転生したから魔法少女モノで黒幕やることにした   作:外道黒幕魔法少女

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14話

 

6月8日、土曜日

第四支部の訓練場の休憩室には陽菜が持ってきたおにぎりや水筒が並んでいる

朝9時、朝倉陽菜、水河涼香、炎堂伊吹、そして灰原結衣が集まっていた

 

結衣の魔法少女姿は近未来のサイバーパンク風で、黒とシルバーを基調にしたタイトなスーツに、青く光るラインが走っている

少し緊張した面持ちだ。肩には妖精ピクセルが、いつも通り無口に浮かんでいる

 

陽菜が結衣に近づき、元気よく手を振った


「結衣ちゃん、おはよう!今日から訓練だよ!私たちが基礎魔法を教えてあげるから、楽しみにしててね!」

 

結衣が目をぱちくりさせて、陽菜を見上げる

「えっと…おはよう、陽菜さん。基礎魔法って何?私、ホログラムしか使ったことないんだけど…それ以外ってあるの?」

 

涼香が穏やかな笑みを浮かべて前に出た


「ええ灰原さん。魔法少女には共通の基礎魔法があって、戦闘や普段の活動で役立つものばかりよ。無登録だった灰原さんが知らないのは当然だけど、これから支部で活動するなら覚えておいて損はないわ。私たちが丁寧に教えるから、安心して」

 

伊吹が拳を握り、勢いよく結衣の肩を軽く叩く


「おお!結衣、アタシらがバッチリ鍛えてやるぜ!お前のホログラム、トリッキーでいい感じだけど、基礎ができりゃもっと化けるんだからな!気合い入れていけよ!」

 

結衣が少し気後れしながらも、小さく頷く


「……うん、ありがとう。魔法少女のこと全然知らなくてさ、私なんかがやっていけるか不安だけど…でも、みんなが教えてくれるなら頑張ってみるよ。よろしくね」

 

陽菜が目を輝かせて結衣の手を握った


「結衣ちゃん、絶対大丈夫だよ!私も最初はドキドキだったけど、涼香先輩や伊吹ちゃんがいてくれたから頑張れたんだ、」


結衣が陽菜の手の温かさに少し驚きつつ、照れくさそうに笑う


「……なんか変な感じ。ありがとう、皆」

 

1. 身体強化

 

涼香が訓練場の中央に立ち、結衣に優しく手招きする


「じゃあ、まずは『身体強化』から始めましょう。これは魔法少女の基本で、体の力を一時的に高める魔法よ。朝倉さん、灰原さんに教えてあげて」

 

陽菜が結衣の隣に移動し、嬉しそうに話し始めた


「うん、私に任せて!ねえ、結衣ちゃん、私が商店街で君に聴力強化を教えたよね。あれが身体強化だよ!やり方は簡単で、心臓に感じる魔力を体のどこかに送るイメージをするの。たとえば、耳に送ってみて!」

 

結衣が少し困惑しながら陽菜を見つめる

「あの人たちの声がよく聞こえたあれか。私、ホログラム出す時は手を動かすだけだから。そうか魔力か」

 

結衣が目を閉じ、深呼吸して集中する。
「魔力を……耳に…」

すると、耳が微かに熱くなり、伊吹がベンチで水筒をガチャガチャする音が鮮明に聞こえてきた

結衣が驚いて目を開ける


「うわっ!何これ!?伊吹さんの水筒の音まで聞こえる…すげえ!」

 

伊吹がベンチから笑いながら叫ぶ

「おい、結衣!アタシの水筒まで聞こえたのかよ!やるじゃねえか!」


陽菜が手を叩いて喜んだ

「やったー!結衣ちゃん、すごい!初めてなのにバッチリだよ!次は目を強化してみて。遠くの標的の文字が見えるようになるから!」


「標的って…あそこにあるやつ?うっすら見えるだけだけど…」


「大丈夫!目に魔力を送って、じっと見てみて。クリアになるよ!」

 


今度は目に魔力を送るイメージを試す。視界が急に鮮明になり、標的の「訓練用No.3」という文字がはっきり読めた

「うそ…『訓練用No.3』って書いてあるのが見えるよ!これ、めっちゃ便利じゃん!」

 

涼香が穏やかに頷き、補足した


「その通りよ、灰原さん。身体強化は戦闘で大活躍するわ。耳を強化すれば敵の足音を聞き分けられるし、筋力を上げれば高いところに跳べる。灰原さんのホログラムと組み合わせたら、敵を翻弄するのに最高の武器になるわよ」


結衣が少し興奮気味に呟く


「敵を翻弄…確かに、私いつも逃げるばっかりだったけど、これなら戦えそうだね」

 

2. 転移

 

伊吹が勢いよく立ち上がり、結衣の前にドンと立つ


「次はアタシの番だぜ!『転移』を教えてやる!これができりゃ、瞬間移動みたいにピュッと動けるんだ。見てな!」


伊吹が拳を振り上げ、足元に魔力を集中させると、一瞬で10メートル先に移動。彼女がニヤリと笑って結衣を振り返る


「どうだ?簡単だろ?魔力を足に集めて、行きたい場所を頭に描くだけだ。結衣、お前もやってみろ!あのベンチまで行ってみな!」

 

結衣が少しビクつきながら伊吹を見つめる


「えっと…瞬間移動って、失敗したらどうなるの?壁にぶつかったりしない?」


「ハハッ!心配すんな!初めてでも大体うまくいくぜ。魔力が足りなきゃ動かないだけだから、安心しろよ!」

 

結衣が目を閉じ、足に魔力を送るイメージを試す「足に…ベンチまで!」

体が軽くなり、次の瞬間、ベンチの前に立っていた。

結衣が驚いてよろけ、尻もちをつく


「うわっ!ほんとだ!移動した!でも、着地が…ぐはっ」



「結衣ちゃん、大丈夫!?すごいよ、初めてで転移できたんだから!」

 

伊吹がベンチから拍手しながら叫ぶ


「やるじゃねえか、結衣!着地は慣れりゃ安定するぜ。お前のホログラムで敵を惑わして、転移で背後に回るなんてどうだ?最高にカッコいいだろ!」



「うん…確かに、それいいね。私、逃げる時しか使ったことなかったけど、戦うなら背後を取るの強そうだ」

 

3. 魔力感知

 

涼香が再び前に出て、結衣に静かに話しかけた


「最後は『魔力感知』よ。これは敵や仲間の魔力を感じ取る力で、私が得意な分野だから丁寧に教えるわ。目を閉じて、周囲の魔力を感じてみて。暖かい空気みたいなものが流れてるはずよ」

「暖かい空気…?」


「焦らずに、深呼吸して心を落ち着けて。私たちの魔力を感じてみて」

 

結衣が深く息を吸い、集中する。すると、陽菜からオレンジ色の温かい波動、涼香から青い涼やかな流れ、伊吹から熱い赤い脈動が伝わってきた。ピクセルからも小さな光の鼓動が感じられる

 

結衣が目をぱっと開ける


「これ…陽菜さんたちの魔力だ!陽菜さんは温かくて明るい感じ、涼香さんは涼しくて落ち着いてる、伊吹さんは熱くてドカンって感じ!ピクセルのも分かるよ、小さいけどキラキラしてる!」

 


「結衣ちゃん、すごい!私の魔力が明るいって…嬉しいな!」


「アタシがドカンって、まさにその通りだぜ!結衣、お前センスあるな!」


「素晴らしいわ、灰原さん。魔力感知は敵の位置を掴んだり、仲間がピンチの時に気づくのに役立つ」

 

結衣が少し自信を持ったように笑う

「そっか…これなら、私のホログラムもっとうまく使えるかも。敵の本物を見つけて、みんなでやっつけられるね」

 

─────

 

残りの『魔弾』『飛翔』を教え、訓練が一段落し、4人はベンチに座っておにぎりを頬張った。陽菜がツナマヨおにぎりを結衣に渡し、涼香が水筒のお茶を注ぐ。伊吹がカレーパンをかじりながら、結衣にニヤリと笑う


「おい、結衣、お前おにぎり食うの遅えぞ!訓練の後はガッツリ食えよ!」


結衣が照れ笑いしながらおにぎりを頬張る


「うん…美味しい。こんな風にみんなで食べるの、初めてでさ…なんか嬉しいよ」

涼香が穏やかに微笑みつつ、真剣な口調で切り出した


「結衣ちゃん、基礎魔法を覚えたところで大事な話をしましょう。魔法には必ず弱点があって、それを理解しないと戦いで苦労するわ。私たちの魔法の弱点を教えるから、しっかり聞いてね」



「弱点?ホログラムの弱点は分かるけど、他の魔法ってどんな感じなんだろ…教えてほしい!」

 

陽菜が照れくさそうに手を挙げて話し始めた

「じゃあ、私から!私の『太陽』って、主に光線を放つ魔法なんだけど、後衛しか向いてないんだ。近接に持ってかれると戦いづらくなっちゃう」

 

結衣が手を顎に当てて考える


「なるほど…陽菜さんは後衛のアタッカー。商店街の時も私の分身を見破っていたし。後ろで戦況を見極めながら敵が油断した時に一撃で葬るですね」


「うん、そうなるかも!そしてね、結衣ちゃんがホログラムで私の光を増やしてくれたら、すっごく強くなると思うんだ!たとえば、10本くらい光線が飛んでるみたいに見せるとか!」


結衣が目を輝かせる


「10本…それいいね!敵がビックリして逃げちゃうかも!」

 

涼香が冷静に続ける


「私の『潜水』は地面や壁を魔法だけど、決定打に欠けるの。相手の隙を突いたりするのは得意だけれど、私が潜ってる間は前衛が1人いなくなってしまうのも痛手だわ。それに潜ってる場所ごと攻撃されると私も攻撃が当たるわね」


「……私のホログラムで涼香の分身を作って、潜ってることを隠せば多少カバーできる…?」



「その発想、素晴らしいわね、結衣ちゃん。敵を騙して有利に戦える可能性があるわ。私の潜水とホログラムが合わされば、戦術の幅が広がるわよ」

 

伊吹がカレーパンを食べきり、豪快に話し出す


「アタシの『ブレス』は口や手足から炎や水、氷、風、雷を放つ魔法だ!威力はバッチリだけど、近距離しか届かねえし、遠くの敵には手も足も出ねえんだよ!ムカつくぜ!」



「近距離か…なら、私がホログラムで敵を近くに誘い込めば、伊吹さんが一気にぶっ飛ばせるってことだよね?たとえば、偽の陽菜さんとか作って、敵が近づいてきたらドカンって!」
伊吹が拳を鳴らして大笑いする。
「おお!結衣、それ最高だぜ!次は絶対それで怪物ボコボコにしようぜ!」

 

涼香が結衣に視線を向け、優しく問いかける

「じゃあ、灰原さんのホログラムの弱点は何か、自分で分かるかしら?」


「えっと…私が手を動かさないと消えちゃうことかな。あと、商店街で陽菜さんたちにバレたみたいに、『ピピッ』って音で位置が分かっちゃうし…遠くまで逃げられないから、長時間隠れるのも無理だよね。私、いつもすぐ疲れちゃうし…」

 

涼香が頷き、穏やかに補足した


「その通りよ、結衣ちゃん。ホログラムはトリッキーで強いけど、音と動作が弱点ね。自分の分身を作っても手を動き続けないといけないから幻影と本物の区別がつく場合もあるし、長時間の戦闘は苦手。でも、それを補うのが基礎魔法よ。身体強化で耳を強化すれば敵の動きを先読みできるし、転移で逃げ切ることもできる。魔力感知で敵の位置を掴めば、ホログラムを効果的に配置できるわ」

 

結衣が目を丸くして呟く


「そっか…私の魔法、弱点だらけだと思ってたけど、みんなと一緒なら補えるんだ…。なんか、安心したよ」


陽菜が結衣の肩を抱いて笑う

「ねえ、結衣ちゃん、私たちみんな弱点あるよ!でも、一緒なら最強だもん!」

 

涼香がお茶を飲み終え、結衣に静かに話しかけた

「そういえば、灰原さん。魔法少女にはもう一つ大事なルールがあるわ。戦闘や魔法少女として活動する時は、本名じゃなくて魔法少女名で呼び合うのよ。私たちの絆と役割を象徴する名前だから、大切にしてね」


「魔法少女名?私、そんなの持ってないよ…どうやって決めるの?」

 

涼香が微笑みながら説明する


「私の魔法少女名は『アクアタイド』。水にちなんでるわ。朝倉さんは『サンライズ』で、太陽が由来。炎堂さんは『ブレスインパクト』で、そのままブレスからきてる」

「そうね、灰原さんの魔法少女名は…ピクセルと一緒に考えて、『ミラージュピクセラ』はどうかしら?ホログラムの幻影とピクセルのデジタル感がぴったりだと思うの」

 


結衣が少し照れながら呟く

「ミラージュピクセラ…かっこいいね。私に似合うかな?」

 

ピクセルが小さく光を揺らし、今日初めて結衣に囁く


「……似合うよ。ミラージュピクセラ、いい名前だ」


「また喋った!うん、ありがとう、ピクセル。私、ミラージュピクセラで頑張るよ!」


「やったー!ミラージュピクセラ、めっちゃ素敵だよ!これから戦う時はそう呼ぶね!」


「おお!ミラージュピクセラ、覚えたぜ!戦場でバッチリ呼んでやるからな!」

 

─────

 

おにぎりを食べ終え、涼香が立ち上がって提案した


「じゃあ、最後に実践訓練をしましょう。ミラージュピクセラの基礎魔法とホログラムの実践を試すわ。サンライズとブレスインパクトがチーム、私とミラージュピクセラがチームで戦いましょう」

 

陽菜が目を輝かせる

「えっ、私とブレスインパクトがチーム!?楽しそう!」

結衣が少し緊張した声で応じる

「うん…サンライズとブレスインパクトに負けないように頑張るよ。アクアタイド、慣れないけど…よろしくね」


伊吹が拳を鳴らしてニヤリと笑う

「おお!ミラージュピクセラ、アタシとサンライズがぶっ飛ばしてやるから覚悟しろよ!」


涼香が穏やかに微笑む

「ミラージュピクセラ、私が前で戦うから、後ろでホログラムを展開してサポートして。私の『潜水』は基礎魔法と奇襲がメインよ。準備はいい?」

 

陽菜と伊吹が訓練場の片側に立ち、涼香と結衣が反対側に陣取る

陽菜が杖を水平に持ち、伊吹が拳に構える

涼香が槍の矛を天井に向けるように持ち、結衣がホログラムの準備を始める。

 


「それじゃあ、始めるわ。サンライズ、ブレスインパクト、本気で来なさい。私たちも全力で行くわよ」

 

 

「ブレスインパクト、私が上空から『太陽』で援護するから、前でアクアタイドを押してね!ミラージュピクセラのホログラムに気をつけて!」


「おお!サンライズ、任せろ!アクアダイバーとミラージュピクセラなんてぶっ飛ばしてやるぜ!」


陽菜が飛び上がるのと同時に伊吹が突進し、涼香に向かって飛びかかる

 

「ミラージュピクセラ、ブレスインパクトをホログラムで惑わして。私は地面に潜って奇襲するわ!」



「うん、アクアタイド任せて」

結衣が頷き、手を素早く動かす。「ピピッ」と鳴り響き、瞬時に
アクアタイドの分身が5体現れた。分身たちは槍を手に訓練場を走り回り、訓練場の至る所の地面ならガコンと縦長のブロックが突如現れる

 

涼香はブロックに身を隠しつつ地面に潜行し、分身たちが伊吹の目を欺く。2体の分身が伊吹の周囲を槍を構え走りながら伺っている

 

「ちっ、どれが本物だ!?幻影なんかに騙されねえ!」

伊吹が分身の1体に飛びかかり、拳から炎をゴウッと放ちながら殴りつける。分身は炎に飲み込まれ、ポンッと消え去る

だが、直後にもう一体の分身が伊吹に急速に近づき、槍で突き刺そうとする

伊吹はすぐさま膝を曲げ、槍を避ける。低い体勢から分身へ蹴りを繰り出す。蹴りが分身の腹を捉え、ポンッと消えた

 

その隙に、陽菜が上空から光線を放ち、光線が結衣に向かう

結衣が慌てて転移であらかじめ決めていた場所に回避し、すぐさまブロックに身を隠す。光線が地面を叩きつけた

 

陽菜が放った瞬間、彼女の真下から近くのブロックから涼香が飛び出し、陽菜の背後をとる。

事前に『魔力感知』で接近を感じており、身を翻し、涼香に杖を向けながらその場を離れる。そのまま光線を放とうとした陽菜だが、避けられることをよんでいた涼香は既に槍を陽菜に向かって投げつけていた

槍は陽菜をそのまま壁に激突させ、涼香は落下しながら槍をよびつけ地面に潜行して伊吹のもとへ向かう

陽菜は激突した衝撃でそのまま地面に落下し起き上がれなくなる

 

 

一方、伊吹は残りの3体のホログラムを消し去り、結衣に向かって走っていた

結衣は急いでブロックを自身と伊吹を隔てるように作るがホログラムだとわかりきっている伊吹にはすぐに壊されてしまう

「うし、覚悟しろ!ミラージュピクセラ!」

伊吹は大きく吸い込み、結衣に向かって炎を吐き出す

炎は結衣を飲み込むと、結衣のホログラムは消え去るー結衣は既に自身の分身を作りと入れ替わっていた

「ちっ、ハズレか」

 

すると伊吹の左右のブロックから2人の結衣が現れ、伊吹に『魔弾』を連射する

伊吹は身体強化で素早く動き、魔弾をかわし
伊吹は拳から炎を放ち、2人の結衣を攻撃し、2人の結衣は「ポン」と消え去る

 


結衣は別のブロックの陰に隠れ、息を整えながら手を動かし続ける


「ハァ…ハァ…まだ…終わらないよ…!」


結衣は自分の分身を3体作り出し、訓練場を走り回らせて伊吹の注意を散らす。さらに、ホログラムでアクアタイドの分身を5体作り出し、槍を構えたアクアタイドの分身が伊吹を取り囲む


 

アクアタイドの分身が一斉に槍を振り上げ、伊吹を惑わす。結衣はブロックの陰で息を潜め、ホログラムを維持しながら次の手を考える


だが、伊吹は身体強化で聴力を高め、結衣のホログラム発動時に鳴る「ピピッ」という小さな電子音に耳を澄ませていた

かすかな音が左前方のブロックから聞こえてくる


 

「…そこだ!」


 

伊吹は一気に距離を詰め結衣のいるブロックの前に現れ、雷をまとった拳を振り上げる


「見つけたぜ、ミラージュピクセラ!」

 

伊吹の拳が迫る瞬間、涼香が地面から飛び出し、伊吹の背後に槍を突きつける

「ブレスインパクト、ここまでよ」


伊吹が振り返るが、涼香の槍が速く、動きを封じる

結衣がホログラムで伊吹の周囲にブロックを作り、完全に逃げ道を塞ぐ

伊吹が拳を下ろし、悔しそうに笑った

 

─────

 

休憩室

陽菜と伊吹、結衣がソファに座り込み、息を整える

陽菜が悔しそうに笑う


「良い所なしで負けちゃった……でも、楽しかった!」


「くそっ、魔力感知つかっても全然わかんなかった。聴力強化で使って後一歩だったのに」

 

「ミラージュピクセラ、素晴らしいサポートだったわ。ブロックを作ってくれたおかげでサンライズに一気に近づけたし、持ち堪えてくれたお陰で、ブレスインパクトにも勝てたわ。冷静な判断、ありがとう」


「私、ホログラム出すだけで精一杯だったけど、勝てて嬉しい!」

 

陽菜が結衣に手を差し出す


「ミラージュピクセラ、今日楽しかったよ!負けたけど、これからも仲間だよ!」


結衣が照れながら陽菜の手を握る

「うん…ありがとう、サンライズ。私、ずっと一人だったけど、みんなと一緒なら頑張れる」

結衣——ミラージュピクセラの心に温かさが広がり、彼女は魔法少女として新たな一歩を踏み出した

 

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