Jump to the Super star!!   作:黒破リンク

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Liella!とBAD SOULには戻らない、そう告げたかのんと奏。
2人はウィーンからの依頼を受け、マルガレーテと冬弥のいる新スクールアイドル部に加入することに決めた。

そんな中、とある2人が彼女達の元を訪れて──


第2話#1

冬弥視点──

 

マルガレーテ「私、認めないから。」

 

かのん「でも!!

……ほら、ここに誰でも歓迎って書いてあるよ?学年、経験問いませんって。」

 

マルガレーテ「っ!!」

 

マルガレーテはかのんからビラを奪い取り『スクールアイドル部メンバーは不可』と書き足す。

 

マルガレーテ「当然でしょ!!Liella!は私にとって敵なのよ!

……どうして敵を自分の仲間にしなきゃいけないのよ!」

 

奏「敵って言っちゃダメでしょ…。」

 

「とにかくお前ら2人は認めねぇ。

……お前らがスパイとして近づいてあいつらにこっそり情報流す可能性だってあるだろ。」

 

奏「そんなことするわけないでしょ!!」

 

「とにかくダメだ!!!

……わかったんなら帰りやがれ。」

 

??「契約において、あとから書き足した事項は通常無効とされます。

……なので、今回のケースは澁谷かのんさんと出雲奏さんに正当性があるかと。」

 

マルガレーテ,冬弥「「……。」」

 

この女、めんどくせぇ……!!!

 

かのん「だってさ。」

 

マルガレーテ「……って言うか、この子誰なの?」

 

かのん「え、マルガレーテちゃんの知り合いじゃないの?」

 

マルガレーテ「私は、あんた達が連れてきたとばかり。」

 

??「スクールアイドルについて、確認したいことがありまして、ここに入部届を提出しようと思っています。

……ですが、私達のことはお構いなく。」

 

かのん,マルガレーテ,冬弥「「「いやいや………。」」」

 

マルガレーテ「お構いなくって……。」

 

かのん「気になるでしょ……。」

 

??「……今日はこれで。」

 

??「また会いましょう、『出雲奏』さん。」

 

そう告げて、謎の2人は俺らの前から居なくなった。

 

「なんだアイツら……。」

 

かのん「社長秘書みたいな子だね……。」

 

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航海視点──

 

俺は出雲奏先輩達のいる場所から離れ、冬毬に話しかけた。

 

冬毬「……姉者、見定めさせていただきます。」

 

「いいの?届出出さなくて。」

 

冬毬「そういう航海くんこそ、出してないませんよね。」

 

「……まぁ、あの雰囲気じゃ出しづらいし。

ここまで来たら冬毬に合わせて出すよ。」

 

冬毬「……そうですか。」

 

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彰人視点───

 

可可「不満デス……。」

 

千砂都「何が?」

 

「なんだよ突然。」

 

可可「かのんと奏デスよ!

皆なんで向こうのスクールアイドル部に2人が入ることを許したのデスか!?2人は騙されているんデス!!」

 

メイ「マルガレーテと冬弥に?」

 

すみれ「バカ言ってんじゃないわ。

……かのんも奏も、超がつく程のお人好しでお似合いカップルだけど、あんたみたいに単純じゃないわ。」

 

可可「単純!?

聞き捨てなりまセン!!」

 

四季「……でも、騙されている可能性はゼロではない。」

 

零「ちょ、四季まで何言ってんだ!?」

 

四季「……西洋は魔術が盛ん。」

 

マルガレーテ『Liella!は敵〜〜……ルラルラルララ〜〜!!』

 

冬弥『BAD SOULは敵〜〜……ルラルラルララ〜〜!!』

 

かのん『Liella!は敵〜…。』

 

奏『BAD SOULは敵〜…。』

 

かのん,奏『『ルラルラルララ〜……。』』

 

夏美「それはバズる展開ですの!!Liella!元センターとBAD SOUL不動のボーカル、魔法をかけられ敵の一味に!」

 

可可「やはり、助け出しに行くべきデス!」

 

賢汰「いや、そんなわけないですから……。」

 

「お前ら落ち着け……な?」

 

四季が謎のライトらしきものからでた光が壁に照らし出され、俺達はそれを見る。

 

きな子「これ……かのん先輩と奏先輩の字!」

 

メイ「本当に向こうに入部するんだ!?」

 

可可「レンレンもレンレンデス、どーして認めたのデスか!」

 

恋「怒らないでください……。理事長も構わないと仰っているのです。断る理由がありません。」

 

「ま、理事長先生がそう言うなら仕方ねぇな。」

 

可可「断ればいいのデス!可可がかつてスクールアイドル部を作ろうとした時は、あんなにしつこく反対したのに!!ブツブツブツブツ………」

 

零「な、なんのことです……?」

 

「……話が長くなるし今話すとややこしくなる。

……まぁ、1年の時色々あったんだよ。」

 

俺は、可可の発言に疑問を持った零を少しあしらった。

 

千砂都「……私は、かのんちゃんと奏が騙されているとは思えない。」

 

賢汰「千砂都先輩……。」

 

千砂都「かのんちゃんと奏が言ってたでしょ?私達と切磋琢磨したいって。

……その気持ち、私わかるもん。」

 

そう言って部室を出ていく千砂都。

 

恋「千砂都さんは一貫してますね。」

 

すみれ「それがあの3人の関係、ってことでしょ。」

 

可可「ぶーーーっ……。」

 

「まだ不満持ってんかよ…。」

 

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奏視点───

 

冬弥「ここで練習すんのか?」

 

かのん「うん。なるべく練習中は鉢合わせしない方がいいよねって、ちぃちゃんと話して決めたんだ。」

 

マルガレーテ「ふーん。」

 

「ねぇ。」

 

俺はマルガレーテちゃんと冬弥くんにスマホを見せる。

そこに映ってるのは、『代々木スクールアイドルフェス』のホームページ。

 

冬弥「これって……」

 

マルガレーテ「私と冬弥が出場した……?」

 

「そう。ここにLiella!とBAD SOULが招待されてる。」

 

マルガレーテ「なるほど、そこに私達も出場して、格が上だってところを見せつけてやろうって話しね?

……悪くない。」

 

かのん「ううん。

……このフェスもね、基本敵に参加できるスクールアイドルは1校につき1グループだけ。バトルフェス部門とスクールアイドル部門、それぞれにつき、ね。」

 

冬弥「じゃあ、俺らは出れねぇって事かよ!!!」

 

「このままじゃ、ね。

……けど、まだゲスト枠が1つずつ空いてる。」

 

俺は別の画面に切り替えて2人に見せる。

 

冬弥「リモートライブ…か。」

 

「新人グループのライブに出場して、1万以上のいいねを集めたらゲスト枠として出場出来るチャンスを貰える。1万を超えるグループが複数あれば、その数字次第だと思うけど。」

 

マルガレーテ「……つまり、競い合えってこと?」

 

かのん「まぁ、簡単に言うと……。」

 

マルガレーテ「なんで!?

去年私と冬弥はあそこで1番になったのよ!!!Liella!もBAD SOULも倒して、他のスクールアイドルも圧倒した!!!

……なのに招待もされず争えって!?!?」

 

「気持ちは分かる。でも落ち着いて……!!」

 

マルガレーテ「何よ!!!!」

 

「……フェスの1番の目的は、地元のお客さんに楽しんで貰うことだから。」

 

マルガレーテ「……!?

……っ。」

 

??「かのん先輩の言う通りです。」

 

突然、前に見た水色の髪の子が航海くんと一緒に現れて俺達の方に歩いてくる。

 

??「お客さんに見てもらうことで、利益を得ている訳ですから。」

 

かのん「利益って……。」

 

??「違うのですか?」

 

かのん「利益なんてないよ。

お金を集めている訳でもないし、何か売ったりしてる訳でもない。」

 

??「なるほど……。

では姉者が言っていた言葉は事実……。」

 

冬弥「姉者……?」

 

??「あなた方は、全く利益もなく、将来的な資格取得のために役に立つ訳でもないのに、スクールアイドル活動を続けている、という訳ですね。」

 

「まぁ、そうなるね……。」

 

マルガレーテ「いい加減にして。あんたはなんなの?何が目的なの?」

 

??「お構いなく。」

 

マルガレーテ「聞いてるんだけど!?」

 

航海「……落ち着いてください、ウィーン・マルガレーテさん。」

 

「まぁまぁまぁ、とにかく練習しよう。ね?」

 

??「練習が私に必要と判断すれば参加します。

……ただ、無駄な時間は過ごしたくないので。今日は失礼。」

 

かのん「えぇ……。」

 

冬弥「つまりてめぇは、普段の練習が時間の無駄だって言いてぇのか。」

 

冬弥くんが水色の髪の子に食ってかかると、その子はその場でステップを踏み始めた。

 

??「……。」

 

かのん「すごい、練習してないのに!」

 

マルガレーテ「なんなの、この子。」

 

??「体幹には自信があります。曲の具体的な内容が決まったら連絡ください。

……これ、正式な入部届けになります。」

 

航海「あ、俺もだ。

……こちらも正式な入部届けです。」

 

かのん「鬼塚……冬毬……?」

 

マルガレーテ「鬼塚……?」

 

かのん,マルガレーテ「「えぇ!?」」

 

冬毬「私の名前は『鬼塚冬毬』。

……鬼塚夏美は私の姉者です。」

 

航海「……出雲先輩には既に名乗っていますが改めて。

……俺の名前は『朝日航海』。BAD SOULのメンバー、山吹賢汰は俺の兄貴です。」

 

冬弥「ハァァァ!?!?」

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

賢汰視点───

 

夏美「と、とととと、冬毬〜〜〜〜!?!?」

 

「航海まで、向こうに行ったのか……。」

 

恋「今わかったのですが、新しいスクールアイドル部には部員は6人いるらしく、かのんさん、マルガレーテさん、奏さん、冬弥さん……そして、鬼塚冬毬さんと、朝日航海さん。」

 

夏美「ぬぁんですって!?!?」

 

「航海、この学校に来てたのか……!!!」

 

メイ「そういえば前に妹がいるって言ってたよな。

……賢汰の方も、離れ離れになった弟がいるって。」

 

夏美「い、いえいえ、たまたま同じ名字なだけなのでは?ちょー鬼偶然の、鬼知らぬ存ぜぬの〜!!」

 

四季「夏美ちゃんは嘘つき。」

 

「夏美、この期に及んでバレるような嘘つくな。」

 

夏美「何勝手に見てるんですの!!」

 

すみれ「ということはやっぱり妹と弟ってこと!?」

 

可可「その子達がどうして向こうにいるのデスか!?」

 

夏美「ひぃ〜!!!」

 

可可,すみれ「「いいから答えるデス!!(答えなさい!!)」」

 

「……俺は、弟とはしばらく連絡をしていません。

ですから、航海が結ヶ丘に来ていたことも、向こうのスクールアイドル部に入ることも。俺は全く知りません。」

 

冬毬「……私から説明しましょう。」

 

屋上の扉が開き、声がする。

……その方向を見ると、冬毬と……

 

航海「……クソ兄貴。」

 

俺を睨む、航海がいた。

 

千砂都「どちら様?」

 

夏美「と、冬毬……。」

 

「航海…お前まで…。」

 

恋「この方々が?!」

 

夏美,賢汰以外「「「「「「「「「「夏美ちゃんと賢汰くんの、妹と弟!?!?(夏美と賢汰の妹と弟!?!?)」」」」」」」」」」

 

冬毬「姉者がお世話になっております。」

 

航海「……うちの兄貴が世話になってます。」

 

きな子「姉者……?兄貴……?」

 

冬毬と航海はこちらに歩き出し話す。

 

航海「……音楽はしたい。だが、兄貴とはやりたくない。

……だから向こうに行った。ただそれだけ。」

 

冬毬「私があちらに入部した動機は、スクールアイドル活動というものが根本的にどのようなものなのか、この目で確かめたいと思ったから。

……この一点のみです。」

 

恋「確かめる?」

 

冬毬「姉者はかつて言いました。

『スクールアイドルはマニーを集めるよりも、将来に備えるよりも、大切な、夢を得られる特別なもの』、と。」

 

夏美「冬毬〜〜!!!」

 

零「夏美ちゃんがそんな素敵なことを!?!?」

 

夏美「知らないー!!!」

 

恋「では、冬毬さんと航海さんは今実際かのんさん達の下で?」

 

航海「えぇ。

……冬毬も俺も、活動時間は最小限ですが、その通りです。」

 

冬毬「姉者がいないグループに在籍することで、色々と冷静に分析できるかと思いまして。」

 

夏美「冬毬もういい〜!!」

 

「航海、お前──」

 

航海「突然失礼しました。

……では。」

 

そう言って、冬毬と航海は屋上から出ていってしまった。

 

夏美「……冬毬は、私以上にマニーの鬼なんですの。利益にならないことは、一切するべきではないと言う考えですの……。

私一人で動画配信をしていた時は、応援してくれていたんですが、スクールアイドル活動を始めてからは、利益にならないことをしていると……私を軽蔑しているんですの。」

 

彰人「なぁ、賢汰。

……お前の弟、妙にお前のことを恨んでるような目をしてたが。」

 

俺は、端的に航海とのことを話した。

 

「……俺の家は、母親の浮気性が原因で離婚しました。

あの時の俺は、浮気性と言うことを知らず母親について行った。

……あの頃に既に気づいていた航海は、母親について行って離れていった俺のことを、恨んでるんです。」

 

すみれ「家族なのに、ぎこちない関係なのね。」

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

奏視点──

 

「ねぇ、冬弥くんはどうして歌を好きになったの?」

 

冬弥「あ?んだよ突然。」

 

「いや、知りたいんだ。君のこと。」

 

冬弥「……話すことなんかねぇよ。

……俺の家族は代々音楽一家。俺は歌をやるために産まれてきた、それだけ。」

 

「……冬弥くんとマルガレーテちゃんは、幼馴染なんでしょ?」

 

俺がそう言うと、冬弥くんは歩みを止めて、少し怒気を孕んだ声で呟いた。

 

冬弥「……!?

……誰から聞いた。」

 

「……彰人からだよ。

……彰人がマルガレーテちゃんから聞いた、って。」

 

冬弥「……あぁ、そうだよ。

……両親の仕事の都合でウィーンに行った俺は、そこでマルガレーテに出会った。それからあいつとは、ずっと一緒に歌ってる。」

 

「……そうなんだ。

……あと、もう1個聞いていい?」

 

冬弥「……まだなにかあんのかよ。」

 

「……冬弥くんはさ、心が輝いた瞬間や歌を楽しいって、思ったことはある?」

 

冬弥「……なんでそんなこと聞く。」

 

「純粋な興味だよ。

………だって歌は、楽しいものだから。」

 

冬弥「………あるにはある。」

 

「そうなの?」

 

冬弥「けど、お前にだけはぜってぇ教えねぇ!!!!」

 

「なんでよ、言ってくれたっていいじゃん。」

 

冬弥「断る!!!

……だいたいてめぇに負けたから俺は仕方なくこの日本にいるだけだ!!!

さっさとてめぇもBAD SOULもぶっ倒して、マルガレーテと一緒に、楽しかったあの頃みたいにウィーンで歌いたいだけだ!!!

 

………あ。」

 

冬弥くんは、俺に怒りながら正直な気持ちを漏らしていた。

 

「そっか……そうだったんだね。」

 

冬弥「……んだよ、そんなにやけ面して。気持ちわりぃ。」

 

「ちょ、人の顔みて気持ち悪いって言うのやめない!?」

 

冬弥「実際、今の顔気持ちわりぃんだよ。」

 

「そんなことないでしょ!!」

 

冬弥「あんだよ、うっせぇな!!!」

 

「……歌の魅力ってさ、幸せな気持ちになれるところだと思ってる。

スクールアイドルのライブには、皆笑顔になりたくて来てる。どうすればみんなが笑顔で、幸せな気持ちで楽しめるか。それを考えるのが、俺達の仕事。」

 

冬弥「俺に足りねぇのは、そこだって言いてぇのか。」

 

「……正直なこと言うとそうだよ。もちろん、冬弥くんの歌を……思いを否定する気持ちはない。

でも、その気持ちも大事にして歌えば、もっといい歌ができる。俺は、そう信じてる。」

 

冬弥「……。」

 

そんな話をしながら、俺は家の前で立ち止まって、振り返る。

 

「……あれ、てか冬弥くんの家ってこっち?」

 

冬弥「あ?てめぇ聞いてねぇのかよ。」

 

俺が家に入ると、冬弥くんも家に入ってきた。

 

瑞希「あ、2人ともおかえり〜。」

 

冬弥「……ただいま。」

 

瑞希「あ、そうそう。

……冬弥くん、しばらく家で世話になるってさー。」

 

「え、冬弥くんの家って……えぇ!?!?」

 

……To be continued




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