作者だぜ。
春の足音が聞こえてきたな。
ざわざわと喧騒が並ぶ
冒険者たちの首元に銅の判別証が並ぶ。
そんな中、響いた重い重厚な足跡。
「おい!あれって!」
濁った灰色のフルプレートアーマー。
頭は飾り気のないバケツヘルム。
だが、その者が首から下げた
「ああ…!間違いない!」
「白金級冒険者だ!」
白金級。白金とは金よりも価値が高い魔法金属である。
金とは、銀よりも優れた力を持つ魔法金属である。
銀とは、鉄よりも優れた力を持つ魔法金属である。
鉄とは、銅よりも硬い金属である。
銅とは、木よりも硬い金属である。
「おお…洗練された
白金級冒険者、フィールスは思った。
いや、周りの人自分を賞賛し過ぎじゃないか?
と。
単純にクエストボードに向かっただけなのに褒められる。
いっそ罠か何かなのかと疑う。
元はと言えば自分は平民。
そこから7年で最上位3歩手前まで来た。
しかし。頭打ちだった。
何故か。
貴族だ。 貴族は貴族が持つ家名がある。
ギルドは別の国を跨いで活動可能な武力組織だ。
普通に貴族とか国軍からめっちゃ睨まれそうだとは思ったが、どうやら裏で癒着しているらしい。
ギルドマスターは貴族との歓待をこなし、日々を国からの
だから貴族とギルドマスターは大抵、仲がいい。
仲がいいならば、忖度が必要だろう?我々は貴族なのだ。
それが貴族の言い分だ。
平民は貴血証を持つ者と結婚する以外に聖百血級の壁を越えられない。
ああ、どうしたものか。
とりあえず、討伐した
を査定してもらうとするか。
決して弱いとは言えぬ猛者…猛魔物?だったが
自分と互角の魔物は楽しかった。
受付の丸刈りが言った。
「フィールスのあんちゃん!査定額が出たぜ!」
「査定額は…」
1度受付は言葉を溜めた。
「71万ヘーツだぜ!」
71万…まあ妥当か。
「皆の者!今日はわたしの金で好きなだけ飲み食いしていいぞ!全部奢ってやる! アーッハハハハハハ!」
「フィールス万歳!万歳!!」「いやっほー!!!」
「フィールス万歳!万歳!!」「最高!」
「フィールス万歳!万歳!!」「ありがてぇ!」
「万歳!万歳!最高!最高!」
城塞都市、エーラの街は今日も平和である。
1人の尽力と、それから始まった勇気の伝播によって。
フィールスの力によって。
美しい街、稲穂の街。
赤いレンガが夕焼けに焦がれて染まる。
ああ、なんて綺麗なんだ。
フィールスは1人、発した。