アテンション!!
ニート時代のフリード博士がカスです、ご了承下さい。
「ガッデム!!ビジー!!!(クッソ忙しい!!!)」
エクシード社の社長を継いだ転生スピネルの前に立ち塞がるのは仕事!仕事!!仕事!!!の山であった。
その忙しさといえば、この半年の睡眠時間は持ち込んだ寝袋で1日1時間仮眠が取れれば御の字、食事などは10秒チャージなゼリー、シャワーは社会人なのでちゃんと浴びてる、しかし婚約者のアメジオと会う事はおろか手持ちのブイズ達とパルレする事も出来ずにいるのであった。
ポケモン達の世話すら雇った一流ブリーダーに任せておかないといけない状態だ、これはポケモンを愛する転生スピネル的にはとても辛いことである。
これには、某パルデアの三足の草鞋を履く社畜サラリーマンもドン引きだろう、彼には外出と食事の自由があるからだ。
(逆に言えば、食事の自由を奪われたら彼は労基に駆け込むだろう)
「スゥゥゥゥーーー(ブイ吸い)、モフモフモフモフ………」
「ぶい………」
しんどくなって来たら定期的に膝の上のタルトちゃんを吸いながらモフモフする、そうして仕事の能率は落とさないようにしている。
(彼女の世話もブリーダー任せだ………ヤンナルネ)
社長でありながら誰よりも社畜、それが現在の転生スピネルである、手持ち達…特に1000年連れ添った相棒のタルトちゃんはめちゃくちゃ心配してくれているのが申し訳ない。
ヒスイで追放喰らった時よりも、ゲンシカイキ伝説2体の相手をした時よりも、レシゼクを喧嘩両成敗した時よりも戦争に巻き込まれた時よりも正直言って辛いと転生スピネルは感じていた………現代社会の闇は果てしなく深いのである。
(ただ、元米花町民かつヒスイで生きたため、「命と衣食住があるだけマシ」というある意味で末期思想であった)
「フフフ………頑張れ私…!このヤマを乗り切れば半年ぶりに休暇が………!!!」
「社長!緊急の案件でお耳に入れたい事が出来ました!!」
「(嫌な予感!)なんでしょう?」
「ポケモン生態研究部門を任せていたフリード博士が失踪しました、一応、彼のデスクの上からは辞表が見つかっています」
「……………………………10分間、この部屋に誰も入れないように厳命します、入ったら誰であろうとクビですよ良いですね?」
「アッハイ」
そうやって報告を上げて来た部下が部屋から遠ざかるのを確認すると転生スピネルは部屋の鍵を念入りにかけて窓にシャッターを下ろした、そして天界の笛ではじまりのまに転移すると自分で自分の秘孔を突いてその場で仮死状態になったのである。
「おお、スピネルよ!しんでしまうとはなさけない!!」
「うるさいですよ、邪神」
倒れ伏す転生スピネルをわざわざプギャーしに来る創造神をあしらい、ほんの数秒で彼は再び立ち上がった。
これが過労死リレイズを擬似的に再現した仮死状態リレイズである、良い子は決して真似をしてはいけない。
そして5分ほどで部屋に戻った転生スピネルは「少し出掛けて来ます、直ぐに戻るので仕事は積んで置くように」とフリードと違いキチンと関係者各所に報告連絡相談をしてからパルキアワープでフリードの現在位置………宝食堂に向かうのであった。
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「俺はポケモンについて知らない事は無いんですよ」
「ギガトンボール零距離殴打!!!」
「ゴフゥゥゥ!?」
宝食堂では報・連・相が致命的に出来ない「まるで ダメな 元社会人、略してマダシ」のフリードが恩師ルッカ相手に舐めた口を聞いていたため、転生スピネルは怒りのあまり数多のオヤブンポケモン達を沈めて来た一撃をフリードの後頭部にお見舞いするのである。
フリードは宝食堂名物ゴーヤーチャンプルーの皿に顔を突っ込んでその勢いで皿を割った、ルッカは唐突に現れた(ヒスイ人そういうところある)転生スピネルに驚愕している。
「失礼、つい手が出てしまいました。お皿の弁償と料理のお代は私が持ちます」
「いや!あなた誰よ!?」
「このアンポンタンの元上司です、こいつはね、報連相無しでいきなり辞表だけ残して失踪したんですよ」
「あ〜それは不味いわね」
「ハァ!?ちゃんと辞表を出して辞めたのに何がいけないんだよ!!!」
ゴーヤーチャンプルーで顔をベッタベタにしたフリードがフリードが転生スピネルに向かって掴みかかる、そんなフリードに転生スピネルは「社会人ならば知っていて当たり前のこと」を説くのであった。
「貴方ねぇ、普通は退職を希望するなら1か月前には周囲に相談して、自分が抜けた後の調整をしてもらうのが常識ですよ(言っててシューティーを思い出して嫌になる転生スピネル)、貴方が急に仕事をほっぽり出して抜けたせいで周囲は迷惑しています」
「俺の知ったことじゃねぇよ、そういうのを上手くやるのが会社のお偉いさんだろうが!?」
転生スピネルとタルトちゃんの怒りのボルテージが上がった!
「それに、辞表はちゃんと手渡しするのが社会人というものでしょう。手渡しするのが辛いとか思ったならばちゃんと会社の然るべき場所に相談しなさい!エクシード社はそういう部署があるしモットーは本音で向き合えるホワイト企業です!!」
「そうなのか?知らなかったぜ」
転生スピネルとタルトちゃんの怒りのボルテージが上がった!
「第一に、なんでいきなり任せられていた仕事をバックれたんです?不満があるならばここで聞きましょう」
「だってポケモンの生態研究なんて仕事全然やり甲斐が無いし………天才ポケモン博士の俺はポケモンのことなら何でも知ってる。今更、研究するのなんてダリィだけだ」
転生スピネルとタルトちゃんの怒りのボルテージが上がった!
あまりにも「社会人としての常識」が欠如しているフリード、これにはシューティーじゃなくても常識云々言うだろうし、あまりのカスさにルッカも呆れている………最も肝心のフリードはそれに気づいていないが。
背後でも話を聞いていたアオキさんが荒ぶっているのを常連さんが「鎮まりたまえー!!!」と止めている、パルデアリーグでこんな事やったらあらゆる業界でカッピカピになるまで干されるからだ。
転生スピネルはふかぁぁーく溜め息を吐くと、「店のバトルコートを使わせてください」と女将さんに頼むのである。
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そして、バトルコートで向かい合う転生スピネルとフリード、フリードはリザードンを繰り出した。
フリードは「バトルに勝てば辞表が受理される」という話を鵜呑みにしたようだ。
対する転生スピネルが繰り出すのはやはりタルトちゃんである………彼女もまた、怒っていた。
「オイオイ、イーブイなんて舐めてるのか?進化もさせてないイーブイで俺のリザードンに勝てるわけが『ズドォォォン!!!』!?」
勝負は一瞬で決まった、怒りのボルテージを解放したタルトちゃんの一撃がリザードンを宝食堂の壁まで叩きつけたのである。
驚愕のあまり声も出ないフリードに向けて転生スピネルは絶対零度の眼差しで見下すのであった。
「…ふざけるな。俺は天才ポケモン博士だ」
「フリード、貴方の前にいるのは、千年以上生きたポケモントレーナーです」
勝負がついた直後、転生スピネルはその場に呆然と立ち尽くすフリードを残して踵を返し、もはや彼を一瞥すらすることなく静かに天界の笛を吹くと呼び出したディアルガに対してこう命じる。
「フリード、ヒスイに行きなさい」
「…ありえない…この俺が…」
ディアルガの時の咆哮が響き渡り、強制的に遥か過去………ヒスイに飛ばされるフリードなのであった。
この時の転生スピネルは原作スピネルよりも冷酷な顔をしていた………と後にアルセウスは語る。
(なお、1番驚いていたのは宝食堂にいた人達である)
作者はフリーレンが好きです(一応、小学館繋がりでもあります)
よろしい、ヒスイ送りだタグを回収出来ました
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