MASTER of KILLING・SHADOW WAR(仮)   作:究極の闇に焼かれた男

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内容が思い付いたので更新します。


第七話

 

 

 

ナハトside

 

 

ディアボロス教団の一派との戦闘から早くも数日経った。

 

俺はオルバ改めてファータを連れてアジトに戻ると、当然の事ながらアルファ達を大いに驚かせ一悶着あったが、教団の幹部候補だったファータの過去から貴重な情報源という事で納得して貰いつつファータに魔力操作から戦闘の基礎に至るまでの訓練を施すこととなった。

 

当初はファータとアルファ達の間には溝が出来ていたが、彼の誠実さと娘を救いたいという純粋な父親としての気持ちが届いたのか自然と溝は無くなっていた。

 

そう言えばだが教団に誘拐され牢に入れられていたクレア・カゲノーについてだが、俺とアルファ達が去った後に驚く事に自力で脱出したらしく、それを聞いたファータが目を見開きながら驚いていたのが面白かった。

 

アルファ達と教団について調べつつファータの訓練を施す様になってから数日経った現在、俺はデイブレイクのメンバー達と今後について大事な話をしていた。

 

 

 

「──それじゃあ今後の方針としてだが、アルファ達は各地へと赴き教団の調査と悪魔憑きの保護を行いつつ、本格的に行動を起こす2年後に備えてデイブレイクの勢力の拡大と、可能なら教団の活動の妨害。 ファータはアルファ達の求める知る限りの情報を提供しつつ王都に潜伏しているフェンリル派の調査。 俺は独自に奴等の動きの調査と、可能なら奴等の拠点を一つでも多く潰して回る。 それと月一で良いから全員で集まって互いに集めた情報の共有を行うって感じでいこうと考えているが、他に意見があったら遠慮なく言ってくれ」

 

 

デイブレイクの仮拠点としている廃村に建てられた一軒家の中庭で長机を囲む形で集う俺とアルファ達。 俺が今後の方針を語り意見が有るかと聞くと、藍色の髪を伸ばしたエルフの少女【ガンマ】が恐る恐ると言った様子で手を挙げた。

 

 

「あの……主様にお願いしたい事がありまして……」

 

「どうしたガンマ? 遠慮する必要は無いから言ってみろ」

 

「その、実はデイブレイクの今後の勢力拡大の為にも商会を開こうと考えているのですが……もし宜しければ、主様から教わった物を使用させて貰ってもいいでしょうか?」

 

「なるほど、確かに今後の事を考えると資金面は必要不可欠になるからな。 そういう事なら好きにやってくれ」

 

「ありがとうございます、主様」

 

「他には何かあるだろうか?」

 

 

そう言うと今度はベータが手を挙げた。

 

 

「はい! ナハト様に聞かせて貰った話を本にして出したいのですが、よろしいでしょうか?」

 

「俺が聞かせた話?(ああ、師匠から教えてもらった話を大分前に話したっけ。 それにしてもベータが作家か……)別に構わないが、一つだけ条件がある」

 

「条件ですか?」

 

「ああ。 俺の聞かせた話を本にするんだったら、いつの日か必ずベータが考えた物語も本にするんだ。 それが約束できるなら許可しよう」

 

「っ、そう言う事でしたら任せてください!」

 

「よろしい。 他には何かあるか? 無いようなら今回の会議は以上で終了とする。 では解散」

 

 

そう言って締め括ると俺達は教団と本格的激突するであろう2年後に備えて行動を開始するのだった。

 

 

 

 

 

 

ルークside

 

 

その日の夜、俺はデイブレイクの仮拠点である一軒家の中庭に設置された木で出来た長椅子に腰掛けながら夜空に浮かぶ満月を見上げていた。

 

 

「今宵は満月か。 こんなに綺麗な満月を見ていると、お前と出会った日を思い出す。 お前もそうは思わないか、ゼータ」

 

 

背後に振り返ると、暗がりから金豹族の耳と尻尾を生やした獣人の少女【ゼータ】が姿を現した。

 

 

「その様子からして、俺に何か聞きたい事が有るんだろ? 」

 

「流石は主、私の考えてる事が分かっちゃうんだ……」

 

 

そう言ってゼータは俺の隣に腰掛けてくる。

 

 

「質問があるなら遠慮なく聞いてくれ。 今なら何だって答えるぞ」

 

「……主に聞きたいんだけど、もしも永遠の命を手に入れる事が出来るならどうする?」

 

「永遠の命とは、お前の口からそんな言葉が飛び出してくるとは思わなかった。 ……それにしても、永遠の命か〜」

 

「前に主は、教団は魔人の持つ不死性を狙ってるって言ってたでしょ。 それを聞いて思ったんだけど、主は永遠の命が欲しいと思う?」

 

 

ゼータからの問い掛けに俺は、どう答えたものかと少し逡巡する。

 

永遠の命──口にするのは簡単だが、実際に手に入れる事が出来たらどう思うだろうか。 多くの人がその問いに明確な答えを提示する事が出来ない。 けれど、ふと俺の脳裏に浮かび上がった考えを言葉にする事にした。

 

 

「俺は……俺は永遠の命なんて欲しくないかな」

 

「どうして?」

 

「永遠に生きた所で虚しいだけだ。 それに、人生には限りがある。 限りがあるからこそ人は未来に何を残すのかを必死に考えて自分の子供達に託すことで未来に繋ぐんだ。 仮に永遠の命を手に入れたとしても、それは結局のところ教団の様な奴等と変わりない。 教団を否定したのに教団と同じ事を仕出かしたら本末転倒だろう? 俺は、教団を撲滅すると決めた俺自身に嘘を吐くなんて真似はしたくない。 教団の生み出した悲しみは教団の撲滅を持って終わらせる、それが俺の果たすと決めた目標だ」

 

「主らしいね……良かった」

 

「何か言ったか?」

 

「ううん、何でもないよ。 それじゃあ明日も早いし、そろそろこの辺で失礼させてもらうよ」

 

「そうか。 念の為に言って置くけど、無理だけはするなよ」

 

「分かってるって。 またね、主」

 

 

そう言ってゼータは暗がりの中に姿を消して行く。 去って行くゼータの後ろ姿を見送った俺は再び月を見上げた。

 

 

「俺は、アルファ達と共に生きる今を捨ててまで永遠の命を手にしたいとは思わない。 俺の幸せは─────だからな。 それが俺の生きる意味、戦う理由だ」

 

 

そう独り言ちる俺は満月を見上げ続けるのだった。

 

 

 

続く‥?




次回からアレクシアレクシ誘拐編に移行すると思います。

次回もお楽しみに!

本作のメインヒロインは誰が良いですか?

  • アルファ
  • ベータ
  • ガンマ
  • デルタ
  • イプシロン
  • ゼータ
  • イータ
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