【本編完結済】女先生に愛を伝えて結婚するだけの話 作:秋月 ヒカリ
このIFルートは、先生に一目惚れしなかった世界線となります。
【ミカ】俺のお姫様、私の王子様
「んふふ~♪」
「ミカ?どうしたのさ、さっきから?」
やっほー!私、聖園ミカ!突然の自己紹介だけど、トリニティを無事卒業し、資格を取って今年から新米先生としてシャーレで働いています!
今はスミレ先生と二人で、オフィスでデスク業務をしてるんだけど、ついつい左手の薬指を見てはふにゃっている。
あ!ちなみにあと二人、同僚の新米先生がいるよ☆
「いや~今私って、世界で一番の幸せ者だな~って思ってさ~♪」
「おう、これみよがしに指輪を見せつけるじゃん。未だに独身の私に喧嘩売ってんのか?」
「いやいや!そんな意図は無いよ!ただ、先生にも幸せのお裾分けをしなきゃな~って♪」
「なんだぁ…?オメェ……」
「帰ったぞー……って、何この空気?」
「タクミ~!ミカが私を苛めるよ~…!」
「あーっ!!スミレ先生!なに私のタっくんに抱き付いてるのさっ!?はーなーれーてー…!!」
「すまない、出先でトラブルに巻き込まれて遅く……何だこれは?」
「俺が聞きたい」
「はぁ……スミレ先生にミカ、何があったかは知らないが、まだ就業時間だ。そういった事は、就業後か休憩時間に頼む……」
サオリが頭を押さえながら二人に促し、何とか場を収める。
サオリ先生、マジ素敵…!俺は何やってんだって?…ははっ!知ってるか?女の争いに男が口を挟むと、碌な事にならないんだぜ?(全敗)
「取り敢えず場も収まった事だし、残りの業務を終わらせよう。スミレ先生、ミカ、どこまで進んでる?」
「えっとね…私の方はあとこれだけ残ってるよ」
「私はこのくらいだね」
「俺とサオリは今日は外回りだけで、デスク仕事は無いから手分けして終わらせるか。俺はミカに付くから、サオリはスミレ先生を頼めるか?」
「任せてくれ」
そうして仕事を始めるためにミカの隣に座ると、ミカが身体を寄せてくっついてくる。
「ミカ?今は仕事に集中……」
「分かってるよ…だけど、さっきスミレ先生に抱き付かれて先生の匂いが付いちゃってるから、私で上書きしてるのっ!」
「……まったく、困ったお姫様だよ。仕事の手は止めるなよ?」
「は~い!私の王子様っ☆」
お互いの温もりを心地好く感じながら、業務をこなしていく。
その日の作業スピードは、過去一早かったと記しておく。
~回想~
「はぁ~…。私って、こんなにもチョロかったんだ…。しかも、それを悪くないって思っちゃってるし……あ~ん!もうっ!全部、タクミくんのせいなんだからっ!」
シャーレでの出会いから数週間。私はずっとこんな感じだった。
「……ふむ。相談にのるから、悩みを聞かせてほしいとは言いましたが、惚気を聞かせろとは言っていませんよ?ミカさん」
「まったくだよ。苛めにでもあっているのかと、不安になって話を聞けばこれとは…。時間の無駄だったね」
「二人とも恋愛経験無いもんね☆花の女子高生が、恋の一つもした事ないなんて……咲く前に枯れてるじゃんね☆」
「「上等だ、表に出ろ」」
「あはは☆キャラがブレてるじゃんね☆」
すったもんだあり、元の席に着いてティーカップを手に取り、紅茶を優雅に飲むミカ。……残りの二人はお察しして下さい。
「くっ…!やはり、トリニティピンクゴリラの名は伊達ではありませんね…。まるで歯が立ちません…!」
「ふふふ…。私は元々貧弱だからね…。か弱い系セクシーフォックスですまない……」
「う~ん、二人とも……折るね☆」
「「あ」」
この後は察して下さい…!!
「まったくっ!ナギちゃんもセイアちゃんも、失礼過ぎるよ!」
さっきまで親友だったものを、辺り一面に転がした後ミカは気分転換にトリニティ内を散歩していた。
あ、二人とも無事ですよ?ホントダヨ?
「まあ、煽り耐性が低い私にも問題があるかもだけどさ~……」
「あら?なぜ、魔女が外を出歩いているんです?」
「っ!!あ、あなた達は…!」
気晴らしに散歩していただけなのに、どうやら今から私は更に、憂鬱な気分にならなくてはいけないらしい。
「えっと…どうしたのかな?急ぎの用事じゃなかったら、そこ、通してほしいかなって……」
「はい?魔女が何を生意気な口をきいているんです?」
「そうよ!大体、魔女が何で外を出歩いてるわけ?そんなことされたら、私達が安心して外を歩けないじゃない!」
「魔女が呑気に出歩くなんて…。これは一度、その身体に分からせるしかないわね?」
ミカを魔女と蔑むトリニティの生徒が、一斉に銃を向ける。
「お前らッ!!何やってんだッ!!」
「え…?た、タクミくんっ?!どうしてトリニティに……」
「先生の用事に付いてきたんだよ!んで、暇だから散策してたら聖園さんがこんな事になってて、気がついたらこうしてました!」
タクミが説明したように、先生の用事にトリニティまで偶々来ていたら、知り合いの女の子が銃を向けられているところに出くわしたのだ。
タクミは、それを放っておける様な人間ではなかった。
「誰だか知りませんが、退いてくれません?見たところ、ヘイローも有りませんし、コレで射たれたら……死にますよ?」
「あ?やれるもんならヤってみろよ。俺は聖園さんの前から絶対に退かねえ」
「はあ?アンタ分かってんの?ソイツはトリニティを大混乱に巻き込んだ、魔女なんだよ!そんな奴が外にいたら、私達が安心できないじゃん!」
「そうよ!だから私達がその魔女を、魔女の住みかに帰してやろうって言ってるんじゃない!」
タクミはミカを視る。ミカはタクミの視線に顔を背け、小さく震えている。
俺にシャーレで優しくしてくれた、友達が怯えて震えている。その事実に怒りが沸いた。
「……お前らさ、その眼って節穴なの?」
「は?何言って……」
「ここに居るのは、魔女なんかじゃない!」
「アンタに何がわか……」
「短い間しか交流はないけど、俺は確りと聖園さんの人となりを視てきた!だから言う!この人は魔女じゃない!」
「……あなた、いい加減ウザいですよ。もういいです、死なない程度に痛めつけてから、そこの魔女を躾てあげましょう」
「ヤってみろよッ!けど、覚悟しろよ?……俺のお姫様に手ぇ出したら、死ぬ程後悔させてやるからなッ!!」
「タクミくん……」
「よく言ったね、タクミくん。けど、無茶をするのは減点です」
「ッ!?……シャーレの先生?!」
「先生!」
「正実のみんな、あとは宜しくね?」
「承ったっすよ、先生」
先生と正義実現委員会が来てからは、あっという間だった。
何で、タイミングよく先生達が現れたかって?そりゃ、スマホを通話状態で先生に繋げて、ずっと状況を聴かせてたからだけど?
いや偶々先生と通話中に、この状況にかち合わせて良かったぜ。じゃなきゃ死んでたって…。
「タクミくん……」
「あ!聖園さん!大丈夫?怪我とかない?何もされてない?」
「うん、大丈夫だよ。そうなる前に、王子様が助けに来てくれたから♪」
「王子様?」
「だって、私はタクミくんのお姫様なんでしょ?なら、お姫様のピンチに颯爽と現れたタクミくんは、私の王子様じゃんね☆」
「…俺、そんな恥ずかしい事を言ってました…?あのぉ…忘れてもらう事は……」
「無理かな♪」
「ですよね~……」
この日の出来事を切っ掛けに、私の心は決まりタクミくんに猛アタック。
周りになんと言われようと、私はタクミくんへの愛を伝え続けた。そして……。
~現在~
「ねえ、タっくん?」
「ん?どうした、ミカ?」
仕事を終らせて、家に帰ってきてソファーに並んで寛いでいるところに声をかける。
「これからも、私だけの王子様でいてね?大好き……」
「仰せのままに、俺のお姫様。俺も大好きだよ……」
王子様とお姫様は幸せなキスをして、その後も末永く愛しあっていましたとさ…。
~おしまい~
短編の短編だから、無理矢理なところもあったと思いますが、IFミカルートはこんな感じです。
だだ甘展開を書くのは作者の脳に効く…!メインも書かなきゃ…!