鬼畜死に戻リプレーヤー   作:覚め

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鬼畜じゃない。でも死に戻りの条件は鬼畜。宇宙誕生前から生きては死ぬを繰り返すって嫌でしょ。


言うほど

「やるか…」

 

「何をやるの?」

 

「彫刻。お前ら全員分を一気に、刀で」

 

「えっ」

 

「流石に一人ずつだけどな。まずは永琳から…」

 

「最後は鈴仙ね」

 

ちなみになんだが、俺が刀で彫刻を作る時は別に居合でやる必要はない。精神統一が出来るポーズであれば完全に関係ない。掲げるようなポーズでも本当に関係ない。鈴仙にこれを見せたところ、波長がどうとか言っていた。恐らくは精神統一した結果がその波長とやらに出ていたのだろう。意味はよくわかってないが、ほぼほぼないとか言われた。波長って、なんだ?

 

「うらっ!」

 

「お見事!」

 

「綺麗な永琳像だ。ちゃんと身体的特徴も再現済み。これで永琳に文句は言われなかろう」

 

「あなたの好みが一切ないわね。付けていいのに」

 

どうやら好みを盛り付けて良いらしい。俺はそれこそ、何度も死に戻ると…こう、性欲が湧かない。なんだろうな、これ。アレだ。死んでも俺は存在するんだから生存本能が一つ消えたんだこれ。そう考えると…いや、これから先はやめておこう。永琳に診てもらうことになりそうだ。それだけは避けたい。煩悩を振り払うように、輝夜の彫刻を彫る。少し時間がかかりはしたがまあ良い出来だ。

 

「…ふむ」

 

「私の盆栽の隣におけるくらいの大きさね」

 

「何が言いたい」

 

「私の盆栽に乗るくらいの大きさで…」

 

「そんなに些細な行動は出来ない。」

 

「あ、じゃあ次の鈴仙は、こう…ボンキュッボンで!」

 

「どこで覚えたんですかそんな言葉!」

 

「…お前からは?」

 

「その、胸を…」

 

虚しくはならんのか。そのよくわからん制服越しに胸を大きく見せても虚しさか何かしらの屈辱があると思うんだが…どうやら鈴仙は違うらしい。そうして鈴仙を彫り出し、続けてテイも彫る。鈴仙が自分の彫刻を取ろうとして悲鳴をあげていたがまあ知らん。きられてないだけマシってね。テイからはおそらくそんな要望はないだろうと思って聞かずにやった。

 

「ほんと疲れるわこれ」

 

「ね、ネクタイが…ぶら下がっている…!」

 

「私のはそのままウサ」

 

「永琳、鈴仙に豊胸やってみたら?」

 

「あのねぇ…妻である私に他の女の豊胸について相談することがどう言うことになるかわかってるの??」

 

「ぁ、ごめん」

 

「…もう。ご飯にしましょうか」

 

「はーい!」

 

「姫様、ちょっと声が大きいです」

 

「鈴仙も知ってるでしょ?永琳のご飯は美味しいもの!」

 

「…今日は久しぶりに蒲柳に作ってもらうけど」

 

「え゛ぇ゛ーー!?」

 

なんだその声は。仮にも姫が出して良い声じゃねえぞ。たっても久しぶりなのは本当で。千年以上久しぶりになる。包丁もこれ…随分と小さくなっちまったなぁ。久しぶりなので永琳に監督してもらいながら料理を進める。なんだろうか。手元ではなく背中に目線が来てる気がする。勘違いであることを望む。望みたい。どうにかならん?ならんすか。くぅん…と、ふざけてても料理は出来た。癖って大事ね、ほんと。

 

「できたー」

 

「…ねえ、今からでも永琳が作らない?」

 

「あ、美味しい…」

 

「鈴仙!?」

 

「んん…これはお師匠にも劣らない味…」

 

「う、嘘でしょ…?」

 

「意外と美味いな…」

 

「久しぶりに同居してた頃を思い出したわ…あの頃は二人きりだった…」

 

と、なかなかの評価を貰い。鈴仙に皿運びを手伝わせつつ皿洗い。とは言っても食洗機(永琳作)があるのでやることはほとんどない。というか永琳はこれどうやって作った?電気は水力?いやそうじゃないんでして…と、気ままに時間を潰す。部屋に戻って寝転がる。永琳が覆い被さる。うつ伏せになって、程よい体重をかけて来たので動かすにも俺も心地良く。そのまま眠りそう…

 

「…テイ、布団あるか?掛ける方でいいから一枚出してくれ」

 

「お駄賃は?」

 

「永琳の寝顔」

 

「わかったウサ」

 

そうして鳩尾あたりにある首まで布団を掛ける。あと数日はこんな感じに寝てたいな。それとも輝夜が言っていた小さい輝夜…いや、それは嫌だ。手持ち無沙汰からか、畳を引っ掻いてウサギを形作ってしまった。意外と残っている…永琳にバレないようにしたくても部屋の真ん中。少し無理があるか、これ。永琳が起きたら報告するとしようか。と言うか永琳は起きてないんだよな?寝てるんだよな?

 

「…惚気てるの?」

 

「惚気てる。永琳と同じだとなぜか眠れない」

 

「それはそれとして割り切って寝たら?」

 

「そこまで割り切れない」

 

「ところで。永琳が最近何かの研究をしているのだけれど、貴方知ってる?」

 

「俺が知るわけないだろ。案外行き詰まったからこうやってるんじゃないか?」

 

「永琳がそんなことするなんて考えられないわ」

 

「そーゆーもんだろ、永琳は。」

 

そのまま時間が過ぎて、俺が寝て起きたら永琳はどこかへ行っていた。俺も起きて体を伸ばし、食卓へと向かう。永琳の隣に座り、いつも通りの飯を食う。ちなみに現在は夜である。完全にやらかした。夜眠れない。刀を振って多少疲れておくか。そしたら風呂に入って、また寝る。完璧なことだ。いや時間を潰すなら輝夜の小さい彫刻で良いか、まあ無難に時間は過ぎるだろ。

 

「…輝夜ー!手本!!」

 

「はい盆栽!」

 

「…これくらいの大きさ、か。載せたら折れそうなんだけど」

 

「すぐに再生するから良いのよ」

 

「再生するからいいって話ではいと思うんだ」




輝夜「蒲柳に自白剤打ち込ませましょう」
永琳「それ良いね」
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