なんとなく特徴を持たせるようにしていますが、伝わりますかね?
営業時間が終わり、皆が控室で帰り支度をしつつ休憩していた。
「今日もたっくさんお客様が来たね~……。私ちょっと疲れちゃったよ」
「たしかに、最近混んで来たような気がするね。心なしか、男性のお客様も増えてきたような……」
「全体の客数が増えてますからね。やっぱり、今のメンツだけだとキツいですよ」
バイト達も皆同じ事を思っていたようで、小鳥遊の意見に重く頷く。
「そうねぇ……。確かに、ここの地域って最近、かなり発展してきてるみたいだし……。たしか、病院の裏の丘みたいなところも住宅地になるのよね?」
「山田、街の雰囲気が変わってしまうのは少し寂しいです」
轟の言葉に同意した彼女は、
「それは確かに言えてるねー。けど山田さんは最近ここに来たばかりだよね?」
「細かいことばっかり言っていても成長しませんよお兄さん」
「細かくないし僕はお兄さんじゃないよ山田さん」
山田は相馬をお兄さんにする予定である(?)。と、こんな感じで山田は相当の天然だった。彼女のペースに振り回された者は少なくない。佐藤がやれやれとぼやく。
「総じて言うと、人員の補充は必須というわけだな」
「で、でもそれを決めるのはきょ……」
全員の視線が一点に集まる。
「……ん?」
何かのお菓子を食べていて話を聞いていない白藤の様子に、全員の気が余計に重くなった。
「一番考えてなさそうな年増……絶望的だ」
「おい小鳥遊、喧嘩なら買うぞ?」
「か、かたなしくん!? きょーこさんに年増とか言っちゃダメだよ!」
ちなみに白藤は元ヤンである。目つきの悪さから怖がる人が多いのだが、ワグナリアの従業員は皆慣れているためあまり気にしていない。あと二十八歳とまだ若いのだが、小鳥遊基準では十二歳以上は年増であるという(種島のみ別)。普通に失礼である。
「こりゃあ人員の追加は望み薄だねぇ……」
「あぁ、もういっそ相馬のシフトを週十八にするしか無いな」
「物理的に不可能だよ佐藤君!? 現実から目を逸らした上僕を犠牲にしようとしないで!?」
佐藤が遠い目をしている中、白藤は何かを考えてボソッと言った。
「……するか」
「え? 杏子さん、するって何を……?」
「そろそろ、新しいバイト、加えるか」
「……えっ!?」
控室にいた全員が驚愕した。まさかあの店長からそんな言葉が出てくるなんて、と開いた口がしばらく塞がらなかった。暫しの沈黙の後、誰かを皮切りに驚きの声を上げた。
「ほ、本当ですかきょーこさん?!」
「それ、すごく助かります! ……女の子だったら、もっと助かるかも」
「山田、後輩大歓迎です!」
重苦しい空気が一転、喜びの声が上がっていく。ただ理解が追い付かない一部は困惑していた。
「まじかよ、あの店長が……?」
「あらあら佐藤くん? これで杏子さんが仕事の現場のことも考えてるってわかったでしょ?」
「で、でもどうして急に……」
「だから小鳥遊くん、杏子さんはね、本当は――」
轟がそう語ろうとしたところで、白藤がいや、と遮る。そしてこう告げた。
「このメンバーの顔ぶれに飽きたから」
ピシッ、という擬音と共に場の空気が凍り付いてしまった。あまりに無神経な言葉に、全員の表情が無に変わったのであった。
修正していく上で元の面白さを消さないよう、気を付けないと。
大きな変更点は無し