鬼畜死に戻リプレーヤー   作:覚め

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僕が考える天狗の羽音はですね。「スーッファサッスーッ」です。


羽音

何やら騒々しい新聞屋が新聞を届けやがったので開いて見る。閉じる。空を仰ぐ。目線を下げてもう一度見る。閉じる。どう見ても俺が不倫してるような話しか載ってない。いやお題は違う。『命蓮寺の僧侶、豊郷耳の亡霊、二人の三角関係!?』というなんともな題だった。さて最も深刻な話をするならば、これが永遠亭に配られたということ。つまり新聞屋は俺と永琳の関係を知っているのだ。

 

「あら、どうしたの?」

 

「なんもない。少し変な記事があっただけ」

 

「『命蓮寺の僧侶、豊郷耳の亡霊、二人の三角関係!?』」

 

「やめてくれ」

 

「…良いのよ、別に。二人との関係はよく知ってるから」

 

「永琳にそれ言われなかったら泣いてたよほんと」

 

「蒲柳がそんなことするなんて思ってないわよ。もしやっても因幡に見てもらってるし」

 

え、今なんて言ったこいつ。いやいや、まあ…んー…まあ良いか。因幡が見たことあるか、永琳が許可出してたら浮気判定にはならんのかな。それなら良いんだけど…いやしかし、まだまだ知人が出てきそうな雰囲気ではある。まあだとしても関わることはなさそうだが。因幡に見られてるなら下手な交友関係は作れない。因幡が本当に見ているかどうかは置いておくが。

 

「蒲柳さん!!直訴、直訴しましょう!」

 

「私と(たつ)は親子だって言いに行くぞ!」

 

「これどうすんの」

 

「ていうか蒲柳って名前たくさんあるのね」

 

「たくさん生きてますから」

 

比喩なしで。そうしてせっせと運び出され、気付けばいつぞやの山である。少し苦手意識があると言えば多少わかってくれる人間が増えると思うが、萃香の実家になるのかな。その上で登頂させられたのもある。別に、天狗が苦手なわけではない。むしろ友好的に接してくるなら好きな方だ。これを永琳のそばで言うと勘違いを生みかねないので控えてはいるが。友好的じゃない天狗は全員死ね。

 

「ちなみにこの新聞作ったやつって誰?」

 

「射命丸文です」

 

「誰それ」

 

「いえ…私も人里で何回か見聞きしたことある程度ですね」

 

「話聞かないようだったらよろしくねお母さん」

 

「しばらくは地脈活動させてやんよ」

 

つまり火山として活動させると言うことらしい。できるかどうかは知らないが、控えてもらいたい。流石に。しかしこの山、富士山よりでかいんじゃないのか?前登った時より少しだけ楽にはなったが…良いなぁ、空飛べるの。鬼にならないと飛べないし、鬼の姿は嫌だから俺は一生飛べないこと確定してるんだよな。どこかで教えてもらおうかな。永琳…は理論編行くから、てゐかな。

 

「はい失礼します」

 

「…いないな」

 

「ほぉ…竜、どうする?」

 

「探しに行くしかないよな。でも人里にいたら最悪だぞ」

 

と言うわけで待つことに。その間に射命丸という奴の顔を見ることになった。うーん、見覚えがあるな。でもそれだけなので無視。要はショートなのかボブなのかわからん髪型で似合わねえ制服を着た奴を捕まえるということだ。例えば…そう、あそこを飛んでる天狗とか。瓜二つじゃないか?写真と見比べる。本当に瓜二つだ。そう気付いた途端に屠自古さんが指鉄砲の標準を合わせる。すると、天狗が何やらよろめいて落下した。

 

「どうだ?これでも弓道やってたんだ、上手いだろ?」

 

「これでは私の出る幕がなさそうですね」

 

「お母さん大好き!」

 

「うわっ!?急に動くな!落ちたらどうするんだ…!」

 

「あ、あやや…?も、もしやこれって」

 

「貴女の新聞に書かれていたことについて、お話がしたいんです。三人とも」

 

「お、おお!そうでしたか!では改めて、三人のご関係は」

 

蹴り飛ばす。こいつどうしようもないぞどうすんだと目線を送る。あ、目を逸らすな。屠自古さんとは義理の親子、寅丸とは殺された関係だから…被殺の関係かな?それを伝える。天狗はどうやらうーんと頭を悩ませてこちらに向き直し、こう言った。

 

「つまらないですね。もっと、踏み込んだ関係ではないのですか?」

 

母さんにやっちまおうか聞かれ、まあ話聞かないししょうがないんじゃないかと答え、天狗は電流の刑に処された。顔を赤くした寅丸も参戦。寺の奴がそういうことして良いの?ちなみに俺は逃げないように翼にある羽を一本ずつ丁寧に取っていた。片翼あれば飛べるだろうからね。生え変わる時期とかあるからその時に再生しといてくれや。文句なら受け付けるぞ。萃香が。

 

「記事の訂正ですか…」

 

「そうだ。まず私と竜は親子だってことだな」

 

「私と蒲柳さんは殺し殺されの関係です」

 

「訳がわかんないなぁ…」

 

「後俺は既婚者だ。次こんな記事書いたら山ごと切りにきてやるからな覚えてろよ?」

 

「はい…」

 

後日、配られた新聞を見たら『僧侶、亡霊、薬屋の夫が結託!不倫確実か!?』という記事の新聞が届いたので、やはり母さんと寅丸が来てやんややんやと騒ぐので。割とガチめな素振りをしてから行く。ちなみに今回も射命丸らしい。しかし切るとすれば場所に気をつけねば。雪やら何やらよりも、たしか人が住む神社があったはず。そこを避けて切らねばなるまい…楽勝だな。

 

「あの!すみませんでした!本当に!この通り!どうか、どうか!!」

 

「寅丸、母さん、ちゃんと目開けさせといてね」

 

「バッチリです」

 

「土下座するな、お前の自業自得が見えなくなるだろ?」

 

「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」




萃香「山切っちゃったの!?…任せとけ、直してやる」(力で山の断面をくっつけただけ)(後は天狗に丸投げ)
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