Jump to the Super star!! 作:黒破リンク
そんな中、スクールアイドル部に新入部員として『若菜四季』が体験入部に来た。さらに、その友達として『米女メイ』が屋上に来たのだが、突然帰ってしまい──
零視点
若菜さんに連れられて向かった場所。
四季「ここ。」
かのん「ここって?」
四季「あの2階の、端の部屋。」
きな子「なんすか?なにかあるんすか!?」
千砂都「ここからだとよく見えないけど……。」
可可「待つデス、あそこに貼ってあるのは……」
突然若菜さんが何処からか双眼鏡を取りだして可可先輩に手渡した。
……どっから持ってきたんだこの人は…。
可可「やっぱりそうデス、Liella!のポスター!
その下は3年前に限定で出た歴代スクールアイドル大全!さらに横には……」
すみれ「棚の上にも何かあるわよ……。」
可可「なぁぁぁぁ!?」
「先輩?」
可可「伝説の……DVD…」
賢汰「なんで泣いてるんですか……。」
可可「何言ってるんデスか!この目で初めて見たのデスよ!あの伝説のDVDデスよ!」
また興奮して中国語が出てる……。
可可「一体誰の部屋なのデスか!」
彰人「あ、見ろ。」
奏「メイちゃん?」
四季「…隠れて。」
かのん「え!?」
俺たちは言われた通り塀に身を隠す。
メイ「何か、視線を感じたような…。」
きな子「ヘックシュン!
ごめんなさいっ!」
メイ「……。」
きな子「ヒィィィ……!」
メイ「……気の所為か。」
賢汰「えっ。」
「嘘だろ……!?」
四季「メイ、視力そんなに良くないから。」
きな子「そうなんすか?じゃあもしかして、いつも睨みつけてるのも……」
四季「目が悪いだけ。メガネ着けろって前から言ってるんだけど。」
賢汰「クラスでちょっと怖がられてるのはそれが原因か…。」
千砂都「ちゃんと言えばいいのに……。」
四季「口下手だから…。」
かのん「四季ちゃんとメイちゃん、昔から友達なんだ!」
四季「友達?」
かのん「違うの?」
四季「友達……分からない。
……初めて会ったのは中学の頃。元々私はいつも1人。それで全然平気だった。」
クラスメイト『メイちゃん、行くよー!』
メイ『先言ってて。』
四季「最初は普通に声をかけてきただけ。」
メイ『ねぇ、一緒に行かない?』
四季『……。』
四季「それで終わりのはずだった。」
メイ『ったく、うるせーなぁ!嫌だって言ってるんだ!!
……あっ。』
四季『……邪魔?』
メイ『……へへっ。邪魔なのは私の方だろ。
……ふぅ。誰かと仲良くしろとか、誰かと仲良くしたくないとか。なんでグループって、ああ面倒なことになるんだろうな。』
四季『……。』
メイ『案外、私もお前みたいに1人の方が好きなのかもな。』
四季「冗談だと思った。けどメイとは、それから毎日一緒にいるようになって、私が科学部を作るって知ったら科学に興味もないのに入ってきて……」
かのん「本当は、スクールアイドルが好きなのに?」
四季「メイがこの学校を選んだのは、スクールアイドルをやってみたいと思っていたから。Liella!が居たから。」
すみれ「なのに、いつまで経っても始めない。」
千砂都「四季ちゃんは?
スクールアイドル部に体験入部してくれたのは、メイちゃんだけの為?」
四季「……ごめんなさい。」
かのん「気にしないで。」
千砂都「だとしたらメイちゃん、四季ちゃんを1人にしたくないんだと思う。」
四季「何故?」
奏「だって科学部は、四季ちゃんとメイちゃんしか……」
四季「……わけわかんない。
私は、メイに、何もしてあげてないのに。」
若菜さんとの話が終わった帰り道。
少し、暗い雰囲気を感じながら歩いていた。
夏美「ヒィィィ、腰が……夏美の腰が、オニナッツですの〜……!!帰ったら、動画の撮影に編集もやらなきゃですの、あぁ忙しい……。」
若菜さんが立ち止まった時、俺達は足を止めた。
四季「隠れて。」
メイ「……随分遅いな。どこ寄り道してたんだ。」
四季「何?」
メイ「どうするつもりなのか、聞いておこうと思ってな。」
四季「……素直になった方がいい。スクールアイドル部の人、みんないい人。」
メイ「私の事じゃねぇよ、お前の事だよ!!」
四季「……私は1人が好き。
一緒に居てなんて、頼んだことない。新設校だから部員が1人でも科学部はなくならない。心配しないで。はやく、スクールアイドル部に行って。」
メイ「だから言ってるだろ!私は向いてないって!!」
四季「じゃあ科学室にも来ないで。」
メイ「えっ。」
四季「興味もないのにいつもいられると、むしろ迷惑。」
そう言って、若菜さんは去っていってしまった。
可可「どうしましょう……。」
千砂都「向いてない……。」
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奏視点──
メイ『だから言ってるだろ!私は向いてないって!』
メイちゃんのあの言葉を聞いて、俺は昔を思い出した。
……小さい頃ずっと千砂都が泣いていた時。
かのん『出来るよ、ちぃちゃんはなんだってできる!』
千砂都『出来ないよぉ、うぇぇん……』
『ちぃは、自分ができないって思い込んでるだけ。』
かのん『だから大丈夫!』
千砂都『かのんちゃん…奏くん…。』
そんなことを思い出しながら、俺達は改めて帰路についていた。
可可「とにかく!あそこまでスクールアイドルに詳しいのデス、ゴールデンルーキーに違いないデス!何とかしまショウ!」
彰人「どうにかできる問題じゃないだろ。あの子の思ってることに対して、俺達は文句なんか言えねぇ。」
かのん「上手くいかないなぁ。」
千砂都「『向いてない』……。」
かのん「え?」
千砂都「決めちゃってたよね。メイちゃん。」
「そうだね。」
千砂都「できるって思えば、できるかもしれないのに!
……かのんちゃん、あのね!!」
千砂都の出した答え……
それは、『スクールアイドル部の部長になる』こと。
彰人「千砂都が部長……か。いいじゃねぇか。」
千砂都「迷惑かけるかもしれないけど、自分にも出来るんじゃないかって、チャレンジしてみたいんだ!」
可可「素敵デス!」
きな子「ついて行きます!先輩!」
千砂都「みんな……!!」
「頑張れ、ちぃ部長。」
放課後、俺はかのんと共にメイちゃんのいる中庭へ向かった。
かのん「メイちゃん。」
メイ「なんだよ!スクールアイドルなら始めるつもりは無いぞ!」
「どうして?」
メイ「わかるだろ?この顔だし、この性格だぞ!
どう考えても向いてないだろ……。」
「やったこともないのに、向いてないは禁止だよ。」
メイ「うるせー!!」
かのん「メイちゃんが迷っているのは、四季ちゃんがいるからでしょ?一緒にいたいからでしょ?」
メイ「そんなこと……。
大体あいつは、1人の方がいいって言ってるんだ……私が邪魔だって……。」
「そんなの嘘。
本当は気づいてるんでしょ?だって2人はそっくりだから。」
メイ「はぁ!?私と四季が!?冗談言うなよ全然違うだろ!
……!!」
「そうかな。
恥ずかしがり屋で、寂しがり屋で。そんな自分が嫌だから、つい『これでいいんだ』って、『私はこうしていたいんだ』って自分に言い聞かせて。」
かのん「四季ちゃんも一緒だと思う。」
メイ「はぁ!?」
かのん「屋上で2人をみた時、気づいたんだ。
メイちゃんと一緒で、四季ちゃんも、メイちゃんが好き。」
メイ「……っ!?」
かのん「だからきっと、四季ちゃんもスクールアイドルのこと……」
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賢汰視点──
俺は、若菜さんを訪ねに科学室に向かった。
四季「スクールアイドル……。」
「あんたはそれでいいのか?」
四季「山吹…くん。」
「体験入部に来て……いや、この間の校内ライブを見て、スクールアイドルが好きになったんだろ?」
四季「わかるの?」
「……それは若菜さんにしか分からないだろ。
……あんたは米女さんのために、スクールアイドル部に体験入部しに来た。そこで感じたはずだ。スクールアイドルの魅力に。」
四季「……。」
「……俺も最初はそうだった。
スクールアイドルは、見るのと実際にやってみるとじゃあ全然違う。
当たり前のように聞こえるかもしれないけれど、スクールアイドルは、見ているファンの思っている何倍も大変だし、辛い。
それでも、スクールアイドルは楽しい。1人では出来ない事が沢山できる。
……あんたも、短い時間だったかもしれないがそう感じたんじゃないか?」
四季「……。」
メイ「……そういう事か。
まさか、お前もとはな。」
四季「別に、好きじゃない。ただ、メイが興味あるみたいだから、調べていただけ。」
「あんたも米女さんも、隠すのが下手だな。
……目を見たらわかる。その目は好きなものを見つけた時の目だ。」
メイ「顔、真っ赤だぞ?」
四季「……こんな、笑顔1つ上手に作れない子に、スクールアイドルなんて、無理。」
「そんなの、やってみなくちゃ分からないだろ?
何事も挑戦しないとはじまらない。」
メイ「それ言ったら、私はどうなる。」
四季「それは平気。メイは可愛いから。」
メイ「お前の方が可愛いだろ。」
四季「可愛くない。
……///」
メイ「可愛い。」
四季「……言わないで…///」
メイ「せっかく似たもの同士が出会えたんだ。少しだけ、素直になってみないか?」
そう言って米女さんは若菜さんの手を握った。
メイ「……四季が近くにいてくれたら、頑張れそうな気がするんだ。」
四季「……っ。」
「いいコンビ、だな。」
……それにしても、この2人、付き合ってるのか?
距離は近いし、手の繋ぎ方が恋人のそれだし。
次の日、屋上では、改めて2人の自己紹介が始まる。
恋「今日から、新たに2人が加わる事になりました!」
四季「うん。」
メイ「よ、よろしく!」
彰人「こりゃぁ、ステップより先に笑顔の練習だな。」
すみれ「仕方ないわね、お手本を見せてあげるわ。ギャラク──」
可可「結構デス。」
すみれ「最後までやらせなさいよ!」
かのん「部長!」
千砂都「うん!部員も増えたし、あれ、やってみない?」
四季/メイ「「あれ?」」
千砂都「私達の、ライブ前のおまじない!」
メイ「ぇぇ!?恐れ多い、恐れ多い!」
かのん「大丈夫だよ。
結ヶ丘スクールアイドル部、これからももっともっと、沢山の人に歌を届けよう!
……メイちゃん!」
メイ「そ、Song for me!」
四季「 Song for you!」
全員「「「「「「「「「「「「Song for All!!」」」」」」」」」」」」
……To be continued
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