エアプタシンおじさん   作:てとるマン

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こんにちわ、書いていたデータが吹っ飛んで不貞寝していた主です。






新たな一歩とエアプタシンおじさん

 

 

 

 

 やぁみんな、タシンおじさんだよ。

 

 

 

 

 ナタ育成計画を始動しようとした、ただの黒幕おじさんさ・・・

 

 

 

 

 

 あれから私はナタを引き取り、私自らが彼を鍛え上げて英雄にしようと考えたが・・・それはやめる事にした。

 

 

 

 

 何故ならば私は人体の構造に関してはある程度把握はしているが、ハンターになる為のすべを知らないのだ・・・

 

 

 

 

 それにこの世界が物語通り進んだと仮定すれば、いずれナタがワイルズの主人公のハンターに弟子入りする時、私が教えた事が仇となりかねないと思ったのだ。

 

 

 

 私の推測としては、西側に於いて禁足地と呼ばれる未開の地を最初に調査する隊の先陣として選ばれたあのハンターはこの世界でも上澄みの存在であろう・・・

 

 

 

 

 なので私が現在ナタに対して行なっている事はランニング等の体力作りをベースに、ハンターになる際の修行に身体が付いていける程度に留めている。小さい頃から筋肉を鍛え過ぎると発育に影響があるとも前世の残っている知識にもあったので程々にだが。

 

 

 

 

 そうだ、言い忘れていたのだが・・・どうやら私は何者かに操られていたらしい・・・何故分かったのかと言えばナタとの会話以降、頭の中で囁く様に聞こえていた声が消え、能動的に黒幕おじさんになろうという気持ちが消失・・・その他にも、今まで何故が認識出来ていなかった事が多数あり、決定的だったのは古代語についてだ。

 

 

 覚悟を新たに研究を始めようと古代人の書いた本を見た時に私は驚愕した・・・何故ならばどう見ても本に書いてあった言語は日本語だったからである。何故今まで日本語だと認識出来なかったのかと考え、その他の齟齬と辻褄を合わせてみた結果、私の背後に何者かがいるのではないかと思ったのだ・・・怪しいのは私が15歳の時だろう・・・その年齢以前の記憶は曖昧で未だに思い出せない為、なんとも言えないが・・・

 

 

 

 

 一つだけ分かるとしたら本来の私の一人称は[俺]だったくらいか。

 

 

 

 まあ、今では[私]という方がしっくりくるし、親友達の前でしか使っていなかったのだ。エアプタシンおじさんを醸し出すには[私]の方がいいだろうという判断でこれからも一人称は[私]で通そうと思う。

 

 

 

 それに私の背後に何者かがいるかは知らんが、私はこの世界でやる事を自分自身の意思で決めたのだ。

 

 

 

 私が決めた事は私が死ぬまで続けるつもりだ。

 

 

 

 

 

 さてそんな私は今、何をしているかと言えば・・・[護竜アルシュベルド]の前に立っている。

 

 

 

 何をしているのかと言えば、アルシュベルドの血を採取しようと思ったのだ。今までは下手な刺激をして起こしてしまえば元もこうもないという判断で観察するだけが精々だったが、状況が変わった為に行動を起こす事にした。

 

 

 

 用意した物は、血を抜く為の大型注射器・・・これは元々古代人が使っていたと思われるモンスター用の注射針を見つけ、作成したオリジナル品だ。その他にも道具は色々あるが一番の重要なのはこの反晶を元に作り出した麻酔薬だ。作り出した工程は此処で書くには複雑な為省くが・・・要は護竜に刺激をしても目覚めない様にと作っていた物であり精製が難しく、つい先日作成に成功した。

 

 

 

 念の為、セクレトタイプの護竜に試した所、成功したが大型の飛竜種に効くかは分からない・・・まあ、目覚めてしまったとしても追い払う事ぐらいは出来るので気楽にやろう。

 

 

 

 私はそうも思いながら、アルシュベルドの入った繭に麻酔薬を充填した注射器を刺すのであった。

 

 

 

 

 

  

 ◯

 

 

 

 

 

 

 結果から言おう・・・大成功だ!

 

 

 

 

 私が大型注射器を刺して血を抜き取っても、繭の中にいる[護竜アルシュベルド]は目覚める事なく血の採取に成功した・・・これにより実験を次のステップに進める事ができる。

 

 

 

 

 血の採取成功から数時間後、次の実験の準備が出来た為、何を行うか説明をしよう。

 

 

 

 

 用意したのは先ずは[護竜アルシュベルド]の血、そしてもう一つはナルの遺体である。

 

 

 

 

 そう、始めるのだ・・・古代人が行ってきたあの悪魔の所業のような実験を・・・古代人が行った実験では生きた人間を使っていた様だが、私の理論が正しければ保存状態のいい死体でも可能な筈だ。

 

 

 

 たがそれでも私の手は震え、握った注射器を落としそうになる。

 

 

 

 当たり前だ・・・死体とは言え、親友の身体を今から辱めるのだ・・・躊躇しない方がどうかしている。

 

 

 

 

 それでも私は思い出す・・・あの友人の最後の言葉を。

 

 

 

 

『お前に・・・俺の身体とイタの思いを託せるんだ・・・本望さ』

 

 

 

 

 友人の覚悟と信頼を無駄にしてはならない・・・例え古代人と同じ獣畜生以下に堕ちようとも。

 

 

 

 

 気付けば手の震えは止まり、護竜の血を充填した注射器をナルの身体へ突き刺し、その血を注入していく。

 

 

 

 

「・・・さて、どうなるか」

 

 

 

 

 もし、この実験が失敗しようが成功しようが・・・二度と人間を使った実験は私は行うつもりはない。

 

 

 

 そうなればサブプラン・・・エアプタシンおじさんの覚醒を実行するつもりだ。

 

 

 

 このプランはハンターが[護龍ゾ・シア]を倒した後に、「よくぞあの厄介者を倒してくれた!!これで竜灯の力は私の物だ・・・これで貴様らは用済みという訳だな・・・」と私が言いながら護竜の血を私自身に打ち、いずれかの護竜・・・まあ、アルシュベルドだろうが・・・に変貌し、ナタに「これは僕の役目なんだ!」と言われながら討伐されれば完璧だ。

 

 

 

 

 と、また思考がズレていた・・・今は目の前の実験に集中しなくては。

 

 

 

 

 私が観察していると最初こそ何も変化が起きなかったが、ナル遺体の表面・・・皮膚が鱗の様な物に変わっている事が分かったのを境目に徐々に変化・・・いや、変貌が始まった・・・そうして眺めているとナルの身体から蒸気の様な煙が浮き上がってきいるのが分かり、いつの間にかそれが身体中から吹き出す様に増えていた。

 

 

 

 

 「・・・?・・・!?まずい!!」

 

 

 

 

 何が起きているか考え、答えが思いついた瞬間、私は研究室の外に出ようとしたが一歩遅かった。

 

 

 

 

「ぐわぁ!!!」

 

 

 

 

 入り口から出ようとしたタイミングで背後から強い衝撃に襲われ、私は吹き飛ばされてしまい、深層の壁に激突する。

 

 

 

「くっ、くそう・・・」

 

 

 

 私は身を起こしながら研究室の場所を見やるが、ナルの身体から吹き出した蒸気で何も見えなくなっていた。

 

 

 

 

「キュア!!キュア!!」

 

 

 

「マジか・・・何と間が悪い・・・」

 

 

 

 どうやらかなりの轟音が響いたらしく、小型の護竜・・・[護竜セクレト]の群れが集まってきていた。

 

 

 

 奴らは私を取り囲む様に集まり、いつ私に飛び掛かってきてもおかしくはない状況に陥ってしまった。

 

 

 

「・・・思ったより、呆気ない最後だったな」

 

 

 

 いつもの装備は外していた為、奴らを追い払う手段はなく、観念した私をセクレトは容赦なく襲おうとし・・・

 

 

 

「キュア!?!?」

 

 

 

 私を襲おうとしたセクレトの一匹に何かが巻きついていた。それはあの憎きタコ野郎の触手とは違い、重厚でまるで鎖のような形をしていた。

 

 

 

「キュア!?キュア!!!!」

 

 

 

 そうして巻き付いた鎖はセクレトごと、研究室のあった場所に引き込まれてしまった。何か音が聞こえてくる・・・これは、咀嚼音か?

 

 

 

 そうして未だ私を囲っていたセクレトの群れが、仲間を引き込んだ何者かに注意を向けていたが、その集団の全てに鎖が絡み付き、まとめて先程同様引き込まれていった。

 

 

 

 そうしてまた咀嚼音が響き渡り、少しずつだが蒸気が晴れていき、その中に浮かぶ・・・私の身体を何倍にも上回る体躯が明らかとなっていく。

 

 

 

「ああ・・・」

 

 

 

 そのシルエットが見えた瞬間、私は理解した・・・新たな命が生まれたのだと・・・

 

 

 

「クゥ・・・グオォォォォォ!!!!!」

 

 

 

 新しく誕生した命は歓喜の叫びを上げる。

 

 

 

「改めて言おう・・・初めましてだ・・・アルシュベルド」

 

 

 

 私は等々踏み入れたのだ・・・禁忌の領域へと・・・

 

 

 

 






追記 tomoteru様 、りくおさん様、抹茶漬け様、くるま様、誤字指摘ありがとうございました。ナルの名前がナタになってしまい申し訳ございません・・・お前死んだら物語終わりやん・・・
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