書いた自創作まとめ   作:ひじり霊

2 / 3
二話目です。特に書くこともないので本編へ。


故郷での話

「……そう。それじゃあ本当に今日来たばかりなのね?」

 

 図書館の外にあるベンチに、蓮とサラは腰掛けて話していた。

 

「はい。…どこに行くべきか分からなくて、一先ずここに。」

「なるほど、ね。それにしても、あんなパラクールじみた見回り方する人は初めて見たわよ?確かに本の森だけど。」

「ご、ごめんなさい…」

 

 サラは呆れたようにそう言った。蓮は申し訳なさそうに項垂れる。彼の淡い青色の髪が垂れて、気まずそうな顔を隠した。見たところでは、とても変なマナー違反を起こすような者には見えない。

 

「どうしてエリシアへ?」

「え、えっと…祖父からの勧めです。ここでは色んな経験ができるだろうから、って。」

「お爺さま?」

「はい、故郷の。祖父であり、先生でもあるんです。」

「ふぅん……」

「…?」

 

 気になる事があるような顔をするサラ。蓮はその様子を不思議そうに眺めていた。

 

「何の先生なの?魔法とか?」

「剣の先生です。正しくは剣だけじゃないですけど…主に。僕の数倍身軽な人なんですよ。」

「本当に言ってる???」

 

 先の身軽さを見るに、彼以上に身のこなしが軽い人間が居るとは到底思えなかった、とサラは驚いた。

 

「……えっと、お爺さまからの勧めでここに来たのよね。」

 

 一先ず話題をもとに戻す。蓮は返事の代わりにそっと頷いた。

 

「確かにエリシアは大陸の中でも特に発展した場所だし、経験を積みに来るというのは分からなくもない……けど、それは魔法使いや学者にとっての話。剣術の鍛錬を積みたいのなら、もっといい場所が他にもあるはずだけど。」

「…確かにそうです。でも、ここに来ないと分からないこともあると思って。」 

 

 蓮の言葉はだんだん歯切れが悪くなってきた。その様子を見て、サラは少し不思議そうな顔をする。

 

「……何か他に理由があるの?」

「…無いといえば嘘になります。でも、あなたには関係のないことですから。」

 

 急に突き放されて、サラは面を食らった気分になる。

 

「……あはは、すみません。折角聞いてくださったのに。」

「知られたくないことくらい、誰にもあるから。こちらこそごめんなさい。」

 

 ふぅっ、と息をついて、サラは気を持ち直す。彼女の銀色の髪が、風にふわりと揺れた。

 

「そういえば僕、魔法ではないですけど、陰陽術を教わっていたんです。」

 

 蓮が気分を変えようと話題を投下してくる。サラもこれには興味を示したらしく、耳を傾けた。

 

「陰陽術……大令の方に存在する術式だったかしら。それもお爺さまに?」

「いえ、それには別の先生がいて……あ、その先生のお屋敷がからくり屋敷で、パルクールみたいにしないと危険なくらいだったんですよ。」

 

 あはは、と笑いながら蓮が答える。そんな屋敷が存在するのか、という風にサラは驚いた顔をしている。

 

「……というか、さっきの図書館での動きは、その時の名残?」

「あ、そうかもしれません。」

 

 腑に落ちたような、何だか納得いかないような気分でサラは苦笑いをしていた。




……蓮のキャラ、私の描写がだいぶ下手なのもあってヘイト買わないといいんだが。設定上はちょっと変わった子だけど凄くいい子なんですよ。本当に…
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。