【完結】祓魔師《エクソシスト》は休みたい   作:オタリオン

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129:俺にとって最悪の敵

 俺は静かに目を開ける。

 周りを見れば、何処かの街の中だ。

 見慣れた景色のようであるが……違う。

 

 人の気配はなく。

 星の記録にもアクセスできない事から。

 この空間……いや、この世界は偽物だ。

 

 巨大な箱庭で。

 唯一、俺の目の前にいる悪魔だけは――“本物”だ。

 

 

「……やっぱり、テメェが来るのか……本気か?」

「あぁ本気さ。でなけりゃ……お前に失礼だろ?」

 

 

 ジュダスは羽織っていたコートを脱ぎ捨てる。

 奴の体内から膨大な量のケガレと魔力が溢れ出した。

 奴の闘志は本物であり、奴は本気で俺に勝つつもりでいた。

 俺は武器を出そうとして――が、出ない。

 

 眉を僅かに動かせば、ジュダスはにやりと笑う。

 

「俺の能力の一つはな……純然たる闘争を行う為のものだ。お前は、俺を殺さねぇ限り、武器を出す事もカミとしての力を使う事も出来ねぇ。分かりやすく言ってやるよ――テメェの身一つで俺を殺して見ろや」

「ハッ! 良いねぇ。シンプルで――俺好みだッ!!」

 

 俺は戦闘服のマントを解除する。

 互いに拳を構えた。

 互いの魔力が天へと昇り。

 俺たちは目をギラギラと輝かせて互いを見つめて――大地を蹴る。

 

「――ッ!!」

「――ふはッ!!」

 

 互いの攻撃は一瞬だ。

 一瞬で拳は相手の頬にぶち当たる。

 魔力が迸り、雷のように周囲に飛び散っていく。

 俺たちは笑みを深めて――大きく飛び上がる。

 

 空中を舞いながら、俺たちは拳打を放つ。

 互いに純粋な拳と蹴りでのみの戦い。

 肉弾戦であり、俺は魔力のみであり――笑った。

 

「「――――ッ!!!!」」

 

 互いに叫ぶ。

 そうして、俺はジュダスの攻撃を弾き。

 奴の腹に強烈な一撃を見舞った。

 奴は体をくの字に曲げて吹き飛ぶ。

 ビルを破壊していき、地面を抉りながら進み。

 俺は一瞬で奴を追いこして、足を振りあげて――奴を上空に蹴り飛ばす。

 

 奴の体は激しく回転。

 俺は大地を蹴り、奴を追い掛けた。

 俺はあっという間に奴に追いつき、奴の体にもう一発放ち――空を切る。

 

「――!」

 

 残像だ。

 そう認識する前に――横腹に強い衝撃を感じた。

 

 バキバキと骨が折れる痛みが走る。

 そうして、俺はそのまま横へと吹き飛ぶ。

 一瞬見えたジュダスは足を振っていた。

 が、すぐに奴の姿は消えて――足を掴まれる。

 

「吹っ飛べッ!!!!」

「アアアァァ!!!!」

 

 奴が凄まじい勢いで回転。

 脳みそをぶちまけそうになりながら。

 俺は抵抗も出来ずに遥か上空へと投げ飛ばされた。

 

 何とか空中で体勢を整えて――腹に奴の拳が刺さる。

 

「がはぁ!?」

「飛べッ!!!!」

 

 胃の中のものをぶちまける。

 そうして、空を超えて宇宙へと飛ぶ。

 奴は全身にケガレと魔力を纏わせていた。

 奴が両手を引き絞り――放つ。

 

 連続の拳打。

 音速を超え、光速で。

 一撃一撃が星を砕くほどの威力を持っていた。

 俺は全身を激しく叩かれて――カッと目を見開く。

 

「舐めるなァァ!!!!」

「うぉ!?」

 

 奴の拳打を魔力の解放のみで弾いた。

 奴の体はがら空きで俺は一瞬で奴との間合いを詰める。

 奴は咄嗟に足で蹴りつけるが――俺は消える。

 

 残像だ。

 俺は奴の背後に回り――拳を放つ。

 

「ぐああぁぁ!!?」

「倍返しだッ!!!!!」

 

 打ち付けた拳から骨を砕く感触がした。

 奴は血反吐を吐きながら、宇宙の彼方まで吹き飛ぶ。

 俺は更に力のギアを上げて行く。

 

 体が熱い。

 灼熱のようであり――が、気持ち良い!!

 

 俺は笑う。

 血を口から垂らしながら笑った。

 ジュダスは吹き飛ばされながらも体勢を戻し。

 そのまま俺目掛けて突っ込んできた。

 奴が拳を固めて放ってくる。

 俺はそれを片手で受け止めて、余った手で奴を殴りつけ――奴も受け止めた。

 

 互いに頭を後ろへと引き――打ち付ける。

 

 力が周囲に広がり。

 その衝撃だけで世界に漂っていた小惑星が動いていく。

 俺たちの魔力は稲妻となり、宇宙に轟音を響かせた。

 

 互いに目を見る――あぁそうか。

 

 ジュダスは笑っていた。

 俺と同じように血を垂らしながら笑っている。

 同じだ。こいつも俺と同じで――楽しんでいる。

 

 今、本物の世界では。

 魔王が完全復活を果たそうとしている。

 こんな所で時間をかけている場合ではない。

 すぐに抜け出し、魔王を仕留めに行かなければならない。

 それなのに、俺は此処にもっといたいと思っている。

 

 ジュダスだ。

 こいつの純粋な闘争心が俺の心に――火をつけやがる。

 

 悪魔の癖に、眼が輝いている。

 真っすぐに俺を見つめて――

 

「だったらァ!!!! 最後までッ!!!!」

「あぁ!!! やろうぜッ!!!!!」

 

 俺たちは互いに弾き飛ばされる。

 そうして、魔力を全力で解放しながら宇宙を駆ける。

 

 ジュダスは星を貫通し。

 その残骸を俺に向けて散弾のように放つ。

 巨大な岩の塊であり、俺はそれらを拳の乱打によって撃ち砕く。

 

 ジュダスを探し――奴が残骸の一つから飛び出す。

 

「此処だァァ!!!」

「うごぁ!!?」

 

 奴の拳が俺の頬を打つ。

 脳が激しく揺さぶられてそのまま彼方へ吹き飛ぶ。

 一瞬、意識が飛びそうになり――が、問題ない。

 

 そのまま空を翔ける。

 奴は俺へと追いつこうとし。

 俺はそのまま体を回転させた。

 

 魔力を流していき。

 奴の視界を光で塞ぐ。

 俺はそのまま一瞬で加速。

 奴の視界から完全に消えた。

 そうして、星の一つへと落下する。

 

 全身が摩擦によって熱を持ち。

 再生させた服が黒く焼けて行く。

 大気圏を突破し、そのまま海のような場所へと入った。

 

 暗く深い水の星。

 そこにも生命は存在しない。

 俺はゆっくりと深海へと沈んでいく。

 

「……」

 

 力を溜める。

 溢れ出る力を中へと押し込めて行く。

 大きな壺の中へと押し込み蓋をするようなもので。

 力が流れ出たくてガタガタと震えて……まだだ。

 

 目を閉じる。

 そうして、遠く離れたジュダスの気配を探る。

 奴は俺を探していた。

 周囲に視線を向けて、怒りのままに周囲の星を破壊していた。

 俺はそんな奴の位置を正確に把握。

 遂に海の底へとたどり着く。

 

 俺はゆっくりと足を曲げた。

 体に溜めた力は壺に罅を入れていた。

 限界であり、これ以上は無理であり――なら、解放だ。

 

「……ッ!!」

 

 俺はカッと目を見開く。

 そうして、力を全て解放し――星を砕く。

 

 上へと駆けあがる為の力。

 それだけで星には巨大な風穴が開いた。

 星一つが砕け散るのを感じながら。

 俺は一瞬でジュダスへと迫り――奴に拳を放つ。

 

 が、奴は俺の攻撃を察知して――両腕でガードする。

 

 奴の体が勢いよく飛ぶ。

 俺はそんな奴に拳を打ち続けた。

 奴の体は光の速度を超えて。

 星々を破壊していきながらも止まる事はない。

 

 俺は口から血を流しながらも歯を食いしばり――叫ぶ。

 

「オオオォォォォォ!!!!!!」

「ガアアァァァァ!!!!!!」

 

 ジュダスも叫ぶ。

 奴の腕からはおびただし量の出血が起こり。

 奴はそれでもガードを続けて――俺の攻撃を弾く。

 

「――な!?」

「まだまだァァ!!!!」

 

 奴の姿が変化する。

 悪魔本来の姿――いや、違う。

 

 人間体のまま、奴の体が変化していく。

 髪が長くなっていき、ボロボロの服から見える肌の色は赤黒くなり。

 その表面には漆黒の魔力が文様のように流れて――奴が黄金の瞳を開く。

 

 進化した。

 この短時間の内に――俺を超えようとッ!!!

 

 奴は叫ぶ。

 その声だけで周囲の惑星は震えあがる。

 俺は両腕でガードしながらも、衝撃で後方へと吹き飛ぶ。

 奴はそんな俺を追い掛けて来る。

 すぐそこで拳を構える奴に対して、俺は蹴りを放ち――空を切る。

 

 次の瞬間、背中に衝撃が走る。

 鋭い痛みが走り、上へと吹き飛んだ。

 体勢を立て直そうとし――頭が強く揺れた。

 

 殴られた。

 それも一瞬であり、俺の体は横へと飛んで――連続して打撃が放たれる。

 

「がぁぁ!!?」

「――――ッ!!!!!!」

 

 奴の叫び声だけが聞こえる中。

 俺は抵抗も出来ないままに殴られ続けた。

 脳が揺れ続けて吐き気を超えて気持ちよくなっていく。

 ドンドンと意識が遠のいていき、眼が閉じかけられて――良いじゃねぇかッ!!!!!」

 

 

「最高だッ!!!!! ジュダスッ!!!!!!」

 

 

 俺は叫び――己の力を極限まで高めた。

 

 純粋な闘争。

 肉体のみの戦い。

 生命力が大きく削られて。

 力も大幅に減退している中で――覚醒した。

 

 内なる力があふれ出る。

 ボロボロの状態の俺の心臓が凄まじい速度で鼓動する。

 全身が激しい熱を持ち、眼は輝いて――俺は翔けた。

 

 互いに光を超えていた。

 そんな中で見える景色は――無。

 

 光も何も見えない。

 無音の空間だ。

 そんな中で確かに存在するのは――俺とお前だけだ。

 

「「――!!!」」

 

 俺たちは互いを見つめる。

 そうして、拳を構えて――激突。

 

 互いの進化した肉体によって行われる――殺し合い。

 

 世界も、誇りも何も無い。

 ただの喧嘩であり、ただの殺し合いであり――俺たちだけの時間だ。

 

 俺たちは更に速度を高める。

 世界が、宇宙が。

 俺たちを起点として変わっていく。

 無音であった空間には光の線が走っていく。

 それらをなぞる様に翔けながら、俺たちは拳と足を動かし。

 ただ目の前を敵を殺す為だけに――生きる。

 

 最高だ。最高に――熱いじゃねぇか。

 

 俺は血に塗れながら笑う。

 一瞬見えるジュダスの顔も笑っていた。

 やっぱり、同じだ。

 お前と俺は、同じで。

 もし、お前が悪魔じゃなかったのなら……いや、良い。

 

 そんな可能性なんてどうでもいい。

 今はただ、お前という存在に出会えた事を喜ぼう。

 全力でやり合える数少ない好敵手。

 そんな存在の誘いを受けて行われる闘争に――全力で臨みたい。

 

 俺は更にギアを上げる。

 奴も同じようにギアを上げた。

 互いに光の線を越えて――翔ける。

 

 存在が、肉体が――形を変えていく。

 

 手足が消えてなくなり、光そのものとなる。

 俺は黄金で、奴は赤黒く発光し。

 俺たちは互いにぶつかりりながら、世界の果てを目指す。

 

 何処までも行ける――

 

 

 何処までも行こうぜ――――

 

 

 

 俺とお前で――――――終点へッ!!!

 

 

 

 

「「――――ッ!!!!!!」」

 

 

 

 

 

 最早、声とも呼べない叫び。

 それに共鳴するように。

 光が更に強く発光する。

 俺たちは白い輝きに包まれながら、限界を超えて更に翔けた。

 

 無数の打撃。

 手足の感覚が無くとも。

 ぶつかり合った瞬間に攻撃を放つ。

 本能であり――魂がそうさせる。

 

 互いに回転し。

 俺たちは白い輝きの先へと到達し――地面を滑っていく。

 

「はぁはぁはぁはぁはぁはぁ……どう、やら……此処が……そう、らしい、な?」

「はぁはぁはぁはぁはぁはぁ……く、はは……みてぇ、だな……えぇ?」

 

 俺たちは気づけば元の姿に戻っていた。

 ジュダスは通常の人間体で。

 俺もランベルト・ヘルダーの姿のままで。

 唯一、互いの肉体からはおびただしいほどの出血があり。

 既に意識は朦朧とし、限界が近いと分かる。

 

 周囲を見れば、白い花が咲き誇り。

 空の色も白で、全てが白に染まっていた。

 清らかな空間ではない。

 ケガレに満ちている訳でもない。

 

 無の極致であり、此処が世界の境界だ。

 そう、互いに認識してたらりと汗を流す。

 

 

 魔王との戦いがあったから――違う。

 

 連戦の状態だからこそ此処まで苦戦した――断じて、違う。

 

 

 ジュダスの野郎は、戦いが始まる前に――俺の傷を癒し、体力も回復させていた。

 

 

 それが俺を閉じ込めたものの力かは分からない。

 が、確実に言える事は。

 奴は全力での俺と戦いに臨み。

 此処まで俺の体力を削って来たという事だ……流石だよ。

 

 俺は無言で拳を構える。

 ジュダスも同じように拳を構えた。

 互いに、もうほとんど力は残っていない。

 次の一発で終いであり……なら、後悔したくねぇな。

 

 俺は笑う。

 ジュダスも笑って――互いに走る。

 

 

 

「「――――ッ!!!!」」

 

 

 

 互いに血をまき散らしながら叫ぶ。

 拳を固めて、ありったけの魔力を纏わせて。

 そのまま互いの魔力の光が発せられる拳を突き出して――突風が吹く。

 

 凄まじい衝撃波が。

 周囲にあった花を散らしていった。

 白い花弁が宙を舞い。

 互いの血がべったりと地面についていて……俺は片腕を失っていた。

 

 くるくると俺の腕が回転し。

 ぼとりと地面に落ちる。

 切断面からはぼとぼとと血が流れていた……スゲェな。

 

 俺は笑う。

 笑って、同じように笑いながら――血を流すジュダスを見つめる。

 

 その胸には俺の腕が刺さっている。

 全力での一撃が奴の防御を突破し。

 その心臓を貫いた。

 奴は口からをだらだらと血を流して――俺に覆いかぶさってきた。

 

 俺は抵抗する事無く。

 奴を――瞬間、肩に痛みが走る。

 

「うぐぁ!? ジュダ、ス……て、めぇ!!」

 

 奴は俺の肩に噛みついていた。

 ぶちぶちと肉を食いちぎり。

 俺はそんな奴の胸から腕を抜き、奴の体を蹴り飛ばす。

 奴は後ろへと転がり、俺は地面に手をつきながら奴を睨む。

 すると、奴はふらふらと起き上がり。

 血を吐きながらも笑った。

 

「ちげぇ、だろ……お前は、俺に……そんな目……向けて、良い、筈が……ねぇッ!!」

「……!!!」

 

 奴は震えながら、両手を広げる。

 既に心臓は破壊し、再生も出来なくなっている。

 俺を喰らっても、奴の失った心臓にはならない。

 

 目からは血が流れ落ち。

 口からも血を吐いていて。

 手は完全に上がらず、足は震えていた。

 満身創痍、瀕死の状態で――が、奴は敵として俺の前に立つ。

 

 

 奴は声を上げながら――笑った。

 

 

 

「俺を、見ろッ!!! 俺はお前の――敵だッ!!!!」

「……そうだな。お前は敵で――俺が殺すべき悪魔だ」

 

 

 

 奴は俺の言葉を受けて目を細めて笑う。

 そうして、奴は足を動かしながら走って来る。

 

 いや、走っていない。

 その動きはあまりにも遅い。

 足は震えて、手は上がっていなかった。

 ただ口を大きく開けているだけで――“畏敬の念”。

 

 

 俺は敵であるこの悪魔を――誇りに感じた。

 

 

 最後まで悪魔として奴は全力で。

 勝てないと分かっていながらも向かってくる。

 そんな存在に対する惜しみ無き賞賛。

 俺は敵であるこの悪魔に魅せられていた。

 

 故にこそ、俺は拳を固める。

 渡してやるよ――引導を。

 

 

「ヘル、ダァァァ――ッ!!!」

「ジュダスッ!!!!」

 

 

 俺は走る。

 スローに感じる世界で。

 白い花弁をまき散らしながら。

 俺たちは互いに走る。

 

 走って、走って、走って――俺の拳が奴の顔に当たる。

 

 俺は涙を流す。

 歯を食いしばりながら。

 魔力も無い、ただのパンチを全力で放つ。

 奴はぐちゃぐちゃの顔で笑いながら――吹き飛ぶ。

 

 血が、眼球が、脳漿が――飛び散る。

 

 奴はそのまま地面に倒れ伏し――停止した。

 

「はぁはぁはぁはぁはぁ……ジュダス。お前は、俺にとって――“最悪の敵”、だったぜ」

「……」

 

 俺は血を唾と共に吐き捨てる。

 そうして、片膝をつく……限界だ。

 

 もう動けねぇ。

 魔王との決戦が控えているのに。

 これでは真面に戦えない。

 俺はふらふらとする意識の中で――

 

『主様。私に任せてください』

「……バトラーか? 何を……いや、任せる。頼んだ、ぞ……」

 

 俺は前に倒れる。

 そうして、ゆっくりと意識を沈めて行く。

 そんな中で、体の内から温まっていくのを感じる。

 バトラーが俺の体の中で何かをしていて……あぁ、助かる。

 

 世界がゆっくりと崩壊していく。

 恐らく、ジュダスが死んだ事で。

 この世界の縛りが解けたのかもしれない。

 奴が死んで俺も死ぬ可能性もあるが……そんな事はあり得ねぇか。

 

 真剣勝負で、最期まで敵として立ちはだかった男が。

 そんな悪趣味な真似をするなんて想像できない。

 残虐で非道で最も恐ろしい悪魔は……誰よりも戦いにおいては正直だった。

 

「本当に…………馬鹿、だな…………は、はは」

 

 俺はジュダスではなく。

 アイツを信じてしまっている俺に、笑って――――…………

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