投稿がかなり遅くなってしまいすみません、、、
私、体調を崩して寝込んでおりました。無事復活致しましたので、投下します!
残酷な描写、死に関する描写があります。
是非四話もゆっくりしていってね!
———どうして?和葉くん
・・・・・つばき
———なぁ、どうしてなんだ?和葉
———ねぇ、どうしてなの?弟くん
———まぁ、どうしてかしら?和葉
———あぁ、どうしてだ?和葉
———はぁ、どうなんだ?俺
・・・奏多、姉さん、母さん、父さん
そして、
———ねぇ、どうしてッ、どうしてッ?
・・・・・えっ
———どうして俺が、俺たちがッ
・・・・・やめてっ
———私たちが、死ななければいけなかったの?
・・・・・そ、そんなこと、な
———仕方がなかったって言いたいのかな?
・・・・・ち、違っ
———違わないだろッ
・・・・・お、俺は、、、
———どうしてッ、どうしてッ
———なんで、和葉だけ生きてるんだッ
———なんで、私たちが死ななきゃならなかったのッ
・・・・・あ、あぁ、、、
———なぜ、お前たった一人だケ、たダ一人、生キテル?
———ナンデ、死ンデナイノ?
・・・・・あ、あぁ
———あぁ、まただ、、、
『みんなッ、早く逃げてッ』
『クソッ、コイツらはこんな、こんな事までするのかッ』
『キャアァァァ』グシャッ
『痛い、痛い痛い痛い痛いィィィ』グサッグシュッ
『やめ、やめ、やめてッ』バキッボゴッ
『和葉、た、助けてよぉ』
『うわあぁぁ、痛い、和葉ぁ、早く来てくれぇ』
『お、弟、くん』
———俺が居る筈の無かった、あの日の本殿の様子が目の前に広がる。
———椿が、奏多が、姉さんが、友達が、知り合いが、殺されていく様が、、、
『助けて』
『助けて助けて』
『助けて助けて助けて』
『助けて助けて助けて助けて』
『助けて助けて助けて助けて助けて』
『助け助ケテ助ケテタスケテタスケテ』
『タスケテタスケテタスケテタスケテタスケテ』
『ナンデ助ケテクレナカッタノ?』
———そして血に塗れて肉塊へと変貌したミンナが俺に迫り足を掴んで悲痛なコトバを垂れ流す———
俺はゴリゴリとSAN値が削られていき、不定の狂気に陥りそうな程に正気を失った。
うわああああアアアアアアアアアアアアァァァァ————
和葉「うわあアァァッ」
目が覚めると、テントの中だった。
和葉「また悪夢、か。はあ、嫌な夢ばかり見る、、、」
いや、頭では理解してるんだ。あれは夢だと。脳が映している幻覚なんだと。理解はしてるんだ。あんなの、本当の事ではない、皆んなはあんな言葉を吐く人間じゃないと。
でも、でも、あの足を掴まれた感覚は感じた。まるでドライアイスの様に、酷く冷たいくせに酷く熱かった。
皆んなの声は、顔は、、、今も思い出してしまう。夢なのに忘れられない。
いや、もう考えるのはよそう。これ以上考えても心を削るだけだ。
さて、今の時間はっと、まだ4時半か。いや、でも早めに移動を開始した方がいいか?
外を見ると、まだ日が昇っておらず、東の遠くの山岳の空が薄明に入ろうとしているところだった。南西には月がまだ沈んでおらず、月明かりが山の斜面を照らしていた。
この明かりと暗さなら、奴らにもバレずに山中を進めるだろう。
そう思った俺は、直ぐ様テントを片付け、山中を進む事にした。
<山中>
和葉「峠まであと少しだな。其処さえ越えれば大丈夫だろう」
薄らと照る薄明かりの中、地図と地形を照らし合わせて、俺は道順を確認する。
和葉「よし、あとは誰もいないか。くッ。頭が痛い、、、」
あぁ。だめだ、ずっと頭の中で、あの日の光景が、あの2日分の夢の記憶が延々とフラッシュバックする。
和葉は、頭痛で少し心許無い歩みで道路を進んでいた。
??「弟くん、大丈夫?」
和葉「あ、ああ、、、って、え?」
双葉「さっきから大分辛そうだけど、肩貸そうかな?」
目の前には、双葉姉さんが立っていた。これはおかしい。思い出したくもないが、あの日、姉さんは殺された。ここに、増して生きている状態で立っているのはおかしい。
だが、疲労や頭痛、最もなのが精神状況上の影響で俺は冷静で正確な判断や思考が出来なかった。
ただその幻覚は、物の数秒で消え去った。何故なら———
??「わあぁぁぁッ」ドンッ
俺は突然、突き飛ばされたからだ。
和葉「ぐあッ、、な、何が、、」
俺は足元が疎かだった事や、バランス感覚を失っていた事、相手が坂の上から身体ごとぶつかってきた事から、かなりの距離吹き飛ばされ、断崖にあるガードレールにぶつかった。ガードレールのお陰で落ちはしなかったものの、ガードレールは支柱が折れ、数メートル分が崖下に落ちていった。
つまり、俺の真後ろは数百メートルの死の断崖絶壁があるわけだ。
??「あ、貴方が悪いんですよッ」
和葉「な、夏目さんッ⁉︎」
震えながら目の前に居たのは、あの日、唯一
今思えばあの状況下で何故、少しの怪我も、擦り傷すらなく無事だったのか。考え得る可能性としては、、、ってそんな事考えている場合じゃないし、若しかしなくとも———
「———裏切ったのか、、、」
その言葉に若干後ろめたい表情を見せるが、夏目は直ぐ様元の冷たい表情へと戻す。だが、よく見ると少し震えているのが分かる。
夏目「いいえ。私は裏切ってなど居ないですよ。ただ、私の信仰心は素晴らしきキキョウ様へ捧げたのみです」
和葉「そう、か。それじゃあ、奴らに内通していたのも夏目さんだったのか・・・」
俺は夏目さんに対し一つ鎌を掛けて見る。ほんの少しだけであってもあの日の真相を知りたいからだ。二分の一の可能性が当たった様だな。夏目さんは冷や汗を流しながら目を少し泳がせる。俺の鎌に上手く引っ掛かってくれた様だ。
夏目「・・・もし、そうだと言ったら?」
和葉「いや?別に何もしないよ。夏目さんには恩が沢山あるからね。それに、俺はもう何もかもを喪ったんだ。今更復讐を企てたって、どう足掻いても意味ないだろ?」
夏目「そ、そうなんですか・・・」
そう、そうだ、もう俺には何も亡いんだわ。亡くされたんだったわ。家族も友達も仲間も知り合いも。財産も運命も平穏も夢も将来も希望も幸福も———生きる理由も、な。
俺の中に残ったのは、絶望、渇望、失望、諦観、疑心、そして恐らく精神病だ。
夏目「これからどうするんですか?」
和葉「ああ、取り敢えずは遠くまで行って、一人静かに農作業でもしようかな・・・」
夏目「それは良いですね。でも、貴方には、こ、ここで死んで貰います」
和葉「そう、か。あー、流石に死ぬのは嫌だからな。突き落とすつもりなら、全力で抵抗するから、全力で突き落とさなきゃならないな」
夏目「そう、ですか・・・最期に何か、言い遺す事はありますか、せめて、遺言くらいは神社の方にお納めしますが、、、」
和葉「なら、《ー・ー・ー ・ーー ・・ー ・ー・ ・・・》、これを書いた紙を頼みます」
夏目「ッ?、こ、こんなので良いんですか?」
和葉「ああ、伝わる人には伝わるだろう。まあ死ぬわけにはいかないがな」
夏目「それじゃあ、死んでくださいッ‼︎」ドンッ
夏目は和葉がかなりの力で抵抗して来るだろうと踏んで全力で突き落とす。だが、和葉は全く力を入れず、増しては力を限界まで抜いてただ為されるがまま突き落とされる。
0の状態で100の力を受けた身体は、更に背負っている荷物が重しとなって派手に吹き飛ばされ、勢いよく墜ちようする。
夏目「な、なんで、、、⁈」
困惑と恐怖、そして狂気の表情を滲ませながら夏目は和葉に問う。
墜落し始めるまでの数秒の間に和葉は答える。
和葉「言ったろ?もう俺には何も、生きる理由さえ亡くした。だから全力で突き落とされるよう嘘を吐いた。俺は死にたかったんだ。ありがとう、夏目さん」
夏目「へ、、?、、そ、そんな、、」
和葉「お陰でちゃんと頭を潰して死ねそうだよ。じゃあ———
サヨウナラ
そして身体は重力に引かれ、無誘導に自由落下し始める。
その時の和葉には、死の恐怖なんか無かった。生という悪夢、絶望から死という極楽へと至れるのだ。寧ろ歓喜すらしていた。標高1,000メートル近くからの冷たい空気をまるで徹甲弾が装甲を切り裂く様に和葉は空を舞い墜ちる。スカイダイビングをしているかの様な感覚に、和葉は噛み締めながら〝その時〟を待つ。
狂気に侵された脳髄は早々に思考を凍結し、活動を永久に停止しようとした刹那、それは聞こえた。いや、響いた。
??『待ってッ!和葉くん!』
その声と共に時の流れが急速に遅くなった。
和葉『丹葉様?』
異変に気付き、問いかけると、その声の主はテレパシーのように、頭に優しくそして親しみやすい声で語りかける。
丹葉『そうよ!私よ!っていうか、和葉くん何してるのよッ!あと少し遅れていたら、貴方まで死んでしまうところだったのよッ』
和葉『そんな事言われても、俺にはもう何もかも無いのです。酷い悪夢や記憶も心を蝕んでいくし、一層の事、楽になりたかったんですッ』
和葉ははっきりとそう答える。
丹葉『和葉くん、聞いて?貴方は全てを失ったわけじゃ無いわ。大切な掛け替えの無いものが残っているでしょう?』
和葉『掛け替えの無い、もの?』
丹葉『そう。それは、貴方の命よ。貴方の命は、あの場にいた皆の想い、命が遺した、皆の形見なのよ。皆の生きていた証でもあり、皆の想いを受け継いだ
和葉『確、かに。皆の生きた事を残していけるのは、俺だけだ。それに、皆に助けられて今此の命がある。そうだよ、俺は生きなきゃならないんだ!』
俺はみすみす、皆の希望を絶やすところだった。
丹葉『そう。それが分かればいいのよ!』
和葉『いつもゴロゴロしている丹葉様にしてはいい事、言いますね』
丹葉『なぬ!って、アハハッ、いつもの調子に戻ったわね!』
和葉『はい、ありがとうございます丹葉様』
丹葉『なら、大丈夫そうね。じゃ、時間も押してるし、急ぎで伝えるわ。しっかり聞いてくれる?』
和葉『あ、はい。分かりました』
丹葉『もうこっちは駄目だわ。A県内部のウチの神社は全てやられたわ。それで今詠葉が作業してるんだけど、引っ越す事にしたわ。私達が出張で居なかったのも、その件を天照様や出雲さんに伝えるためだったのよ』
和葉『そ、そうなんですか』
それで伊勢神宮や出雲大社に出張に行ったのか。
丹葉『それでね、和葉くんにお願いがあるの。全てを受け入れる最後の楽園と呼ばれる〝幻想郷〟で、私達が幻想郷に行けるように簡単な神棚を設置してほしいの』
和葉『分かりました。しかし、その幻想郷、とは?』
丹葉『幻想郷は此の現世とは結界で隔離された場所よ。妖怪なんかがいる地ね』
和葉『隔離、ですか』
丹葉『そう。其処は基本どんな人間も通さない。だから、奴らの事も大丈夫だし、儀式を済ませてるから、和葉くんだけは送り出す事が出来るの。やってくれるかしら?』
和葉『はい!任せてください。今度こそ、失わずに過ごせるようにします』
丹葉『分かったわ!ありがとうね、和葉くん。それじゃあ、早速転移させるわ!』
そう言って、丹葉様は複雑な封陣が描かれた紙と、御札を取り出して唱える。
丹葉『丹葉神ノ名ノモトニ、丹詠神術〝転移〟ヲ起コスナリ!』
そう唱えると、何処からともなく注連縄が現れ、数十枚の御札と共に俺の周りを囲み輝き出す。
丹葉『それじゃ、和葉くん、また会おっ!』
その声と共に視界を覆うほどの光が視界を埋め尽くす。かくして俺は幻想入りをしたのだった。
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??「あら?これは面白い事になりそうね」
数多の目玉がある現世とは別の空間から、裂け目を見ながら麗しい特殊な帽子を被った金髪の美女が話す。
??「紫さま、どうしましょう」
隣に立っていた九尾の尻尾を持つこれまた麗しく金髪な美人が問う。
??「そうね。少し監視しましょう」
そうして彼女は新たな刺激の予感を楽しみに脳髄に置いて、お茶を啜る。
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??「ん?」ピクッ
朝御飯を食べながら、巫女装束に身を包んだ少女は感じる。
何かが幻想入りした気配を、、、
??「また、紫の仕業かしら?まあ、いいか。はむっ、うん、美味しいわね!」
物語は動き出す。数多の歯車を回して、、、
次回からは二週間ごとの投稿になります。