転生したから魔法少女モノで黒幕やることにした 作:外道黒幕魔法少女
朝陽が陽菜の部屋に柔らかく差し込むと、彼女はベッドから勢いよく跳ね起きた。昨夜の怪物との戦いが鮮明に脳裏に焼き付き、心臓がドキドキと高鳴っている。
「あれは…夢じゃなかったのかな」
「おはよう、陽菜! 昨日はお疲れ様!」
ソルが光と共に現れ、陽菜は驚いた
「わ、びっくりした!!
………私、本当に魔法少女になったんだ」
「 昨日の君、まるで英雄だったよ!」
その声に陽菜は一瞬笑顔を見せたが、すぐに不安が顔を曇らせた
「英雄だなんて…でも、どうすればいいの? 私、魔法少女のこと何も知らないよ」
「大丈夫だよ! 怪物対策省の地方支部に行くんだ! そこで訓練をしよう!」
ソルが自信満々に告げると、陽菜の目に新たな火が灯った。彼女はベッドから立ち上がり、窓を開けて朝の空気を吸い込んだ
「訓練…か。行ってみよう」
母に「今日は友達と遊ぶから遅くなるかも」と告げ、陽菜は自転車で家を飛び出した。
ソルが「支部はここから数km離れた所にあるよ」と案内し、陽菜は住宅街を抜けて街の中心へ向かった。
朝の風が彼女のオレンジ色の髪をなびかせ、自転車が軽快に進む。彼女はペダルを強く漕いだ。朝陽が彼女の背を押し、まるで運命が彼女を導いているかのようだった。
目的地に着くと、ビルの前に立っていた。見た目は至って普通のビルに見え、看板には「第4怪物対策省地方支部」と文字が刻まれている。陽菜は自転車を停め、深呼吸した
「ここが…怪物対策省の支部?ねえソル、ここで本当に訓練できるの?」
「大丈夫だよ!外見からは狭いように感じるかもしれないけど、中は空間魔法で広がっているんだ!」
彼女は意を決して中に入ると、中にはとても広く沢山の人がいた
「どこに行けばいいんだろう?」
「このまま真っ直ぐいくと受付があるから、職員の人に話しかけよう!
手続きの所まで案内してくれるはずだよ!」
陽菜は受付に近づき、職員に話しかけた
「あの、最近妖精と契約した朝倉陽菜です」
「新人さんですね、手続き致しますのでこちらにどうぞ」
陽菜は受付の職員に導かれ、怪物対策省地方支部の奥へと進んだ。外見からは想像もつかないほど広い内部は、まるで別世界のようだった。壁には不思議な紋様が刻まれ、天井からは淡い光を放つ球体が浮かんでいる。
「すごい…本当に空間魔法なんだ」
「言っただろ? ここは怪物と戦うための拠点の一つなんだから」
受付の職員は書類を手に陽菜を一瞥し、優しげに微笑んだ。
「朝倉陽菜さんね。妖精との契約おめでとう。早速だけど基本的な手続きを行うから、この部屋で待っていてね」
職員が指さしたのは、ガラス張りの小さな部屋だった。陽菜は少し緊張しながら頷き、部屋の中へ入った。
部屋にはシンプルな机と椅子があり、壁には魔法少女のポスターが貼られていた
「手続きって何だろう?」
「名前や住所を書いたり、魔法少女名を決めたりするんだよ。あと、口座の確認もあるかな」
「魔法少女名…?」
職員が書類とペンを持って戻ってくると、「さあ、始めましょう」と優しく言った。
「まず、この紙に名前と住所等を書いてね」
名前欄に「朝倉陽菜」と書き、住所を丁寧に記入した。
「次に、魔法少女名を決めてください。これは君の魔法少女としての名前になるよ。妖精と相談してね」
「魔法少女名…どうしよう」
「君の魔法は『太陽』だから、太陽に関係する名前はどう? 例えば『サンライズ』とか!」
「サンライズ…かっこいい!これにします!」と書類に記入した。職員が「いい名前ね」と笑った。
「次に、口座を持ってるか聞いておくわね。給与や報酬が振り込まれるから」
「えっと…持ってないです。もしかして怪物を倒すとお金が貰えるんですか?」
「ええそうよ、魔法少女がどのように活躍したかは妖精が記録してるから、魔法少女の活躍内容によってお金が振り込まれるの。
じゃあ、怪物対策省で新しく作るわね。すぐできるから安心して」
数分後
「はい、これが君のカード」
陽菜は「ありがとうございます」と受け取り、青いカードを見つめた。
「カードは銀行やコンビニのATMで使えるの。手続きはこれで終わりだから、訓練したいなら地下にいくといいわ。この支部や訓練所にくるとき、次からは転移で来ていいわよ」
「転移?」
「基礎魔法の一つよ。あらかじめ来たことのある場所を設定すると、そこに転移できるの。支部には転移指定場所があるから便利よ」
陽菜が「どうやって設定するの?」とソルに尋ねると
「簡単だよ! 僕が教えてあげる。まず、魔力を集中して、今いる場所を心に刻むんだ。次に行きたい場所をイメージするんだ!」
「うん、やってみる」
目を閉じ、魔力を感じながら部屋の真ん中をイメージする。
体が軽くなり、目を開けると近くにいた職員とソルが少し離れた所にいた
「できたかな?」
「完璧だよ! 」
職員は「それじゃ頑張ってね」と言い、別れを告げた。
陽菜は部屋を出て、地下への階段を見つけた。階段の降りる音が反響する。しばらくすると地下への扉が目の前に現れた。陽菜は深呼吸し、扉を押して新たな一歩を踏み出した。