鬼畜死に戻リプレーヤー   作:覚め

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書籍の東方については、『全部蒲柳が気付かないうちに起きた』のでここには載りません。
そもそも依姫が永琳を避けてる節があるので、夫にも会わないでしょ。


お月様

初めて見た原野には人がいた。何でもかんでも俺は新鮮に思えて、それでその原野で遊び呆けた。原始人だったことは黙っておくが。次の原野に人はいなかった。途端に、原野が途方もなく怖くなった。そして今。目の前に広がる今まで見たことのある原野と比べて少し手狭な原野は、意思疎通を図れる人以外がいた。割と楽しい。妖精は嫌いだけど、妖怪なら結構好きだ。力の差を理解させたらそこで終わりだから。

 

「それで、何が言いたいの?」

 

「永琳はどうしたらこれを終えてくれる?」

 

「…そうね、満足したら、かしら?」

 

今俺は永琳に頭を抱えられている。俺の頭を、永琳が抱えているのだ。身長に差があるとはいえ、永琳の胸元は姿勢がきつい。鈴仙ならわかってくれるだろうが…いやあいつは身長を耳で誤魔化したんだったな。忘れてた。いやそれよりも、全然終わんないんだけど。満足しろよ。鈴仙がこちらを見て、何かに驚くかのような顔をして消えたんだぞ。お前今だらしない顔してるだろ。輝夜も驚いてたし

 

「あら、私以外の女を考えてたの?」

 

「…なんでわかった?」

 

「そりゃあ、私だもの。蒲柳の考えてることくらいお見通しよ」

 

「何言ってんのお前」

 

「何って…当ててみる?」

 

「そうだな…以心伝心」

 

外れらしい。そうして俺は永琳に首を預けたまま今日を過ごすことに。勘弁してくれ、連日の客人…主に昨晩来た神子のせいでとても疲れているんだ。あいつは平気で嘘をつくし、自分にも嘘をついてるから永琳も見抜けない。よってあいつが浮気をしたと言えば、多少なりとも永琳は俺を疑うのだ。なんと言う理不尽。それにあいつ自身がめんどくさい。あいつショタコンだったろ、確か。なんで今の俺にも好意があるんだよ。

 

「…はぁ。」

 

「お師匠っ…ごめん、ウサ…」

 

「待て!待ってくれてゐ!」

 

「そう言う時に来るとは思わなくて…」

 

「ウサなくなってる!!」

 

「別に良いわよ?蒲柳を寝取るなら竹林で串焼きだけど」

 

「ひゅいっ!?」

 

永琳のこれはどうやらまじらしい。目がおかしい。というか、人の目ってそんなに開くの?どうしてそんなに開いた上で瞬きしないの??…化け物?とまあ、やはりどこかおかしい永琳は置いておき。永琳が俺を抱きしめるために使っている腕が俺の顎の下…つまりは首を圧迫しつつあり、これがとても辛い。どれくらいかと言うと、こう…リスキルの窒息死版だろうか。キツすぎる。流石に。

 

「じゃあこれね」

 

「…お前今何打った?」

 

「幼児化のお薬を」

 

ふざけんなよお前。お前が愛でるのを終えたら霧雨魔理沙のところに行って幻想入りしてきたものがよくある場所行くつもりだったんだぞ!?マジで何してくれてんの?…いやまあ飛べるから問題はないか…おい待て永琳、なんでお前そんな変な顔してんだ。口で表せんくらいの顔してるぞ。え、何?怖い。単純に怖い。永琳が見送る為、子供姿で霧雨魔理沙の家へ。速くもないが遅くもない、くらいか…うわ、妖精が来た!

 

「よっと」

 

「おー!ようやく…来た…か?」

 

「来たぞ」

 

「…?あー…すまん、ちょっと待って」

 

「心配しなくても八意蒲柳だ」

 

「なんで子供なんかに」

 

「永琳に聞いてくれ。」

 

先日約束した幻想入りした物の集合場所へ。そこに辿り着くと…まあ、うん。見覚えのある電子レンジとか、知らんラップとか…後、地方の菓子とか。なるほど無くなっても誰もわからん物がここに流れ着いている。ここにはたまに死体がたどり着くことがあると言われ、思わず身構える。じゃあここに白骨化した死体があるかもしれんというのか。怖。キモ。ちょっと無理。流石に。でもそう言った類の臭いはしないな。

 

「さあな。詳しい原理はわからないが、とにかく死体がたまにあるってことだけ覚えてろ」

 

「もしかしたら俺の死体とかあるかもな」

 

「さあ?ま、あったかどうかは香霖に聞いた方が早いと思うぞ。あいつ、結構な頻度でここに来てるはずだからな」

 

「へぇ」

 

では、今目の前にあるぐったりと怠けた、俺のよく知る服を着たこの死体は、その香霖という人に見つかっていないのか。少し悲しいな。誰にも見向きされなかった生前を持つ奴が死後も同様なんて。死体なんて、あれだぞ。桜と同じで、特に興味のない人の目によく写る。とまあ、そこまで言っておいてなんだが、俺も俺には興味がないので。抱えて近くの掃き溜めに捨てる。達者でな。

 

「ん?どこ行ってた?」

 

「いや、あっちに何があるかなって。こんな子供の姿だから、背も小さくて何も見えんくてな」

 

「…そうか、今は私よりも小さいもんな」

 

「頭撫でんな」

 

「それはそれとしてだな…これ、何かわかるか?」

 

これは。見覚えはあるが名前は出てこない。閻魔に思い出させられた頃からこういうことが多い。多分だが、ここを叩くと…あれ、違った。あー、電池がないのか。電池は仕方ない、放っておけ。そんなものより、このゴミの山から何か永琳への手土産…あいつはこういうところが好きじゃないか。霧雨魔理沙が香霖に用があるから、と言われたのでついていくとそこには店が。ここで土産を買っても良いか。

 

「おーっす!」

 

「こんちは」

 

「いらっしゃい…どうしたんだい魔理沙。死体なんか操って」

 

「…こいつは生きてるぞ」

 

「えっ?」

 

「おー、萃香に作ってもらった服じゃん。返してもらえる?」




香霖「生きてると思わないだろう!?」
蒲柳「そりゃあ、死んでますから」
魔理沙「生き返ったんだろ」
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