エアプタシンおじさん   作:てとるマン

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今回の話は4月アップデートの内容を調べている時に見つけた小ネタを元に作りました。

本編とは別時空です。





番外編 怪物、来襲

 

 

 

 

 ある日の事。

 

 

 

「新装備?」

 

 

 

「ええ、何でも過酷な環境でも耐える事が出来るという触れ込みらしく」

 

 

 

 禁足地調査隊がベースキャンプの設営を終え、ある程度腰を落ち着かせる事ができ、後続の支援部隊からの物資を確認していた時の事だった。

 アルマの支給物資の中にあった防具の様な服に関してハンターが質問していた。

 

 

 

 左腕には当たる部分にはスリンガーを装備でき、頭に付けるボトムズのような左右非対称デザインの多機能ゴーグルも付属されており、どうやらレンズに搭載されたダイヤルを回す事で遠方の目標を確認する際に使えるそうだ。そして装備に使用されている生地に関しても、多少のモンスターの攻撃なら防ぐ事ができる逸品・・・と付随してあった説明書を読み上げるアルマ。

 

 

 

「へぇ、ギルドってそういう装備も支給するんですね先生」

 

 

 

「いや・・・俺は余りそういう話は聞いた事がないが・・・」

 

 

 

 まだ、此方側の常識に疎いナタの言葉に対して、ギルドがハンター以外に装備を支給するという話を聞いたことの無かったハンターは少し困惑気味に答える。

 

 

 

「早速着てみますね」

 

 

 

 アルマはそう言うと、新装備に着替える為に自分のテントの中に入っていった。

 

 

 

 それから数分後

 

 

 

「どうでしょうか?」

 

 

 

「「・・・・・・」」

 

 

 

 アルマの新装備を着た姿を見た二人は、何とも言い難い表情を浮かべていた。アルマ自身は十人中九人は美人だと答えるくらいには整った人物だが、新装備を着たアルマの姿は・・・一言で言えばアンバランスと言える姿であった為、どうコメントすれば良いのか困り、直ぐに感想を返せなかったのだ。

 

 

 

「似合って・・・いませんか?」

 

 

 

「ぼ、僕は似合っていると思うよ・・・先生もそうですよね?」

 

 

 

「・・・ああ」

 

 

 

 余りにも下手くそな褒め言葉でアルマも察したらしく、少し残念そうに言葉を返す。

 

 

 

「そうですか・・・意外と着心地が良かったので普段に使いしようと考えでいましたが、やめときましょうか」

 

 

 

 

 あ、これはまずい。二人の心はシンクロした。このままではアルマの機嫌を損ねてしまうと考えた二人はどうにか、彼女をフォローする言葉を考えようとした所で、彼女の様子がおかしい事に気付く。

 

 

 

「・・・うっ」

 

 

 

「アルマ・・・?」

 

 

 

「頭が・・・痛い・・・」

 

 

 

「アルマ!どうしたの!!」

 

 

 

 

 突然頭を抱え、苦しみ出した彼女に真っ先にナタが駆け寄り、ハンターもそれに続き、彼女の容態を確認していく。

 

 

 

「くそ!ナタ!ベースのテントから医療班を呼んできてくれ!!」

 

 

 

「わ、分かりました先生!」

 

 

 

 原因不明の頭痛のため、応急処置ではどうにもならないと判断したハンターは、ナタに応援を呼ぶ様に言うがそれを()()()()がいた。

 

 

 

「駄目・・・私から離れて・・・」

 

 

 

「何を言っている!!今は安静に・・・」

 

 

 

「お願いします!!()()()()()()()()()()・・・早く!!」

 

 

 

 アルマの叫びに動揺したハンターの隙をついて、突き飛ばす様に自分から引き離すアルマ、ハンターもナタも何が起きているのか分からなかった。

 

 

 

「ああ・・・声が・・・聞こえる・・・いや、いや来ないで!!」

 

 

 

 アルマは自分の頭を抱えながら、何かを拒絶する様に仕切りに声を上げる・・・そうして・・・

 

 

 

「いやぁぁぁぁ!!!」

 

 

 

 彼女の魂が絶叫を上げるが如く、ベースキャンプに広がる声を響かせた後・・・彼女の身体から力が抜けた様に棒立ちになり、顔も伏せ、その表情を窺う事が出来ない。

 

 

 

 彼女の叫びを聞いた他の調査隊のメンバーが何事か、と二人に問うが、未だに混乱から抜け出せないナタは何も答える事が出来ず、ハンターはというと持ち前の経験のお陰かナタよりは幾分かマシだった。それでも、彼は他メンバー達に見向きもせず、ただ一点・・・自らのパートナーしか見えていなかった。

 

 

 

「・・・アルマ?」

 

 

 

 ハンターの呼び掛けに答える様に、ゆっくりと顔を上げたその表情に・・・その場にいた全ての人間から声を奪った。何故ならば、普段の彼女なら浮かべないであろう()()()()()を浮かべていたからだ・・・そんな彼女が一言、(ハンター)に向けて言葉を放つ。

 

 

 

()()()()()()()()()()()()()!!」

 

 

 

 その日、怪物(ウケツケジョー)が生まれた。

 

 

 

 

 

 

 

  ◯

 

 

 

 

 

 

 最初は小さな出来事だった。

 

 

 

「なぁナタ・・・やけにボックスの中の携帯食料とかこんがり肉が減っていないか?」

 

 

「ああ、先生それは・・・そのぉ・・・」

 

 

 

 本来持ち主以外、開ける事が出来ない筈のボックスから消失した食料について、そばに居たナタに問うハンター、ナタが答えに言い淀んでいると

 

 

 

「あ、それ()()()()()()()()()()

 

 

 

 小腹が空いてしまったのでつい、と特に悪びれもせず、当たり前の様に答えるのはアルマ(ウケツケジョー)である。

 

 

 

「ど、どうやって開けたんだ?」

 

 

 

「遺物使ってチョチョイと」

 

 

 

「「・・・・・」」

 

 

 

 

 既に似たような応酬を()()()()()()()ハンターとナタは特に言い返す事

なく、仕方ないか・・・と諦めていた。

 

 

 

 その他にもジェマの工房の炉に()が入っていた為、ジェマが聖域を穢されたと犯人探しに躍起になる事件が起きていたが、この後に起きる事件の事を思えば、些細なトラブルであったと今では言える。

 

 

 

 

 キッカケはハンターとナタが行動不能(キャンプ送り)になった事だ。

 

 

 

 何故そうなったかと言えば、先ずハンターの場合。

 

 

 

「相棒!生肉をケマトリスの()()で焼けば、きっと普通のこんがり肉よりも美味しいお肉が出来る筈です!!私、行ってきます!!」

 

 

 

 そう言って生肉片手に駆け出していくアルマ(ウケツケジョー)をハンターは必死に止めようとした。だが彼女はセクレトに騎乗してキャンプを飛び出した為、直ぐに追い付く事が叶わず、追い付いた時には[炎尾竜ケマトリス]の尻尾に彼女が薙ぎ払われる一歩手前という状況だった。

 

 

 

 ハンターは全力で飛んだ。文字通りセクレトの走る勢いを利用してのジャンプ滑り込みにより、アルマ(ウケツケジョー)を庇う事に成功した・・・問題はハンター自身の身を顧みなかった点であろう。

 

 

 

 ケマトリスの見事な円を描いて襲来したその自慢の尻尾は、アルマ(ウケツケジョー)を庇う形で飛び込んできたハンターの後頭部に綺麗に命中してしまったのだ。余りに良い一撃を貰ってしまったハンターは、持ち前の強靭な身体を持ってしても意識を刈り取られしまい、その後は同行していたオトモアイルーがセクレトを上手く操り、二人の救出に成功した。

 

 

 

 緊急搬送されたハンターの容態を確認した医療班の見立てでは外傷は兎も角、意識が回復するのは時間が掛かるだろうと言う事で、ハンターが先ずワンダウン(行動不能)

 

 

 

 ハンターが動けない事で、鳥の隊の任務は主に地域の調査と採取に移行した・・・その矢先で第二の事件が起きた。

 

 

 

 発端は調査先で生えていた[鬼ニトロダケ]をアルマ(ウケツケジョー)が見つけた時だ。その余りある好奇心と食欲に負けた彼女が迷ったら食え(祖父の教え)!!の精神で食べようした所を、昔タシンから危険なキノコだという事を教えられていたナタが、無理矢理取り上げたのだ。そこで悲劇が起きる・・・取り上げた衝撃で[鬼ニトロダケ]が爆発したのだ。

 

 

 

 幸い軽傷で済んだが、アルマの対応を一人でしていた為か、著しく疲労したその姿を見た医療班はナタに一週間程の自宅療養を言い渡した・・・これでツーダウン(行動不能)

 

 

 

 

 これにより、二人のストッパー役がいなくなった事でアルマ(食欲)の暴走が始まる。

 

 

 

 

 

 ある補給担当の会話

 

 

 

 

「おい・・・計算ミスだろ。本当にこの資料通りなら俺達、飢え死にするぞ」

 

 

 

「いえ、間違いありません・・・今ある物資はそれで全部です」

 

 

 

「ははっ!冗談がキツすぎるぞ!・・・()()()()?」

 

 

 

「その資料の通りです・・・」

 

 

 

「嘘を言うんじゃない!!じゃあ何か!?調査隊全員合わせて数週間は食わせる事が出来る物資が、()()()()()()()()()()()って言うのか!?原因は何だ!!」

 

 

 

「そ、それが鳥の隊の編纂者が夜な夜な食べていたらしく・・・気付けば備蓄を食べ尽くしていたと・・・」

 

 

 

(アルマ)の胃袋はイビルジョー並みか!?!?アイツはいつから大食漢キャラになったんだ!!」

 

 

 

 余りの事態に部下にキレてしまう補給担当は一旦冷静になろうと、別の要項の確認をする。

 

 

 

「はぁ・・・はぁ・・・まぁいい。もうじき支援船が到着する予定だった筈だ・・・後どれくらいで到着するのか分かったか?」

 

 

 

「そ、それが・・・支援隊は・・・()()()()()()・・・」

 

 

 

「な、何故だ!!この前の報告では順調に物資を輸送中と報告があっただろ!!何があった!!」

 

 

 

「どうやら、輸送路に()()()()()()が出現したらしく・・・人員は護衛のハンターの活躍により被害は無かったのですが・・・物資は全滅した(全て喰われた)そうです」

 

 

 

「何だと!?アルマ(ウケツケジョー)だけでも致命的なのにイビルジョー(本家大元)まで乱入だと!!チクショーメー!!!!」

 

 

 

 そうして物資が不足した中、今動けるハンター達によって狩猟及び地域の村や里からどうにか食べ物を捻出してもらい、何とか食い繋げようとした・・・だが油断をすれば・・・・

 

 

 

「う〜ん、ご当地グルメも美味ですねぇ〜」

 

 

 

 気を抜いたら最後、全ての物資(食料)アルマ(ウケツケジョー)の胃袋の中に収まってしまう・・・これを危惧した調査隊の面々は休む暇無く、物資(食料)の監視を行わければならなかった。

 

 

 

 配布される食料の量が劇的に落ちた事に加え、残り少ない食料を守る為に監視を続ける調査隊のメンバー達の士気は、日に日に落ちていった。だが耐えれば、再編成された支援隊が物資を届けてくれる・・・その一筋の希望を支えになっていた為、調査隊のメンバー達の心が折れる事は無かった・・・あの日迄は・・・

 

 

 

「おい!そろそろ再編された第二次支援隊が到着する頃だろ?状況は?」

 

 

 

 前回の輸送路を()()した支援隊は、後数日もしない内に到着する予定だと、先日聞いていた補給担当は念の為、部下にもう一度確認をしていた。

 

 

 

「それが・・・」

 

 

 

「お、おい・・・ま、まさか・・・」

 

 

 

「第二陣も・・・全滅しました・・・前回と同じ個体(イビルジョー)が襲って来たそうで・・・」

 

 

 

「何だよ、もう!!またかよぉぉぉぉぉ!!!」

 

 

 

 補給担当の心からの叫びが響いた事で、何が起きたのかを察したメンバー達の心は完全に折れてしまった。

 

 

 

 既にこの時には、意識が回復した鳥の隊のハンターとナタは復帰していたのだが、()()()()()()()()()

 

 

 

 それでも調査隊の面々は頑張った・・・凄く頑張った・・・

 

 

 

 その中でも、調査隊に所属するハンター達は調査の傍、食料を確保する為の狩猟や野草の採取を並行して行う激務をこなして、何とか調査隊の生命線を繋いだのだ・・・そうして、調査の目的であった暴走する[護竜アルシュベルド]の討伐に成功した。

 

 

 

 だが、度重なる激務に加えての強力なモンスターの討伐は、ハンター達の()()を超えてしまった。

 

 

 

 星の隊に所属するオリヴィアが「機を・・・逃したか・・・」と言ったのを皮切りに、赤の隊のロッソが「うっ、すまん」と膝をつき・・・塔の隊のアレサが「申し訳・・・ありません」と言いながら崩れ落ちてしまい、皆が力尽きて(腹が・・・減ったと言って)倒れてしまい、ナタやオトモアイルーでさえ「先生(相棒)・・・先に逝って(るにゃ)ます」と言い残し、緊急搬送(キャンプ送り)となった。

 

 

 

 唯一、少し前に前線に復帰した鳥の隊のハンターはまだ活動可能ではあったが、傍から見ればあの四人同様、とうに限界越えている事を、誰もが理解していた。

 

 

 

 そんな中である凶報(護龍ゾ・シアの誕生)が調査隊に齎される。

 

 

 

 誰もが言った・・・これは無理だ・・・敵う筈がない・・・唯一人を除いて・・・

 

 

 

「人々を守る、それがハンターの役目だ」

 

 

 

 ハンターは最後の力(空腹で今にも倒れそうな身体)を振り絞り、立ち上がる。

 

 

 

 そうしてハンターは赴く、決戦の地へ・・・アルマ(ウケツケジョー)を連れて・・・

 

 

 

 

 

  ◯

 

 

 

 

 

 竜都の奥地・・・そこにあるのはこの地域のエネルギーを司る竜灯・・・そしてその殻を破り、今正に生まれ落ちようとする竜都の最終兵器・・・[護龍ゾ・シア]・・・そこに新たな役者(ハンター)が加わった。

 

 

 

 

 竜灯に寄生し、その力を吸い上げ続けて今まさに生誕の時を迎えた、黒き衝動を自らに課せられた使命で抑え続ける()()()()()()()・・・相対するはこの地を、全ての人々を守る為に立ち上がった()()()()()()・・・戦いの火蓋が今・・・

 

 

 

 

「ハンターの意思により、ゾ・シアを討伐する!!」

 

 

 

「ギェェェェェェ!!!!」

 

 

 

 落とされた・・・

 

 

 

 

 

  ◯

 

 

 

 

 

 その戦いはまるで英雄譚に紡がれる物語の様であった。

 

 

 

 強大な白き無垢は過剰な竜乳の摂取により英気に満たされている。対するハンターはと言えば身体はボロボロ(体力バーは通常状態)腹だって減っていた(スタミナバーは標準地を下回っていた)・・・それでもその意思だけは負けて等いなかった。

 

 

 

 

 小さな力しか持たない()()()()()()が、圧倒的な生命力を持つ()()の技を全てを紙一重で(スタミナを消費しないように)回避してみせ、避ける事が出来ない攻撃は、己の信頼する武器(太刀)を頼りに受け流してみせた・・・そして、竜乳結晶に引火させる事で起きる業火の連鎖現象の大技(ゾ・シアの切札)に対するハンターの解答は竜乳結晶事、自分に迫り来る業火を切り裂くと言う離れ技であった・・・その技を受け切った時点で勝敗は決していた。

 

 

 

 

 「ギェェェェ・・・」

 

 

 

 

 そうして小さな存在(英雄)を傷一つ負わす事叶わず・・・[護龍ゾ・シア]は地に落ちた。

 

 

 

 

「う・・・うぉぉぉぉぉ!!!」

 

 

 

 

 勝鬨(腹が鳴る音)を響かせるハンターの側に近付く影が一つ。

 

 

 

 

「相棒!!」

 

 

 

 ハンターはゆっくりと声の主・・・アルマ(ウケツケジョー)へと振り向く。

 

 

 

「・・・アルマ」

 

 

 

 そうしてアルマは自らの相棒に賞賛(あのセリフ)の言葉を贈る。

 

 

 

 

()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

 

 その言葉を聞いたハンターは半笑いを顔に浮かべながら膝から崩れ落ちてしまい・・・

 何かしたっけ、アルマ(お前食ってばかりやったやん)?と思いながら意識失ってしまった。

 

 

 

     

 

 

 

 

    モンスターハンターワイルズ<完>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 後日、改めて再編された支援隊を現場復帰したファビウス先生が活路を開いた(イビルジョーを殴り飛ばした)事で食料が到着。これにより、調査隊の士気及びハンター達が回復(腹が満たされ)、アルマに関しては装備を外させた所、正気に戻りましたとさ・・・めでたしめでたし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

タシン「私の出番は?」

 

 

白「貴方の出番はこれで終わりよ」

 

 

タシン「そんなぁ」

 

 

 

 

 

 






アルマの新衣装で、ワールド編纂者の衣装に着替えさせたら闇落ちすると言うコラ画像から作ってしまいしました・・・次回は本編に戻ります。
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