鬼畜死に戻リプレーヤー   作:覚め

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鈴仙の発狂睡眠タイムは、永遠亭における永琳の薬漬けを超える拷問です


熟語

「…なんかさ、月日って意外と過ぎるよな」

 

「私たちみたいに不老不死だと尚更よね」

 

「だよなぁ…」

 

何故俺がこんなことを言ってるのかって?因幡の話じゃ人里には守矢の勧誘があったりしたと聞いていたのだ。今目の前にはその守矢と、何やら怪しげな宗教団体。命蓮寺というらしい。目を逸らしたくなったが、ふと目に止まった妖怪がいる。確かあいつ…思い出した、寅丸星。俺が鬼になった時に宥めに来た奴だ。そんでもって討ち取られた奴。あいつ…肉弾戦は苦手なんですよとか言いながら太刀で俺の首を切り落としやがったからな。

 

「…まさかまた女??」

 

「違う違うちーがーう。」

 

「そう」

 

「何なら殺された相手だし」

 

「弓矢取ってきましょう」

 

「ここ里だぞお前。待て、待てや」

 

「おや…?」

 

「やばい勘付かれたさっさと帰るぞ」

 

「え?まだ甘味が」

 

「…っ…」

 

そう。そうなのだ。だが、だがな。ここで長居するとダメだ。だがこの幻想郷では見慣れない横文字のパフェは食いたい。食い残すのもかなり失礼だし…永琳、透明になれる薬ない?ある?待て使ったことは?俺の風呂場シーンを?通りで一時期視線を感じた訳だぶち殺すぞお前。まあ良いわそんなもん、とにかくそれを飲んで…待て、待とうか。口移しは…逃げ道が無い…

 

「やはり!貴方は私が討ち取った鬼では無いですか!?」

 

「何言ってんだ俺は人間だぞ」

 

「隠し切れないその妖気!私が出会った頃の貴方にそっくりですよ!」

 

「は?」

 

「ちょっと永琳は帰ってくれ。」

 

「…まあ、良いわ。帰ったら鈴仙に頼むから」

 

背筋が凍る。その上で背中に指が当たる。まずいな。帰ったら鈴仙の独壇場が始まるかもしれん。ため息…。それを寅丸に見られ、何やら余計なことをしたかと心配される。うん。お前の存在が心配。とても心配。消えろ。というか何で俺こいつに討ち取られたんだっけ?確か油断してたんだっけな…そうそう、集団戦になって、えーと…何であいつ、あんなに味方が多かったんだ?

 

「いやぁお久しぶりですね」

 

「そうだな…」

 

「甘味がお好きで?」

 

「うん…」

 

「…もしや、元気がない…?」

 

「誰が殺した人間と話したいと思うんだよ」

 

「ああ、なるほど。いやあしかし、首を切ったのに死ななかったんですね」

 

「死んだよ。お前覚えてないだろうけどよ、俺はお前に二十三回殺されてるんだぞ?」

 

「え?」

 

「流石にキツかったな」

 

「…待ってください。二十三回?」

 

死に戻りについて説明する。するとどうにも信じられないらしく。うーんしかし俺も、今までに生きていることを教えても、多分見聞きしたことを言っているだけと思われるだろう。だからその証明は不可能に近い。その上で説明するだけに収めた。だから俺はお前の癖をよく知っているし、タイマンなら恐らく勝てる。だが集団戦ならダメだ。普通に対処する相手が多くて無理。死ぬし死んだし。

 

「んで?何さ。殺したやつに話しかけるなんて」

 

「…改心はしましたか?」

 

「ええ充分に。お前のおかげで閻魔が罪を指折り数えるくらいには」

 

「それは元からでしょう。そうだ、仏教に興味は」

 

「悪いな。さっき言った通り死に戻るから、神も仏も信じとらんのよ」

 

「あぁ、そうですか」

 

「あ、そういやお前の能力って確か金に困らねえんだよな?ここの甘味全部食いたいからあやかって良い?」

 

「それでしたら皆で食べましょうか。聖〜!」

 

そうして寅丸が呼んだ人、寅丸、俺とで甘味を食べることとなった。今日も甘味が美味い。さて、これ永琳になんて言おう…まあ良いや。その時で!と思ったら恐らく住職の聖さんからお説教を受けた。寅丸の金にあやからず、自分で儲けて金の大切さを知れということらしい。そうだな。彫刻でも売ってみるか。今俺の部屋に3000個くらいあるんだよな。永琳の無限収納ボックス様々だ。

 

「んで、これがその彫刻」

 

「…腐ってませんか?」

 

「あ!?うわホントだ、やべっ…」

 

「新しくここで彫れたりします?」

 

「…素材さえあれば」

 

「じゃあこの金を」

 

眩い輝きを放つものをポケットから出すな。うわっ眩しい!聖さん、こういうところは叱るべきでしょ。まったく。とても惜しいことだが、とっても惜しいことなんだが、甘味を諦める。その金ででかい石を買い、刀を持って居合彫刻を披露する。するとどうだろうか。無意識に永琳を彫り出してしまった。寅丸に見せてみると感嘆の声が上がる。ちなみに一番上手く彫れるのは因幡達だ。

 

「おお…売れますね」

 

「ま、いつもは彫刻刀で作ってるけどな。刀で彫るのも久しぶりにはなるのかな」

 

「へ〜…聖、どうします?」

 

「え?あ、えぇ…?」

 

「命蓮寺の一角で売ったり」

 

「おい煩悩持ち」

 

寺で商売しちゃいかんだろ。寺の関係者でもない俺が、女の彫刻を。全く。余った金で彫刻刀を買い、その場でせっせと寅丸を彫る。ついでに聖さんも彫るか…と。出来た彫刻を見せるとまたまた感嘆の声。それを二人に渡して今日は解散しようかな…出来るかな…できなさそうだな…?寅丸は何やら興奮した様子で聖さんは…やっぱ俺が作る彫刻って尻でかいのかな。尻触ってる。

 

「…あの、私ってこんなに…」

 

「聖!これは本人を忠実に再現していますよ!」

 

「えっ」

 

「…そう…です……ね…」

 

「あれ?聖、どうしました?」

 

「い、いえ、あ、あはは…」

 

「?」

 

「寅丸、もうやめてやれ」




尻を大きく作っているかどうかについては関係なく、それを見て動揺しているという事実が良いのだ。
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