こんにちわ・・・主です。
e2rifia様、誤字指摘ありがとうございます。
ある面白いネタを見つけてしまい、少し時間を掛けてしまいました・・・では、どうぞ
皆様、お初にお目に掛かります。私の名前はアルマ、元々ファビウス先生の麾下に当たる書士隊に文化人類学を専門として所属していました・・・ですが、今から数年前に行われた東西緩衝地帯及び東地域・・・通称[禁足地]の調査を行っていた際にある少年を保護しました。
その少年の証言により、1000年前存在した大国が滅びて以降、人の立ち入りが禁止されている[禁足地]に[守人]と呼ばれる一族が暮らしている事が判明。
そして少年が逃げる原因となったモンスターが既に絶滅した種である可能性が浮上し、これにより禁足地の調査及び守人の一族の救助を目的とした禁足地調査隊が設立されました。その過程で、私事アルマは禁足地調査隊隷下の一つ[鳥の隊]へと移籍する事になり、現在私は編纂者として、他の調査隊のメンバーと共に禁足地へと足を踏み入れてたのです。
「おーい!アルマ〜!!」
私が砂の海を渡る砂上船の甲板から禁足地の風景を眺めていた時、背後から声を掛けられました。
「どうしました?ナタ」
私が声の下は方に振り向くと、そこに居たのは数年前に保護した、今回の調査のきっかけとなった守人の一族の少年ナタ。保護した当初は酷く塞ぎ込み、どの様に接すればいいか戸惑ったのを今でも思い出せます。
そんな彼を変えたのは、ファビウス先生が元々ハンターだったと話した時でした。その話を聞いたナタは目の色を変え、先生に「ハンターになる為の力を教えて下さい!!」と言ったのです。先生や立ち会っていた私は何故ハンターになりたいのか事情を聞くと、彼は力が欲しいと言っていました。大切な里のみんな、そして大切な家族を守る為の力が欲しいと。
しかし、ファビウス先生は多忙の身、ナタの弟子入りは厳しいと言われてしまいます。その代わり、時間が開けばハンターになる為の訓練に付き合うと約束されました。そこからナタは先生の教えの下、厳しい訓練を自ら行い、身体がボロボロになりながらもその顔に一切の曇りなく、訓練に打ち込んでいたのをこの数年間、私は見届けました。
「これを見て欲しくて・・・似合ってるかな?」
そう言って彼が見せて来たのは、彼の着る全身の鎧・・・ナタが先日狩猟した、
そう、彼はとうとう成し遂げたのだ。狩猟場所はギルドの監視下の闘技場で行われた為、いつでも救助が行える様に皆構えていましたが・・・彼は一人前のハンターとなり得たのです。本人としては、自分はまだまだ半人前・・・ファビウス師匠や
「うん、似合っているよ。これで貴方も立派なハンターだね」
私が見守って来た男の子の成長を讃える言葉を送ると、ナタは照れくさそうに「揶揄うのはやめてよ・・・」と言ってくる。本心なんだけどなぁ。
「私の作品気に入ってくれたかな?」
「はい!前に来てた防具より身体を動かしやすくて凄いです!ありがとうございますジェマさん!」
「私の事は呼び捨てでいいよ、将来有望のハンター君」
彼女の名前はジェマ、禁足地調査隊に所属するハンター達の武器や防具を整備及び製造を行う鍛冶屋の女性です。
何でも彼女は昔、あらゆる地域を旅する
ナタの防具を見れば分かる通り、彼女の腕前は一流・・・きっと彼女の作り上げた作品は後世に名を残す・・・その作品の中に彼女が手間は暇を掛けて作り上げた、特別な眼鏡を1000年後に時の遺物として資料館に展示してもらうという、私の密かな野望を叶える為に・・・今度、依頼を出そうと考えています。
「そうだアルマ、先生が何処にいるか知らない?」
ナタの声に私は妄想の世界から現実に引き戻されると、その質問の答えを返す。
「
事前に聞いていた予定を伝えていると、件の人物が船内から姿を現すのが見えて、その人物に呼び掛ける。
「ハンターさ〜ん、こちらで〜す」
隣に2足歩行の猫・・・オトモアイルーを連れた男性は、私の声に反応してこちらを見て、そのまま私達に近づいて来る。
「おはようアルマ・・・そちらはジェマさんだったか、鳥の隊所属のハンターだ、宜しく頼む」
この方こそ、私が所属する鳥の隊のハンターである[ハンターさん]です。何故名前で呼ばないのか?と問われれば、どうやら彼は自分の名を呼ばれ慣れていないらしく、初対面の時にファビウス先生からも注意された為、取り敢えず私は彼の事をハンターさんと呼んでいます。
そもそも私が彼を推薦したのですが、その理由としてお恥ずかしながら私の勘・・・としか言えません。何故か彼の資料に目が止まり、彼なら・・・いや、彼じゃなくてはならない・・・そんな思いが私の頭をよぎったのです。
そうして私はファビウス先生に彼を勧めた所、そのまま彼が採用される流れとなりました。その後、私とナタが先生の紹介の元、挨拶をする事になり顔合わせをした時です・・・ハンターさんを見たナタが言いました。
「あの!ぼ・・・僕を弟子にして下さい!!」
突然の弟子入りを希望した事に私は困惑してしまいましたが、ハンターさんは優しい口調でナタに対して、何故弟子になりたいかを問われました。
「僕はファビウス師匠の元、沢山の事を教わりました・・・ですが貴方を見て、貴方なら僕を・・・今以上に強くしてくれる・・・そんな気がしたんです!!」
ナタの言葉を聞いた私は、きっとこの子も私が資料眺めていた時に抱いた
「先生!おはようございます!ジェマに防具を作ってもらったのですが・・・どうでしょう」
「ほうほう・・・似合っているよ」
ハンターさんの褒め言葉に私の時と同じ様に、照れ臭そうに返しながらも、嬉しそうにするナタの姿を見て・・・改めて
こんな平穏な日常が続けばいいなと思うと同時に、今回の調査に於いて・・・私は一抹の不安を抱えていた。その理由はファビウス先生から
◯
「すまない、アルマくんは残ってくれないか?」
それはナタの弟子入りを希望した事で、訓練場に行こうとした時に私だけがファビウス先生に呼び止められた事から始まりました。二人に先に行かせ、私はファビウス先生に問い掛けます。
「ファビウス先生、ご用件なんでしょう?」
私の問いにファビウス先生は重苦しい顔をし、まるで伝えるかどうかを迷っているかの様な顔をされていました。
「・・・先日、調査隊に
その言葉に私は衝撃を受けました。ギルドナイト・・・言わば
「ただ、最近情勢の落ち着いてきた新大陸やカムラの里及び王国周辺で密猟者が増加傾向にある為、そちらに人員を割く都合上、先の要望は却下された・・・だからこそ、注意して欲しい・・・ある人物について」
ある人物・・・ファビウス先生と共に彼の証言を聞いていた私は、それが誰なのか分かっていましたが、確認の意思を込めて私はファビウス先生に問います。
「
「ああ、そうだ。ナタ君の証言を上層部に提出した所、タシンと呼ばれる人物が余りにも此方側・・・西側の
そうなのだ、ナタの話によれば。彼の暮らしていた里は外界から完全に孤立した場所でとてもじゃないが、私達の暮らす西側の事を把握する事等、不可能の筈・・・それに関しては私も少なからず疑問を持っていた。
「ですが、何故ギルドナイトを派遣するという話が出て来たのですか?」
先程も言った通り、ギルドナイトは言わば人類の調停者、人を守護するハンターとは又違う役割を果たす存在が、何故タシンなる人物と関わってくるのか・・・私には理解出来なかった。
「それに関しては、
ハンター君にも共有しておく様に・・・そう言われると、話はそこで打ち切られ、その後もファビウス先生からタシンという人物に関して語られる事はなかったのです。
◯
タシン・・・ナタのおじさんは一体何者なのでしょうか。彼を育てたおじさんなのですから、きっといい人の筈・・・
私はそんな希望的観測で考えながらも、最悪の事態になる可能性を想定していた。そうならない為にも動かなければならない。
ああ・・・残酷な運命が待ち構えていませんように・・・私に今出来る事は祈る事のみ
本日は連続2話投稿です。