鬼畜死に戻リプレーヤー   作:覚め

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尚、生きてた年齢なら蒲柳の方が上


保護者付き宴会

「うわ、女しかいねえ。」

 

「アルコールの匂いしかしないわね」

 

「あれ、鈴仙は?」

 

「髪型がそんなに嫌だったのかな」

 

「え、そんな理由なの?」

 

うーん、長髪はそれほどに気に入ってたらしい。鈴仙はかなり落ち込んでいた。さてそんな中宴会はすでに始まっており、酒に酔った奴も何人かいる。どうにも、先日気絶させた剣士やら少女、メイドがいる。こちらに気付く様子はない。こちらも気にせず料理を楽しもう。ちなみに我々が持ってきたのは永琳お手製の料理。大人数の料理は永琳の方が上手だからね。

 

「お隣失礼」

 

「…アンタ、宴会とか来るのね」

 

「意外か?」

 

「そうでもないわね。あ、ちょっと失礼するわ」

 

そう言って赤い女が立つと、お覚悟!なんて古臭い言葉と共に肩が斬られる。どうやら斬ってきたのは二刀流の剣士だった。手合わせ手合わせ煩かった少女である。いやでもさ…普通斬らないでしょ。宴会の場で。いやこう考えてる間に何回も斬られてるけどさ。その度復活もしてるけど。料理食いたいから邪魔だな。つーか赤い女は絶対これ知ってただろ。やられたな…

 

「はーっはーっ」

 

「輝夜、これ美味いぞ」

 

「…月よりも美味しいわ。永琳もほら、あーん」

 

「あ、あーん…」

 

「む、無視!?」

 

振り向いて殴り飛ばし、斬られるのは終わり。座って食べていると、何やら嫌な視線が。まあそんなものは無視して。宴会ってもう少し騒ぐものだと思っていたのに、なんか妙に静かな気がする。こう…弾幕ごっこ的なものを想像していたのだが。弾幕ごっこ的なものは…花火とか。そういうの。ほら、たまに聞こえてきたし。ないの?ない?そう…と、落ち込んでいると後ろからすごい衝撃。

 

「っぁ!」

 

「久しいなぁ!」

 

「ちょ、ぎぶ、死ぬ!」

 

「あら、死んでも平気じゃない」

 

「輝夜、多分窒息が辛いのよ」

 

「けほっ」

 

「いやぁ…すまん。しかし、お前老衰で死ななかったか?私の目の前で。」

 

…誰だ。鬼なのはわかるが、誰だ。俺の知ってる鬼とは似ても似つかない。記憶が曖昧なのもあるが、首元の傷がないのなら俺の知ってる鬼ではない。いやほんとに誰なんだ…分からないぞ…?長生きしてると本当に忘れる。長生きなやつってどうやって名前覚えてきたんだろ。不思議。しかし肝心なのは唯一身に覚えのある鬼、その名前すら出てこない。

 

「誰だよ…」

 

「えっ…ほら、酒呑童子だよ!な、覚えあるだろ!?」

 

「シュテン…あ、酒呑童子か。久しぶり〜。大体2万年ぶりくらい?」

 

「いや、流石に千三百年くらいだろ」

 

「いや、俺はそれくらい死に戻ったから」

 

「過酷だなお前」

 

「ていうか見た目変わりすぎじゃない?」

 

そう言うと、酒呑童子はなにやらモゾモゾと動き始めて、やがて俺のよく知るでかい酒呑童子となった。どうやらあの姿は弾幕が当たりづらくするためになっていたらしい。さんな理由でいちいち姿を変えないでほしい。すんごく俺が分からないので困る。妖怪が可変式なのは知っていたが、人型で可変する意味はどこにあるのやら…

 

「ちょっと、何してるの?」

 

「あ、永琳」

 

「あ?」

 

「貴女誰?」

 

「…おい、こいつ誰だ?」

 

「あー…あれだな。今の俺の同居人で、俺が今まで生きてこれたことの恩人だ」

 

「ああ、なんだなんだ。それはどうも」

 

険悪なモードを感じ取ったのでそそくさと逃げる。そんなことはできずに。永琳から関係をしつこく聞かれた。結果的に判明したのだが、酒呑童子は俺のことを唯一の家族として見ていたようで、永琳との争いは生まれなかった。酒呑童子は俺の結婚を知って大層驚いていた。どうにも俺は結婚できるかと問われれば首を傾げる性格をしているようで、なんともな扱いだ。俺も同感である。

 

「それで?他の人間関係は?」

 

「んとなー、上司が…二人いたかな?親代わりは何人もいるが。覚えてるかぎり全員女」

 

「へぇ…?」

 

「この場にはいないのか?」

 

「いないな。上司に関しては人間のはずだし、多分。」

 

「名前は?言える?」

 

「あー…」

 

「言えないのね?」

 

「厳密に言えば覚えてない。当人が覚えてて俺が思い出せば」

 

実際、様変わりしすぎて分からない奴が酒呑童子だった。いや…だって普通にわかんないし…でも特徴としては、狐がいた。もはや覚えてるのかとかさえ怪しいが、特徴として狐だった。親か上司かも覚えてないけどね。ちなみに男の場合は殺しにくることが多数だったので思い出したくない。その点永琳は長生きさせてもらえるから安心。巻き戻らなくて済むからね!

 

「アンタの話が本当ならさ、閻魔とかに怒られないの?」

 

「エンマなんかいるわけないって」

 

「いるぞ?」

 

「マジか」

 

「いやでも、こうして出てきてる時に説教しに来ないから許されてるのかしら?」

 

「許されたなら儲け。許されなかったら逃げ出す。これ以外に道はないな」

 

最も実力行使という手もあるが、もし仮に死ねて戻らずに行けたのなら、判決はマシな方が良い。まあもう最底辺だったら言うことなしだ。さっさと帰って寝るぞ。久しぶりの再会に、そう言えばと思い頼んでみた。酒呑童子に作ってもらった、あの服だ。着心地は最高だった。だからどうか作ってくれないか。永琳の目が鋭くなった。

 

「ん…まあ…良いけど…」

 

「ありがとー!」

 

「私も蒲柳の爪と私の爪を集めて指輪を作るべきなのかしら?」

 

「流石に度が過ぎてるわよ永琳」

 

「お師匠様ぁ…」




萃香「実はあの服、お前の成長に合わせてたから…身長を」
永琳「176.9」
萃香「…」
親心を知らない永琳
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