悪役イケメン転生ブイズ廃人おじさん   作:久保サカナ

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サトシとの旅も書きたいのですが…オムニバス式になりそうです。

書けるところから書いて行きます。



※TSキャラ注意報!!!


未来のお話 新社長と婚約者とかつての友人

 

ハッコウシティのジムに就任したナンジャモをジムまで見送った帰りのことであった。

 

私の目の前をいきなり暴走車が信号が青になった交差点に突っ込んで横断しようとしていた女性を撥ねようとしたのだ。

 

かつての私ならば良くて自分が盾になるか、最悪何も出来なかっただろう、しかし今の私は違う………!

 

 

 

「タルトちゃん!!」

 

「ぶいぶいっ!!」

 

 

 

私の肩から飛び降りたタルトちゃんの念力で暴走車は女性の数メートル前で止まった、同時に私は腰を抜かしてしまったらしい女性を抱き上げるとヒスイ流の動きで安全圏まで移動したのだった。

 

 

 

「お怪我はありませんか?」

 

「え、えぇ…大丈夫です」

 

 

 

怯えてしまっている女性を優しく降ろし、アルセウスフォンで警察と念のため救急車を呼ぶ。

 

すぐにジュンサーさん達がやって来て運転手が車から降ろされる、私は事情聴取に同行する事にする、女性は迎えの車が待っているらしくそちらに連絡を入れるらしい、身なりからして上流階級のお嬢さんだったようだ。

 

それにしてもあの女性………どこかで会ったような気がする、1000年以上生きてるとしょっちゅうそういう事があるのが困り物だ。

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

数日後、私はセルクルタウンに滞在しているのであった。

 

この近辺には野生のイーブイのコロニーがあるらしくよく姿を見かけるブイズ愛好家にはたまらんスポットなのである。

 

特製のミツ玉で集めた野生のイーブイ達をひとしきり舐めるようなローアングルで撮り尽くした私達は小休憩も兼ねて町のパティスリー『ムクロジ』で店の名物の『タマンチュ・ラ・トルテ』を手持ち達と堪能しているのである、手持ちを全員出せるためやはり店の外にも飲食出来るスペースがあるって良いな。

 

向こうではハガネールとギャラドスを連れた山男風のおじさんが美味しそうにスイーツを手持ちポケモン達と味わっている、これもポケモン世界ならではの光景だろう………というかこのおじさん前にシンオウのふれあい広場の入り口で「何でハガネールとギャラドスは入ったらいかんのですか!?」って泣いてた気がする。

 

いや、入場以前の問題だよおじさん………山男って夏の観覧車のアイツとかカキの試練のアイツとか癖が強いキャラ多くない?(偏見)

 

 

 

(ちなみに私は基本的に手持ちがブイズなためふれあい広場は年間パスポートを持っている)

 

 

 

スイーツを食べ終わり食後のコーヒーを頂いていると私の波動が慣れた気配がこちらに向かっている事を察知した、とりあえず逃げる理由も無いため飲み干したカップから口を離し目的の人物を待つことにする。

 

タルトちゃんとムースちゃんもどうやら気がついた様でこちらにどうするのか思念を向けて来たが動こうとしない私を見て一応気にするだけに留めておく様だ。

 

そうこうしていると特性のプレッシャー以上に圧を感じさせるヨノワールを連れた老紳士が現れた、最後に会ったのは10年以上前だが衰えは感じさせない。

 

 

 

「お久しぶりですね、ハンベル。貴方も一緒にスイーツでもいかがですか?」

 

「お誘いは嬉しいのですが辞退させて頂きます。スピネル様、ギベオン様からの使いで参りました」

 

 

 

私達5人のエクスプローラーズの楽園ラクアに向かう旅路はラクリウムの魅力に取り憑かれたギベオンの暴走でルシアスが人身御供になってラクアを守る事で終わりを告げた、愛する者を奪われたリスタルの慟哭は酷くギベオンとはその顔を引っ叩いて2度と会わないままに短い生涯を終えた程である。

 

 

 

子孫であるダイアナとも面識がある私だが、「ギベオンとその子孫と手下は決して信用してはいけない」が家訓になっているようだ。

 

 

 

本来ならば大穴に落ちるはずであったギベオンを救ったのは私だ、私はあれからリスタルとギベオンの件では中立を貫き「ルシアスを救う方法」を探したがやはり「新アニポケを原作通りに進める」ということになりそうだと思っていたところなのだ。

 

 

 

昔は多くの戦争を止められず戦火の中、決して滅びず朽ちぬ身体で自分の無力を嘆いたがまさか「友人の喧嘩」すら止められないとはあれほど自分の無力を嘆いた事は無い。

 

 

 

この世界ではエクスプローラーズの1人であるAZはフラエッテを探しにラクアを目指した訳だがフラエッテはラクアにはいなかった、どうやらその無念がギベオンに不老不死の秘密の一端を明かす理由になったようだ。

 

つまり、この世界のギベオンの長寿はラクリウム由来ではなくAZ由来である。

 

ただし、新アニポケでもZAやメガシンカを題材にする事やメガストーンや最終兵器もラクリウムと同じくこの星のモノでは無い疑惑があるので(アルセウスは沈黙している、テメー創造神だから知ってんだろうが!!!)、ルーツは一緒かもしれない。

 

 

 

閑話休題(結局ラクリウムって何?)

 

 

 

「ギベオンからの呼び出しですか………ラクリウムの件であれば断ると告げた筈ですが?」

 

「いいえ、今回は純粋に旧交を深めたいとの事です。貴方が先日、ギベオン様の娘であるクリスタ様をお救いになったことの礼をしたいと承っております」

 

 

 

そう言いながらハンベルはスマホロトムに写真を写した、私が先日助けた女性である………どこかで会ったかと気になっていたがギベオンの娘だったのか!!

 

そういう事なら会うだけ会ってみるか………古い友人の1人には変わりないしな、と思いながらいつでも脱出要員のパルキアとリアルファイト要員のマーシャドーをたとえボールロックされてたとしても出せるようハンベルに気づかれないうちに待機させておくのだった。

 

1000年も生きていると用心するべき事が増えて困り物だ。

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

そしてやって来たギベオンの屋敷………表門は手練れのネギガナイトが守り屋敷内も警備員のシュバルゴが巡回して使用人代わりのイエッサン、清掃員のチラーミィがあちこちにいる中、私はハンベルの案内でギベオンの元に通された。

 

よく訓練されたイエッサン達が紅茶と茶菓子を運んできてくれた、更にハンベルとイエッサン達は手持ちポケモン達の分のフーズやポフレを用意してくれたため私も手持ちポケモン達を出す。

 

(しかし、完全に気を抜いたりはしない。あと、一服盛られていないかバレないように確認してから頂く)

 

AZ由来の長寿により車椅子に乗っているとはいえ100歳超えとは思えないほど壮健な老人であるギベオン、傍らには色違いのジガルデ10%フォルムが控えている。

 

 

 

「久しぶりだな、スピネル。今回招いたのは他でもない、我が娘クリスタを助けて貰った礼をしたいと思ったのだ」

 

「お久しぶりですね、ギベオン。私としては貴方がラクリウムを諦めてくれるのが1番の礼なんですけどねぇ」

 

「まぁ、そう言うな。今日はラクリウム抜きで話がしたい」

 

 

 

いつに無く真剣な眼差しをしたギベオン、私も思わず居住まいを正す………するとドアがノックされたためギベオンが「入っても良いぞ」と声をかけた。

 

すると先日助けた銀髪の清楚な女性………こうして見るとギベオンの血筋だと分かる、と黒と白のツートンカラーの髪に紫の瞳を持つカルボウを連れた白いワンピースの幼女が部屋に入って来た、アレ?何か違和感を感じる………

 

 

 

「先日は助けて頂きありがとうございました、私はクリスタと申します。こちらが娘の………ほら、ちゃんと挨拶なさい」

 

「アメジオです、はじめまして!」

 

「ボウッ!」

 

 

 

そう言って挨拶をしてくる母娘とカルボウ………まさかのTSかぁ、たまげたなぁ、まぁ1000年も生きてたらこう言う事もあるだろう…と思い直す。

 

何よりもこの世界はアニメじゃない、現実なのだ、そう思って安全を確かめた紅茶をいただく、ヒスイの英雄は狼狽えない!

 

ギベオンはそんな私達の様子を見るとハンベルに部屋のTVをつけさせた、そこには特番で「エクシード社の現社長、辞任!」とテロップが出てアメジオの父であるクレイブと重役社員達が記者会見を開いている。

 

 

 

「みてみて!母様、父様うつってる!」

 

「そうね、アメジオ。おじいさまが大事なお話があるから少しだけ静かにしててね」

 

 

 

そう言ってアメジオを膝に乗せて宥めるクリスタさん、ギベオンは私に視線でTVに注目するように促して来たためTVを見る…随分と急な辞任だが何かあったのか?

 

 

 

『クレイブ社長!次期社長は一体どなたが就任されるんですか!?』

 

『高名な学者であり、最近まで現場で働いていた常務取締役であるスピネル氏を指名したいと思っています』

 

 

 

私はいつのまにかエクシード社の常務取締役になっていたらしい、いやぁ〜ホント初耳だわ!!!

 

ギベオンを睨むと「これが私なりの礼だ」としれっと答えられた、更に「これだけじゃないぞ」とハンベルに再び命じてTVを消させて私に向き直った。

 

 

 

「貴方には礼としてエクシード社の代表取締役…ようは社長だな、あと他でもない我が孫アメジオの婚約者になってもらう」

 

「さーて、帰りますよ皆〜、パルキアお願いします」

 

「待って待って待って!話だけでも聞いてくれ!!」

 

 

 

一旦、クリスタさんとアメジオを退席させたギベオン、どうやら本気のようなので旧友に免じて話だけは聞いてやる事にした。

 

 

 

「実はな、私は迷っているのだ。さっきはラクリウム抜きで話したいと言ったが前言撤回するぞ、ラクリウムについての悩みなのだよ」

 

 

 

ギベオン曰く、AZ由来の長寿を得たがは良いが最近になって衰えが深刻になり自分の終わりが見えて来たと言うのだ。

 

それでどうしても気になって仕方ないのはかつて旅をしたラクアとラクリウムのコトらしい、もう一度で良いからラクアに行きたいと思っているそうだ。

 

自分がラクリウムを研究しようと思ったのは「人間とポケモン両者のためであり、世界中がラクアの様な楽園になればいい」と願ったからこそ。

 

しかし、ルシアスと喧嘩別れした時はカッとなっていたし若かったが、よくよく考えてみたらラクリウムが危険論も一理あるしジガルデが自分を止めようとしたのはそのせいじゃないか?

 

(この世界のギベオンには私から自然界の秩序を護るジガルデはラクリウムが危険と判断したからあのような行動をとった、決してルシアスとレックウザのせいでは無い、と伝えてある)

 

私は友人を一時の気の迷いで手にかけたも同然じゃないか………?リスタルを悲しませる気は無かったんだ!と思うようになったらしい。

 

 

 

「だから、不老不死である貴方にどうか頼む!『ラクリウムとは何なのかを解き明かして危険なモノであったら消滅を、有益なモノであったら人間とポケモンの未来に活かして欲しい』、その為に私が出来る事であったら何でもしよう!!!」

 

 

 

そう言って頭を下げるギベオン、ハンベルもそれに倣った。

 

うん、原作の悪人では無いが強引で独善的で人を見る目が無かったギベオンがここまで自省出来ているならば私としても新社長の件を引き受けるのはやぶさかでは無い。

 

私としても再びラクアに赴いてルシアスとの再会と彼の解放を願う気持ちがある、そのための手段を得られるならば願ったり叶ったりだ。

 

しかし、まぁ………解せない事がある。

 

 

 

「何でいきなり孫娘の婚約者になれとか言ったんですか?私がアラサー(アラウンド サウザンド)のオッサン通り越してお爺さんだって知ってるでしょうに」

 

「私の知っている中でアメジオを任せて良いと思えるのが貴方だった、クレイブもクリスタも合意している」

 

 

 

人を見る目ないんか?

 

そんなんだからアメジオが原作であんな可哀想な事になるんだろうが!!

 

 

 

(元凶は原作のお前ダケドナー)

 

(うるさいですよ邪神)

 

 

 

 





作者の好きな山男ランキング

1位 カキの試練のアイツことダイチ

2位 夏の観覧車のアイツことナツミ

3位 ふれあい広場前のハガネールとギャラドスが手持ちにいるアイツ

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