悪役イケメン転生ブイズ廃人おじさん   作:久保サカナ

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フリードが帰って来ます

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未来のお話 フリード、帰還する

 

 

 

そして、マダシ(まるで 駄目な 元社会人)をヒスイ送りにしてストレス発散をした転生スピネルであったが、仕事の甲斐がありようやくまとまった休暇を取る事が出来たのだ。

 

彼はすぐさまキャンプの荷物を纏めてブイズ達と共にパルデアの郊外、ルッカに出会った時に聞いた「空を飛ぶピカチュウ…後のキャプテンピカチュウ」を見に行こうと思い立ちパルキアワープで転移した。

 

(転生スピネルは熱心なアニポケファンなので聖地巡礼は欠かさないのだ)

 

そして、ピカチュウが棲家にしている木が望遠鏡で見える位置にテントを張ってターフを立てて、久しぶりにカレーでも作ろうと携帯コンロを出してテーブルセットも設置して手持ちのブイズ達とライドポケモン達も出す。

 

 

(ちなみにアニポケとかでもよく見た「地面の上で直接焚き火をする」というのは地面の中の微生物を殺してしまい、大地に直接傷をつける行為なので良いキャンパーは決してやってはいけません土地が再生するのに数十年はかかる何気なく罪深い行為です!)

 

 

「さて、久しぶりのキャンプカレーなのでとっておきを出しちゃいますよ〜!なんと!しっぽの燻製と特選りんごです!!今日は辛口と甘口両方作りたいと思います!!!」

 

「ぶいぶい!!」

 

「タルトちゃんはりんごを使って甘口の方をお願いします、私は辛口を燻製を使って作りますから」

 

「ぶいっ!」

 

 

そう言いながら手際良く鍋を2つ並べて食材も広げて行く転生スピネル、すぐにタルトちゃんは念力で必要なものを用意して行く、1人と1匹の息は抜群に合っていた。

 

 

「ふぃーあ!」

 

「ふぃっ!」

 

 

ニンフィアのマカロンくんは触手でテーブルを拭き拭きして、エーフィのムースちゃんは念力でクーラーボックスから人数…ポケ数分の飲み物(カレーなのでモーモーミルク)を用意していた。

 

 

「しゃわっ!」

 

「りーふぃ!」

 

 

シャワーズのジュレちゃんは鍋に水を満たし、リーフィアのミントちゃんは食材をスパスパとカットして行く。

 

 

「さんだっ!」

 

「ぶすたっ!」

 

 

サンダースのレモネードくんは暗くなって来たため電気ポケモン用のキャンプライトに灯りを灯し、ブースターのキャラメルちゃんはポケモン用のコンロでカレーの火力調整を手伝っている。

 

 

「ぶらきっ!」

 

「しあっ!」

 

 

ブラッキーのココアくんは夜目が効くため周囲の偵察と索敵を、グレイシアのソルベちゃんはクーラーボックスの中で飲み物をキンキンに冷やしていた。

 

手持ちのブイズ達と楽しくカレーを作る転生スピネル、本人もこういう時は「辛い事も沢山あったけれど転生して良かった!!」と実感するのだ。

 

 

「ではまごころを込めて…それっ!」

 

「ぶいぶいっ!」

 

 

そして、ゲームでも中々にツッコミどころだったがまごころという名の謎物質を入れられて炎上するカレー………1000年間野外料理をして来た男と相棒イーブイによるものなので当然リザードン級の美味しさだ。

 

カレーをよそって行くブイズ達、すると影からはマーシャドーが現れて辛口の方を取って行った、彼?彼女?は人間に対するスタンスも割と辛口だ(劇場版参照)

 

転生スピネルが天界の笛を吹くと異次元からディアルガとパルキア………あと破れた世界からはギラティナが現れる、ディアルガが辛口、パルキアが甘口、ギラティナはその日の気分次第で決めるタイプだ。

 

ライドポケモン達…アヤシシ、ガチグマ、イダイトウ、ニューラ、ウォーグル達にもちゃんとカレーを振る舞う。

 

そして、カレーに釣られて現れた邪神…転生スピネルは嫌いだった親戚の仏壇に線香をあげる気分でカレーを渡した、カレーの美味しさの前では邪神も平等である。

 

いざ、いただきます!をしようとした時、ディアルガが思い出したかのように「グギュグバァッ!!!」と声を上げて時空の狭間より何かを落とした。

 

それは、コトブキ村ギンガ団調査隊の制服を身に纏った白髪の男………転生スピネルが先日ヒスイ送りにしたフリードなのであった。

 

彼は頭を押さえて立ち上がると慌てて周囲を見渡し、転生スピネルと伝説ポケモンの中でも特にヤバい奴3体、それと邪神を見ると即座に距離を取った、ヒスイで習得したのだろう動きだ。

 

 

「ふむ、随分と鍛え直した様子。どうでしたか?ヒスイの冒険は」

 

「冒険なんて夢や希望に満ちた生易しいもんじゃねぇよ………ぶっちゃけ極限状態でのサバイバル、ゴールデンアルセウスだったぜ!」

 

 

フリードがそう言うと彼の腹が音を立てて鳴った、思わず腹を押さえるフリードに対して転生スピネルは「カレー、如何です?」と彼も食卓に入れるのだった。

 

 

「美味ぇ…!美味ぇ………!文明開化の味がする…!!こんな美味いカレーを食ったのは初めてだ!!!」

 

「シンオウになった今でこそスープカレーが名物ですが、ヒスイにはカレーなんてありませんからね」

 

 

グズグズ泣きながらボールから出したリザードンと共にカレーをかき込むフリード、転生スピネルは横で「転生して初めてカレーを食べた時の思い出」を回想していた………ジッサイ今のフリードと似たような感じであった。

 

やはり、カレーは文明の味である、ユウリちゃんも「カレーを讃えよ」とパシオをカレー色に染めるだろう。

 

そして、食べ終わるとフリードは転生スピネルに向き直り「すみません………いや、申し訳ありませんでした!!!」と綺麗なフォームで土下座を決めた。

 

 

「俺…仕事の事も社会の事もポケモンの事も完ッ全に舐めてました!!ヒスイ送りにされて当然です!!!」

 

「ほう…具体的にどの様な?」

 

「野生のコダックやピカチュウにすら上部だけの現代知識で近づいて殺されかけて泣きながら逃げました、あと、仕事をしない奴はまず食っていけないし、報連相をしない奴には社会が厳しい理由をムラハチ通り越して追放で思い知りました!!あと、伝説ポケモンはマジでヤバいです!!!」

 

「宜しい、これで舐めた口を効くようならばこの場でアラモスタウン(隠語)にしてましたよ」

 

「お前たちヒスイを何だと思っているんだ………」

 

「苦行林」

 

「流刑地」

 

 

土下座して泣きながら懺悔するフリードに、転生スピネルは漸く目の前の男を許して辞表を受理したのだった。

 

邪神ことアルセウスがツッコミを入れるが実際酷い目に遭った2人の答えはにべもない、ここにノボリが居たら「ヒスイを乏めないでください!!!」と更にツッコミを入れただろう。

 

 

 





★ゴールデンアルセウス

週刊ヤングヤナップで連載されていたヒスイ地方を舞台にしたサバイバルポケモンバトル漫画。

ヒスイ開拓時代を舞台にアルセウスが人間に与えた埋蔵金の伝説を巡ってポケモンバトルするストーリーで、あまり知られてこなかった開発途上のシンオウの歴史を垣間見ることが出来る。

食事描写に力を入れており、食文化を通してヒスイの自然や生態系についても描かれていて、自然・文化・食・軍事・政治情勢等、多角的な視点で開拓時代のシンオウを描いた本作のストーリーは国内外を問わず非常に高い評価を得ている。

なお、食事描写以外だとやたらと変態と狂人、男の全裸が出て来る。


次回はキャップとフリードを出合わせたいですね、あるいはサトシ編を進めるか………ネタが降りた時に不定期更新になります。


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