『新アイマス戦記 初星学園』   作:機巧狼

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中々二次ネタが浮かばない中、最近ハマっている『学園アイドルマスター』から着想を得た作品になります。判る人には判る緑川さんネタから派生して構想していてら、こんなんが出来てしまいました……や、こんなんて(笑)
いやあー自分は世界一可愛い藤田ことね推しなんですがねえ……


少女の見た一番星

 

 

「本年度の一番星(プリマステラ)は……十王星南(じゅうおう せな)!」

 一学園の講堂としては破格の広さを誇る大きな講堂、キャパシティいっぱいの観客に赤青黄に輝く星々の様な光の中、十王学園長により新たな一番星(プリマステラ)の誕生が高らかに宣言される。

 

 その光の海の中に葛城(かつらぎ)リーリヤと紫雲清夏(しうん すみか)はいた。

 

「凄い……」

「うん…! ね、来て良かったっしょ?」

「清夏ちゃん……私、アイドルになりたい……!」

「……!もち!一緒にここでアイドルになってステージに立と!リーリヤ」

「約束だよ」

「うん、約束!」

 

 そしてこの春、リーリヤは晴れて親友の清夏と共に念願の初星学園(はつぼしがくえん)のアイドル科に入学したのだった。

 

 ────二人で夢の舞台へ立つ為に……

 

 

 

 

 

 

 

 初星学園(はつぼしがくえん)100(じゅうおう)プロダクションが運営するアイドル養成校だ。アイドル科、普通科を有する中高一貫校でその上にプロデューサー科のある専門学校がある。卒業後はアイドル科、プロデューサー科共にそのまま100プロダクションや他のプロダクションで活躍する者も多い。

 

 中でもプロデューサー科は優秀な人材が多く、毎年卒業後も業界で引く手数多のアイドルプロデューサーが排出されているという。

 

 教室には既に本年度のプロデューサーの卵達が揃っていた。チャイムと共にグリーンのストライプが目を引く女性教諭が入室し、出席者を確認する様に全体を見回すとにっこりと手を合わせる仕草をする。

 

「はい、皆さんちゃんと出席出来てえらいですよ。私が担任の根尾亜紗里(ねお あさり)です。気軽にあさり先生と呼んでくれても良いですよ~」

「早速ですが、これからあなた達にはプロデュースするアイドルとなる生徒を選んでもらいます」

 

 前例の講座席には、仏頂面な無表情の中に思春期を殺した少年の様な瞳の青年、茶色の髪を後頭部で三つ編みのお下げにした気の良さそうな青年、美しい銀髪に気の強そうな目をした一見すると長身にも見えるが小柄な女性が座っていた。

 

「今期の学生名簿には一通り目を通した。問題ない」

「悪いわね、私はもう担当がいるの。不服だけど」

「へえ? あんたもう担当がいるのか。 俺が言うのもなんだが、相当苦労人の相が出てるぜ?」

「アンタは?」

「俺は『L2機関』出身のデュオだ。コイツは『L1機関』出身のヒイロ。よろしくな、ガンダムテック社長のミオリネさん?」

「フン……知ってるのね。別に良いけど私、ライバルと馴れ合う気はないから」

「へいへい」

(L1、L2機関? 確か961プロに潰されたっていう……?)

 

 かつて、L1機関、L2機関、L3機関、L4機関、L5機関という系列型の芸能養成機関があった。スポンサーは世界的大財閥『バートン財団』。そこでそれぞれ一流のアイドルプロデュースに長けたエージェントプロデューサーが育成されていた。

 しかし、何故か黒井社長には目障りだったらしく、バートン財団に癒着して梯子を外させる事で潰した……という噂だ。事実、その様な繋がり等の証拠はなく、これは悪魔でも噂である。

 

 

 後列には、褐色の肌に深緑のジャケットの上からも筋肉質と判る兄貴感のある青年、キザさが滲み出る明るい金髪の男性、淡い金髪を後ろで結った褐色の若さを感じる青年、ピンクのロングヘアーが目を引くフワッとしたお姫様の様な女性が座っていた。

 

「俺はミカ達の為にもテッペンを獲らなきゃならねえ……その為にプロデュースする生徒は決まってる」

「フフフ……遂にこの時が来たなアイドル!乙女座の私に相応しいアイドルは決まっている!」

「俺のプロデュースするアイドルか…… 父さん、俺、いよいよやるよ、アイドルのプロデュース」

「先生 (わたくし)、入学式の時にとても可愛らしい方にプロデュースをお願いされましたわ。(わたくし)の助力で眠れる才の開花をお手伝い出来ればと考えております」

 

「流石です もうプロデュースするアイドルが決まっている方もいるんですね。まだの方も、スカウト頑張って下さいね」

「とはいえ、せっかくの初日なのでまずは交流を図りましょう。他のプロデューサー同士の交流も、立派な勉強ですよ」

 

 あさり先生の一言を機に、打ち解けて談笑する者、互いに情報交換をする者、交流という名の探り合いをする者達で溢れ変えった。

 デュオはヒイロと同じく、唯一積極的に交流を図ろうとしない黒髪の青年に声をかける。

「おい そこのさっきから黙り(だんまり)のあんた、こういう場なんだ。ちょっとでも交流しようぜ?」

「……俺は…………」

「ん?」

「俺は、プロデューサーだ!」

「当たり前だろ! やべえコイツ、ヒイロみたいな感じがするぜ……」

「……似てなどいない」

 頭を抱えるデュオを失礼なヤツだと言わんばかりに睨み付けるヒイロ。そこへ、滲み出るキザっぽさを隠さない明るい金髪の男が割って入ってくる。

 

「少年、私の勘だが その腕の紋章、『天上会(ソレスタル・ソサエティ)』の出身ではないかね?」

 黒髪の青年の青いジャケットの腕には天使を現した様な紋章が見える。

「…………ああ、俺は そのプロデュースマイスターだ」

「フ、フフフ……やはりプロデュースマイスター!本当に実在したとは! これは胸がときめくな! 私の名はグラハム! 覚えておいてくれたまえ」

 グラハムは勝手に盛り上がりがら大仰なセリフと動きで自己紹介を始めた。

 

 天上会(ソレスタル・ソサエティ)とは、世界中からあらゆる分野の才能を集めた才人機関の事であり、中でもマイスターと呼ばれる者には 歴代の天才達の技術の結晶たる量子データベース『ヴェーダ』にアクセス可能な特殊端末『ハロ』が支給されるという。プロデュースマイスターとは、アイドルのプロデュース専門に特化した者の称号であろう。

 

「はあ?そんなヤツまでいるのかよ。そもそもグラハムっていったら北米の芸能の名門『ユニオン』のエース、ワンマンプロデューサーだろ? よく見りゃ他のヤツらも、世界有数の複合企業『AGEグループ』会長の御曹子、新進気鋭のアクション事務所『鉄華団』の代表オルガ、オマケにエリート集団『ザフト』の元歌姫ラクスまでいるじゃねえか」

「なんでそんな奴らがいるのよ!特にマイスターにエースや代表なんてここで学生やる必要ないじゃない!」

「ミオリネ、自分の事忘れてねえ?」

「良いのよ、この業界は社長でアイドルやってる子もいる世界なのよ? それにウチは他業種だもの」

「ふーん? そんな奴もいたっけ」

 そういえば、どこかの大手にそういったアイドルが居たような、とデュオの脳裏を某カリスマギャル社長の姿が過る。

 

「そうですよー様々な経歴のプロデューサーの卵が集う、それが初星のプロデューサー科ですから♪」

「あさり先生、大概チート集団だぜ?コイツら」

「今年は特に優秀な生徒が多くて 先生困っちゃいますね」

困り顔で手を合わせ うふふと喜ぶあさり先生。

「やれやれ、もしかしたらこの人が一番大物なのかも知れねえな」

 デュオは参ったね、と両手を上げ降参するかの様なジェスチャーと共にため息をつくのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 初日の講義が終わり、中庭を彷徨く(うろつく)ヒイロとデュオ。

 

「で? 誰をスカウトするんだヒイロ?」

「…………お前こそ早くスカウト相手を探した方がいい」

「こっちの目星は着いてるから言ってんだよ。3組はデビュー組だから除外するとして、やっぱり1組が優秀だな。特に学年主席の花海咲希(はなみ さき)には早速プロデューサーが着いたらしいぜ」

「だろうな。残りで有力なのは藤田(ふじた)ことね、月村手鞠(つきむら てまり)紫雲清夏(しうん すみか)……葛城(かつらぎ)リーリヤか」

「お前、リーリヤが気になるのか?」

「……どうしてそう思う?」

「さあな?」

 その何かしら含みのある言い方は気に入らないが、ヒイロは無視する事にした。

 

 

「ぜえ……はあ……ぜえ……はあ……」

 

 ほんの少し離れた場所からこちらへ向かって、小柄なクリッとした少女が今にも死にそうな勢いで、息を切らせつつ走って来るのが見える。

 

「み…ミオリネお姉様……いえ、先生!待ってくださいまし~」

「千奈、あなた学年最下位なんだからもっと体力付けなさい! あら? アンタ達まだ担当決まってないの?」

 彼女の先頭に立って走って来たミオリネが二人に気付くと、呆れた様に聞く。

 

「げっミオリネか。なるほど あんたの担当は倉本千奈(くらもと ちな)だったのか。訳は……まあ 聞かない方が良さそうだな」

「そうね、聞かないでくれる?」

「はあ……はあ……はあ……先生と、同じ、プロデューサー科の方々、ですの? (わたくし)、アイドル科、1年2組の、倉本千奈(くらもと ちな)と、申します。はあ……どうぞ、よろしく、お願いします、わ……ガクッ」

ばたん!きゅうー……と千奈は青ざめて倒れてしまった。

「ああーもう! ほら、保健室行くわよ!」

 ミオリネは慌てて千奈を背負うと、そのまま保健室のある校舎へと消えて行く。

 

 

「ミオリネには悪いが 2組は外れクジだな。補欠入学の花海佑芽(はなみ うめ )、学年最下位の倉本千奈(くらもと ちな)、学業はトップだが実技で最下位次点の篠澤広(しのざわ ひろ)のワースト3が揃い踏みってな。唯一の注目株は元“SyngUp!”の秦谷美鈴(はたや みすず)くらいか」

「……1組にするのか?」

「ああ、俺は紫雲清夏(しうん すみか)に声をかけてみるつもりだ。まあ、コイツも訳ありみたいだけどな?」

「そうか……」

 デュオはヒイロの肩にポンと片手をおくと、アイドル科の生徒のデータが書かれた用紙をヒラヒラさせながら1組を目指し校舎の中へ入って行った。

 

「!?」

 直後、背後にドンッという衝撃が走る。

どうやら相手は急いでいた様子で、前方不注意だったらしい。

ぶつかった衝撃でヒイロの手元から用紙が散らばり、ジャケットから一枚のカードがはらりと落ちる。

 

「ご、ごめんなさい……!」

(……葛城…リーリヤ…………)

「…………次からは気を付けろ」

「はい……!す……すみません……」

 ヒイロはリーリヤを一瞥し、サッと用紙を拾い集めると黙って(きびす)を返し行ってしまう。

 

「あ、まだ何か……これは……学生証?」

(プロデュース科、ヒイロ……? という事はあの人、センパイなんだ。あわわ……は……早く渡さないと……)

 リーリヤは拾い忘れであろう一枚のカード……学生証を拾うと彼に届けようと追いかける。

 

「あの、ヒ……センパイ、こ……これ……」

 どうにか振り向いて貰おうと声を出すも、まだ声が小さく聞こえていない。リーリヤはもう一度、今度は勇気を出して声を振り絞る様に叫ぶ。

「あの! これ……!」

 

 すると、立ち止まったヒイロが振り返り固まる。

一瞬、目線が合ってしまった。

「見たのか?」

「あの……え…と……? え?」

 その鋭い瞳で見つめられ何を?と頭がフリーズするリーリヤ。

 

「見たのか…俺の学生証を……!」

「え、は……はい……すみません」

「……………………」

 ヒイロは暫く(しばらく)の沈黙の後、リーリヤをキッと睨み付けると無表情のままスッと近づいていく。

(え?え…?なにこの人…… 怖いよ清夏ちゃん 助けてー)

 そのまま顔を彼女とすれ違う距離まで近付くと耳元でボソッと告げる。

「リーリヤ……お前を、プロデュースする」

 デデン!…………という効果音が聞こえた気がする。

「ふええ……な……なんでそうなるんですかあ……」

 

 リーリヤは顔面が真っ赤になり、余りにも唐突な展開とシチュエーションにより ただただ困惑するのであった。

 

 

 

 

……to be continue?

 

 




はい、という訳で『学マス×ガンダム』というかなり無茶で自分でも判ってるようでよく判らないお話の始まりです……
結局プロデューサーってなんなんだー!とか、なんでやねん!な設定は書いてる本人もマジでそう思っているので暖かく見守って頂けると幸いです。なお、表現不足等のお見苦しい点はご容赦ください。継続は不定期で……何分手探りなもので、後は反響次第ですかね?あれ、GとXがいない?なんの事やら……
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