主人公(劉璋改め波才)SIDE
兄貴達と一緒に旅をして五年。
何でか知らんが時間がたった。
最初は兄貴達には帰る場所があったらしいがどうやら道に迷ったらしい。
目的のない旅をしていた俺には関係なかったのであまり気にしなかったがこの数年で色々な事を知った。
まず、どうやら俺は常識に欠けるらしい。
確かに身長の事で驚いたりはしたけどさぁ、ちょっとボケただけじゃん?
それだけで常識なしはひどくないか?
ってそう思ってたんだが、この数年でその考えも消え失せたね。
先ず食に関して、この数年間で百回ほど毒で死にかけた。
兄貴達が止めてくれたから良かったものの後少しでまたあの神爺の所に旅立つところだった。
他にも色々やばかったりしたんだがそれはまたいつか話そうと思う(多分)
そんなんで旅をしていたんだがどうやら兄貴たちが目的の場所を見つけたらしい。
んじゃ俺はまた一人旅に戻るといったら三人揃って「「「いやお前それ確実にすぐ死ぬから」」」と言われた(´・ω・`)
という訳で|ドナドナ≪連行≫(と言う建前の救助)によって一緒に連れてかれました。
まだ地名とかわからないからどこかはわからないけど連れてこられた辺りから歌が聞こえてきた。
詩じゃないよ?歌だよ?絶対この時代にはないよね!?
誰が歌ってるのかわからんので兄貴たちに聞いてみた。
「なぁ、兄貴?」
「ん?なんだ波才?
「誰が歌っているのだ?」
「あ?あぁお前にゃ話してなかったっけ?天和様達だよ」
「天和様?」
「おっと、一応真名だから気を付けとけよ、まぁここに入ったらほぼ自然に許可されるんだけどな?」
「ここ?……なぁ兄貴?そういえばここはどこだ?」
「ん?ここか?ここはなぁこうk「みんなぁ!大変ダァー!」ってなんだ!?」
兄貴から説明を受けているとなんか外の見張りをしていたっぽい男が顔を真っ青にして声を上げながら入ってきた。
「一体どうした!?」
「それが…………」
なんか兄貴がさっき入ってきたやつの話を聞きに行ってしまった。
話を聞きそこねたけど、まぁいいか。
とりあえず兄貴が帰ってくるまで待とうと俺は思った。
兄貴SIDE
「ん?ここか?ここはなぁこうk「大変ダァー!」ってなんだ!?」
見張りの奴が血相を変えてこちらに走ってきた。
まさかまたあいつらか!?
俺は波才との話を打ち切って伝令のもとに走った。
「一体どうした!?」
「おお!兄貴じゃねぇか!帰ってきてたのか!」
「そんなことは今はどうでもいい!一体何があった!?」
「おっとそうだった!またあいつらが来んだ!」
「規模は?」
「ざっと五千ってところだな」
「五千だと!?」
まずいな……今日この場にいるのは軽く見ても戦う奴らじゃなくて羅威舞を見に来た奴らだ。
「今こっちで戦える奴はどれくらいいるんだ?」
「……よくて千人ってところだ」
「なっ!?」
完全に絶望的じゃねぇか……。
波才SIDE
兄貴が帰ってくるまで遠くで見守ってる予定だったんだが話してる途中で兄貴の顔がなんか真っ青になってる。
明らかに問題があったみたいだし内容でも聴きに行こう。
「兄貴」
「ん?おぉ波才か、どうした?」
顔は笑ってるが顔色悪いし震えてるよ兄貴……。
「むしろそれはこっちが言いたい。顔、真っ青だよ?」
「っ!!」
兄貴が何か焦ったような顔をしているがもう遅い。
「何か来たの?」
兄貴たちは賊だ、なら必然的に何が来るかはわかる。
「討伐隊でも来たんじゃないの?」
「……はぁ、お前は常識はねぇのにこういう時だけ頭が回るのな」
「じゃあ、やっぱり」
「ああそうさ、討伐隊だよ。それも数は五千のな」
五千って今ここにいる人間だけでも三千なのに……。
「……多くないか?」
「ああ、だから絶望に浸ってたわけだg「お、おい兄貴!」ん?なんだよ」
「この|娘≪こ≫誰だよ!?」
……いま「このこ」の発音がおかしくなかったか?
「いってなかったな、こいつは俺がぶらついてたときに見つけたやつで波才ってんだ」
「へぇ~綺麗な顔してんなぁ~」
「…………俺は男だ」
「………………………………は?」
「だから俺は男だ」
「おいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおい嘘だろ?」
……百六十回、多いな。
そんな感想を抱いていると兄貴が俺の頭に手を置いた。
「紛れも無くこいつは男だよ」
「……兄貴がそういうんなら本当なんだろうな」
……兄貴どんだけ信頼されてんだよ。
「って今はそんな話はどうでもいい。今から来る討伐隊をどうするか、でしょ?」
俺がそういうと二人がありえねぇって顔してた。なんで?
兄貴SIDE
「って今はそんな話はどうでもいい。今から来る討伐隊をどうするか、でしょ?」
波才がそう言いながらこっちを向いてやがる。
こいつ、正気か?
普通に考えても三千対五千じゃあ話にならねぇ。
そもそもこっちで戦えるのはその三分の一の千人、勝ち目なんか少しもねぇじゃねぇか。
それとも何か策でもあんのか?
「波才……何か、手があるのか?」
「まぁね、この人たちの内戦えるのは何人?」
「……千人だ」
この言葉を聞けば波才だって絶望するだろう。
そう思いながら伝えたんだが。
「そんなにいるの?十分じゃないか」
…………コイツハイマナンテイッタ?ジュウブンジャナイカ?
いやいやいやいや聞き間違えに決まってる。
たった千人で十分なはずがねぇ。
「なぁ、もう一回行ってくれねぇか?」
希望を持つ訳じゃねぇが聴き間違いなら確認しておかねぇとな……。
「だから、それだけいれば十分だって」
……聴き間違いじゃあないらしい。だったらこいつには何か策があるみてぇだな。
「…………どうすればいいんだ?」
俺がそう言いながら波才を見ると口を三日月に歪ませながら。
「敵を騙せばいいんだよ」
と言ってきた。