MASTER of KILLING・SHADOW WAR(仮) 作:究極の闇に焼かれた男
「ディアボロス教団の撲滅……?」
ルークから告げられた目的を耳にしたアルファは思わず聞き返していた。
「ああ。 ディアボロス教団ってのは俺が(師匠と)旅をしていた際に偶然にも存在を知った邪教団だ。 アルファも知っているだろうが、遥か昔に魔人ディアボロスによって崩壊の危機に瀕していた世界を、3人の英雄が救った御伽噺を」
「知ってるわ。 でも、あれってお伽噺じゃない?」
「それが実際には御伽噺じゃないとしたらどうする」
「どういう事なの?」
アルファが小首を傾げながら聞いてくると、ルークは真剣な表情をしながら答え始める。
「そもそもの話だが、魔人ディアボロという存在が悪魔憑きが誕生した発端なんだよ」
「何ですって!?」
「3人の英雄は確かに魔人ディアボロスから世界を救った。 だけど調べた所によると、英雄達は教団に魔人ディアボロスの細胞を埋め込まれていたんだ。 だからこそ、英雄達は魔人ディアボロスに対抗出来た。 だが英雄達は魔人ディアボロスを倒す事に成功した様だが、魔人の細胞は英雄達の中で生きながらえていて、それが時を経て英雄達の血筋に連なる者の身体と強い拒絶反応を起こし始めた結果、悪魔憑きは誕生する事態となったんだ」
「え、そんな……」
ルークの説明にアルファは目を見開きながら驚愕した。
「今までに(師匠と共に)各地の遺跡を調べたが、そこに残されていた古い記録や教団の所有する施設内で入手した資料から間違いない事が判明した。 昔は悪魔憑きの症状を治す手段は多くの人々に知られていたんだろうが、恐らくは教団の手によって真実は隠され、英雄達の歴史も捻じ曲げられた。 そうする事で英雄達の子孫であるアルファの様な悪魔憑きを使った人体実験を行う為に…」
「だとしたら、ディアボロス教団の目的は!?」
「魔人ディアボロスの力を我が物とする事。 それが奴等の目的だろう。 歴史や真実を都合のいい様に捻じ曲げ、そして魔人の力を我が物とする為に英雄達の子孫を悪魔憑きと称して道具と利用する、そんな奴等の歪んだ野望を阻止しなければ世界は再び混沌の時代を迎える。 俺の(今の)旅の目的は、ディアボロス教団の目的を阻止し、奴等を撲滅することだ。 だが奴等は陰ながら世界を操りながら暗躍している。 そんな危険な連中を相手にする以上、殺さないなんて手段は殆どの相手に通用しないだろうし、最悪の場合はこっちが殺される可能性だってある。 俺の旅に同行すると言った以上、教団を撲滅するのに協力してもらうぞ」
ルークから聞かされた真実の数々にアルファは表情を歪めながら考え込むと、やがて覚悟を決めた顔を浮かべながら言葉を発した。
「あなたがそれを望むなら、私はこの命を懸けましょう。 そして咎人には死の制裁を…」
「もう一度だけ敢えて聞くが、人殺しの罪を背負う事になるとしてもか?」
「ええ、私にもディアボロス教団と戦わせて」
アルファは青い瞳でルークを見据えながら、覚悟と決意に満ちた表情で答えた。
「良いだろう。 お前の覚悟、確かに受け取ったぞ。 これからよろしくな、アルファ」
「こちらこそよろしくお願いね、ルーク」
そう言うとルークとアルファは互いに握手を交わした。
「さて、今直ぐにでも旅に出たい所だが……その前に、教団と殺り合う以上は戦う術を身に付ける必要がある」
「そうね」
「そう言うことだから、アルファ。 暫くの間は此処を拠点としつつ、お前に戦う為の訓練を付けるから覚悟は良いな?」
その言葉にアルファが頷きながら返事を返すとルークは何処ともなく二振りの木剣を取り出し、その内の一つと用意して置いた衣服をアルファに渡し、「着替えが済んだら来い」とルークは木剣を手にテントの外へ出るのだった。
(とりあえず、基本の型から教えてアルファの実力と才能を知る必要があるな。 これは、やる事が多くて楽しめそうだ)
こうして彼等の物語は動き出すのだった。
続く‥?
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