恋姫無双~仮面を被りし旅人   作:天月照詠

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第四話 討伐軍を討伐!?前編

討伐軍隊長SIDE

 

 

 

今回、黄巾党の集団がこの周辺に集まっていると聞いた俺は五千の兵を連れて来ていた。

報告によると相手の数は三千だという、数で勝っているこちらに敗北はまずないだろう。

それに相手は賊、こちらの正規軍に適う訳がない。

そう思っていた俺は黄巾党の集まっている集落の前に止めていた軍に突撃命令をかけようとしたとき、

 

『わぁーーーーーーーーーー!』

 

『!!!!!!!!!』

 

急に集落の中からおびただしいほどの叫び声が聞こえていた。

しかしそれは悲観的な泣き声ではなくむしろ歓喜に満ちた叫びだった。

いきなりこんな声が聞こえてきたからだろう……兵たちの先程までの余裕がなくなってきている。

俺はいそいで兵士に声をかけた。

 

「全軍怯むな!数ではこちらが勝り、相手は有象無象の賊の集団だ!こちらが敗北することはない!」

 

落ち込みかけていた兵士に活気が戻る、しかし、このまま待っていても不利になる一方だ。

兵士の士気が下がる前に決着をつける!

俺は改めて集落へと目をやり馬の上で剣を抜いて上に上げる。

これは突撃の合図になっているので兵士たちも構えを取る。

全員が構えたことが感覚的に分かった俺は剣を振り落とした。

 

「全軍……突撃ー!」

 

俺の合図と共に兵士が集落に向けて一気に足を進めた。

集落に入ってまず見たのはこちらに背を向けている黄巾党。

焦っている様子はないがこの状態では何もできないだろう。

俺はすぐさま兵士に命令を出した。

 

「奴らは後ろを取られているにもかかわらずこちらに背を向けたままでいる!そのような腑抜けに負ける

通りはない!全軍!速やかに賊共を殲滅しろ!ひとりたりとて逃すなー!」

 

『おぉぉぉぉおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!』

 

兵士たちの足を運ぶ速さが上がりあと数歩で賊に手が届くところで賊は急に振り向いてきた。

しかしこの距離ならばもう何もできないはずだ!

 

「賊共!覚悟ー!」

 

そう言いながら剣を振り上げた俺に対し黄巾党の連中の反応は、

 

 

 

 

 

『バーーーーーカ!』

 

黄巾党のその言葉と同時に俺の視界はまっすぐ落ちていった。

 

 

 

 

 

波才SIDE

 

 

 

 

討伐軍がこの集落に入る二時間前……

俺は兄貴と話をしていた。

 

 

「んで、どうすりゃいいんだ?」

 

「討伐隊を騙しちゃえばいいんだよ」

 

「だから、どうやって?」

 

「それに関しては後で、その前にこの場所について詳しく教えてもらいたいんだけど……。」

 

「なんで今聞くんだよ?」

 

「はぁ……、兄貴、情報は戦いにおいて重要だよ、故にこの場所についての情報がいる。相手を騙すため

にもね」

 

情報が足りなくて戦術が無効化、なんて悲しいことにはなりたくないしな……。

 

「そうか、んじゃ手早く説明しよう、ここは俺たち黄巾党の本拠地で張角様こと天和様達張三姉妹がいる場所だ。」

 

……やっぱり黄巾党だったか、にしても張角達が女とはな……。

まぁ黄忠たちが女だった時点で薄々思ってたけど……。

 

「んでここでは度々天和様、地和様、人和様が歌を踊ってくれるんだ」

 

「歌?」

 

「あぁ、実際ここにいる連中の半分以上はそれを聞きに来ている奴らだ。だから戦える奴らじゃあねぇ」

 

この時代に歌なんであったか?でもそれなら

 

「その張三姉妹には会える?」

 

「あぁ、今は緊急時だからな人手が足りない分いい案があればいくらでも聞くってのが俺たちの掟だから

な」

 

ならその三人をうまく使えば……。

 

「兄貴、いますぐ三人の所に連れていってくれないか?」

 

「いいけどよ?どうすんだ?」

 

「ちょっといい案が浮かんだけどそれにはその三人の力が必要なんだ」

 

「わかった……おい!俺と波才は天和様たちのところに行ってる!何かあったらすぐに伝えに来い!」

 

『了解です!』

 

ほかの黄巾党の声を聞くとあれたちは奥の天幕があるとことまでいそいでいった。

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