蒼い空と時計ヅラ 作:月時計
「はぁ……はぁ……っ」
「大丈夫か、グラン、ダンテ……」
『私は大丈夫』
──────終わった、ようやく……
最後の一体を倒した時、既に空は月が顔を出していた。
グランが援護に入ってくれたお陰で私が襲われる事は無かったけど囚人は何回か死んだ。
やっぱり4人で、しかも都市の人格だと今後こう言った戦いは限界が訪れる。
「取り敢えず学園に戻ろうぜ、魔物は倒したって事報告しないとな!」
~マナリア魔法学院~
「みんな、お疲れ~☆」
「団長! 大丈夫かよ!?」
傷だらけのグラン達を見たツバサは急いで駆け寄ってくる。
「大丈夫、殆どはダンテ達が倒してくれたからね」
「そうか……それよりそのダンテ達だけどよ……」
「……終わりか? 本当に、一片も残っていないのか? それならどうして……この怒りが終わら……ないんだ? 」
「永きに渡る渇きも、父上様への罪悪感も……血を飲む瞬間には思い出せなくなるだろう。だから、遠慮せず思う存分に飲め。それが私たちの叶えられる唯一の夢なのだから。」
「あそこの二人はなんでずっとブツブツ言ってんだ?」
『ちょっと後遺症が重いみたい』
どうやら都市の人格にも不安定な影響の大小があるみたいで、二人は人格を解除してもずっとああなっている。
「……さしたる影響はなし、気にすることなかれ」
「そ、そうか?」
「皆さん、ありがとうございました。特にグランサイファーの方々にはまた助けられてしまいましたね」
「ジル教授」
「What……あのピエロは何者だ?」
「残念ながら、私達は何も知らないんです」
「それなら、オイラ達が来る前に何があったんだ?」
「そうですね……それならまずは、ヒースクリフさんがこの学園に来たところから話しましょうか……」
~過去、マナリア魔法学院~
ヒースクリフさんを発見したのは生徒達でした。
どうやら空から落ちてきたようで、医務室に運ばれる頃には随分と傷ついていました。
「う……」
「あ、目が覚めたみたい」
「……誰だ? オメェら……」
「私達はマナリア魔法学院の生徒です、貴方は学園の中庭に落ちて来たんですよ」
「……あ? マナリ……?」
「マナリア魔法学院です……ご存じないですか?」
「知らねぇって言うか……なんだその羽……そんな生体武器かなんかか?」
「せ、生体武器?」
後から聞いた話ですが、生徒達は彼とのコミュニケーションは苦労されたそうですよ。
「あー……つまり、ここは空の世界? で、お前らはガッコのガキンチョって事か」
「ま、まぁ……そういう事で大丈夫です」
「クソッ……あのねじれのせいか……? お前ら、時計ヅラ……あー、頭が燃える時計になってるヤツ見た事ねぇか?」
「いえ、見た事無いですね……」
「チッ……どうすっかな……」
「おや、お目覚めですか」
「誰だアンタ?」
私は遅れてヒースクリフさんに会い、彼についてある程度話しました。そして、
「成程、お仲間とはぐれてしまわれたのですか」
「ああ、オッサンは時計ヅラ知らねぇか?」
「お、オッサンじゃなくてその人は……」
「ほほほ、申し訳ないですが私は知りません。ですがそうですね……貴方さえよければ貴方の仲間が見つかるまで、ここでお手伝いでもしませんか?」
「は? オレが? オレは勉強とか向いてねぇぞ」
「いえいえ、実は最近魔物が活発になり始めておりまして」
「魔物?」
「ええ、現在は一部の教員と特例の生徒達で討伐しているのですが生徒達の時間を消費させるのはあまり好ましく無いのです」
「はっ、よくわかんねぇが要はオレがそいつらをぶっ潰せばいいんだな?」
「はい、勿論お礼はご用意しますよ」
「ならしばらく厄介になんぞ、オレはヒースクリフ。ぶっ潰すのがオレの専門だ」
~現在~
「それからは暫く用心棒の様な事をしていただいたのですが、生徒達曰くピエロの様な人と話してから徐々に人が変わったと……」
「それから今日、ヒース君が皆を悪い子にしちゃったと思ったら魔物が来ちゃったの☆」
「チッ……傷をほじくり返すような事言うな」
正気に戻ったヒースクリフが頭を抑えながら戻ってきた。
『あ、戻った?』
「あぁ、クソ気分悪いけどな」
「当人も……いやな気分である……」
『それで……あのピエロ、やっぱりねじれだと思う?』
私の言葉に囚人達は全員考える。
「断定し難し」
「ねじれだろ、フツーによ」
「当人は星晶獣では無いかと思うのだが!」
「私はねじれだと推測しますね」
「ってか、時計ヅラ、お前ならねじれかどうかわかるんじゃなかったのかよ?」
『そうなんだけど……なんていうか、ねじれっぽいけど何か違うって言うか……』
ヒースクリフが呆れた顔をしている。
しょうがないじゃないか、私もよくわからないんだから。
「ねじれかどうかわからねど、察するに……」
イサンが顔を上げると推測を話してくれた。
要約するとあのピエロが名乗っていた「笑顔の切り札」という呼び名。
そして「ママ」という人物の為に行動したと思しき発言から鏡の王との既視感がしたらしい。
『つまり、あの時の星晶獣が関係してるって事だね?』
「うむ……しかし推測に過ぎず」
「ならば! このままあの星晶獣を追えばイサン君やヒースクリフ君のようにリンバスカンパニーの仲間達にまた会えるのではないだろうか!」
「そう上手くいくのか?」
「他に考察できる材料もありません、私はドンキホーテさんの考えに賛成ですね」
私達は今の考えをグラン達に伝えると彼らもこの考えに肯定的だった。
「確かに、あいつを放っておいたらまたどこかで悪さしそうだしな」
「僕達も協力するよ」
『ありがとう、二人共』
「学園は私達で修復しますので、こちらは任せてください」
「先生達も頑張ってくれよ! オイラ達もアイツをとっ捕まえてやるからな!」
そうしてヒースクリフを取り戻した私達は学園に別れを告げ、再び空の旅へ向かうのだった。
~グランサイファー~
「なるほど~そんな事があったんですね~」
「それで、シェロカルテさんなら何か噂を聞いていないかと思って……」
「そうですね~そのねじれというものについては聞いたことが無いですが……」
「そうですか……」
「ですが、そう言った事なら時間をくれれば情報を得られると思いますよ~その人達、姿を隠さず行動しているみたいですし~」
「それなら……」
「はい~、グランさん達の為にも、なるべくたくさん集めておきますね~」
「あーその……悪かったな、あんなことになっちまって」
「いいえ、貴方のせいではないですから」
「君が居てくれた間、ミラちゃん先生と~っても助かったわ☆」
「そ、そうか?」
『ヒースクリフ?』
「あ、ああ……時計ヅラ、ちょっと待ってろ!!……じゃあな」
「ヒースクリフさん、色々解決したら、是非またここに来て下さいね」
「……気が向いたらな」
次は誰を探そう……
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良秀
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ムルソー
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ホンル
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イシュメール
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ロージャ
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シンクレア
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ウーティス
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グレゴール