恋姫無双~仮面を被りし旅人   作:天月照詠

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プロローグ1 死亡

……今の状況を端的に説明しよう。

俺、死んでます。

 

 

 

 

……さすがに端的すぎて分かりづらかっただろうから少し時間を戻して話そうと思う。

俺がこんな状況になる(おそらく)30分前の話

 

 

 

 

 

俺は嫌われていた。

世間から親から、クラスメイトから、先輩から、後輩から、教師からその他何から何までに嫌われていた。

そんなんで嫌々ながらも学校に行っているある日、親が死んだ。

家に帰ってきたら二人とも血まみれで死んでいたのだ。

俺は何も思わなかった。

涙も出ない。

嗚咽も漏らさない。

憎しみも悲しみもわかなかった。

当然だろう?俺を嫌っている人間が死んでしまったところで俺が悲しむのはお門違いというヤツだ。

しかし運命というヤツは面倒だった。

階段から男が一人下りてきていたのだ。

まるで敵を討てと言わんばかりに。

その男の手にはナイフが一本紅く染まっている。

おそらくアノ二人を殺すのに使ったのだろう。

そして今から俺も殺されるのだろう。

目の前の男は嗤っている。

気に入らない。

気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない気に入らない本当に気に入らない。

全くもって自由なヤツだ。

楽しそうにしているのに腹が立つ

やっているのは非人道的だがそんな事をして嗤っているこいつに腹が立つ。

そんな生き方にうらやましいとも思ったが、今更気にする事ではないな。

それに

 

 

 

ナイフはもう俺に刺さっている。

 

 

 

こんなバカな考え事せずに逃げれば良かったのかもしれないなと考えているおれが居る。

だが同時にこれで楽になれたんじゃないかという俺もいる。

……哀れなものだな、本当に。

こんな狂っているヤツに殺されて救われていると思うと悲しくなってくる。

だからせめてこいつに一矢報いながら死んでやろう。

別に反撃する訳じゃあない。

おそらくこいつは人が死から逃れようとする苦痛でも聴いて酔いしれているのだろう。

ならば俺はこういってやろう。

「ありがとう」と。

目の前に移るのは意外そうな顔したアイツ。

しかしそれもすぐに笑顔に変わる。

 

「良い来世を」

 

それがアイツからの言葉だった。

少なくとも殺人犯が言う台詞ではないなと思った




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