中国に一割いたらそれはもう世界の80分の1ですからね。
「…鈴仙が半裸で寝てる…」
「違いますよ!!」
「てゐ」
「でもお腹は出してるウサ」
「良いじゃないですか、お腹くらい」
お腹をペチペチ叩く。鈴仙が面白そうな声を挙げるが、無視。永琳が今日は客人を招いているらしいので、それ待ちだ。なんでも月の奴らが地上に来て植物が枯れたりしているらしい。永琳はその原因がわかっていて、その原因をどうにかしてほしい、という依頼だ。鈴仙は関係ないもんね〜と頭を撫でていると、関係あると言われた。なんなら行くと。ごめん刀持ってくる。永琳に話通すから待っててね。
「いやいやいや、良いですって。ねえ、ちょっと」
「蒲柳は行かせないわよ」
「てゐもなんか言ってよ!お師匠様も止めて!」
「蒲柳さんは、鈴仙が帰る家を守る方がいいと思うウサ」
「蒲柳。今回の異変は主に博麗の巫女と霧雨魔理沙に任せるつもり。鈴仙はその経過観察をしてもらうために行ってもらうの」
「なるほど…」
理解はした。納得はしない。とりあえず、鈴仙に携帯を渡し、怪我したらいつでも呼ぶようにと言いつけた。破ったら俺単独で次に行くとも。そうして鈴仙は異変解決、もとい、月へといった。月を見上げて鈴仙の帰りを…待つ…待つ…?待っている…?刀を手に持つ。永琳に止められる。静まる。いやでも…永琳…まあそうか…寝よ。寝て待つ。果報も鈴仙も寝て待てと言うしな。
「…どうした」
「さっさと寝なさい。じゃないと、きついわよ」
「寝て起きて、鈴仙がいる保証は」
「ないわ」
「そこをなんとかしてくれよ永琳〜」
「無理よ。こればっかりは、相手がわからないんだから仕方ないでしょ」
「うぇーんうぇーん」
「泣かないの。」
「けっ」
「不貞腐れないの。盛るわよ」
「キモい脅しかよ死ね!」
神社に寄る。くたびれてそうな神社を見ていると、なんだろ。巫女が行っても良いの?と思ってしまう。だって…ほら、な?普通に考えて、家主のいない社はくたばるはずだ。と思ったんだが、いたわ。八雲紫。永琳を出し抜いて酒を取ったとか取らなかったとか。まあそれでも、俺はこいつにムカつく道理はないはずだ。じゃあさっさと帰るか、と思えば引き止められた。
「なんだよ」
「理由はないのよ。あ、付け加えるなら、貴方が酒に酔ったところを見たことがないってくらい?」
「…酒ね。呑めるよ、一応。」
「あら本当!?じゃ、早速!藍!」
「はいは…ぃ?」
「…藍?」
「九尾じゃねえか」
こんなところで何やってんの?顔を見てやれば、うんどう見ても…いや、目付きとかは違うが、大体は同じだ。八雲藍。それが今の彼女の名前らしい。というか藍という名前自体は元からあったようだ。俺に名乗ったような偽名もあるらしい。そんでここから衝撃的な話。藍は見栄を張って大陸出身だといっていた…らしい。地底のどこぞの妖怪だとか。それを聞いて安心して良いのかどうやら。
「…いや本当、…」
「はぁ。俺は20年付き沿った友人がこれで悲しいよ」
「なになに?お友達だったの?」
「はい。それもかなり前の」
「あら、そうなの。藍と仲良くしてやってねぇ」
「多分だけどもうないんじゃないか?」
「えっ」
「そうだな。もうない」
酒を呑む。実を言うと、酔わない。と言うよりもこれで酔うほど精神がヤワじゃない。鬼になって樽ごと飲んでやろうか。いやでもまあ俺以外も飲んでるからやめるか。藍に鈴仙のことを愚痴る。月に行ったから俺も行きたいんだが、永琳がそれを許さない。俺も鈴仙を助けたい。鈴仙は俺からすれば可愛い子供みたいなものなんだよ。だから俺もついていきたいのに。
「なるほどな。私もわかる。紫様のせいで橙の世話を何度中止させられたか…」
「えっ」
「鈴仙と出会った日には『寝取るな』が第一声だったんだよ。おかげで最初は関わりづらかったわ」
「えっあの」
「もう嫌…鈴仙が早く帰ってこないかなぁ」
「紫様の邪魔なく世話したい…」
「鈴仙を傷つけた奴絶対殺す…」
「その意気だ」
「よっし!」
「わ、私は…?」
「じゃあ人里行って飯でも行こうか」
「藍って金持ってんの?」
「当たり前だ」
こうして俺は人里は行くことに。藍と。寅丸に会わなければややこしいことにはならんだろう。良しそうすれば俺は顔を隠そう。藍に大きめの帽子を買ってもらい、深く被る。こうすれば易々とバレることはない。甘味処に寄って団子を頼む。藍が奢ってくれるらしいので意気揚々と食べられる。嬉しいなぁ。俺と藍の関係はずっと友達だったし、これを食ったらもうその関係も途切れる。じゃあ今のうちに奢られておけ、ということだ。
「美味いな」
「だろ?いやあ何、久々に食いたくなったんだよね。厄介な奴が今いないし」
「…誰のことだ?」
「誰でも。寺のやつだけど」
そう言うと、聖白蓮が目に入る。目を背けて団子を食べ進める。藍の背中にちょいと隠れる。あーこわこわ。あいつらに見つかったら金を渡される。まるで俺が悪いみたいなことになってはいるが…実を言うと全然違う。実もクソもないが。渡してくる金額が大きく、その上断ってもまだ渡してくる。ぬえのおかげで多少はマシになったのだろうが、しかし会いたくない。
「…なるほどな。そういう関わりもあるのか」
「面倒なんだよ、これでも」
「でもお前はそういう関わりも嫌いじゃないんだろう?」
「嫌いではない。好きでもない。」
蒲柳が腰をやらかした場合、鈴仙が痛みを和らげその内に永琳が腰を入れ替えます