余談ですが、notionくんが11話以前の下書きをなんか消し飛ばしました。なんで?
(12/27)
『やめて、やめて!!!!死にたくない!死にたくないって言ってんだろがあああああああああああ!!!!!!』
というのは、先程
『ゲーム中は無責任であれ____例え自分の過失による死であっても』
手でも合わせるならゲーム勝利後に限る。弟子にも言い聞かせている教訓だった。心の弱さはダイレクトに勝敗に直結する。
ペストマスクのような敵mobは熟練プレイヤーが力を合わせれば返り討ちにできることもあるのだが、常人に倍する体躯と速度を用いるペストマスクにはおそらく逃げるしかない。幸いにして歩くような鈍足で、数もそう多くない。おそらく総数は5体以下。素人でも袋小路に追い詰められなければ死ぬことはないだろう。山のような敵mobが全力疾走で追いかけてくる他の
しかし、『バンド・オブ・キャタピラー』は地獄の様相を呈していた。
このゲームの参加層は参加数5回以下のルーキー層が大半を占めていたこともあるだろう。『収穫者』たちによる狂乱の伝達が異様に速かった。結果として、争いが争いを呼び、おそらく参加者の半数はもう物言わぬ骸になっていた。
白士も蒸したキセルの煙を髪に絡め、立ち上らないようにしながら味わって心を落ち着ける。粉末の色は白、フレーバーは濃厚なミルク。幸いに毒入りの色ではなかったようだった。
(……そりゃ積極的な奪い合いを求められるゲームもある、むしろそっちが主流だろう。)
しかしこのゲームは沈静、それが答えだった。
デスゲームなのにそんなことあるのか?積極的な殺し合いが求められるんじゃないのか?そう疑ってしまいたくなる気持ちこそが最大の罠だ。最低限のリソースのみを確保して隠密、より多く生存することでペストマスク襲撃のリスクを分割できる。
この考えを積極的に広めるべきだろうか?しかし弟子に出会うかもしれない手前あまり目立つことはしたくなかった。最低限、4人仲間を見つけて毒入りの色を特定しようとしたのだが。
(無理だな……。)
生存者はぞくぞく減っているのに、悲鳴は止むことがない。視界にあるだけで三人の死体が転がっている。この三人はミシロ、とかいう将軍タイプの女が率いる数十人のグループに惨殺されたところだった。
単なるパニックではなく、それに便乗した第三者が現れた。その時点で正しい情報はなんの役にもたたない。
ミシロ率いるグループは要塞のようなものを築くとともに、部外者にはよく訓練された軍隊のように無言で襲い掛かる。とても穏便に話し合いをという空気ではなかった。
場が沈静化するまで、白士は自分を『分解』したまま死体の山に隠れていた。手足4、胴体2、頭の7つに分解して死体を装う。このゲームでは人体改造は容認されているが、白士のそれはとびっきりだった。何しろ、胴体をどれだけ刺され、脳みそに至るまでバラバラにされても死なないのだ。そして空の胃袋にキャンディーを隠す。
白士の目論見通り、白士が生きてるなんて気づく奴はいなかった。
しかしソレによる愉悦感などはかけらも無い。
全盛期の白士は誰と戦っても死にはしない自信がある。勝てるかは別問題だが。全盛期、というのは現在の白士は大幅に戦闘力を減らしているのだ。臓物や骨は96回のゲームにより、全身使い古した灰皿みたいに黒ずんでいる。
この状態で正面戦闘はごめんだ。
弟子はもちろん、過去唯一白士に土をつけたあの女には勝てないだろう。
(…そういえば、あの女に出会ったのもこんなゲームだったな)
90回目のゲーム、パラサイト・ジャングラー。
閉鎖された精神病院を舞台にしていて、制限時間内に必要数のワクチンを見つけて注射すれば生存できるというゲームだった。舞台の虚な雰囲気と充実した武器が悪さをしたのか、プレイヤー同士の不要な殺し合いに発展した。
あの女___
(多分、次逢ったら死ぬな。)
何故ならあれはプレイヤーの半ば枠外にいる存在だ。かつての
ある程度生存のノウハウを掴んだプレイヤーたちの天敵と言えた。
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