Jump to the Super star!! 作:黒破リンク
そして、1年生5人はある事を2年生に提案し……
賢汰視点──
俺達は1年生6人は科学室に集まっていた。
きな子「グループ名……っすか?」
夏美「そうですの!せっかくLiella!とBAD SOULの妹分、弟分として4人と2人で始動するのですの、新たなグループ名が必要ですの。例えば……」
夏美はそう言って、ホワイトボードにグループ名の候補を書く。
メイ「『全力
夏美「うぐ……た、例えば……」
また書き込む。『KIRARA!!』……?
零「なんかの雑誌みてぇ。」
四季「そもそも私たちはLiella!の妹分じゃない。」
「そうだ。俺達も弟分なつもりは無い。」
夏美「そ、それは、わかってますの……ええっと、どちらかと言うと……ユニット!
そう、ユニット名ですの!この夏だけの……。」
きな子「夏美ちゃん!!」
夏美「はい!!」
きな子「きな子達が先輩と離れて練習を始めたのは、先輩達に追いつきたいからっす!!
優勝目指す、Liella!の力になりたいからっす!」
夏美「はいはい、ですのですの。わかってますの。」
メイ「Liella!の…Liella!の力になれないなら、スクールアイドルやるつもりは無い。少なくとも私はな。」
四季「Me too.」
零「……BAD SOULに入る時、先輩達と約束した以上、俺も賢汰も、いつまでも弟分でいるつもりは無い。」
「俺は先輩達の音楽を支えるって決めた。
……先輩達の力になれないなら、俺はスクールアイドル部を抜ける。俺はその位の覚悟を持ってんだ。」
夏美「わ、わかってますの、あくまで一案、一案ですの〜〜!!」
そう言って夏美は科学室を出ていく。
俺はそれを追いかけ、扉の前で立ち止まる。
夏美「思ったより強情ですの。
引き離せば思いのままにできると思いましたのに。ですが夏美は諦めませんの。
では、気を取り直して今日は皆さんの日常を──」
俺達は夏美に向かってスーツケースを見せつけるように扉の前にいた。
夏美「あれ?」
「……行くぞ。」
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奏視点──
千砂都「うぃーっす!
……あれ?」
夏休み。元気よく千砂都が部室の扉を開けて来た。
そんな中、俺達は、俯いていた。
千砂都「どうしたの?」
すみれ「隣が空気重くしてるのよ。」
かのん「はぁ……。」
「千砂都、頼んでいい?」
千砂都はかのんの隣にしゃがんで話しかける。
千砂都「どうしたの?」
かのん「……はぁ…。」
俺と千砂都は少し気をつかって屋上で話をしていた。
かのん「……何が悪かったのかなって。」
千砂都「悪い?」
かのん「うん。
せっかく1年生も入って、夏休みは皆で賑やかに練習だ、って思ってたのに。」
「1年生も言ってたろ?
俺達が悪いわけじゃないって。」
かのん「でも……。」
千砂都「とぉっ。」
しゃがみこんで俯くかのんの頭に、千砂都はチョップを仕掛けていた。
千砂都「自分達だけでやってみたいって、言ったんだよ?
……私ね、それはすごい素敵なことだと思う!」
可可「その通りデス!」
「イテッ!?」
可可さんが突然屋上の扉を開け、俺は思いっきり扉に激突する。
可可「す、すみません……。」
「平気平気。」
恋「何も言わずに待つのも、上級生として必要なことです!」
すみれ「私たちもさらにレベルを上げて、ギャラクシーな目標になるのよ!」
彰人「それに、夏休みが終われば地区予選。その前に学園祭もあるしな!」
かのん「うん!」
……かのんの調子が戻って何よりだ。
よし、俺ももっと気合い入れていこう。
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零視点──
俺たちは──きな子ちゃんの故郷である北海道にいた。
きな子ちゃんの家で集中合宿しようと皆で話し合った結果だ。
きな子「ようこそ!きな子の故郷へ!っす!」
夏美「なんで!」
メイ「しかしすごいところだな…。」
きな子「のどかで空気と食べ物美味しいっすよ!
ではまず、きな子の家までランニングっす!」
夏美「待つですの。何故こんなことに?」
賢汰「覚えてないのか?きな子さんの家で集中合宿するって決めただろ?」
四季「戻らない……あのバスのせい……。」
口論してるメイさんときな子ちゃんを他所に、俺は首の痛そうな四季さんの心配をしていた。
「首、大丈夫っすか?」
四季「大丈夫……。」
そう言いながら、四季さんは首を無理やり治していた。
……待って、今『ゴキッ』って言ったぞ。
「それより夏美さん。立て替えていた交通費、出してください。」
夏美「マニーが……命の次に大事なマニーが……。」
四季「ここからきな子ちゃんの家までランニング。」
そう言って、四季さんは装着型ランニングマシーンを夏美さんに取り付けていた……。
いつ作ったのそれ……。
夏美「なんですの!?」
四季「ランニング……マシーン。」
四季さんがそう言ってスマホを操作すると、ランニングマシーンから電子音がして……
夏美「ちょ、ちょ、ちょっとぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」
夏美さんが走っていった……
「ところで、きな子ちゃんの家どっち?」
きな子「あっちっす。」
メイ「どうすんだよ。」
四季「reverse。」
またスマホを操作すると、今度は夏美さんが戻ってきた。
夏美「止めてぇぇぇぇぇぇぇ!!なんですのぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
それを追いかけて、俺達はきな子ちゃんの家へと向かっていった。
きな子ちゃんの家に着くと、きな子ちゃんは山羊に話しかけていた。
きな子「よしよし、大きくなったっすね〜〜。」
「いい子だね、この山羊ちゃん。名前なんて言うんだ?」
きな子「『クロミツ』っす!」
「可愛い名前……。」
山羊のクロミツはそのまま夏美さんの方へ行き、そのまま顔を舐めた。夏美さんはそれにびっくりしてたけど。
きな子「元気だせって言ってるっす!」
メイ「わかるのかよ。」
きな子「もちろんっす!
さぁ!着替えたら練習っすよ!」
きな子ちゃん達がランニングしに行っている間、俺と賢汰はきな子ちゃんのお母さんに頼み込んで部屋を貸してもらい、そこで楽器練をすることにした。
俺は電子ドラムのセット一式を家から持ってきて、賢汰は自分のギターを持ってきていたけど。
「何やる?」
賢汰「決めてない。新曲の練習しよう。」
「りょーかい。」
ベースとキーボード…先輩達のパートは打ち込み音源を流しながら俺達は練習を開始した。
賢汰「違う……ここの音はこれじゃない……。」
「音多すぎ……!!」
悪戦苦闘しながら俺達は必死に練習し続けていた。
練習が一区切りついた時に、俺達はきな子ちゃんのお母さんに呼ばれた。
きな子母「ご飯出来たよ〜!!」
「あ、わかりましたー!!
行くぞ賢汰、飯だ!!」
賢汰「悪ぃ、先行っててくれ。」
「ん?わかった。
遅くなるなよ、食い切っちまうぞ。」
俺は外へ移動すると、ちょうどきな子ちゃん達も帰ってきていた。
きな子母「おかえりなさーい!
わざわざ遠くからありがとう!遠慮なく食べてね!」
メイ「うぉーっ!!美味そー!!」
「あざっす!!」
四季「大きな家……。」
きな子「ペンション経営してるっすからね!」
「合宿にピッタリって感じだな。」
きな子「それにしても夏美ちゃん、遅いっすね。」
メイ「部屋にはいたみたいだけどな。」
「賢汰も先行っててくれって言ってそれっきり…。」
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賢汰視点──
夏美「やっぱり、スムージーネタでは稼げませんの。
ならば、今日の練習動画を上手く加工して……もう少し刺激的な方がいいかもしれませんの。」
「……何してんだ。」
夏美「うわぁぁぁぁ!?」
「こんな時間に何してんだよ。
飯できたってよ。」
夏美「もう少ししたら行きますの……。」
そう言ってパソコンを閉じる夏美。
「なぁ、夏美。
……教えてくれ、俺と離れていた間に何があったんだよ。
昔のお前は、夢に向かって真っ直ぐだっただろ?」
夏美「……夢なんか、もうとっくの昔に見るのをやめましたの。」
「なんでだ?」
夏美「なんでって、歳をとった時に困らないためですの。」
「……昔のお前は……輝いてたじゃねぇか…。
夢にひたむきだったお前はどこいっちまったんだよ……。」
夏美「……何やっても上手くいかなくて、その度に落ち込んで……ダメだって思っちゃったんですの。」
「でも、1個ダメになったって、沢山叶えたいことあったんじゃないのか……?」
夏美「……全部ダメでしたの。
冬毬にだって身長を抜かされて……それから気づいたんですの。夢なんかより、現実を見た方がいいって。
1番にもなれない私が、夢なんか追いかけたって無駄だって。」
「夏美……。」
俺は、言葉を失った。
……そんなことがあったなんて、知らなかった。
夏美「……賢汰がいれば、『一緒に頑張ろう』って、言ってくれるって、思ってましたの。
でも、賢汰が突然いなくなって寂しかったんですの……居なくならなかったら、励ましてくれる……元気をくれるって、思ってたのに……いなくなって……!!」
夏美は涙を浮かべて俺に抱きついてくる。
夏美「……ずっと、寂しかった……辛かったんですの……っっ……!!もう会えないんじゃないかって、思ってた……!!どうして勝手に居なくなったんですの……!!」
……もう、隠す必要は無いよな…。
俺は覚悟を決めて、夏美に全てを話すことにした。
「……俺と航海にあったこと、全部話すよ。
……小学生の頃に俺の両親が離婚したんだよ。当時は母さんの浮気性が原因って言われなくて、俺と航海はどちらについて行くかを選ぶことになったんだよ。航海は父さんに、俺は母さんについて行くことにして、それからはずっと、夏美にもだけど、航海とも疎遠なんだ。
母さんについて行くと決めた時、航海に『なんであんな母さんなんかについて行くんだ』と責められたよ。今にして思えば、航海は多分、母さんが浮気をしていた姿を何度も目撃していたんだと思う。
中学にあがっても、母さんの浮気性は治らなかった。俺はずっと家にひとりぼっちで、父さんから内緒で送られてくる仕送りだけで生活してた。ギターを1人で勉強して、L tubeで小遣い程度の金を稼いで。」
夏美「……っ。」
「正直しんどかったし、寂しかった。
……夏美に出会ってなかったら、きっと今生きてないかもしれない。
昔の俺にとっての夏美は、心の支えだった。それは今も変わらない。」
夏美「賢汰……。」
「今までごめん。
……こんな事言っていい立場じゃないのはわかってる。けど、昔から思っていたことを伝えたい。」
俺はそっと夏美の背中に手を回して抱きしめ、こう言った。。
「夏美がナンバーワンになれないって言うなら、俺が夏美にとってのナンバーワンになる。
俺の隣でずっと笑っていて欲しいんだ。だから、俺と付き合って欲しい。」
夏美「私も、賢汰が好きですの……。
昔から……ずっと……!!」
「俺も、ずっとずっと好きだった。だから、また会えて嬉しかったんだ。」
夏美「そういえば、一つだけ諦めてない夢がありましたの。」
「なんだ?」
夏美「内緒ですわっ。(賢汰と恋人になるって夢、なんて言えるわけないですの……。)」
きな子「あの〜……そろそろ話しかけていいっすか…?」
零「お熱いとこ失礼。」
突然扉の向こうから声がしたと思い振り返ると、きな子さんと零がいた。
「……いつから見てた。」
零「いや、お前がそっと夏美ちゃんのこと抱きしめたところ辺りから?」
「……割と見てるな?」
きな子「すまないっす……。」
零「まぁいいや!ほら、早く行くぞ!なくなっちまうぜ?」
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彰人視点──
俺達は部室でパソコンとにらめっこしていた。
その理由は──
かのん「すごーい!!」
すみれ「これ、本気ったら本気!?」
きな子ちゃん達の練習風景動画が、かなりの再生数を誇っていた。
恋「みたいです……!!」
かのん「こんなに人気があるんだ!」
可可「しかもコメントも高評価ばかり!
だから言ったのデス。恥ずかしがってないで、積極的に動画をアップした方がいいって。」
かのん「良かった……!!」
奏「全く聞いてないね、こりゃ。」
千砂都「1年生、これなら自信つくかもしれないね!」
「でも、いい事ばっかりじゃねぇと思うぜ?」
奏「そうかな?」
すみれ「逆に自信がつきすぎちゃって……」
メイ『あんた達さぁ、そこ立たないでよ。』
四季『今日からあなた達はサポートメンバー…』
きな子『っす。』
すみれ「なんてことに!!」
「なるわけねぇだろバカ。」
可可「そんな曲がった性格してるのはすみれだけデスよ。」
すみれ「ツッコミ雑!!
それより、もっと気になるのはあの夏美って子!!あの子がわざわざ手伝うなんて、なにか企んでるとしか思えないんだけど。」
恋「私も気になっていました。
一度、ちゃんと夏美さんに話を聞くべきだと思います。」
すみれ「でも、北海道よ?」
「千砂都はどう思う?」
千砂都「え?ごめん、聞いてなかった……。」
奏「どうしたの?」
千砂都「あ、うん。ちょっとね…。
……これだけ出来るなら、自信つけるためにハードル上げていいかもって。」
奏「彰人、俺達も2人への練習メニューのハードルあげよっか。」
「だな。今のあいつらなら、いけるだろ。」
そう思って、俺達は2人へ新しい曲と練習メニューを送信した。
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冬弥視点──
「ゴホッ!!ゴホッ!!」
くっそ、またか……!!
俺は歌わなきゃいけねぇんだ……!!
ねこたろう「ミャー?」
「心配すんな、ねこたろう……。俺はまだ平気だ……
……っ!!」
俺は階段を踏み外して地面に頭を叩きつけた。
「うっ……!!」
マルガレーテ「冬弥!?大丈夫!?」
そんな大きな物音に流石のマルガレーテも気づいたのか、部屋から出てすぐに俺の元へ駆け下りてきた。
マルガレーテ「怪我は!?」
「頭ぶつけただけだ……問題ねぇ…。」
マルガレーテ「良かった……。
咳は大丈夫なの?」
「問題……ねぇ……ただの…風邪だ…。」
俺はマルガレーテに心配させたくなくて咄嗟に嘘をついた。
咳が出る度に毎回こうだ。そろそろ限界かもな……。
マルガレーテ「気をつけてよ。ラブライブとワイルド・バトルフェスを勝って2人でウィーンに帰るんだから。」
「わかってるよ……
ヒュー……ヒュー……!!」
マルガレーテ「ちょ、ほんとに大丈夫……!?」
「落ちた衝撃で……呼吸……しづらいだけだ……。」
くそ……呼吸の音が変になって…!!
……喘息が酷くなってんな……。
マルガレーテ「今日は部屋でゆっくりしてなさい?
ご飯は私が何とかするわ。」
「悪ぃ、頼んだ…。」
俺は落ちたことによる痛みと喘息特有の喘鳴に苦しみながら階段をゆっくり上がることにした。
「…こんなとこで終われねぇんだよ……俺は……。」
マルガレーテ「冬弥……。
(風邪にしては……呼吸の音がおかしい…。もしかしてなにか隠しているのかしら。)」
……To be continued
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