カイドウと一行がモンハンの世界に飛ばされて来たifの短編です。
設定上、カイドウ達の身長は2〜3メートルくらいになっている(ワイルズにいた竜人族?のサイズ感に近い)
ふんわり世界観なので大丈夫な方のみでお願い致します。
・一部設定
身長の変化、一部能力の使用不可
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「この目線の低さにも慣れてきたなァ」
そう言いながら隣に腰を下ろしたカイドウをレオヴァは横目で見つめ、静かに微笑んだ。
そして、あらかじめ用意していた資料を父に手渡す。
カイドウは分厚い資料にざっと目を通していたが、最後のページにたどり着いた瞬間、手が止まった。
「禁足地調査への正式な応援要請……」
彼はしばらくその文字を見つめた後、ニッと笑みを浮かべ、勢いよく隣の息子の背を叩いた。
「やったじゃねェか、レオヴァ!」
その言葉には息子の頑張りを称える祝福と、興奮が滲んでいた。
カイドウ達は以前から、元の世界へ帰るための“エネルギー”となる何かを探し求めていた。
そして、その手がかりがあるかもしれない場所として、禁足地に強い関心を抱いていたのだ。
しかし、そこは名前の通り立ち入りが厳しく禁じられた領域。
それでも、そんなルールなど無視して強行突破するという方法も取れた。
だが、この世界に来て以来、カイドウの体は縮み、さらには悪魔の実の能力まで失われていた。
そんな状況では今までのように力ずくで物事を進めるのは得策ではない、慎重に動くべきだ
――それが息子のレオヴァと、右腕であるキングの強い願いだった。
そのため、カイドウたちは世界のルールに適応する道を選んだ。
決して短くない時間をかけ、ハンター資格を取得し、とある国を救うことで名声を獲得。
確かな実績を積み重ねた結果、ようやくレオヴァの狙い通り、禁足地へ合法的に足を踏み入れるための免罪符を手に入れたのだった。
「楽しみだなァ」
親子そろって満面の笑みを浮かべる。
その様子を横で見ていたキングは、ため息混じりに口を開いた。
「カイドウさん、レオヴァ坊っちゃん……はしゃぐのは構わないが、問題だけは起こさないでくれよ。」
過去の出来事が脳裏をよぎり、キングはマスクの下で苦々しい表情を浮かべる。しかし、当の二人はそんな彼の心情など気にもとめず、当然だと言わんばかりの笑顔を向けた。
「何を心配してやがる、キング!
おれとレオヴァが問題を起こしたことなんざねェだろう。」
「そうだな、父さん。」
カイドウの言葉に、レオヴァは誇らしげに頷く。
それを見たキングは大きなため息をつかずにはいられなかった。
――少なくとも。
キングの記憶の中では、この二人が問題を起こさなかった時など一度たりともなかった。
この世界に来たばかりの頃。
初めて目にする生き物たちに目を輝かせ、興奮したレオヴァが「捕まえよう!」と叫びながら飛び出していった回数は数え切れない。
その度キングは頭を抱え、制止に走る羽目になった。
そして、カイドウだ。
能力を失い、身長も3メートルほどまで縮んでしまっているというのに、巨大なモンスターを見つけるたび「面白ェ!」と突っ込んでいく。
もちろん、キングも悪魔の実の能力が使えなくなった程度でカイドウが負けるなどとは微塵も思っていなかった。
だが、この世界には未知の脅威があふれている。
謎のガスを放つカエルなど、下手をすればモンスター以上に厄介な生き物も少なくないのだ。
――もっと慎重に行動してくれ!!
何度叫びたくなったかわからない。
いや、実際に何度も叫んだ。
しかし、目の前の親子は変わる気配すらない。
キングは再び深く息を吐き、天を仰いだ。
遠い目をして沈黙するキング。
その様子に、カイドウとレオヴァは揃って首を傾げた。
そんな二人を、入口近くの席から眺めていたジャックは、何とも言えない表情を浮かべつつも、気になっていた疑問を口にした。
「ところでレオヴァさん。
この契約内容に書いてある“編纂者”ってのは……?」
レオヴァは少し顎に手を当て、言葉を選びながら答える。
「今までは、第三者からの依頼をギルドが斡旋し、受付嬢を通してハンターに紹介するのが一般的な流れだった。
だが、今回の依頼は未知の場所での調査だ。
これまで以上に、現場の判断に委ねられる場面が増えるだろう。
だからこそ、現場で直接伝達や補佐を担当する“編纂者”という役職の同行が必須らしくてな。」
レオヴァの説明を聞きながら、ジャックは首をひねる。
「その編纂者ってやつは、レオヴァさんじゃ駄目なのか?
前のヤマじゃ、ギルドに出す報告書とかも全部作って、受付の奴に渡してた気がするが……。」
「前の件は異例だ。
人命を最優先にしたという“口実”があったからこそ許された事後報告だった。」
「…ギルドから送られてくる編纂者が、カイドウさんたちの足を引っ張らなきゃいいんだが。」
険しい表情を浮かべるジャックに、レオヴァは安心しろと言うように微笑む。
「俺はすでに顔合わせを済ませている。
知識量も、人格的にも問題はなさそうだった。
もし体力的にへばるようなら、テントに待機でもさせておけばいい。」
レオヴァの言葉にジャックは納得したように頷く。
しかし、その直後、今度はキングが口を開いた。
「編纂者はレオヴァ坊っちゃんが見定めたなら、そこまで心配する必要はない……が、この“守り人”ってのは?」
その言葉に、レオヴァは思い出したようにポケットから一枚の写真を取り出し、テーブルの上に置いた。
「このペンダントの持ち主だ。」
キングは写真に目をやり、わずかに眉をひそめる。
「……まだガキじゃねェか。」
明らかに不満げな口調で呟くキングに、レオヴァは苦笑いをこぼした。
「どうやら、この少年は、俺たちに派遣される編纂者に懐いているらしくてな。
基本的な対応は俺が請け負うが、俺が現場に出ている間は……そうだな、ドレークに任せるとしようか。」
キングは腕を組み、渋い顔をした。
「……。」
レオヴァの判断に口を挟む気はないが、正直なところ子どもなど足手まといでしかない…が、ドレークなら問題ないだろう。
飛び六胞の騒がしい姉と弟のコンビとも上手くやっているドレークを思い浮かべ、キングは眉間のシワを消した。
「まァ、おれたちは禁足地の調査が最優先だ。」
カイドウが豪快に笑いながら言う。
「そう言うのはレオヴァに任せときゃあ、問題ねェ!
それはお前も良くわかってンだろォ、キング。」
「…そうだな、カイドウさん。」
カイドウの言葉で雰囲気が落ち着いたキングを見て、レオヴァは微笑むと、改めて資料を手に取った。
「明日、編纂者と“守り人”と正式に合流することになっている。
禁足地へ向かう前に、最終確認は済ませておこう。」
「ウォロロロロ!!
コリュウってのがいると良いなァ、レオヴァ!!」
「ふふ…そうだな、父さん!」
親子のテンションに少し呆れつつもキングは頷き、ジャックは気合を入れた。
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・能力の使用不可について
悪魔の実の能力は使えないが、海や水への耐性がついている。
覇気は完全ではないが扱える。
・クイーンと一部の百獣メンバーは元の世界にいる
実写版モンハンのような感じで前触れなくレオヴァ達は飛ばされてきた設定。
最近小説を書いていなかったのでリハビリ兼、趣味で細々上げていく予定です。