疎遠になってた元ガキ大将のムチムチポニテ幼馴染との青春を高校生活から書き直す 作:サニキ リオ
照りつける太陽の下、砂浜に降り立った俺たちは、それぞれ思い思いの行動を始めた。
俺はというと、新しく手に入れたスマホを片手に、周囲の光景を撮影しまくっていた。
波打ち際で遊ぶナイトと愛夏、浮き輪を抱えた喜屋武、海を見つめるアミ、そして、ビーチパラソルの下でクーラーボックスを開けるヨシノリ。どこを見ても絵になる風景ばかりだ。
俺はスマホを構えたまま、スマホ勢のゴワスとナイトにも撮影を頼んだ。
「お前らも適当に写真撮っといてくれ」
「おう、任せろ!」
「資料集めってところかな」
ナイトはサングラスを軽く直しながら、優雅にスマホを構える。
「ねぇ、カナタ。何でそんなに写真撮ってるの?」
俺が砂浜で夢中になってシャッターを切っていると、不思議そうな表情を浮かべたヨシノリが隣に立って問いかけてきた。
「トト先から、先輩命令で『海での水着姿の女の子の資料が必要』って言われてな。まあ、俺自身も小説の資料としてほしいってのもあるが」
「はぁ……あんたはまたそんなことを……」
ヨシノリは呆れたようにため息をつきながらも、俺の手元のスマホをちらりと覗き込む。
「言っておくけど、ちゃんと俺自身も楽しんでるぞ。キャラとしてな」
「そ、ならいいわ」
俺の言葉に、ヨシノリはどこか安心したように笑顔を浮かべた。
その無防備な笑顔と、海風になびくポニーテール。さらに、水着姿の健康的なムチムチボディと綺麗な肌が相まって破壊力がすごい。
俺は思わずヨシノリの全身に視線を走らせた。
「……ちょっと、今何考えたの」
ジト目を向けられ、俺は言葉に詰まる。
彼女の視線が俺を貫き、その表情には警戒心と微かな好奇心が混ざっていた。普段なら何気なく受け流せるのに、今日のヨシノリは妙に眩しく見える。太陽の下、波打ち際で濡れた肌が輝いているせいかもしれない。
「いや、別に……その、なんとなく?」
バカ正直に、春休みに裸を見てしまったときのことを思い出した、なんて言えるわけがない。
「ふーん……」
ヨシノリはじっと俺の顔を見つめたあと、急にニヤリと口角を上げ、俺に密着して耳元で囁く。
「……えっち」
「げほっ、けほっ……!」
破壊力抜群の不意打ちに咳き込んでしまった。
まだ耳に吐息が掛かった感覚と腕に胸が押し付けられた感覚が残っている。ふざけんな、海水浴場で人を欲情させる気か。
脳が混乱しすぎてしょうもないことを考えていると、俺を見てヨシノリは満足げに笑っていた。
「その顔が見れただけで不躾な視線はチャラにしたげる」
頬を赤らめながらも、ヨシノリはどこか楽しそうだった。
胸の奥に小さな火が灯るような感覚に、俺は戸惑いながらも、彼女から目を逸らすことができなかった。