2回目の引き出しネタを終えた、絶対に笑ってはいけないアビドス高校24時。
そろそろお腹が空いてくる時間…
そう、食事の時間である。
ブーッ!ブーッ!ブーッ!
ふと、タブレットに連絡来た。
「えーと何々…そろそろお腹が空きませんか?現在アビドス高校の校庭に、食事が取れる食堂が営業中です」
…
「食堂…ですか?」
最早この世の何もかも信じられない、という表情のアヤネ。
一体誰がこんな状態になるまで…私かぁ。
「そんな顔しないでよ〜、まぁ…お昼は私が奢りましょう」
そろそろポイント、稼がないとね。
…
「…ん?どうかしたの?」
ノノミにスゴイ見られてるな…
「先生?今私達のポイントを稼がなきゃとか思ったんじゃないですか?」
「え!?」
なんか見抜かれてる…何で?
「いや、言ってないです…そんなこと」
「確かに言ってませんけど、思ったことは否定しないんですねぇ…」
「いや待って欲しい、なんかそれはこじつけじゃない…?」
ここまで色々あったけど、今日のノノミ本当に怖いんだよなぁ…
「やめましょう、ノノミ先輩…」
「お腹いっぱいなれば、少しは気も紛れますから…」
ノノミを何とか抑えようと、クタクタながらも止めてくれるアヤネとセリカ。
本当にありがたいなぁ…
「何ですか?ケツドラとソムリエ…」
!!!
「ハイハイハイ!その話は止めよっか!ノノミもそれ以上はいけない!」
私は素早く、両者の前に割って入った。
やべぇよやべぇよ…何かオーラ出始めた。
ドッカンバトルでも始まるのか!?
「…ホシノ先輩」
「…シロコちゃん?」
何やらホシノとシロコは、内緒話を始めた。
「う〜ん、分かったよ」
「お願いします」
内緒話が終わると、ホシノはピリピリしたノノミの横を素通りし…
「…ホシノ?」
…何故か私の後ろにホシノが移動した。
そして…
「先生…?」
「はい、先生です」
「…だーれだ?」
…両手で私の目が隠された。
…???
(なんだろ?引っ掛け問題か…?)
そんなことを思ってると…
「ん、ノノミ落ち着いて…?」
「シロコちゃ…ひゃあああああ!?」
!?
「何だぁ!?どうしたぁ!?」
ノノミの悲鳴が聞こえたが、私はホシノに目隠しされてて状況は分からない。
「ホシノ!?何が起こってるの!?」
「正解〜バレちゃったかぁ〜」
ホシノは私の目から手を離した。
そりゃ分かるって、正面から後ろに回り込んでだーれだ?てやったら分かるよ。
視野が広がって、目に入ったのは…
「…え?」
…顔を赤くして両腕を胸の前でクロスして座り込む、ノノミだった。
「何でギュってしたのっ!?」
ノノミはシロコを睨みながら…
「…ん?」
「何でギュってしたのぉっ!?」
…怒り心頭な様子だった。
アヤネとセリカも溜飲が下がってるな。
私が目隠しをしてる間に何が…?
…閃いた!
「あーなるほど、完全に理解した!」
我ながら冴えてるかもしれない!
「いいかい?シロコ?」
「…先生?」
ここは大人として、最善のアドバイスをしなくてはならない。
「君の選択は正しい、でもいきなりやったらそりゃ驚くさ…私も急にやられたらノノミみたいに腰抜かすかもしれない」
「…ん?」
「ノノミも大丈夫…?」
「…先生?」
座り込むノノミに、手を差し伸べて立ち上がらせた。
「シロコはまだ慣れてないみたいだから、そんなに驚かないで…でもいつかシロコを分かってあげて」
「…は?」
私はルンルン気分で教室を出た。
「ハグは愛を込めてやらなきゃだよねぇ〜!さぁ!食堂でそのことを詳しく語り合おうじゃないか〜!」
何か久しぶりに、先生らしいことしてる気がする。
…
「フフッ…(笑)」
デデーン!!
全員アウト!!
「…あれ?」
今の何処かに笑う要素あったかな…?と疑問を浮かべていたら、ケツバンアーミーさんとすれ違った。
バン!「あ痛…」
バン!「ん"っ!」
バン!「痛っ!」
バン!「あぅっ!」
ボン!「アッツゥッ!」
お仕置きを済ませた、ケツバンアーミーさんが教室から出てきた。
ピタッ…
そして私の前で止まり…
ムギュッ!!
!?!?!?!?!?
…私の○○○○をゴッドフィンガー!?
「ひゃあああああ!?!?!?」
私は突然の出来事に腰を抜かした。
「先生!?」
悲鳴を聞いた5人は、慌てて教室から出て来た。
既にケツバンアーミーさんの姿は無かった。
「だ、大丈夫ですか!?」
アヤネに軽くバイタルチェックされた。
「…いやうん、大丈夫だよ」
シロコは私の匂いをクンクン嗅いだ。
「ん?先生?ケツバンアーミーさんに何かされたの…?」
え?匂いでそこまで分かるの…?
ここは穏便に済ませよう。
「何かね…ギュってされた!」
…?
「ギュってされたの!」
本当のことは言えないので、先程のノノミみたいな感じで誤魔化した…
私達は食堂がある、校庭を目指して移動を始めたのだった。
校庭に出た私とアビドス高校の5人。
「先生〜おじさん達にもハグのやり方、教えて欲しいなぁ〜?」
「ん、皆でハグすれば怖くない」
移動中も厳しい追及は続いていた。
「また今度ね…お、食堂ってあれかな?」
追及をはぐらかす様に、私は見えて来た光景に反応した。
「あれは…屋台ですか?」
「屋台…なのかなぁ?」
屋台の看板をよく見ると…
「えー…関柴ラーメン?」
「…は?」
アビドスポイント
柴関ラーメンではなく、関柴ラーメン?
「何々?系列店なのかな…?」
「系列店なんて聞いたこと無いけど…」
セリカが言うなら間違えないだろう。
ということは、偽物とかパクリとかなのか…?
「あっちのテント?には誰がいるっぽいし、声かけてみようか?すみませ〜ん!お店やってますか〜?」
…
すると仕込み用のテントから、ロボットの男性が出て来た。
「いらっしゃいませ〜、あぁシャーレの先生ですね?」
あれ?このロボット、何処かで…?
「こんにちは、お店やってますか?」
「丁度開店の時間ですから店員に案内させますね、お〜い!お客様ですよ〜!」
そうロボット店長が言うと、テントからまた1人ロボット店員が出て来た。
!!!
「…は?」
この”は?”というセリフ、他でも無い私の口から出た言葉だった。
「ヘイッ!いらっしゃ〜い!6名様ですね?お席へご案内しますよ!」
…
そう言われたが、固まってしまって動けない。
最早食事どころでは無くなってしまったのだ。
「…ちょっといい?」
緊急事態だったので、ケツバンアーミーさんに例の物を持って来てもらった。
スッ…
例の物を受け取って、ケツバンアーミーさんは去って行った。
「おや?どうかしましたか?」
私は大きく振り被って…
「何やってんだぁ!?お前っ!?」
スパーン!!
「あいったぁ〜!」
…力の限り振り抜いた。
例の物、それはキヴォトス人にもよく効くハリセン。
通称、只者ではないハリセン。
アビドスポイント
関柴ラーメン看板店員、元カイザーPMC理事。
「シャーレの先生、貴様いきなり何をする!?」
「うるせぇ!アンタここで何してるの?」
「…バイトだよバイト、この屋台でアルバイトをしてる」
恐らくそういう設定で、この企画に参加したんだろうな…
「あのさぁ、ここまで見てて分かってると思うけど…アンタ笑いの刺客なんだよな?」
「…無論だ」
「なら生徒達を見てもらっていいかな?笑うどころか、食事も取れなくなったんだけど?」
アビドス高校の生徒達は、これも他校の攻撃かと思案を巡らせて第3次世界大戦でも始めそうな目つきになっていた。
マジでこの人、誰が採用したの…?
「笑いの刺客として採用されたからには、最善を尽くす…そのつもりだ」
「…本当にそう思ってる?」
私は只者ではないハリセンで、元カイザーPMC理事の顎をペチペチ叩いた。
「いった!?おま、やめろ!?何なんだこのハリセンは!?」
「あとさぁ、スタッフから苦情が来てるんだけど…今日朝6時入りで言われたよね?」
「っ…」
心当たりアリって感じか、やっぱり油断も隙もないな。
「早めの朝5時に来て、他の学園や学校に菓子折り配って営業活動してたって聞いたけど?何してんの…?」
「あれは!その…大人としてのマナーだ」
何が大人としてのマナーだよ…新しい営業先でも探してたんだろ?
しぶとい野郎だな…
「話は分かりました、じゃもう帰っていいよ〜お疲れ様〜」
「は?おい待て!まだアウト1つも取れてないのに帰れるか!」
「取れる訳ないだろ!?お互いの立場を考えろよ!?」
多額の借金に苦しんだアビドス高校と、その借金を取り立てる側のカイザーコーポレーション。
天地がひっくり返っても、笑い合える仲にはなれないだろ…
…
「どうしても帰らない…?」
「帰れる訳が無いだろう!アウト0回では、私への給金が出ないんだ!」
給金が出ない?知らんがな。
「どうしても帰らないのであれば…」
私は携帯電話を取り出した。
「…少し痛い目にあってもらうよ?」
「…は?」
この下りあれか、つのドリルのか。
番号を入力し電話をかけた。
「あ〜もしもし?私です、シャーレの先生です!あの〜粗大ごみが出ちゃいまして、回収お願いします!は〜い、お待ちしてま〜す」
私は電話を切った。
…
「おい…粗大ごみとは、私のことか?」
「…看板店員さんねぇ、チャンスを上げます」
「…何?」
「私が手配した業者を退けたら、退場処分を取り消すね」
…
「…フン、いいだろう」
哀れな粗大ごみだ、サッサと逃げればいいものを!
ここに残った事を、後悔させてやる!
…えっほ!えっほ!えっほ!えっほ!
あ、来た来た。
私が手配した業者は、アビドス高校の校門から校庭に入って来た。
「お待たせしましたっす先生!時間通りっすねぇ〜!」
「ハイッ!先輩っ!」
「あ〜待ってました、ご苦労様〜!」
現れたのは運送業者、作業服姿の2人組だった。
アビドスポイント
業者の名は誠実運送(イチカ&ツルギ)
「粗大ごみはこれで〜す」
「貴様!扱いが雑過ぎるだろ!?」
「よろしくお願いしま〜す」
私は左手の親指で自分の首を切るモーションを取り、更に親指を下にして粗大ごみに対し低評価を示した。
「任せて下さいっす!暴れる粗大ごみの鎮圧も業務の内っすから!」
それを見た先輩は、右手の親指を立てた。
「ぐっ…かかって来い!子供に負かされる程!腑抜けてないわぁ!」
哀れな粗大ごみはファイティングポーズを構えた、さぁ!戦いだ!
…
「…と言いたい所っすが」
「…先輩さん?」
「誠実運送をご贔屓にしてるお客様のお陰で、何と新人が2人も入ったっすよ!」
「え?新人?」
確か以前は先輩と後輩の、2人だけだったような…?
「今日の作業は、その新人に任せることにしたっす!今決めたっす!」
今決めたの?急な話だね…
「早速新人を呼ぶっす!後輩!」
「ハイッ!先輩っ!」
相変わらず2年生が先輩で、3年生が後輩なのか…なんで?
「お〜い!こっち来てくれ〜!」
後輩が近くにいるであろう、新人達を呼んだ。
…えっほ!えっほ!えっほ!えっほ!
多分あのミームとは関係ないな。
ところで、新人って誰だ…?
「お〜い!こっちこっち〜!」
先輩が声をかけた方向から、更に作業服姿の2人組が現れた。
アビドスポイント
誠実運送の新人(ハスミ&マシロ)
「新人さんって君達かぁ…今日はよろしくね?」
「よろしくお願いします!」
「お…お願いします!」
「今回はハーちゃんに任せるっす!マーシーは私達と見学っすよ!」
「…ハーちゃん?マーシー?」
まー本名言うよりかはいいのか…?
「きひ…(笑)」
後輩は笑い堪えてる、何か1番いい空気吸ってそうだな。
尚、アビドス高校の生徒達だけどヤバい。
いつの間にか、適当な席に座って寛いでます。
「ほ〜らシロコちゃん、1番良いところが焼けたよ〜」
「ん、おいちぃ」
何処から用意したか分からない、七輪でイカを炙って食べてるし…
ホシノ、心までおじさんにならないで…
「あ、あの〜…」
「何がハグだよ?コマすぞ?おぉん?」
「…ごめんなさいでした」
ノノミも含め、マジでグレる5秒前だ。
もう手遅れかもしれんな…
「お喋りは済んだかね?」
身に付けていたエプロンを投げ捨てる、粗大ごみこと元カイザーPMC理事。
「…ハーちゃんとか言ったか?手加減はせんぞ?」
ハーちゃんは拳をゴキゴキ鳴らしたり、肩を回したりしていた。
「…粗大ごみさん、貴方の実力はどの程度ですか?」
「柔道三段、空手二段、ムエタイ、少林寺、サンボ、骨法、ブラジリアン柔術、カポエラも少々、といったところだ」
何処かで聞いたことがあるような経歴…絶対ウソだと思う。
「…成る程、精々怖がらせてあげます」
…
激しい戦いが今にも始まろうとしている、その時だった。
「合意と見てよろしいですね!!!」
パカッ!!
!?
突如目が覚める様な大きな声が、屋台のゴミ箱から聞こえて飛び出て来た。
ウソでしょ…ずっとそこにいたの!?
アビドスポイント
ゴミ箱の中から現れた、レフェリーのレイサ。
「私!!!今回のレフェリーを務めさせていただきます!!!ミス・レイサです!!!これより!!!キヴォトスファイトを開始いたします!!!ルールは簡単!!!先に相手の機能を停止させた方が勝ちです!!!双方とも準備はよろしいでしょうか!!!」
「やかましい!サッサと始めろ!」
「誠実運送、ハーちゃん参ります」
「それではキヴォトスファイト!!!」
元カイザーPMC理事
VS
誠実運送ハーちゃん
「レディ〜!!!ゴ〜!!!」
「さぁ!かかって来い!お前の様な小娘…いや、縦にも横にも太い娘に」
「…は?」
!?
先ずは元カイザーPMC理事はヒールらしく口撃を始めたが、アカンこれは…ハーちゃんから絶望のオーラが出てる。
「今何と…?何と言った…?」
「フンッ!お前の様な縦にも横にも太いデカ女に」
「うわあああああ!!!」
目にも止まらない速さで、ハーちゃんは打って出た!
「な」
予想外のスピードに、元カイザーPMC理事はガードで守りを固める。
ブッピガーン!!
「ぐわあああああ!?」
元カイザーPMC理事のガードを打ち砕く、アッパーカットが穿った!
!?
「元カイザーPMC理事が…」
「…飛んだ!」
体格差を無視した一撃が、勝負を決めた。
地面に落ちて来た元カイザーPMC理事、レフェリーのレイサが状態を確認した。
「…1!…2!!…3!!!ノックアウト〜!!!」
勝負は余りにも早い幕切れとなった。
「勝者!!!誠実運送のハーちゃん!!!」
レフェリーのレイサは、誠実運送のハーちゃんの右腕を掲げた。
「先生!」
「…え?あ〜新人のマーシーさん?」
「今の戦いの解説、お願いします!」
「あの…解説いる?」
「うっす!」
言う程解説がいるかぁ?
「ん〜そうですね…この勝負を左右した最大のポイントは、元カイザーPMC理事の口撃でしょうね」
「口撃っすか?」
「そうですね、先ず元カイザーPMC理事なんですけど、一部の男性が女性に対して思い込んでいる禁忌に触れたことでしょう」
「そ…その…禁忌とは?」
私は周りに聞こえない小声で3人に言った。
「…巨乳の女性をただ太ってるだけだと、認識してることです…」
「「「あ〜…」」」
私もこれ聞いた時すごく驚いた、多分乳袋の存在を知ってるかそうでないかも関係してるかもしれない。
「まぁ作業服姿というのも、その認識を加速させる要因のひとつだったと思います」
「成る程…」
「ただ元カイザーPMC理事のガードも悪く無かったですね、アッパーカットに対して普通のガードでは崩されると判断し、クロスアームブロックで守りを固めてました、私もこれしかないなと思います」
「しかし結果は…?」
「ご覧の有様ですねぇ…神秘の前では何の意味も無かったということでしょう」
「…勉強なります」
「禁忌の件はオフレコでお願い…」
「…うっす」
こうしてアビドスを脅かした、粗大ごみは暴力で鎮圧された。
「それでは!!!次回のキヴォトスファイトも!!!よろしくお願いします!!!」
レフェリーのレイサは、何処かへ去って行った。
「ありがとうございましたっす〜!今後も誠実運送をご贔屓に〜!」
先輩の挨拶を皮切りに、誠実運送が引き上げて行く。
哀れ粗大ごみは、校庭の砂まみれになっていた。
「シャーレの先生…このままでは済まさんぞ…」
「…アウト回数は0回だから」
「クソォ…」
ハーちゃんが粗大ごみを引きずり、誠実運送は去って行った。
「さぁ、悪は滅びたから食堂でご飯食べようか」
「何頼んでもいいんですか〜?」
「いや、それはちょっと…」
「おじさんお腹ペコペコだよ〜」
何か…人が変わりすぎて怖いな、まぁ良いことなんだけど。
粗大ごみのせいで忘れてたけど、大事な事を思い出した。
「あの〜店長さん」
「ご注文ですね?」
「何処かで会ったこと、ありましたっけ?」
「…は?」
…?
「…え?覚えて無いんですか!?」
「いえ、何処かで会った気がするんですが…思い出せません」
「私ですよ!デカルトですよ!」
アビドスポイント
ロボット店長の正体はデカルト。
「え…ちょ、本当に覚えてませんか!?」
「あ〜!RABBIT小隊を誘き出すのに、私を人質にした武装ホームレスの方?」
…
「今おじさん達、すっごくイライラしてるんだ?コイツ捕まえた方がいい?」
「え!?いや!?ちょ!?」
「ん、もしもしヴァルキューレ?」
「…おうおうおうおう!!」
「そもそもこの屋台どうしたの?まさか違法な手段で柴大将から奪ったの?」
「違います!名前はパクっただけです!」
「余計ダメじゃないですか…」
「もう面倒くさいから、屋台ごとミンチにしますか?」
「いやノノミ、それは危ないからやめよう」
「…おうおうおうおうって言ってんだろ!!無視してんじゃねーぞコラァ!!」
「…ん?」
怒鳴り声が聞こえた方を見ると、新たな登場人物が現れた。
アビドスポイント
突如現れた、スケバンの生徒。
「スケバン?丁度いいからおじさん達で寄って集ってボコボコに…」
「待ってホシノ、話を聞いて来るから」
洒落にならない事を言うホシノを止めて、私はスケバンの生徒に歩み寄った。
「えーと、お客さんかな?」
「おう!この屋台になぁ!スイーツラーメンって珍しいラーメンがあるらしいじゃねぇか!食わせてもらうぜ!」
「スイーツラーメン…?」
…!?
忘れていたアビドス高校の生徒達は思い出した。
そう、この場に新たな笑いの刺客が送り込まれて来たことを。
「あ〜そうなんだ?」
「そうだよ!スイーツラーメン食わせろ!」
「あの〜スケバン呼びだと混乱するから、お名前を聞かせてもらっていいですか?」
「…あぁ?」
…
「おい先生、何だよお前…」
「え?何かな?」
「お前…なに台本に無いこと聞いて来てんだよ?」
アビドスポイント
先生によるアドリブ。
「いや私は生徒の名前を覚える為に、日々努力を欠かせなくて…だからお名前を教えて下さい」
「な…」
…
「私は…私はヨッシミーだよ!」
「フフッ…(笑)」
デデーン!!
ノノミ・アウト!!
アビドスポイント
スケバンの生徒はヨッシミー(ヨシミ)
名前が思い付かず、そのまんまの可愛さにノノミが轟沈した。
バン!「痛っ!」
久しぶりのお仕置きの痛みも、そのまんまで安心のケツバンアーミーさん。
「よおよおよおよお!!」
!?
息づく間もなく、新たなスケバンが現れた。
「スイーツラーメンが食べられる屋台は、ここで合ってますか!」
アビドスポイント
✕マスクを付けた、スケバンの生徒。
「おう!お前もスイーツラーメン食いに来たのか!」
「よお!あなたヨッシミーちゃんって名前なんですね!適当な名前ですね!」
「ぐっ…」
グサリとアドリブをえぐる言葉に、狼狽えるも全員セーフ。
「えーと、2人目のスケバンさんもお名前を聞いてもいいですか?」
「フッフッフ…良くぞ聞いてくれました!私の名前は自信ありますよ!」
え、名前に自信とか何かするのか…!?
「私の名前はですね…」
スッ…
2人目のスケバンさんは、✕マスクを取った。
!?
「えぇ!?」
「私はヒゲミントです!!」
「フフッ…(笑)」
デデーン!!
全員アウト!!
✕マスクを取った素顔に、全員轟沈した。
バン!「あ痛…」
バン!「ん"っ!」
バン!「痛っ!」
バン!「あぅっ!」
ボン!「アッツゥッ!」
アビドスポイント
2人目のスケバン、チョコミント色口髭のヒゲミント(アイリ)
「…ちょっと凄いなこれ、マジで?」
花のJKが口髭とかさぁ、私が怒られるじゃん。
「おいヒゲミント…お前これ水性だよな?」
「…え?控室にあるので塗ったんだけど?」
私は気になって、ウェットティッシュでヒゲミントの口髭をゴシゴシした。
「待って!?落ちないよ!?これ油性!?」
!?
「あ!?アイリ!?何やってんの!?」
「え〜!?しばらくこのままなの〜!?ど〜しよ〜これ〜!?」
「フフッ…(笑)」
デデーン!!
全員アウト!!
アビドスポイント
まさかの油性マジック使用。
バン!「あ痛…」
バン!「ん"っ!」
バン!「痛っ!」
バン!「あぅっ!」
ボン!「アッツゥッ!」
予想外のアクシデントでも、ケツバンアーミーさんは止まらない。
「ちょっとこれはダメだ、乙女のピンチだね…1回止めよ」
私はポケットから赤い旗を取り出した。
アビドスポイント
レッドフラッグ、赤旗中断。
「ゴメ〜ン!ケツバンアーミーさ〜ん!これさぁ除光液とかで落とせる〜?」
ケツバンアーミーさんは化粧ポーチ片手に、今日もまだ誰か乙女のピンチに駆けつけるのだった。
〜数分後〜
何とかアイリのチョコミント口髭を、落とすことに成功し一安心した。
「ふぇ〜!!ありがと〜!!ケツバンアーミーさ〜ん!!」
半泣きのアイリに抱き付かれて、数秒ヨシヨシした後ケツバンアーミーさんは去って行った。
「ケツバンアーミーさん、ありがとうこざいました…見た?これが愛のあるハグだよ」
ベチッ!
去り際に私のお尻を引っ叩いて行った。
痛いけど、私はウソを付きたくないからな。
「私もよくよく運のない生徒だな、ここがスイーツラーメンが食べられる屋台か?」
!?
落ち着いたのもお構いなく、3人目のスケバン…じゃないぞ!?
アビドスポイント
ヘルメットとマスクを付けた、謎の生徒…?
「いやいや!?誰!?」
「お…おう、お前も来たか…」
「遅いですよ!」
ヨッシミーとヒゲミント、2人とは面識はあるみたいだ。
「あの〜…どちら様ですか?」
「私か?私はナツ少佐だ」
アビドスポイント
3人目の生徒はナツ少佐(ナツ)
「失礼ですが、ヘルメットとマスクを取ってもらってもいいですか?」
「…いいだろう」
ナツ少佐はヘルメットを抱えて、マスクを取ったのだが…
!?
「フフッ…(笑)」
デデーン!!
ノノミ・アヤネ・セリカ・アウト!!
アビドスポイント
マスクの下は、両目に眼帯。
「いやいや!?それ見えないでしょ!?」
「見えるぞ!私にもスイーツラーメンが見える! 」
ゴッ!
「あうっ…」
何が見えたのか…進んだ先のパイプ椅子に、足をぶつけて蹲った。
「フフッ…(笑)」
デデーン!!
全員アウト!!
「ほらしっかりしてよ…」
「今の私には、スイーツラーメンは倒せん…先生…私を導いてくれ…」
「危ないから、眼帯は取っちゃうからね」
バン!「あ痛…」
バン!「ん"っ!」
バン!「痛っ!」
バン!「あぅっ!」
ボン!「アッツゥッ!」
ヨッシミーが眼帯を回収しようとしたが、それよりも先にヒゲミントが両手で両目の眼帯を掴んで…
!?
…引っ張った!
「よ、よせ!ヒゲミント!それは…」
「えーい!」
ヒゲミントは手を離した!
バチンッ!!バチンッ!!
「…これが若さか」
「フフッ…(笑)」
デデーン!!
全員アウト!!
放課後スイーツ部ヤバいな、お仕置き回数を荒稼ぎしやがる…
バン!「あ痛…」
バン!「ん"っ!」
バン!「痛っ!」
バン!「あぅっ!」
ボン!「アッツゥッ!」
その影響で、ケツバンアーミーさんも大忙しだった。
ナツ少佐は負傷しながらも、両目の眼帯は没収された。
そしてついに、最後の1人が現れる…
「お、おい!もうすぐ姉御がくるぞ!全員道を空けろ!」
ヨッシミーがモモトークで連絡を受けたのか、姉御なる者がこちらに向かって来るそうだ。
姉御って、大丈夫かぁ…?
嫌な予感しかないな…
♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜
「ん…?」
何か曲が流れてきたぞ…?
これ聞いたことあるな…?
音楽と共に、まだ1人のスケバンが現れた。
アビドスポイント
最後のスケバン、サングラスの姉御(カズサ)
「姉御!お疲れっす!」
「お疲れ様です姉御ー!」
ナツ少佐は敬礼で姉御を迎えた。
「勝利の栄光を、君に!」
「あー!思い出した!この曲!新○仁○な○戦○のテーマだ!」
スケバンじゃなくて、ヤクザじゃないか…?
ヨッシミー。
ヒゲミント。
ナツ少佐。
そして姉御。
新たな笑いの刺客、スケバン4人組?の放課後スイーツ部が結集した。
「えーと、4人は遠路はるばるスイーツラーメンを食べにここまで来たってことなのかな…?」
念のため目的を確認した、すると姉御が私に近付いてきた。
「え?何?」
スッ…
姉御に、無言で何かを渡された。
「フフッ…(笑)」
…?
思わず吹き出してしまった…
「これは…これちょっと…フフッ…(笑)」
「おい!何を笑ってる!?姉御をバカにしてるのか!?」
「ナツ少佐!渡された物を確認して!」
「やってみます」
私は姉御から渡された物を、ナツ少佐に取られてしまった。
「これは…?」
「…化粧品?」
アビドスポイント
スキンケアとボディケアの化粧品。
「…これが何なんですか!?」
それ聞いちゃう?答えなきゃなぁ…
「これはあの〜…あるネタですね」
…???
「なんでこれ…宣伝ですね、フフッ…(笑)」
だってこれ、私しか分からないでしょ…
ガシッ!!
あ、ヤバいなこれ。
「おい、ちょっと来い」
「…アッハイ」
肩を掴まれた私は、姉御に連れ去られた。
「やっぱ姉御ってスゲーや!先生をカツアゲしてるぜ!」
「あるネタってなんですか…?先生は何で姉御に連れて行かれたんですか…?」
「坊やだからさ」
〜屋台からちょっと離れた場所〜
(ちょっと先生?これどういうこと…?)
(はい、すみません…)
(全然ウケないじゃん!あの子達!あれ出せって先生が指示したんだよね?)
(まぁ…あれが何か知られたら、それはそれでドンパチ賑やかになるかも)
(…ダメじゃん、私の登場までにヨシミ達はバンバン笑わせててさぁ!負けてられないんだけど!?)
(はい…すみません)
(ちゃんとやってよ!)
(はい…やります)
(…ちゃんとやってよ?)
(…はい)
「あ、戻って来た」
姉御に連れられ、私は屋台に戻って来た。
「何話してたんですか?」
「え?ダメ出しだよ?ちゃんとやれって気合を入れられただけだよ?」
ウソは言ってない。
「注文いいですか?スイーツラーメン4つ!」
「デカルト店長、スイーツラーメン4つお願いします」
「え?アッハイ、少々お待ち下さい…」
「アビドス高校の皆、もうちょっと待っててね?」
最初は悪人の影響で何とかやり過ごせていた、しかしここからが本当の始まりだ。
注文を待っている間、暇になっていた。
ここで姉御が動く…
「…ナツ少佐?」
「はっ!姉御!」
「暇だから何か面白いこと、やって?」
「…了解しました」
ナツ少佐が仕掛ける。
「時に先生?」
「はい、先生です」
「この子達を笑わせればいいのかな?」
…
「まぁ…本人達はいいと思ってないけど」
「では1つ、試させてもらうよ」
「はい、どうぞ…」
ナツ少佐は、アビドス高校の生徒達が座ってる席に近付いた。
そしてテーブルにある、食べ物を手に取った。
「これ、頂いてもよろしいかな?」
「…ん、どうぞ」
アビドスポイント
シロコが食べ飽きた、炙りイカ。
「うん、いい炙りイカだ…秘蔵の牛乳と合いそうだ」
炙りイカつまみに、牛乳飲むの…?
美味しいのかな…?
ナツ少佐は炙りイカを手に持ったまま、ある場所に移動した。
その場所は…ゴミ箱だった。
「あれ…?あのゴミ箱は確か…」
ナツ少佐はゴミ箱の蓋を少し空け…
パカッ!
炙りイカを放り込み。
ポイッ!
ゴミ箱の蓋を閉めた。
…?
しばらくすると…
「うわ!!!なんですか!!!これ!!!」
!?
ゴミ箱の中から大きな声が!
「うわ!!!イカ臭い!!!何かこれ!!!すっごくイカ臭いですよ!!!なんですかこれ!!!」
…
「フフッ…(笑)」
デデーン!!
全員アウト!!
レイサの大きな声を聞いた者は、その場の全員轟沈した。
これは酷い。
アビドスポイント
ナツ少佐、レイサを利用し一発かます。
バン!「あ痛…」
バン!「ん"っ!」
バン!「痛っ!」
バン!「あぅっ!」
ボン!「アッツゥッ!」
「ちょっとナツ少佐!?何やってんの!?」
「認めたくないものだな、自分自身の若さ故のあやまちというものを…」
「何を言ってるんだ…ナツ少佐にイエローカードね!?次やったら退場だよ!?」
「ちょっと待って…(笑)何でゴミ箱の中に宇沢いんの…(笑)」
姉御はテーブルに突っ伏して爆笑してた。
そらそうなるわ…
先程店員を退場させ、人手不足となったので店長と配膳を手伝うことにした。
「お待たせしました〜スイーツラーメンで〜す」
運んでる時でスイーツラーメンを見たけど、なんじゃこのゲテモノはぁ!?
アビドスポイント
スイーツラーメン(フルーツポンチの缶詰めに乾麺を叩き込んだ力技の1品)
この店ヤバすぎるだろ、今こそ美食研究会の正しい使い方をだな…
「すいませ〜ん!」
この屋台をどうしようか考えていたら、姉御がメニューを見ながら声をかけて来た。
「…はい?どうしました?」
まだ料理には手を付けて無いけど、もう追加注文…?
気持ちは分かるけどね。
「このサイドメニュー、お願いしま〜す」
「…サイドメニュー?」
「ん」
姉御にメニューを見せられたのだが…
「フフッ…(笑)」
…私は轟沈した。
一方その頃、アビドス高校のテーブル。
「おじさん達も、後でこのサイドメニュー頼もうか」
「…え?何ですか?サイドメニューって?」
ホシノがメニューを皆に見せた。
「フフッ…(笑)」
デデーン!!
ノノミ・アヤネ・セリカ・アウト!!
先生が轟沈したのを見計らって、3人を轟沈させた。
アビドスポイント
ホシノとシロコは既に確認済み、悪い先輩芸人の縮図。
バン!「痛っ!」
バン!「あぅっ!」
ボン!「アッツゥッ!」
「店長!ちょっと来て!デカルトさん!」
「どうしました?先生?」
「このサイドメニュー、どういうこと?」
サイドメニュー
店員に水を飲ませてもらう、0円
店員にフーフーしてもらう、0円
店員に食べさせてもらう、0円
「…サービスですよ」
「屋台でこんなサービスが出来ると思ってるの!?本当にヴァルキューレ呼びますよ?」
「それだけは勘弁して下さい!この場だけはどうか頼みます!」
「だ…ダメに決まってんでしょ!?」
私に何やらせるつもりだよ!?
「…ちょっと待って、さっき退場させた店員にこれやらせるつもりだったの!?」
アホか、誰が得するんだよ…
美食研究会を屋台に連れて来ても、このサイドメニュー見せたら…?
まぁ流石に爆破するでしょ。
いや、サイドメニューを堪能した後に爆破するか?
そっちのが美食研究会っぽいな。
「本当にやんなきゃダメ…?」
「早くして下さ〜い」
何で姉御はノリノリなんですかねぇ…
「いやだってこれ、スゴイ緊張するんだけど…」
「…こんなサービスで緊張するの?」
「些細なことでも緊張するのっ!」
「フフッ…(笑)」
デデーン!!
ホシノ・シロコ・アウト!!
アビドスポイント
ピュアな先生と浄化される生徒。
「守ってあげなきゃね…」
「ん、先生は欲望の解放のさせ方が下手っぴ」
何か言ってるけど、聞こえないよ…
バン!「あ痛…」
バン!「ん"っ!」
サイドメニュー
店員に水を飲ませてもらう、0円
「まずどうしたらいい?横に座った方が飲みやすい?」
「先生…こちらに椅子を」
ナツ少佐に追加の椅子を用意してもらい、姉御の隣に座った。
「やだ…本当に何かそういうお店みたい、やだ」
弱音全開の私に、構うことなく事態は進んで行く。
意を決した私は、お水を両手で持ち姉御の口元に近づけた。
「ん」
「…あぁ」
ゴメン、変な声が出ちゃった。
「んん…」
飲んだ!飲んだよ!
「もういいよね!もういいよね?もういいよね!もういいよね?はい!終わり終わり!もう終わりで〜す!」
アビドスポイント
先生、ビビリすぎ。
精神をすり減らしながら、何とか峠を越えた。
命がいくつ合っても足らんぞ…
ガタッ!!
姉御が立ち上がった。
「先生が飲ませてくれた水、とっても…」
そして耳元で呟いた。
「スイーツ♪」
…
「水だけど、美味しかった?」
私は心を摩耗させた表情でぼやいた。
「フフッ…(笑)」
放課後スイーツ部の3人は轟沈した。
「…」
姉御が持っていた、空のコップにヒビが入った。
「フフッ…(笑)」
デデーン!!
アヤネ・アウト!!
アヤネには来るものがあったらしい。
バン!「あぅっ!」
サイドメニュー
店員にフーフーしてもらう、0円
「これは流石にやらなくていいよね?だってスイーツラーメン熱くないし」
「お願いしま〜す」
だから何で姉御ノリノリなんですか!?
「具は?何が食べたい?」
「乾麺はいいから、フルーツがいい」
「だよね、私もそう思う」
乾麺はさぁ、甘くてちょっと食欲無くなりそうでやだな…
「そうそう、サクランボでいいよ」
「赤いのね…はいはい」
「…チェリーの先生がフーフーして」
「サクランボを私がフーフー…ん?」
今なんか変なこと言わなかった?
まあいいか…
スプーンに乗せたフルーツを、フーフーした。
ガタッ!!
姉御が立ち上がった。
「先生がフーフーしてくれたチェリー、とっても…」
そして耳元で呟いた。
「スイーツ♪」
…
「そ…そうなんだ、うれしいな」
これはお互いに辛い、平常心平常心。
私は嵐が通り過ぎるまで息を潜めた。
「フフッ…(笑)」
放課後スイーツ部の3人は轟沈した。
「っ…」
姉御が握り締めていた、おしぼりはいつの間にかカラカラになった。
「あれはいいですね、ちょっとやってみたいです…」
ノノミは冷静に分析してた。
サイドメニュー
店員に食べさせてもらう、0円
これでサイドメニュー、コンプリートなんだけど…する必要あった?
「はい、あ〜ん」
「あ〜ん」
最後まで姉御ノリノリなんだよ、本当にやりにくいなぁ。
けどまぁ、皆に見られて姉御も辛いはずだ。
ここまでやってるのに、あんまりアウト取れてないし。
色んな事を思いながら、姉御にフルーツを食べさせた。
ガタッ!!
姉御が立ち上がった。
「先生が食べさせてくれたフルーツ、とっても…」
そして耳元で呟いた。
「スイーツ♪」
…
「美味しかった…?」
「フフッ…(笑)ブハハハハハ!!(笑)」
放課後スイーツ部の3人は派手に轟沈した。
これ内輪ネタで、しばらくイジられる奴だ。
「っ〜!!!あああああ〜!!!」
姉御は様々な感情が爆発した。
!?
それにしては様子がおかしいな。
すると急にアラームの様な音が、けたたましく鳴り響いた。
「マズイ!今すぐ姉御から離れるんだ!」
ナツ少佐の携帯電話からだ。
「ナツ少佐!?どうなってるの!?」
私はナツ少佐に、姉御から引き離された。
「このままでは姉御が暴走する!」
「暴走!?暴走するとどうなるの!?」
「向こう側の世界から、別の姉御がこちらにやってくるんだ」
!?
「…何で!?」
何1つ、まるで意味が分からんぞ…?
「…仮に向こう側の姉御がこちらに来たら、何が起こるの?」
「こちら側の姉御を消そうと、戦いが始まるぞ」
「…なんだって?」
「ううううう〜!!!」
姉御から謎のオーラが…サ○コ○レ○ムか?
「おい!?何だあれ!?」
「校舎から光が!?」
ヨッシミーとヒゲミントが、校舎の異変に気付いた。
校舎の入口が光で見えなくなった。
流石に演出だよね!?
光の中から人影が現れた。
シュッ!!
光の中から、こちらに何かが飛んできた!
「うわぁ!?」
「っ〜!?」
ブッピガーン!!
飛んできたものを、姉御が割り箸ではじき返した!
あれは…ヨーヨーか!?
パシッ!!
光の中から現れたスケバンは、はじき返されたヨーヨーを手に取った。
そしてそのまま、ヨーヨーを前に突き出した。
パカッ!!
ヨーヨーの側面が開かれた。
「それは!?桜の代紋!?」
警察なのか…?
「トリニティ総合学園1年生、杏山カズサ…またの名は…スケバン刑事!スケバンまで張ったこの私が、何の因果か落ちぶれて…今じゃマッポの手先…笑いたければ、笑えばいいさ…だがな!てめぇみてぇに魂まで薄汚れちゃいねぇんだぜ!」
ヨーヨー片手に、決めセリフと決めポーズをキメた。
アビドスポイント
向こう側の世界から来た、杏山カズサ(キキョウ)
「フフッ…(笑)」
デデーン!!
全員アウト!!
相当な練習量と、覚悟の前に感服し全員轟沈した。
バン!「あ痛…」
バン!「ん"っ!」
バン!「痛っ!」
バン!「あぅっ!」
ボン!「アッツゥッ!」
「すっげぇ…これスゴイよ本当に!」
「先生…あれは何?」
自分の事を、スケバン刑事の杏山カズサと名乗る狂人に困惑する姉御。
「あれは私の世界にいた古き良きスケバンだよ!スケバン刑事だね!」
キキョウ、どんだけ練習したんだろ。
後でいっぱい甘やかしてあげよ。
「クソ!もう嗅ぎつけられたか!」
デカルト店長が、荷物をまとめて逃げ出した。
シュッ!!
「ぐへぇっ!?」
しかしヨーヨーに絡め取られて捕まった。
ヨーヨー使いこなしてる!?
「愛を忘れ、生徒の弱き心に潜む魑魅魍魎!お前は許さねぇ!」
こうして違法な営業をしていた、屋台は制圧された。
「ナツ少佐?何か思ってたのと違う気がするんだけど…?」
「チャンスは最大限に生かす、それが私の主義だ」
それっぽいこと言って誤魔化してない?
ところが…何事もうまくいかないのである。
突然スケバン刑事が姉御に近付いて…
スンスン…
…髪の匂いを嗅いだ!
!?
スケバン刑事から距離を取る姉御。
「くっさ」
!!!
「…何だとコラァ!やんのかコラァ!」
「おぉ!やったろか!コラァ!」
「待て待て待て待て!何で何で!?」
私は堪らず2人の間に割って入った。
「フフッ…(笑)」
デデーン!!
全員アウト!!
アビドスポイント
ここはキヴォトス、戦わなければ生き残れない。
バン!「あ痛…」
バン!「ん"っ!」
バン!「痛っ!」
バン!「あぅっ!」
ボン!「アッツゥッ!」
争いの理由はスケバンだし、何でも良かったのだろう…
元ネームドスケバンと現役スケバン刑事、戦いは避けられないのか…
「やらせはせん、やらせはせんぞ…」
もうダメだぁ…おしまいだぁ。
私の命運は尽きた、かと思われた。
「合意と見てよろしいですね!!!」
パカッ!!
!?
再び目が覚める様な大きな声が、屋台のゴミ箱から聞こえて飛び出て来た。
「忘れてた…これは助かったかもしれない」
アビドスポイント
ゴミ箱の中から現れた、レフェリーのレイサ。
「あれ!!!杏山カズサじゃないですか!!!この方と戦うんですか!!!」
「またややこしいのが…」
ふとレイサが姉御の髪に触れた。
…?
そして当たり前の様に、取れた何かを口に放り込んだ。
「なんかイカ臭いと思ったら!!!髪に炙りイカ付いてましたよ!!!杏山カズサも炙りイカ好きなんですか!!!」
「フフッ…(笑)」
デデーン!!
アヤネ・セリカ・アウト!!
アビドスポイント
再びイカネタ再来。
「ナツ少佐!?君やったろ!?姉御の髪に炙りイカ仕込んだろ!?」
「戦いとは、常に2手3手先を読んで行うものだ」
喧嘩の原因、その炙りイカなんだが…
バン!「あぅっ!」
ボン!「アッツゥッ!」
「もうイカネタ禁止ね!如何なる理由だろうと認めないからね!」
「イカだけに!!!ですね!!!」
それにしてもレイサ、なんかイカネタを使い慣れてる様な…
その時、先生は木星圏に帰りニュータイプした。
「…レイサ、ちょっといい?」
「お待たせしました先生!!!今からキヴォトスファイトの説明を!!!」
「その前にちょっと聞きたいんだけど?」
「…はい?」
「もしかしてレイサさぁ…イカネタの意味を理解して使ってない?」
!?
これは念のため、確認だから。
「え…あの、その、はい…」
「「「「えええええ!?」」」」
「ズバリ聞くけど、誰に教えてもらった?」
レイサはそういうこと、自分から調べる生徒じゃない気がするんだよね…
この場合、悪い友達の影響受けてるんじゃないかな…?
…
「あの…ファウストと…名乗る方から…はい…」
!?
「何やってんだぁ〜!!ファウスト〜!!」
「フフッ…(笑)」
デデーン!!
ノノミ・アヤネ・セリカ・アウト!!
アビドスポイント
エロテロリスト、ファウスト爆誕。
バン!「痛っ!」
バン!「あぅっ!」
ボン!「アッツゥッ!」
「これは聞きたく無かったねぇ…」
「ん、流石ファウスト」
「レイサとファウストって、面識あったんだね…意外な交友関係だな」
今日はキヴォトス終了の日かな、私は先生としてどうしたらいいんだ…
ファウストはティーパーティーに内緒で、公開指名手配するか…
「あ、あの…何かいけないことでしたか?」
レイサが涙目になってないか!?
「い!?いや!大丈夫だよ!レイサは何も悪くないからね!」
…
「うわあああああ〜!!!ごめんなさい!!!ごめんなさい!!!ごめんなさい!!!」
レイサを泣かせてしまった!
こういう企画に向いてると思ったけど、違ったみたいだ…
どうする!?どうする!?
思いだせ!ここまでの道のりを!
今こそ愛のあるハグを成せば成る!
ギュッ…
「大丈夫!大丈夫!大丈夫だから!レイサは何も悪くないよ!よ〜しよしよし!」
「…本当ですか?」
「本当本当!」
この時先生は、愛のあるハグに成功したかと思われた。
しかし、この場では逆効果。
二人きりであることが最低条件、複数の生徒が見ている場合どうなるか…
コロッと騙される先生とのハグ、レイサがその温かさを堪能している姿にしか見えないのである。
!?
結果嫉妬心から発せられる、強靭なプレッシャーでレイサは恐怖に震え上がった。
「うわあああああ〜!!!調子に乗りました〜!!!ごめんなさい〜!!!」
レイサは私を振り解き、一目散に去って行った。
「ちょ!?レイサ!?待ってくれ〜!?」
やっぱり愛のあるハグなんて無理だ…
「…」
「あ、スケバン刑事…」
失策に項垂れていると、スケバン刑事に右腕を掴まれて…
ベチッ…!!
…思いっきりシッペされた!
「痛っ!?」
「フンッ…」
私が腕を押さえて痛がっていると、スケバン刑事ことキキョウは校舎の方へ歩き出した。
そして再び光に包まれた方へ進み、向こう側の世界へ去って行った。
「…」
「あ、サングラスの姉御…」
姉御は私の左腕を掴み…
ベチッ…!!
…また思いっきりシッペされた!
「痛いって!?」
「フンッ…コラァ待て〜!!宇沢〜!!」
冷めた眼差しで私を見た後に、逃げ出したレイサを追い掛けてサングラスの姉御ことカズサも去って行った。
「姉御!?待って下さい!?姉御!?」
「置いて行かないでよ!」
姉御を追いかける様に、ヨッシミーことヨシミ、ヒゲミントことアイリも去って行った。
「…」
「ナツ少佐…」
最後にナツ少佐が残った。
ナツ少佐はヘルメットとマスクを取った。
「いいかい先生?」
「何かな…?」
「人の心の中に踏み込むには、それ相応の資格がいる」
「…そっか」
「そうだよ、また会おう…先生」
ナツ少佐ことナツは、4人を追って歩き出し去って行った。
デカルト店長は、いつの間にか姿を眩ませていた。
…
笑いの刺客達が去って行ったのと同時に、校門から誰かがやって来た。
「お〜アビドス高校の皆!それに先生も!」
「柴大将!」
「いや〜屋台を乗っ取られちまってなぁ〜でも皆で取り返してくれたんだろ?ありがとうな!」
やはりこの屋台は、乗っ取り被害にあっていたらしい。
「ところで、先生はどうしちまったんだ?」
「あ〜いつものアレだねぇ〜」
「ん、またアレ」
「失敗して落ち込んでんのか?しょうがねぇなぁ…」
「よう先生!屋台を取り返してくれてありがとうな!」
「あぁ、柴大将こんにちは…」
「くよくよすんなよ、腹減ってんだろ?ラーメン食ってけよ!」
「柴大将、俺はまた…いや!柴大将のラーメンが食べたいです!」
「おう!ちょっと待ってな!」
〜数分後〜
「SNSでバズってるって聞いたから作ってみたぜ!ドラゴンブレスラーメンだ!」
「はぁ〜!?」
セリカの怒りも冷めやらぬ内に、試作のラーメンを食べた。
花火がパチパチと光り、見た目が派手なラーメンでSNSバエしそうな1杯でした。
言うまでも無く激ウマでした。
こうしてアビドス高校の生徒5人と先生は、食堂で食事を済ませた。
果たして次なるステージはいかに…?
首根っこ掴まれるレイサ「杏山カズサ、もう逃げません…もう逃げませんから…」
カズサ「ケツバンアーミーさん、アイリを助けてくれてありがとうこざいました!」
ケツバンアーミー「…」
カズサ(この人はスゴイ、心から尊敬出来るけど…何でこんな事してるんだろ…?)