光坂のワグナリア   作:こなひー

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ハーメルンの規約にある
・原作から文章を大幅にコピーしていたり、大方のセリフがそのままだった場合は利用規約の禁止事項「原作の大幅コピー」で対処します。

果たして過去のSSを元に作成しているこれが引っかかるのかどうか、微妙な所です。


2.藤林姉妹

 次に目を覚ましたのは、昼のチャイムが鳴った時だった。

 

 ちょっと寝過ぎたか。身体のそこかしこが凝り固まって、伸びをしたら鈍い音が耳に響いた。隣の席を見る。いるはずのバカがいない。恐らく、今日は自主早退でもしたのだろう。

 

「……少し、腹減ったな……」

 

 流石に小腹が空いてしまったので、購買に何かあまりものでも探りに行くため席を立った。

 

 

 

 

「毎度あり~!」

 

 適当なサンドイッチと目に入ったイチゴ牛乳を買って購買を出る。相変わらず昼を用意していない学生たちでごった返しているこの場所は、ある意味俺のようなやつは全く無縁でありたい場所とも言える。

 

(さて、と……。どこで食べるかな)

 

 少し買うのに手間取ってしまったために、昼休みも残り十分を切っていた。時間を守らなければいけないなんて制約もない。俺は中庭でゆっくりと食べることにした。まぁ、そんなものがあったとしても守らないが。

 

 

「と~も~や~!!!!!」

 

 

 廊下を歩いて向かっていると、背後から気圧してくるような声がした。俺にとっては聞き馴染みのある声だ。

 

「……何か?」

「『何か?』じゃない! ……アンタ、あのバカ春原といっつも一緒にいるわよね。どこにいるか教えなさい!」

「知らないけど」

 

 藤林杏(ふじばやしきょう)。俺とは別のクラスの人間だが、学級委員もやっている。何かと俺や春原に絡んでくる、この学校では珍しい人種だ。

 

「隠しても、碌なことにならないわよ……?」

「何で俺が春原を匿うんだよ……」

「そっか、それもそうよね」

 

 ちなみに杏にとっての春原の扱いはこの通り。例え春原に土下座して頼まれたとしても、俺と杏は奴を庇うなんて事はありえないだろう。

 

「それはそうと朋也、どこへ行くつもりよ。もうすぐ授業も始まるわよ?」

「俺はパス」

「パスって、しりとりじゃあるまいし……。使いすぎると退学になっちゃうわよ?」

「そうかもな」

「かもなってあんたねぇ……」

 

 正直退学になるという事に危機感を感じていない自分がいる。自分の将来なんて考える気にもならないからだ。呆れたのかこれ以上言うのを止めた杏はまあいいわ、と話を切る。

 

「サボりも程々にしときなさいよ? ……後、あの金髪見つけたら私に報告しなさい。それじゃね!」

 

 騒がしい風が過ぎ去っていくように、杏は元来た道を戻って行った。アイツが春原を探す理由は知らないが、恐らくこの後あいつはボコボコにされるのだろう。

 

「……」

 

 誰もいない廊下を、一人で歩く。途中、誰かとすれ違っても。俺には決して目をあわせない。話も、しない。

 

 

 

 

「……ん」

 

 再び眠りから覚めたら、既に時は夕刻を回っていた。昼飯を食べた後、結局中途半端な時間になってしまったので五限をサボり、六限は気分で出た。終始寝ていたのを授業に出た、と言えるかは分からないが。

 

「あっ、え、っと、その……」

「……?」

 

 どもった声が聞こえたので振り向くと、うちのクラス委員長が傍らに立っていた。

 

「藤林か、どうかしたのか?」

「うぅっ! ……ど、どうかしたってわけじゃないんですけど、……えと、その……」

 

 彼女は藤林椋(ふじばやしりょう)。藤林杏の双子の妹だ。性格は姉とは全く正反対で大人しい。クラスでもそこまで目立つ方では無く、隅の方で大人しく過ごすタイプだ。ちなみに杏は隣のクラス委員長である。

 

「こ、これ……」

「……あぁ、プリントか」

 

 彼女は姉と違って律儀だ。ホームルームで配られるプリントなんて、どうせ俺は誰にも見せず自分でも見ずに捨てるものであるのに。まぁそれは俺の都合だが、それでも寝ている奴の為にわざわざ立ち呆けまでして渡すなんて。

 

「……サンキュ。でも、お前暇なんだな」

「そ、そういうわけじゃないです……! し、失礼しますっ!」

 

 思い切り慌てながら、クラスを出て行ったしまった。いくらクラス委員だからって、俺みたいな奴なんて放っておけばいいだろうに。彼女がなぜ俺にまで節介を焼くのか、理解できなかった。




元がSS形式なので、地の文をかなーり足していく形です。
地の文描くのうまくなりたい……。


大きな変更点は無し
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