Jump to the Super star!!   作:黒破リンク

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センターがすみれに決まり、本腰が入るLiella!。

しかし、すみれはずっと浮かない顔をしており──


第10話#2

奏視点──

 

彰人「奏。」

 

「彰人、どうだった?動画。」

 

彰人「それが──」

 

俺と彰人は中庭で話をしていた。

動画に寄せられたコメントの事についてだ。

 

「変えた方がいい?」

 

彰人「あぁ。歌は評判いいんだが……。」

 

「センターはかのんや恋さんの方がいい、みたいな意見があったってこと?」

 

彰人「そうなるな。」

 

「それは、今までそうだったからってのもあるんじゃないの?」

 

彰人「俺も千砂都もそう言ったんだけどな。『友達に聞いても皆同じ意見』。『気負いすぎちゃっててちょっと、予選突破を考えるなら変える方が手かな。』だとよ。」

 

「……なら、すみれさんじゃなくてかのん達の方がやっぱりいいのか…?」

 

すみれ「そんなの決まっているでしょう?」

 

彰人「すみれ……。」

 

すみれ「この学校のスクールアイドルなんだから、みんなの意見に従うのが当然でしょ?」

 

彰人「お前……。」

 

すみれ「そもそも、ショービジネスの世界を歩いてきた私が、ラブライブなんて言う素人の大会くらいでセンターやるのはおかしいって思ってたの。

──私の出番は、決勝に取っておくわ。」

 

そう言って走り去ろうとするすみれさん。

俺はそんなすみれさんの姿が、昔の自分を見ているようで腹が立った。

 

「……待てよ。可可さんの頑張りを無駄にするのか!?

1度決めたことだろ!!!あんたがセンターに立てよ!!」

 

すみれ「はぁ……!?」

 

「……可可さんはあんたのために衣装まで作ったんだぞ!!!あんたは!!仲間の想いを無駄にするってのか!?」

 

俺は、そのまま怒りに任せてすみれさんの胸ぐらを掴んでいた。

 

すみれ「……無理よ……。

そんな事言ってもわかってるの!!どうせ最後は私じゃなくなるんだから!!」

 

すみれさんは俺の手を振り払い、そのまま走って行ってしまう。

 

彰人「おい、すみれっ!!」

 

それから、練習の時間になった。

──すみれさんは練習に来ていない。

 

「──彰人。」

 

彰人「どうした?」

 

「……さっきはごめん。」

 

彰人「……謝るのは俺じゃなくてすみれにだろ。

それだけ奏は、すみれの事信じてるんだろ。」

 

「うん。

今のすみれさんを見てるとさ、可可さんや彰人に出会う前の俺を見てるみたいでさ。

 

──声変わりして、自分の出したい声と今の自分の声のギャップに苦しんで、他の歌い手と自分を比べて、『自分には歌う資格なんかない、自分の夢なんて叶いっこない』って。心が折れて、歌を辞めた……あの時の自分と。」

 

彰人「でもお前は立ち上がった。だろ?」

 

「うん。

……今度はすみれさんの目を覚まさせる番だ。」

 

すみれ「……遅くなったわね。」

 

「すみれさん!!」

 

すみれ「何よ。」

 

「昼間は本当にごめんなさい。

俺もかのん達も、すみれさんにセンターやって欲しいって思ってる。だからすみれさんには──」

 

『センターで歌って欲しい』そう言おうとした時、すみれさんがこう言った。

 

すみれ「……私が可哀想だから?」

 

「……え…?」

 

すみれ「頑張っているのに、いつもセンターになれないから?」

 

恋「そうではありません!かのんさんは──」

 

すみれ「それ以外何があるって言うのよ!!」

 

彰人「すみれ……。」

 

すみれ「別に同情なんかでセンターになったって嬉しくない!!学校のみんなは、他の人がセンターがいいって言ってるんでしょ?だったら──」

 

可可「同情なんかではありまセン!!」

 

すみれ「……ッ!!」

 

可可「可可は、同情なんかで衣装を作ったりはしまセン!!」

 

すみれ「……あの衣装は返すわ。それでも私にセンターやれって言うなら、スクールアイドル辞める。」

 

かのん「えっ…!?」

 

恋「そんな……。」

 

可可「あなたのスクールアイドルへの想いはそんなものなのデスか!?ラブライブで光を手に入れるのではなかったのデスか!!」

 

すみれ「勝たなきゃいけないんでしょッッ!!!」

 

すみれさんが……泣いてる…?

 

すみれ「あんた……絶対勝たなきゃいけないんでしょ……!!」

 

可可「まさか……!」

 

そのまますみれさんは屋上から逃げていく。

 

「すみれさん!!」

 

可可「待って…!!」

 

俺は追いかけると、可可さんとすみれさんが話しているのが聞こえた。

 

可可「さっきの可可の電話、聞いていまシタね?盗み聞きとは、やはり根性が曲がっていマス。」

 

可可さんの……電話?

そういや練習前に電話してたような……。

 

すみれ「かのん達は知ってるの?」

 

可可「いえ……。」

 

すみれ「なんで言わないのよ!!」

 

可可「可可のことを気にして、スクールアイドルをやって欲しくありまセン!!」

 

すみれ「でも、勝たなきゃいけないんでしょ!?結果を出さなきゃ……だったら!!」

 

可可「そのためにあなたがセンターがいいと言ってるのデス!!」

 

大方、可可さんの家族は『ラブライブで優勝しなければ上海に帰ってこい』みたいなことを言ってたんだろうな。真偽は不明だけどね。

 

すみれ「何意地になってるのよ…。」

 

可可「意地になどいまセン。」

 

すみれ「なってるでしょ。

本当は嫌なのに、かのんが勧めるからとか、なんだかんだ練習してるから仕方なくとか、可哀想とか……。

練習してるところもこっそり見てたでしょ?全部わかってんのよ!!あんたの事なんて!!」

 

可可「何も分かっていまセンよ。そんなことで可可が神聖なラブライブのセンターを任せると思っているのデスか!!」

 

すみれ「任せたでしょ、実際。」

 

可可「可可があなたに任せたのは、あなたが相応しいと思ったからデス!!」

 

すみれ「……!!」

 

可可「練習を見て、その歌声を聴いて、Liella!のセンターに相応しいと思ったからデス。

それだけの力が、あなたにあると思ったからデス。」

 

「だから可可さんは……俺たちはすみれさんがセンターの方がいいって言ったんだよ。」

 

すみれ「奏……。」

 

可可「だから受け取りなサイ!!私が思いの全てを込めて、あなたのために作ったのデスから!!」

 

そう言って可可さんはすみれさんにティアラを差し出す。

その直後に、かのんたちも合流してきた。

 

かのん「すみれちゃん!!」

 

可可「あなたの為に作ってきまシタ。センターの、あなたの為に。」

 

風でティアラが飛んでいってしまい……俺は駆け出した。

すみれさんがあと少しでティアラに手が届く……その瞬間、すみれさんが足を滑らせた……!!

 

「すみれさんっっ!!」

 

俺はすみれさんに怪我がないように自分が下敷きになって草むらに飛び込んだ。

 

「良かった……ティアラもすみれさんも無事だ……!!」

 

すみれ「イタタ……。」

 

「怪我はない?すみれさん。」

 

すみれ「ったく…あんたのおかげでね……ありがとう。」

 

可可「すみれ…!!」

 

すみれ「……初めて名前を呼んだわね。」

 

可可「そんなことはどうでもいいデス。Liella!のセンターとして恥ずかしくないステージにしてください!」

 

すみれ「当然でしょ……誰だと思ってるのよ。」

 

恋「いよいよ、結ヶ丘のスクールアイドルがラブライブのステージに立つのですね。」

 

千砂都「楽しみだね。」

 

かのん「うん。私たちLiella!が、沢山のスクールアイドルと繋がって、歌を響かせるんだ!!」

 

ライブ当日──

 

すみれ「ギャラクシーッッ!!!」

 

いよいよ、Liella!の出番。

すみれさんの一声で曲が始まった。

 

すみれ「ヘイ もっと笑いたいのに

もっと素直になりたいのに」

 

すみれ/千砂都/恋「「「ヘイ」」」

 

すみれ「今輝きたいのに

そんな気持ちはここで最後に」

 

すみれ/かのん/可可「「「ヘイ」」」

 

すみれ「うだうだ愚痴らないで すぐ照らしてあげるから 君の手を握りしめては 決して離しはしないから」

 

かのん「証明してあげるわ」

 

可可「不可能なんてないってことを」

 

千砂都「崩してみせるポーカーフェイス」

 

恋「虜にしちゃうよ?」

 

全員「「「「「Let’s sing

見たことない世界連れてってあげる

今からはじまる素敵なワンダーランド」」」」」

 

千砂都/恋「「Fantastic!」」

 

かのん/可可「「Amazing!」」

 

かのん/可可/千砂都/恋「「「「But this is」」」」

 

すみれ「ノンフィクション!!」

 

全員「新しいドア開こう

Do Da Da Follow me Do Da Da Real live yeah! Do Da Da Follow me Do Da Da Love me do!Do Da Da Follow me Do Da Da Real live yeah! Do Da Da Follow me Do Da Da」

 

すみれ「Love me do!」

 

すみれ「ありがとう、可可。」

 

可可「すみれ……!」

 

Liella!のライブが終わった。

 

──次は俺たちの大会の番だな。

 

(Good! what-if wonderland! Oh, no! what-if wonderland!)

 

彰人「魔法が解けない」

 

「太陽が星空を隠した「見つけて」と誰かが囁く いつもと違う 目覚めのとき 世界がはじまる音を聞いた」

 

彰人「灯台の足元に紛れた 綻びの欠片探してみよう 過去・現在・未来 地図拡げて 飛び込め!不思議の向こう」

 

「ここからだ そう僕らはまだ day by day 長い旅の途中さ 声揃えてみようか、スタンドアップ!」

 

2人「「バラバラ散らばる世界じゃん

常識も重力も忘れることから始めようAll right!!」」

 

彰人「絶対の保証はない でも確かに前に進んでるんじゃない?」

 

「繋がったらパズルは埋まってく グラグラに歪む現実も 今僕らは先導者(ヴァンガード)

 

2人「「熱くなる理由ギフトにしよう!何も怖くない 行こうぜ 心のナビゲートは任せたよ」」

 

彰人「Good! what-if wonderland!」

 

「宇宙と比べたら僕ら」

 

彰人「Oh, no! what-if wonderland!」

 

「まだまだ小さいけど」

 

彰人「Good! what-if wonderland!」

 

「君が見ててくれるなら」

 

彰人「Oh, no! what-if wonderland!」

 

「魔法だって超えていけるさ!」

 

彰人「Good! what-if wonderland! Oh, no! what-if wonderland!」

 

「やり直したいあの日も 明日の僕らへ続くから

それぞれが歌う旋律を 重ねたら奇跡起こそうぜ!スタンドアップ!」

 

2人「バラバラ散らばる世界じゃん 常識も重力も忘れることから始めようAll right!! 」

 

彰人「絶対の保証はない でも確かに前に進んでるんじゃない?」

「繋がったらパズルは埋まってく グラグラに歪む現実も 熱くなる理由ギフトにしよう! 何も怖くない 行こうぜ 心のナビゲートは任せたよ」

 

彰人「Good! what-if wonderland! Oh, no! what-if wonderland!」

 

「世界が始まる音を響かすよ僕ら」

 

2人「「Good! what-if wonderland! Oh, no! what-if wonderland!魔法は解けたかい?答えを見つけた!」」

 

俺たちの曲を終え、会場は拍手に包まれた。

 

……To be continued




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使用楽曲:Liella!『ノンフィクション!!』、Argonavis『what-if wonderland』
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