悪役イケメン転生ブイズ廃人おじさん   作:久保サカナ

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前に非公式で行われた「アニポケヒロイン人気投票」でタケシがぶっちぎり一位になってたのは笑ったけど納得しました。






タケシというアニポケ人気No.1の文字通り何でも出来る真ヒロイン

 

 

 

そして、トキワの森を抜けてニビシティに到着した私とサトシとカスミ一行である。

 

トキワジムは「ジムリーダーはアローラでバカンス中」の札が貼ってあったため後回しになった、実際の所現段階のサトシではサカキがどれだけ手加減してくれても勝てる気がしないのでこれが正解だろう。

 

トキワの道中はほぼ原作通りであったのでキンクリである、サトシは初バトルや初ゲットを体験したのであった。

 

ただし、サトシの欠点というか危うい面…旅とポケモンに対する知識の欠如、には私とカスミでかなり口を出した。

 

サトシは俗に言う「サトシリセット(大人の事情)」もあるがポケモンに対する知識が致命的に欠如している、タイプ相性をコロコロ忘れるのもジムにも下調べせずに挑むのもバトルスタイルもイケイケドンドンスタイルでゴリ押すのもそのあたりが原因だろう。

 

 

 

ただ、サトシはまごう事無き善人でありその折れないハートと真っ直ぐな心とコミュニケーション強者である事が伝説ポケモン達の心を開き世界の危機を救うというのも私は知っている。

 

 

 

実際、サトシも最初こそ私やカスミのお小言を嫌そうに聞いていたが「実際にバトルで傷つくのはポケモンである」「一流と呼ばれるポケモントレーナーの常識」「これはポケモンとの上手な付き合い方のイロハ」という事がわかったのかやがて話をちゃんと聞くようになった。

 

ピジョンの前に捕まえたばかりのキャタピーを出してキャタピーを無駄に傷つけてしまったのも良い薬になったようだ、タイプ相性やポケモンの応急処置のやり方を自分から質問して来るようになったことは良い傾向である。

 

私もサトシとついでにカスミにはクラフトキットと共に現代でも通用するヒスイ流…きのみの採り方や薬の作り方、野外生活の仕方にポケモン達の応急処置や旅の最中での育て方の方法といった技術を教えた、それこそ追放時代の経験が生きた形になる。

 

ただ、慢心させては元も子もないためニビシティのポケモンセンターでポケモンを預けた後に「サトシ、ニビジムのジムリーダーについて下調べせずに挑む気では無いでしょうね?」と釘を刺しておく。

 

 

 

「そんなのしなくたって俺たちは「闘って傷つくのは貴方ではなくポケモンです、ポケモンが駄目なトレーナーを見限る事もあるんですよ」」

 

「そうよ!それにジムリーダーはそんじょそこらのトレーナーと訳が違うからジムリーダーを名乗れるの!!」

 

「え〜でも調べるってどうやって…」

 

「何のためにポケモンセンター内にパソコンロトムが設置してあると思うんですか?」

 

「ぶいょ…(呆れ)」

 

 

 

サトシの無知さに呆れつつパソコンロトムを借りてニビシティの公式サイトからジムの情報ページに飛ぶ、ニビジムリーダーはやはりタケシのようだ。

 

 

 

「ニビジムリーダーはタケシ、二つ名は『つよくて かたい いしの おとこ』で文字通り岩タイプの使い手。使用ポケモンは…ジム公式戦の動画で使用したのはイワークとイシツブテのようですね」

 

「今のサトシのポケモン達とは相性最悪ね」

 

「どうしてだよ?」

 

「良いですか?イワークとイシツブテはいわ・じめんタイプの複合タイプです。これはピカチュウのでんき技はじめんタイプにより無効になりノーマルわざもいわタイプによりいまひとつになります。虫タイプのトランセルもノーマル・ひこうタイプのピジョンもいわタイプの技でこうかばつぐんを受けてしまいます。つまり、サトシの現在のポケモン達には厳しいバトルになるでしょうね」

 

「水タイプか草タイプがいれば話は変わるんだけどね、この2タイプは4倍弱点をつけるもの」

 

「やってみなくちゃ分からないだろ!?くぅ〜初のジムバトル燃えて来たぜ!!」

 

 

 

とりあえずサトシは特性「むこうみず」が発動してしまったようだ、とりあえず「負け」を体験するのもポケモントレーナーには大事な事であるためこれ以上は私達も口を出さない。

 

タケシもポケモンを無駄に痛めつけるようなバトルはしないはずだ。

 

私達は一路ニビジムに向かうのだった。

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

そしてニビジム、早速タケシが出迎えてくれた。

 

 

 

「よく来たチャレンジャー!俺がジムリーダーのタケシだ、今持っているジムバッジの数は幾つだ?」

 

「ゼロだ!初めてのジムバトル燃えて来たぜ〜!!」

 

「うん、じゃあこちらのポケモンは2体!そちらも2体のシングルバトルになるな。バトルフィールドを出すから後ろに下がってくれ、あとバトル中にポケモン図鑑の使用は禁止と言いたいところだがバッジゼロなので特別に許可する、同伴者の方は観客席で応援はありだが野次や露骨なアドバイスは禁止だぞ?」

 

「分かりました、反省会の為の録画を許可していただきたい」

 

「許可します」

 

「まぁ、負けて悔しいから次は勝つがトレーナーとしての第一歩よね」

 

「何だよ!負けるとは限らないだろ!?」

 

「まぁ、良い。ではバトル開始!行けっイワーク!!」

 

「グォォッ」

 

「デッカいけど相手にとって不足無しだぜ!行けっピカチュウ!!」

 

「ピカッ!?」

 

「ぶいっ(応援)」

 

 

 

◇◇◇

 

(バトルはディアルガが時間を飛ばしました)

 

◇◇◇

 

 

 

結論から言ってサトシはボロ負けした、対策zeroで勝てるほどジムバトルは甘くないのである。

 

 

 

「ジョーイさん…お願いします…」

 

「あらあら派手にやられたわね、どう?タケシは強かったでしょう?」

 

「ハイ…正直言って俺が浮かれてました。でも次はゼッテー負けない!!!」

 

 

 

サトシの持ち味であるネバーギブアップ精神が発動したようだ、しかしすぐにカスミに「まずは反省会と対策でしょ!」と言われてシュン…となっている。

 

そして、録画したバトルログを見返して反省会をするサトシと私達、ただ私とカスミからしたら手加減というか接待バトルにもほどがある、といった感じだ。

 

 

 

「ふむ、このニビジムでは基本的なトレーナーとしての立ち回りや指示の出し方などを重視して見ている様ですね」

 

「威力の低い技ばかりだし使うポケモンも未進化でなおかつ指示もワンテンポ間を空けて隙をあえて作っているわね」

 

「そうなのか!?」

 

「岩タイプジムなのにすなあらしとステルスロックしてない時点で有情よね、私だったらその上でがんせきふうじからのいわなだれコンボを決めるわ」

 

「カスミ、バッジゼロの相手にその戦法をしたらクレーム来ますよ。サトシ、貴方とピカチュウには実戦経験が足りていない。あと、ピカチュウが覚えている技が少ないのも今回の敗因です」

 

「そんなどうしたら…」

 

「実は私のニビ住まいの友人に『技教えおじさん』という者がいましてね、彼ならば有益な手段を知っているでしょう」

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

そして、元気になったピカチュウ達を受け取りニビ郊外の小屋に来た私達であるが入り口には『石を売ります〜漬物石から化石に月の石まで〜』『技を教えます』と書かれた看板が立っている。

 

胡散臭そうに見るサトシとカスミだが私にとっては勝手知ったる友人(そういった友人は世界中にたくさんいる)の家なので一応チャイムを鳴らしてから開ける。

 

 

 

「いらっしゃい、石はいらんか………スピネルさん!?」

 

「久しぶりですね、ムノー。実家には帰れましたか?」

 

「お恥ずかしい限りですがまだ勇気が出なくて………ささっお茶を淹れますからどうぞ上がってください!」

 

 

 

そうしてムノーの淹れてくれたお茶とお茶請けのニビあられを3人と2匹(タルトちゃんとピカチュウ)で頂きながらここまで来た理由を説明する、友人の顔を見たかったというのもあるがそれ以上にムノーの『技教えおじさん』としての技能が頼りなのだ。

 

 

 

「なるほど、そちらの少年のピカチュウに技を伝授すれば良いのですね?」

 

「ええースピネル博士ホントにこのおじさん信用出来るの?」

 

「彼はね、トレーナーとしては大成出来ずともポケモンの技を伝授することは得意なのですよ」

 

「サトシとか言ったな、まずは敵場視察だ。タケシの家を覗きに行くぞ」

 

 

 

そう言ってサトシを引きずって行くムノー、私達はお茶で一服するのだった、カスミがジュレちゃんを見せて欲しいと言って来たためジュレちゃんや他の手持ちも出してブイズ可愛がり大会が突発的に開催された。

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

そうして戻って来たサトシは何やら闘志を漲らせていた、ムノーはそんなサトシを小屋の裏の空き地に連れて行くとボールを投げハガネールとカブトプスを出した。

 

「ワシの相棒達だ、普段は採石で仕事をしてもらっているが今回はお前のピカチュウに『アイアンテール』『なみのり』を覚えさせるぞ」

 

「『アイアンテール』ははがねタイプの技で『なみのり』はみずタイプの技だから覚えさせられたら相当有利になるわ!」

 

「スッゲー!!やるぞ!ピカチュウ!!」

 

「ピッカァ!!」

 

 

 

そうして始まった修行………まずはサトシとピカチュウの前で技を使って見せたり、実際バトルして技をくらわせてみたり、変わり種では水に慣れるために水遊びをさせるというのもあった。

 

そして数時間後…

 

 

 

「ピカチュウ!あの岩にアイアンテール!!」

 

「ピッカァ!!!」

 

 

 

白く輝いたピカチュウの尻尾が岩を粉々にした、無事にサブウェポン1号を習得出来たようだ。

 

 

 

「次はなみのりだ!行けっピカチュウ!!」

 

「ピカピカピカ〜!!」

 

 

 

するとピカチュウは何処からともなく現れたサーフボードに乗ると足元から水流が吹き上がり勢いよく流れた、しかもこの水流は帯電している………これはまさか………!!

 

 

 

「思ってたよりも威力があるのう………」

 

「しかも帯電しているからじめんタイプでもまひが入りそうね」

 

「サトシ、この技は『なみのり』よりも威力がありますよ、『ざぶざぶサーフ』と名前をつけてみては?」

 

「おおっ!やったなピカチュウ〜!!」

 

「チャア〜!」

 

 

 

褒められて満更でも無いのかピカチュウはサトシに抱きしめられるがままだ、私は2人に近寄ると「もう夜ですよ、明日の再挑戦のためにも早くポケモンセンターに戻るべきです」と言いながらピカチュウにおやつ兼ご褒美の私特製ポフレをあげた。

 

器用に両手で持って口に運ぶ姿が何とも愛らしい…肩の上のタルトちゃんにも好きな味のポフレをあげる、こちらは私の手に着いたクリームまでペロペロしてお手手で口元をくしくし拭うところが大変可愛らしい、私やっぱりイーブイ派!

 

 

「ありがとうございます!ムノーさん!!」

 

「うむ、明日のジム戦応援しとるからの」

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

そして翌日。

 

ニビジムまでやって来た私達は挑戦者側と観覧者側に分かれてタケシに出迎えられるのだった、ムノーも思うところ何あるのか一緒に来た。

 

 

 

「男子三日会わざれば刮目して見よと言うが一日ではどうかな!?行けっイシツブテ!!」

 

「俺たちは毎日前進してるぜ!行けっピカチュウでんこうせっかだ!!」

 

「ピッカァ!」

 

「ラッシャ!」

 

 

 

棒立ちだった昨日とは違いちゃんと指示を出せるサトシと動けるピカチュウ、このふたりはきっかけさえ有れば幾らでも化けるタイプだ。

 

イシツブテとイワークの特性についても昨日のうちに教えてある、それを踏まえてのでんこうせっかだったのだろう。

 

 

 

「よしっこれで頑丈は発動しない!良いぜピカチュウ〜!」

 

「ちゃんと勉強はして来たようだな…だがでんこうせっかだけでは勝てないぞ!イシツブテまるくなる!!」

 

「ラッシャイ!」

 

 

 

ここでまるくなるならば金銀世代にとってのアニポケでも再現されたトラウマコンボが来るだろう…さぁ、どう出る?

 

 

 

「ピカチュウ!ざぶざぶサーフだ!!」

 

「ピカピカピカピカ!!」

 

「ここでみず技だと!?」

 

 

 

タケシの指示通りに防御を固めたイシツブテだったが頑丈を潰された後に直撃した4倍弱点には耐えられなかったようで気絶してしまった。

 

 

 

「バトルはここからだぞ!行けっイワーク!!」

 

「グォォッ!」

 

「相変わらずデッカいな…でも勝つのは俺たちだぜピカチュウ!!」

 

「ピッカァ!!」

 

 

 

昨日はサイズ差に怯えていたピカチュウがあんなに闘志を漲らせている…やはり化けるなこのふたり、これからが楽しみだ。

 

 

 

「ピカチュウでんこうせっか!」

 

「同じ手は食わない!イワークあなをほる!」

 

「グォッ!」

 

「ピッカァ?」

 

 

 

いきなり姿の消えたイワークに戸惑い足を止めてしまうピカチュウ、バトルフィールドでそれは不利だ!

 

 

 

「落ち着けピカチュウ!水だ!!思いっきり水を穴の中に注ぎ込んでやるんだ!!!」

 

「ピカ!」

 

「くっ不味い!出て来いイワーク!!」

 

 

 

ざぶざぶサーフで出した「帯電している水」を情け容赦無くイワークの掘った穴に注ぐピカチュウ…やってる事がアリの巣に水を注ぐ小学生男子だがこれは歴としたポケモンバトル!

 

タケシの指示は遅く水と共に息絶え絶えのイワークが地面から顔を出した…イワークの急所は頭!今がチャンスだ!!

 

 

 

「ピカチュウ!イワーク目掛けてアイアンテール!!」

 

「ピッカァー!!!」

 

「グォォッ!?」

 

 

 

頑丈を潰されて「こうかばつぐん」の技を「きゅうしょにあたった」されたイワークは動かなくなった、タケシはイワークをボールに戻すと「見事だ…」と言ってバトルコートの中央までやって来た。

 

 

 

「この一日でここまで化けるとは…本当に凄いぞ!勝者サトシにはこのニビジム公認のグレーバッジを与えよう!!」

 

「へへっグレーバッジゲットだぜ!!」

 

「ピッカァ!」

 

 

 

そんなサトシとピカチュウを眩しそうな目で見ているタケシ、しかし、そんな彼に声をかける者がいた。

 

 

 

「サトシと共に旅に出たいのだろう?ワシに任せて行って来い」

 

「ムノーさん?」

 

「アンタは………親父!?」

 

「「ええっ!?」」

 

 

 

そこに立っていたのは付け髭と帽子をとったタケシ似の男なのであった、初めて私と出会った時は既にトレーナーとしての道を挫折し、かと言って家族の元にも帰れなかったムノー。

 

私はとりあえず生活費は入れろ、あと貴方には『技教えおじさん』の才能がある、とアドバイスしたら採石で得たお金で仕送りしつつジムに苦戦する若手トレーナーを応援する立場になったのだ。

 

息子の敵に塩を贈るのかって?ジムリーダーの仕事は勝ち続ける事じゃ無いから………あとカントー地方全体のトレーナーの質が上がる事はポケモンリーグ協会にとっても願ったり叶ったりなのだ。

 

 

 

「お前が本当はジムリーダーではなくブリーダーになりたいと思っていたことは知っていた………家業に縛られずお前には夢破れたワシの分まで思う存分夢を叶えて欲しい!」

 

「親父………」

 

「うむ、言いたいことはわかっている」

 

「ハイ、じゃあコレ」

 

 

 

そう言ってタケシがムノーに渡したのは使い込まれた裁縫箱と破れたスカートである…タケシは更に「家族の好みの味だけどジロウは赤味噌、サブロウは白味噌、シロウは茄子味噌、ゴロウはすまし汁、ムツコはコンソメ〜」と詠唱のような説明を始めた。

 

ニビジムには「メモ取るから待って〜!!!」というムノーの叫びが響いたのだった。

 

 

 

そして「つよくて かたい いしの おとこ」改めて「なんで モテないのか ふしぎな おとこ」ことタケシが仲間になったのであった。

 

 

 

 





?????「何でタケシがモテないのか不思議でセウスね〜」

????「ミーにかんしゃしてないからでしゅ!」
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