嫌悪感丸出し指を刺しながら言いだす。

 

「まあまあ!落ち着いてくださいよ!!ねっ!

そうだ! と、言うことはあなた達は青鎧じゃないという事ですね!安心しました〜!

ふぅ。改めて自己紹介を。僕はサンポ・コースキと申します。

お会いできて光栄です!」

 

 その男は自己紹介をし始め、右手を胸元に当てる。優雅なお辞儀を見せたあと、まるで舞台俳優の様大きく両手を広げる。

 

「それにしても、こんな雪の中で生きた人間に出会うとは。近頃は商売も厳しいですが、僕は横取りしたりしませんので、ご安心ください。

財宝はたくさんありますから、皆で儲けましょう! あははっ!

 あっ、僕も仲間に入れてくれませんか? 確かな情報を持ってますよ? 

シルバーメインの主戦力が前線に派遣された、今こそ絶好のチャンス……。

ああっ、そうだ! 良かったら情報を提供いたしますよ?

ですが、声は小さめに! この辺りは危険ですからね……!」

 

 ニコニコと笑顔を振り撒きつつ一方的に喋るサンポに対し、4人は半眼になり沈黙する。

 

 しかし、この惑星に関して情報は無いのは確かだ。仕方なく、サンポに質問することにした。

 

 彼に聞くと、この世界で人類が住む場所はベロブルグだけ。

 

 人類は鉄壁の中でしか生きれない程の極寒の地らしい。

 

 雪の中にいたのは、この辺りで古代遺物を手に入れて儲けようとしたが、人の気配がしたのでシルバーメインだと思い隠れたとのこと。

 

 シルバーメインとは、ベロブルグでの軍であり、執行者であり、警察。融通が利かないため、サンポは目をつけられたくなかったらしい。

 

 それを話すと、一同は知らない組織名などが出てきて顔を見合わせた。

 

 それを見たサンポは、頭を抱える。

 

「もしかして、レンさん達はこの地に初めてきたのですか?

……はぁ。何も知らないあなたたちを見捨てたら胸も痛みますね。

なら、僕達は一応あなたたちの先輩みたいなものですし、タダで指導して差し上げます。

この仕事には守るべきルールが沢山ある。侵入にも、商品を探すにも、値段を見積もるにも、シルバーメインから逃げれるにも……その全てに技術が必要ですからね」

 

「いや、大丈夫だ。俺達はそういうのに慣れてるからな!」

「うーん。ま。そうだね、そこまでは必要ないよ。でも、ウチらを町まで案内してくれないかな? 道が良く分からなくって……」

 

「町ぃ!? まさか、これで帰るおつもりで? まだ今日の営業を始めていないお嬢さん。道案内は結構ですが──」

 

 すると、丹恒とレンが無言で困ったような笑顔のサンポをじっ、と睨む。

 

「──で・す・が! 僕は心優しいサンポ、と皆さんに呼ばれるくらい、人助けが大好きなんです!!

はは! 我が友よ! 僕についてきてください。もちろん、シルバーメインに見つからないよう、声は抑えめで、ね?」

 

※※※

 

 それからサンポは先導し、歩きながらルールとやらを話していた。

 

 一同は無言で後に続くが、レンはどうも納得いっていない様子で仏頂面で聞いている。

 

 だが、流石にここで口を出すのは良くないと分かっているため、黙ったままだが。

 

「──7つ目のルールは、足跡を残さないこと。僕だけの隠し技なんですけど、雪に痕跡を残さず、追手を振り切ることが……」

 

 と、言いかけた一同の前に鎧と青い布が特徴的な兵士達が現れた。

 

 サンポは1歩下がり「おっと、先程話したシルバーメインのことを覚えていますか? こちらの方々がそうです……」と説明しながら彼らを見る。

 

「手を貸してください、友よ! 捕まるのはごめんです!」

 

 泣きそうな声で訴えてくるサンポ。

 

 だが、目の前のシルバーメインの3人は武器を構え「容疑者とその仲間を発見、すぐ逮捕しろ!」と通信機を使いどこかに伝えると同時に、斬り掛かる。

 

「ちっ……! 仕方ないな……」

 

 レンが舌打ちをし、刀を構えれば、一同はそれぞれ武器を構え、シルバーメインの兵士を迎え討とうとした。

 

──しかし、そんな中、突然1人の男が現れた。

 

 顔を隠しておらず、鎧に身を包んだ金髪の男は凛とした雰囲気を漂わせる。

 

 まるで物語の騎士を彷彿させる佇まいは明らかに彼らの上官であろう事が分かる。

 

 金髪の男は背負っている大きなギターケースを改造した「盾」が特徴的だった。

 

「……青髪の主犯は?」

 

 冷静に前を向きながら金髪の男は部下に尋ねる。

 

「申し訳ありません! 長官! 見失いました! 足跡も見つからず……」

 

 その言葉に一同が振り返れば、確かにいつの間にかサンポの姿はない。どこかに消えてしまったようだ。

 

「そうか……。いや、構わない。

仲間を捕らえれば、主犯もそう遠くへは行けないはずだ。

必ず行動を起こすだろう」

 

「仲間じゃない」

「……ふーんだ、あんなヤツと仲間なもんか!!」

「だから言っただろ……アイツは信用するなって」

 

 すると、無言で金髪の男は視線を星たちに向ける。

だが、なのかは「もちろん、庇ってる訳じゃないよ。本当に仲間じゃないんだもん。躊躇無くウチらを見捨てたの、アンタも見たんでしょ?」と睨むように返した。

 

「せっかく手を貸してあげたのに、ウチらを利用するなんて。信じたウチが馬鹿だった──」

 

 静かに憤慨したなのかに金髪の男は眉を寄せ、少し困ったような表情を見せた。

 

「……私は戍衛官(じゅえいかん)で、仲裁人(ちゅうさいにん)ではない。

だが、ベロブルグの市民として、君たちには自らを弁護する権利がある。

……しかし、それも建創者たちの目前で行うこと、今ではない。

……連行しろ」

 

「……でも、ウチらはベロブルグの市民じゃない!」

「そうだな。異邦人についての憲法、ってのがそちらにあるのか?」

 

 なのかがハッキリと否定し、レンは肩を竦める。

そしてそのまま金髪の男に問い掛けた。

 

「そう。服装も違うでしょ? なんなら写真を出してもいい。なのかなら持ってるよね」

「勿論!」

 

 それに続くように星が片手を差し出すような素振りで言えば、なのかは元気よく頷いた。

 

「黙れ! そんなデタラメは──」「いや、そう軽率に判断するな。確かに、この者たちの装いはベロブルグのものとは異なる」

 

 兵士が叱責しようとした時、冷静に金髪の男は制した。

 

「うん。写真も……ほら!

まだ自分たちの星の姿も知らないでしょ?

ウチらが撮ったヤリーロ-VIを見せてあげるよ!!」

 

 と言いながらなのかが金髪の男に歩み寄り、写真を見せる。それを後ろの兵士たちも覗き込んだ。

 

「この白い球体が……ここ?

本当に……俺たちの住む場所なのか?

何という……」

 

 兵士は隣の兵士と顔を見合わせながらそう思わず呟く。

 金髪の男は腕を組み、考え込んでいる様子を見せた。

 

「……遙か昔、よく天外より来訪する者がいたと聞く。

しかし「寒波」が発生して以来、吹雪を越えてベロブルグを訪れる者はいなくなった……」

 

「しかし、この者たちは──」

 

「これはもはや我々が判断出来ることではない。

彼らの言葉が真実ならば、どうするか決められるのは「大守護者」様のみ。

この者たちを大守護者様のところへ導くのが、私たちの使命だ。

──よそ者よ、ついて来るがいい。

ベロブルグはこの吹雪の先にある」

 

 金髪の男が歩きだし、その部下たちが続く。

 

 星達は顔を見合わせ、後に続く。

 

 そして、雪の中を歩いてしばらくすると──道中に「ジェパード・ランドゥー」と名乗った金髪の男は振り返った。

 

「───ようこそ、「存護(そんご)の都」ベロブルグへ」

 

 その先にあったのは、丸い形状の雪に覆われた建物……都だった。

 

 




振り返り あるいは念の為のまとめ。
オリ主名前 レン 漢字だと『練』
本名/忘れたらしい
・属性 火 運命 巡狩 現時点☆四
・転生×
・ヴェルトとは違う世界の地球からやってきた
(他崩壊シリーズ関係なし/スタレなどはない世界→fate世界に似た感じのものと考えてください。)
・成人
・苦労人体質
・星曰く『ツンデレ』
・某実験の時に抜け出した中の一人

様々な惑星を渡り歩いた過去がある青年。
面倒見が良く、態度に感情が出やすい。
病を治すため、とある人物との約束を果たすため、故郷に帰るため、列車に乗ることを決めた。
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